2019年10月31日木曜日

最後に、まほろ駅前で。

まほろ駅前シリーズの最終章、三浦しをん「まほろ駅前狂騒曲」を読了。
実写化された映画を見た話は→コチラ

第2作から実に6年半ぶりに読んだので、その世界観を覚えているかどうか若干不安だったんだけど、あっという間に「まほろの街」のことを思い出した。それと同時に、すっかりその町の住人になったような気分になる。そうそう、これこれ、ってな感じでね。
ちなみにこの6年の間に、町田駅前に「まほろ座」という店があることを知った。行ったわけじゃないけど、テレビ神奈川のコマーシャルで。

『でも、俺はあんたのこと、なるべく覚えているようにする。あんたが死んじゃっても。俺が死ぬまで。それじゃだめ?』

これまで多田便利軒に依頼をした、あの人もこの人も、みんな登場する。彼らは少しずつ前に進んでいる。最終章だから近況報告という意味合いも当然あるだろう。「総まとめ」だ。
だが、その多くの登場人物をみんな巻き込んで、またいくつかの騒動が起こる。多田便利軒に預けられることになった4歳のはるちゃん。まほろ駅前で無農薬野菜をしきりに喧伝するグループ・・・。

それが収束していくとき、多田と行天の“過去と今の物語”もひとつのゴールを迎える。
その美しさたるや、まさにお見事としか言いようがない。すがすがしいとでも言うのか。さすが三浦しをん(^^;

・・・このシリーズを読んだことを、僕も忘れたくないな。

ごめんなさい、ちょっと長めに引用を。
『この世界は狂気にあふれてなどいない。愛と信頼が、なぜかときとしてひとを誤らせ他者を傷つける凶器に変わることもあるという、残酷で皮肉な事実が存在しているだけだ。その事実のみをもって、愛と信頼のすべてを否定し、世界を嘲笑し、自分のなかの善と美を希求する心を封印してしまうのは愚かなことだろう。刺しこまれた凶器を引き抜き、もう一度自分の傷口をえぐるようなものだ』

2019年10月30日水曜日

最高ではないが悲観もせず。

先週の水曜日に中国で激闘を繰り広げたチームは、火曜日広島→(中2日)→金曜日鹿島→(中3日)→火曜日ホーム→(中3日)→土曜日サウジアラビア、という恐ろしい過密日程に突入した。
ACL優勝とJ1残留に向けて、勝ち点のことだけでなく選手のコンディションも考えなきゃならない難しい局面だ。痺れるねぇ。

2019 Meiji Yasuda J1 League #31
広島 1-1 浦和△

75分に先制して、88分に同点に追いつかれてのドロー。勝ちたかったし、あと少しだったから勝てそうだった・・・とは思う。

ただ試合全体を通してみれば、ほぼ90分間広島に上回られていたのは事実だし、とにかく守備を粘り強く失点しないように戦ってたのも確か(特に前半)。そりゃまあJ1残留のことを考えれば当然オブ当然。
後半は多少攻撃的な姿勢を見せたけれど、効果的だったかどうかには疑問符が付く。

そう思えば「ドロー御の字」であったわけで、悲観する理由はまったくない。
オウンゴールだって崩されかけてたけども先にボールにアクションした結果だから。な、橋岡。

「35ポイントクラブ」(29節終了時点で16位との勝ち点差わずか4の35ポイントに、G大阪・神戸・仙台・浦和・清水が並んでいた)から半歩でも前に出たことをポジティブに!!



ところで、連戦の中でエヴェルトンの運動量が上がっているように感じるのはありがたい。
でもやはり軸となる青木の離脱というのはこんなにも大きいのかとも感じる(特にバイタルがぽっかりしたりすると)。
38歳の阿部ちゃんが連戦に耐えられるか。柴戸は我慢強くプレーできるか。柏木の復帰は。長澤や森脇を使うケースもあるのか。ただ嘆いてもしかたがない。プレーする選手を応援するだけ。

*  *  *

川崎さん、わがホーム埼玉スタジアムでのルヴァンカップ優勝おめでとうございます。おめでとうございます。おめでとうございます。ということで、来週火曜日は勝ち点くださいくださいください(懇願)。
平日18:30KOか・・・どうする俺。

2019年10月29日火曜日

ほくろとけ。

「わたしの、ほくろ、大きくなってる~?!」
「君の名は。」っぽいイントネーションとテンションで読んでください。

気のせいかもしれないんですが、「ほくろ、大きくなってきてる、気がする」と思ったのです。鼻の下と唇の際のとこにあるやつなんですけどね。

数日したら「大きくなってない気がする」なんですけど(^^;

そういえば“ほくろは移動する”なんて話もどこかで見た気がするし、ある日突然“取れた”なんて話も聞いたことがある。うそでしょー?って感じですけどね(笑)。

年を重ねるといろいろありますわ。

・・
・・・

あと笑い話としてよく出てくる「妙なところから生えてくる毛」(笑)の件ですが、今回はそういうスペシャルな場所ではなくて、「もともと仲間がいる場所」に「1人だけ元気なやつがいる」みたいなことになってるのに気づきましてね。
朝礼中の小学校にNBA選手が転校してきたみたいなやつ(伝わりにくい)。

右足の親指のところと、右手の甲。

別に誰も気にならないとは思うんですが、自分自身はひとたび気になってしまうとめっちゃ気になりますので、ヒゲ用のハサミを持ち出して整えさせていただきました。ちょき。

年を重ねるといろいろありますわね・・・。

2019年10月28日月曜日

【Japan2019】WAL v RSA[SF]

下馬評は南ア有利だったけど、ウェールズも相当強い。それでもハーフタイムの時点でその下馬評どおりだなと思ったし、むしろJPNvRSAのゲームと同じような展開じゃないのかという印象を持った。

つまり、HTでの6-9という点差以上にFW戦で劣勢のウェールズは、後半その疲弊がボディブローのように積みあがってくるんじゃないかなと思えた。

Rugby World Cup 2019 Japan Semi-Final 2
WAL 16-19 RSA○


そんな予想を覆すかのように、ウェールズは二度も同点に追いついた。
すごい。気がつけばウェールズに肩入れしている自分がいる。
特に16-16にする角度のあるコンバージョンのシーンなんて震えるような緊張感だったよ。

でも、同点まで。
ウェールズは一度たりとも“前に出る”ことができなかった。

決勝トーナメントは1点でも前に出てれば勝ち上がり。
その部分だけは南アフリカは絶対に譲らない。

交代で入ってくる南アフリカのFW陣はいちいち強烈で、ハーフ団の“いやらしさ”も格別で、同点になっても逆転できる雰囲気は感じなかったんだよね、正直なところ。

そして終了間際のPG。

派手なトライ合戦ではなかったけれど、ボールを蹴り、陣地を奪い、一歩でも前に、そういうラグビーの本質みたいなものを感じる、強烈な一戦だった。

最高にエキサイティングだった。

ジャパンはこんなのに勝とうとしてたのね・・・。

・・
・・・

決勝はもちろん楽しみ。
でも、オールブラックス対レッドドラゴンズという3位決定戦もおもしろそうだぞ。

2019年10月27日日曜日

きみの白いノート。

ぼくのノートはまっ白だった。

あのとき手にしたノートは、誰も拾わない、でもまっさらなノート。
何を書いたかはわからない。でもひたすらに行を埋めてきた。
手にしたことを後悔しないように。

そしたらきみが、きみたちがいて。
黒く埋められ薄汚れたはずのノートは、信じられないほど光るノートになってた。

きみのノートはまだまっ白で。

落書きはどうだろう。書きながら考えてもいい。
ゆっくり考えてそれから書き始めてもいい。
時間は、ある。

きみのノートはまだまっ白だから、どんなことだって書き込める。

2019年10月26日土曜日

【Japan2019】ENG v NZL[SF]

オールブラックスとしては、イングランドが猛烈な勢いをもって出てくることは想定してたはず。
先制されてもしっかりとした戦いをしていれば必ずどこかで上回れる。そう思ってたはずだ。

だから前半は、マイボールラインアウトが取れなかったり、自陣に縛り付けられていても、正確にオフサイドラインをコントロールし、ペナルティを犯さず、見ているこちらも「さすが」と唸らされる展開ではあった。

「えっなんで?」

だが、イングランドはその予想を上回った。後半になって落ちるどころか、さらに圧力を強め、出足でニュージーランドを上回った。

勢いが止まらないイングランドに対してニュージーランドは「えっなんで?」という思いだったろう。メンタル面から次第にオールブラックスから我慢の力が削られてくる。ハンドリングミス、そしてペナルティ。じわじわと離れていく得点。

プレゼントのようなワントライを返しても、オールブラックスに流れを変えるだけの力はまったく残ってなかった。

Rugby World Cup 2019 Japan Semi-Final 1
○ENG 19-7 NZL

この試合に賭けるイングランドの思いというか、エディーの執念というか(^^;

一番の勝因は早くて正確なリロードだとは思うけど(NZLのボールホルダーが孤立することが多かったのはそのせい)、主審の傾向なんかも含めて、ありとあらゆる準備をしてきた、そのすべてを表現したであろうイングランドチームに敬意を表したいと思います。

白黒勝負は白の勝ち。白星(^^;

2019年10月25日金曜日

罪と犯。

今回今さらながらに見てみた映画は、テーマはまるで違う犯罪がらみの邦画2本立て。

1本目は「友罪」

もし、目の前の友だちが、過去に大罪を犯した“少年A”だったなら、あなたはどうする――というのがメインのお話。それ以外にも少年犯罪と更生、被害者家族、報道の自由(?)といった犯罪の起こった「後」の周囲、あるいはいじめについても、ストーリーに直接絡むものも絡まないものも含めて、重くずっしりと描かれる。

主演の生田斗真と瑛太はさすがの演技で(佐藤浩市もいつもどおり)、おかげで入り込んで見ることはできたが、そのぶん、というか反対に被害者側の視点が少なくて、もっと言えば加害者側に寄っていて、ちょっとそこが単純に嫌だったかな。

・・・それにしてもマスコミ様の正義って。はぁ。

*  *  *

2本目は「不能犯」

人の心を操り幻覚を見せ「思い込み」(プラシーボ効果?)によって死に至らしめる。犯罪として立証が不能な犯罪、それが「不能犯」。

一番最初に思ったのは「あ、沢尻エリカのこと、嫌じゃなくなってる」(笑)。
昔は苦手なタイプ筆頭格だったはずなんだけど・・・普通の女優さんだったなぁ。役柄がお似合いだとは思わなかったけど(^^;

それはさておき。

その不能犯の実行者(心を操る者)は、他者からの依頼で実行するわけだけど、その要求が純粋じゃないとダメだとか、御託をいろいろ並べるわけですよ。でも、何ひとつそれについての説明もなけりゃ背景が語られることもなく物語は終わってしまう。

超消化不良。

【Japan2019】ENG v AUS[QF]

週末の準決勝に向けての予習のつもりで、見逃してたやつを録画観戦。
東京スタジアムの大型モニターで前半は「眺めた」んだけど、改めて。

Rugby World Cup 2019 Japan Quater-Final 1
○ENG 40-16 AUS

Jsportsの解説によれば「アンストラクチャーのイングランド」「ストラクチャーのオーストラリア」。なるほど立ち上がりからオーストラリアはボールを保持し続けることを最優先にしているのか、FW突進→ラック→FWの繰り返し(FW強いのは目の前で見たからよく知ってるぞ)。フェーズ18まで行ったかな。
でもイングランドの守備も固い。明確なゲインはできないままハンドリングミス、と。

スクラムもかみ合わないというか、優位に立ちたいオーストラリアとしてはフラストレーションがたまる展開だろうな。

たぶん、この時点でほぼ守備しかしていないイングランドが主導権を握ってしまったんじゃなかろうか。

タックルからのターンオーバーが目立つ。イングランドはそこから直接トライに結びつけるだけの力がある。アンストラクチャーを得意とするならば、そこは当然か。
めちゃめちゃ蹴るわけではないけど、ところどころに繰り出すキックの質も高い(むしろオーストラリアの質が低いようにも)。
4年前のジャパンはむしろボールを保持する戦略だったんで、エディー・ジョーンズHCはぜんぜん違うチームを作ったのだねぇ。

後半はトライを狙えそうな場面でもショットを使ってじわじわと点差を離し、時間もコントロールして、最終的にはイングランド、圧勝。

強いね。

・・
・・・

これで準決勝はENGvNZL。
この試合と同じように、イングランドは高質な守備を続けることができるのか、そこからのチャンスを決め切ることができるか、おそらく可能性はその一点。
ただ、オールブラックスはワラビーズよりも攻撃は何倍も多彩なのでね・・・。

さあ、白黒つけましょう!!
お楽しみはここからですよ!!

2019年10月24日木曜日

頂点まであと2試合。

アウェイゴールを奪い、無失点。
これ以上ない完璧な結果で決勝進出!

2019 AFC Champinons League Semi-Final 2nd Leg
Guangzhou Evergrande (CHN) 0-1 Urawa Red Diamonds (JPN)
aggregate score: GUA 0-3 URA○

広州はまずは最低2得点が必要なわけで、もっと全体に前がかりで来るかと思ったんだけど、例によっての「前線のみなさんでよろしく」なサッカーだった。浦和ディフェンダー陣は対人には自信のあるところなので好都合――それでもかなり押し込まれたけども。
1stレグよりもタリスカがつかまえにくかったよね。あのターンからのシュートだけは肝を冷やした。ちなみにあれはクロスバーだからね。ポストじゃないよ>日テレ

対人と言えば槙野・鈴木には定評があるが、岩波が目に見えて強くなっているのが驚異的。この試合もほぼパーフェクトで、持ち味のカバーリングやフィードもお見事。このアウェイゲームを有利に進めることができたのは彼の存在が大きい。個人的MOM。
ついでに小競り合いにも参加(おそらくワザと)して広州をイライラさせることにも成功(^^;

もちろんその後ろの西川も素晴らしかったしね。まああの程度のファインセーブ、彼にとっては「普通」でしょ(^^;

攻撃のほうも悪くなかった(良かったとは言ってない)。

スタッツを見るとシュートはわずか5本だけど、それがすべてOn Targetだったわけで(阿部ちゃんのやつは入ってほしかったなぁ)。
何より、われらがエース、興梠“Fox in the Box”慎三!

“斜め外”へ仕掛けてクロスを上げた橋岡も素晴らしいプレーだったけど、例によっていったん「行方不明」になってから一瞬にしてDFの前に入ってくるキツネのような(猫っぽいけど)ヘディングっすよ。あの動きでご飯3杯いけますよ!!

こまごまと書いたけど、それよりも何よりも、もうとにかく、きもちいいいいいいいっ。さいこーだっ!!
日テレの中継除く。

さあ行こう、3度目のアジアの頂点へ。
西川のサスペンションも、福島がきっとやってくれる。心配なんてしてないぜっ。


*  *  *

チケット争奪戦か。2年前も苦労したからなぁ。だがこの日のためにREX会員資格をグレードアップしてたんだ。がんばるぞー。

・・・あと、リーグ戦もね。

2019年10月23日水曜日

【Japan2019】NZL v IRE[QF]~僕の一生に一度~(後編)

前編)からのつづき。

【第3部】漆黒、強すぎ問題。

さすがにオールブラックスのほうが強いよな、とは思ってた。思ってたけど、ここに照準を合わせて調整してたはずのアイルランドに対して、まさかここまで強いとは。

Rugby World Cup 2019 Japan Quater-Final 2
○NZL 46-14 IRE


速い。早い。強い。
正確で多彩。高次元の多才。

テクニカルなことはよくわからないけども、その状況状況でやるべきことを真摯に正確にやり続ける。他のどのチームよりも。これこそがオールブラックスの強さの芯なんじゃないかなと思った。

「す、すげぇ(ごくり)」

みたいなシーンばっかりよ。ひとつのタックルじゃ止めることなんてできないし、得点こそ派手に積み上がっていくけれど、プレーの内容は別に派手なことをやってるわけじゃないんだよね。巨大な斧に日本刀の切れ味みたいな凄み。
オールブラックスの攻撃見本市のような前半。



HTで22-0。

後半、アイルランドは僕のいるスタンドのほうに攻めてくる。でも、22mラインがまるでゴールラインかと思うほど、そこから先にまったく進めない。
別にアイルランドがダメだったわけじゃないと思うんだ。
ゴール裏で見てる僕には「確かにあそこにスペースがある」と思えたし、そこにボールを運ぼうとしてるんだけど、運ぶよりも埋めるほうが圧倒的に早くってさ。
横からタックル飛んできてあのアイルランドの屈強な選手が「くの字」になるんだよ。
この守備力もニュージーランドの正確なプレーの上に立脚しているのだと思う。

素晴らしい試合内容に「All Blacks!!!」の声がどんどん大きくなる。が、絞り出すような「Ireland!!!!!」の声も負けてない。
試合のゆくえはもう動かないだろう。それでもアイルランドに一矢を報いてもらいたい、という願いがスタジアムを埋めた緑のサポーターから渦巻くよう。
僕の隣のオールブラックスのユニフォームを着こんだ日本人も含め、みんなでアイルランドを応援だ!せめてワントライを!

願いは届いた。が、取ったトライは秒速で取り返される・・・(ためいき)。

それでもアイルランドが取った2つのトライは、記憶に残るトライだったと思う。グッドルーザーでした。
この結果を受けて引退するキャプテン、ローリー・ベストに対するスタンディングオベーションも忘れられないシーンになった。




【第4部】家に着くまでがRWC。

試合終了後は緑の人たちの半分ぐらいが放心状態だったような。
でも、残りの半分の人たちはまた売店に行ってハイネケンを4杯購入(やや誇張)。

駅までの路上はすでに緑の人たちによる立ち飲みのパブと化し、大きな歌声とともに愛するチームの健闘を讃えている、そんなふうに見えた。いや、ただ飲んでただけかも(^^;

帰りの京王線の中では緑と黒の歌声合戦。黒が歌えば緑が別の曲を被せてみたいな第2試合。でも気がつけばいっしょに大合唱。曲は「カントリー・ロード」。替え歌の「ビクトリーロード」ではない。

♪Take me home, Country roads.

ちょっとせつない歌詞とともに電車は新宿へひた走る――。

・・
・・・

ようやく家に着いたけど、頭の中ではまだ歌声が鳴ってるような感触。あー、これ“その日のうちに出てきた二日酔い”だ。きっと。

しばらくハイネケンは飲まなくていいな。それこそ「このハイネケンは一生分だ」(^^;
おそろしくて大会中に何杯飲んだかなんて数えたくない。

そんなわけで、ラグビーワールドカップの現地観戦4試合、ひたすらに楽しかったです。もうそれだけです。
遊んでくれたアルゼンチンの人も、オーストラリアの人も、スコットランドの人も、アイルランドの人も、みんなありがとうねー。あなたたちが話してたこと、ほとんど僕はわかってませんけど。花園の人も、大分の人も、飛田給の人も、ありがとー!

残りのゲームもテレビで楽しませてもらいますね。

2019年10月22日火曜日

【Japan2019】NZL v IRE[QF]~僕の一生に一度~(前編)

およそ1ヶ月半にわたり、東京~東大阪~大分と巡ってきた僕の「一生に一度」のラグビーワールドカップのチケットもいよいよラスト1枚。再び東京に戻ってきました。

そりゃ確かにこの日がジャパンのゲームにならなかったことは残念至極ではあるものの、期待を上回ってくれたわけで文句が非常に言いにくい(笑)。

でも、南半球最強の現世界ランク1位と、北半球最強と目された前世界ランク1位の対決である。ファイナルでもおかしくない好カード。目いっぱい楽しませてもらおう――。


【第1部】スタジアムまで。

京王線のホームに流れるアナウンス。『次の準特急はラグビーワールドカップ開催に伴い、飛田給に臨時停車いたします』。うん。
『たいへん混雑して到着いたしますのでお乗りになれない場合があります。お急ぎでない方は停車中の各駅停車をご利用ください』。へっ?

1ヶ月前の試合よりもさらに早い時間帯なんだけどな。あのときも混んではいたけどこんなアナウンスはなかったなぁ。

入線してきた準特急は予告どおり超満員。
無事に乗れたはいいけど、ガタイのいい真っ黒い人たちに完全に包囲されてしまう。背の低い僕のことはおそらく彼らの視界には入っていない(笑)。頭の上を英語が飛び交う。
そして身動きがまったく取れないまま電車は走っていく。そうかこれがモールってやつか(違)。

飛田給の駅を降りて、電車の混雑理由にちょっと納得。
時間ギリギリに来るやつなんかいない。開門時刻を目指してくるようなヤツらばっかりなんだ。早く来てビールを飲む。それこそがラグビー。それこそがアイルランド人(笑)。

いやもう駅前からずーっと緑色なんだって。コンビニの前に次々に空き缶が積まれていく(笑)。黒チームが目立たないってのはあるんですけどね。



【第2部】キックオフまで。

スタジアム内部の様子はだいたいわかってるので、入場ゲートを入ったらまっすぐに「ビール広場」(結局正式名称覚えてない)に向かった。
実はこれ、結果的に大正解で、あまりに広場に集まる人数が多すぎて、このあと入場制限がかかった。

アイルランドの緑とハイネケンの緑は同じ色(笑)。

フランス対アルゼンチンのときにあれほど広いと思ってた生ビール売り場がすべて大行列。並んでる人を観察してて気づいたことが。
ああいうところって僕らの感覚だと買うのは「人数分」じゃないですか。みんなの分をまとめて買うなら「1人で4人分の4杯」とか。でもね、アイリッシュは「全員がそれぞれ4杯ずつ」買う(笑)。4杯だとダンボールに穴が開いてて片手で運べるやつにちょうど入るんです。

さすがです、アイルランドのみなさん(^^;

途中までイングランド対オーストラリアのパブリックビューイングを見てたんだけど(イングランドの得点に喜ぶ勢とイングランドにブーイングする勢がせめぎ合う。ある意味イングランド大人気)、実況が英語だもんで、HTで離脱(恥)。

アッパーの自席で選手のアップを眺めつつ、ハイネケン飲みつつ、アイリッシュの方々と絡みつつ(笑)、キックオフを待つ。ただし、アイリッシュ&ハイネケンのせいでやたらにトイレが近い。キックオフまでに3回行った(笑)。
一般にこういうイベント会場では女性のトイレのほうが行列になるイメージなんだけど、この日は男性用のほうが大行列。ええ、緑色の方々です。ビール持ったままトイレに入るというのは日本人のメンタリティとしてはかなり無理がある(^^;
ちなみに試合中だろうとみなさんトイレ普通に行きます。で席に戻るときに4杯買ってくる、と(笑)。


でもね(「でもね」、って失礼ですかね)、緑の人たち、けっこうオシャレなんですよ。シロツメクサ模様のスーツを仕立ててたり、そろいのグリーンのスーツにオレンジの細いネクタイ締めてたり。仮装とはちょっと違う盛り上がりスタイルってのはカッコよかったなぁ。



太鼓の音が鳴り響き、いよいよ選手入場。
♪あいるらーんあいるらーん(覚えやすい)の国歌が終わり、いよいよお待ちかね、オールブラックスのハカ!個人的初生ハカ!!

と同時にスタジアム中に巻き起こる緑の方々の歌声。声でけぇ(笑)。ハカ、何も聞こえず(笑)。
「(笑)」と書いたのは、実は私たち、このスタジアムでFC東京サポーターが歌う「You'll Never Walk Alone」を大音量の浦和レッズコールでいつもいつもかき消してたりするもんですから、シンパシーと言いましょうか、苦笑いと言いましょうか(^^;


長くなっちゃったので、後編に続く。

2019年10月21日月曜日

【Japan2019】JPN v RSA[QF]~ゴールはここじゃない~

“ゴールはここじゃない”という、あのアイルランド戦の観戦記と同じサブタイトルを付けました。意味合いは、もちろん違います。予選プール突破に向けて浮かれてはいけない、というのが前回ならば、今回は「日本ラグビーの未来」の話です。

念願の、念願のベスト8にようやくたどり着くことができました。
しかしまだその場所で世界に伍して戦うだけの力量には足りていなかった。
自国開催というアドバンテージ、あるいは年間250日にも及ぶ代表活動といった環境をもってしても。

今度はその力をつけるための日々がここからスタートするわけです。代表だけでなく、ラグビー界全体の力として。
どれだけ遠く険しい道なのか想像もつきませんが。

Rugby World Cup 2019 Japan Quarter-Final 4
●JPN 3-26 RSA

立ち上がり2分か3分ごろのファーストスクラム。一瞬、ほんの一瞬押し遅れたように見えた。プール戦でどの相手に対しても互角以上に渡り合ってきたあのスクラムが押されてしまう。
スクラムで優位に立つことは心理面でも優位に立てる。そうしてリズムをつかんできたジャパンが、この大会初めて「押された」というのは僕の中でもかなり衝撃的だった。選手の心理はいかばかりか。

FW戦では明確に劣勢。相手の突進は2人がかりでもなかなか止められず、こちらは止まるどころか押し戻される。姫野や中村で前進できなきゃどうするのよ(涙)。
そしてその強烈なFWを操るSHのデクラーク。キックは正確だし、時間の掛け方がいやらしいし、足速いし。あーもうむかつくー!!ww

それでも南アフリカのBK陣が相変わらずぽろぽろやってくれてたので、得点差は広がらず、逆に外と裏にチャンスの芽が見え隠れてしているような前半ではあった。
できれば前半のうちにエリアを取りにいくキックをもう少し使いたかったんだが。

そして後半。
前半からやられていたFW陣の消耗が激しい。モールを組まれたらまるで止められない(でもモールが「止まった」という判定が遅かったとも思うんだよ。あと1秒早めにジャッジしてくれてたら、展開は違った・・・こともないか)。

反則は増え、モールはどうしても止められない。ついに66分、長い長いドライビングモールからトライを許す。疲弊したFW陣は早めに交代させざるをえず、しかも次々傷んでいく・・・。

ゴールラインを背にしてモールを組まれたくない。ならばとタッチキックで陣地を稼ぎにいく。
ところがこの試合最大の問題、ラインアウト。おそらくサインが完全にバレてて、長めのスローがまったく自軍に届かない。せっかく取り返した陣地を一瞬にして失い、ハイパントでの背走が続く。松島のハイボールの処理が満点でなかったらどれだけやられてたか。

福岡の走るコースも読み切られ、ラックは次々にめくられ・・・手持ちの武器を次々に奪われたような状態。

そうか。南アフリカはジャパンを徹底的に研究してきたんだ。4年前はそんなことなかったもん。そもそも手持ちの武器をすべてプール戦で見せちゃってたしなぁ。

すごいな。あの南アフリカにそこまでやらないと倒せない相手、と認識されたんだ。
その上で、すべてを出し尽くしての敗戦。完敗。逆に言えば武器が少なすぎる、ということでもあるのです。課題。

これこそがすばらしい成果だったと思う。陳腐な言い回しだけど。
そしてこれはきっと未来につながる成果だと思いたい。

まずは来年のセブンスだなっ!


2019年10月19日土曜日

雨中のノーポイント。

「雨の埼スタ」では何かが起こる。
それがネガティブな結果だとは思いもよらなかった。
試合終了を告げる主審の動きを確認して、しばらく身動きできなかった。雨に打たれながら。



2019 Meiji Yausda J1 League #29
●浦和 0-1 大分

おもしろい試合ではなかったかもしれないけど、「悪くない」試合を作り上げていた。特に守備面。
アウェイゲームで完敗した大分に対し、非常に整理された守備を展開したと思う。

GKが組み立てに参加しているときはプレッシャーをかけに行くが、外されたら深追いしない。しっかりとした5-4-1のブロックをコンパクトに、しかも引きすぎることなく形成し、大分のポゼッションを手詰まりにさせていた。前半に1つポストに助けられたシーンはあったけど、それ以外はほぼ完璧だったと思う。事実、大分のシュートはわずか4本。スカウティング含めて「悪くない」ゲームだった。

一方で攻撃面は、大分の守備がマンマーク気味にしつこくて、逆サイドの選手もフリーになるシーンがほとんどなかった。
こういうときは“気の利いた”中途半端なポジション取りが有効になるはずなんだが、後半早い時間に武藤が壊されて――主審のコントロールがなってなかったとしか(悲)――浦和も手詰まりになっていった。

それでもじわじわとゴールに迫るシーンが増え、ベンチも攻撃的な選手を投入。「もう少し」「あと少し」、雨に打たれてしわしわになった手で手拍子をし、声を出す。

だけど。

まさかのアディショナルタイムのカウンターで失点。

悪くなかっただけに、結果が「ゼロ」というのは厳しいしつらい。
でも、選手が挨拶に回ってきたときに、スタンドから起こった「拍手」。それは必ず次につながるものだったと、一晩経って今思う。

2019年10月18日金曜日

他所を腐すことはない。

ラグビーが盛り上がるのと比例してかなんなのか、ラグビーのノーサイド精神を引き合いに出して、他の競技を貶めようとする論調を散見する。

ここぞとばかりに。

やれ「サッカーは紳士的じゃない」だの「いがみ合いばかり」だの「その点ラグビーは」だの。
当然感情的に反論する人も出てくる。実に不毛だと思う。

たぶん、なのだけど本当にラグビー見てる人は、ラグビーが清らかな世界だけでやってるとは思ってないだろうし、何も他競技を引き合いに出す必要もなかろうに。
そういうこと言う人って「本当は見てないんじゃないのぉ?」と生温かく見てしまう(^^;

僕はラグビーも好きだしサッカーも見るしバスケも見るし野球にも行く。

どれもいいと思うんだよね。
ラグビーのノーサイドの精神も、サッカーのまるでトムとジェリーみたいないがみ合いも、Bリーグの会場なんかで見られるアウェイチームウエルカムな雰囲気も、野球の「ぶっ潰せ」みたいな応援も。

サッカーのダービーマッチのように町同士がやいのやいのやるのも楽しいんだよ。それが「お楽しみ」へのモチベーションにもなる。暴力的や差別的や犯罪でさえなければ。バスケなんてもっと「煽り合い」があってもいいぐらいだと思ってたりもするぞ。
まあ昨今は「時代」なのかものすごく神経質なので「さじ加減」ってやつは重要でしょうけど。余裕ねぇなぁと思うことも多々。

それぞれ競技によって空気の違いはあるし(チームによっても)、それぞれはそれぞれでいいのではないでしょうか。肌に合う合わないはあるかもしれないけど、好きかそうでないかだけでしょ。

比べるのはいいけど、上下をつける理由なんてないでしょうに。

ラグビーにだって乱闘はあるし舌戦だってあるし、サッカーにだってリスペクトの精神もあれば握手だってする。そういうことです。

・・・スポーツに限らず。


さあ、準々決勝の週末がやってきます。

2019年10月17日木曜日

マイ開幕は劇的勝利。

前節ようやくアウェイで初勝利を挙げたものの、開幕6連敗という結果はなかなかに重く、「今年もチームはスクラップ&ビルドだしな」(と言えば聞こえはいいが今年も積み上げがあまりない状態かと思う)「ストークス、強いしな」とちょっと自分に言い訳もしながら、定時ダッシュでホームアリーナに向かう。

ようやく個人的なB2リーグ開幕。
くしくもチームもホーム大田区総合体育館での今季初ゲーム。

オフにはHCがいろいろ情報発信してくれてたので「こういう感じかしら」というイメージはあるものの、新加入の選手も多いしその輪郭はぼやけている。

前半はロースコアの展開。
西宮のシュート確率が悪い、というよりも東京Zの守備が機能しているように見える。
特にローテーション。スイッチした後のミスマッチへのヘルプが早く、結果できてしまったフリーの選手への寄せも相当早い。フリーが出来てしまったら「ただ祈るしかない」(笑)わけじゃない。
西宮が24秒を使い切るシーンも多かったように思うし、これを可能にしているフィジカル、鍛えてきましたな、という印象だ。

あと、新加入の外国籍、#30カイル・ケーシー(ハーバード大学出身!)と#32ナンナ・エグーの2人の献身性というのか。常にボックスアウトを怠らず、実に丁寧(っていうのか?)にリバウンドをマイボールにしていく。とっても好きなタイプ(^^;

まあこの内容でもスコアは五分五分ってのがアレですが、心穏やかにハーフタイムのZgirlsのパフォーマンスを見ることができました!

時節柄パフォーマンスはハロウィンスペシャル!今日もZgirlsは優勝!(笑)。キュート!ポニーテール素敵!・・・でもおかげで遠目だと誰が誰だか(汗)。一眼レフを買ってしまう気持ち、わかりますわ・・・。

後半も守備は機能してて、西宮は頭から4分ぐらい?得点が動かない。最大9点差まで開いたかな。「なんだか行けそうな気が」・・・そういうこと考えちゃだめなんだって(自戒)。

勝負の4Q、3連続スリーを食らって一気に逆転を許す・・・苦しい。最大7点差を追う。
しかしここからは一進一退。アリーナ内のボルテージがだんだん上がってきましたよ~。

そして残り1分30秒、2点ビハインド。
ここから“ルーキー”久岡の連続スリーーーーー!!一気に再ぎゃくてぇぇぇん!!うぉぉぉ!!!

残り時間、カイルがリバウンドを押さえ、ファウルゲームもしっかりFTを沈めて劇的勝利!

2019-2020 B2.League #5 Game1
○東京Z 72-68 西宮


いやはや、勝ってしまいましたよ!
やっぱりホームアリーナはいいなぁ。勝ったし(←現金)。

久岡は「まだプレーオフに行ける力はない」と言ってたし東頭HCは「ミス多い」と反省を口にした。それでもこういう戦いができるのであれば、今季は期待、しちゃってもいいかなぁ(^^;

Go! Amazing!!

2019年10月16日水曜日

琵琶湖のほとりの総本宮へ。

このあいだBucket Listのことをチラリと書きましたが、それとは別に「行ってみたい場所」というのはいくつも挙げることができます。

その中でもどうしても行ってみたかった場所のひとつ、『全国3,800社の日吉・日枝・山王神社の総本宮』(公式SNSより)である「日吉大社」を参拝してきました。
どこか「使命感」のように駆り立てられたというか・・・なんでそんなに行きたかったか、ってのはまあその・・・お察しください(笑)


琵琶湖にもほど近いJR湖西線の比叡山坂本駅から歩きます。
上り坂だし、そこそこ距離はありますが、さんぽニストとしては当然(^^;
途中に大きな石の鳥居が2つあったりもするしね。

静かで、それでいて澄んでいる――町の空気を味わいながら、そんなことを思います。
中学校の体育館から聞こえてくる剣道部の稽古の声がなんとも言えず味わい深い(^^;

20分ほど歩いたでしょうか。ようやく赤い鳥居に到着。ここからが日吉大社。



入苑料を納め、山王鳥居をくぐり、神猿(まさる)さんにご挨拶しつつまっすぐに西本宮まで上ったんだけど、とにかく広いねー。たくさんのお宮さんの集合体っていうのかしら。

その広い空間すべてが、心地いいというか。うーん、上手に言葉にならないなぁ。
この日は季節外れの暑さで、日射しもかなり厳しかったにもかかわらず、そんなことは忘れて、すっとその場に立っていられるような感覚。

あの感じは、無理してここに書き残さなくても、参拝したという事実を思い出しさえすればちゃんと心に現れてくれるような気がするな。うん。

僕は、来るべくしてここに来たのです。

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#日吉大社 #山王総本宮 #山王総本宮日吉大社 #御朱印 #神猿

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西本宮にて御朱印も頂戴しました。集める趣味はないものですから、人生初の御朱印です。

それにしても、紅葉の季節、すごそうですね。
また機会を見つけてうかがえれば、と思います。

*  *  *

日吉大社は比叡山の東側の麓にあります。
なので、その後はケーブルカーで延暦寺まで行ってみました。超楽しい(^^;


2019年10月14日月曜日

【Japan2019】JPN v SCO[A]~勇敢なる桜満開~

後半立ち上がり。日本らしく相手ボールホルダーに複数のプレイヤーが絡み、叩き落したボールを福岡がそのままキャッチ、一気に加速しての独走トライ。

28-7。この時点で、スコットランドがプール順位の上でジャパンを上回るには「あと29点」が必要になった。互いの実力、試合展開を考えればちょっと考えにくい差だ。でも。

今は目の前の試合だ。目の前の相手をボコるんだ。

スコットランドが意地を見せて1トライゴール差に詰めてきても、これ以上は絶対に譲らない。ジャパンの壁をスコットランドに思い知らせる。そういう戦いだった。

ラストの数分間のゴールラインを背にした守備、そしてターンオーバー、ボールキープ・・・心が震える数分間。そして。

4年前のリベンジ達成!プール全勝!1位通過!ベスト8!!

Rugby World Cup 2019 Japan Pool A
○JPN 28-21 SCO

スコットランドも強かった。
FWとBKの使い方もバランスが良くて「こちらを止めればこちらが空いて」みたいな感じで、立ち上がりは本当に難しかった。
簡単にラックにはさせてもらえず、なんとかブレークダウンすればボールに絡みにきて(特にあの7番はやっかいだった)、ジャパンのリズムを分断していく。

ただ、「走力」。これは間違いなく、鍛えに鍛え抜いたジャパンが上回っていた。守備のあと1歩で少しずつ押し戻し、最初のトライは磨いてきたオフロードパスとショートサイドに両ウイングを集めるというスペシャルなプレーの融合。
逆転のトライもFW陣の走力と連続したオフロード。稲垣選手、代表初トライおめでとう!

積み上げてきたもの。

言葉にすれば簡単だけど、「スコットランドを倒してベスト8」のために積み上げたものが、すべてが発露した、そういう戦いだった。

おめでとう。ありがとう。そして、「お楽しみはこれからだ!」

*  *  *

このチームの大躍進が、台風で被災された方々の心の支えになればと思います。みなさんを含めて、“ONE TEAM”

2019年10月12日土曜日

【Japan2019】IRE v SAM[A]

やはり他力本願はダメですね。

Rugby World Cup 2019 Japan Pool A
○IRE 47-5 SAM

前半28分、アイルランドに退場が出て、その直後にサモアの猛攻があって、「こいつはもしや」と黒い感情に包まれましたが残念ながら(^^;

サモアはやっぱり「雑」でしたね。そのディテールがティア1とは差があったということでしょう。

これで明日のプールA、残り1試合ですべてが決まります。
腹、括りました。
スコットランドに勝つぞ!自力突破や!!

2019年10月11日金曜日

錆びた滑車。

『冬、寒いのはいい。暗いのが嫌だ。』

葉村晶シリーズの最新作、若竹七海「錆びた滑車」を読了。

とにかく不幸で不運な探偵、なのだけど、今作でもその看板(?)には偽りはない。
物語はもらい事故で頭を4針縫うところから始まるし(^^;

その事故は調査中の事故ではあるのだけど、それをきっかけにしてさらにやっかいな調査に「巻き込まれて」いく。依頼という名の強制・・・まあ不運よね。

その中で交通事故の後遺症に苦しむ若者と出会う。事故当時の記憶を失っている彼に「自分がなぜ事故現場にいたのか知りたい」という依頼?をされてしまう。そしてその若者が突然不慮の死を遂げてしまう。探偵の選択は、そして複雑に絡み合った真相とは――というのがざっくりとしたお話。

おもしろいミステリーって、真実が明らかになる直前にページをめくるのをやめて、頭から読み直すことがある。
謎解きをしたいというケースだけでなくて、物語に縦横に張り巡らされた伏線をひとつでも多く見つけたいと思うことがあるから。

この作品もまさしくそうで、読み直し、登場人物の言葉や行動をもう一度確認して(この人誰だっけ?になってることもあるから)、自分の中で整理をつけてクライマックスに向かいたい。そうしてラストでより深く驚きたい。

そういう僕の欲求を、強烈に満たしてくれた作品でした。探偵・葉村晶のこれまでのことを知らなくても十二分に楽しめること請け合い。

余計なお世話だが、「友達だからぁ」という理由づけで、プロフェッショナルにタダ(あるいは「お友達価格」)で仕事をやらせようとするのは絶対にやめていただきたい。それも葉村が不幸になる理由のひとつよ。

・・・それにしても、寝ずに動き回って調査して、やっと寝入ったところに1時間おきに電話で起こされるってシーンが一番不幸だと思ったなぁ。そういうタイミングで電話してくる人って、自分のことばかり一方的でね(俺調べ)


おまけ。ちょっと刺さったフレーズアーカイブ。

『彼女は勝手に傷つき、しかも傷ついたのを私に知られて、さらに傷ついていた。なに一つわたしのせいではなかったが、後味は悪かった』
『目的のためでも手段は選ぶが、許される手段の上限も下限も自分で決めたい』


2019年10月10日木曜日

【ら~めん】本家第一旭@京都

「そうだ、京都でらーめん食べよう」

と思い立ちわざわざ行ったわけではなくて、若干「通りすがり」な感じもありますが、京都駅からほど近い「本家第一旭 たかばし本店」に念願の初訪であります。

日曜日の12:30を少し回ったところ。手前の新福菜館本店には列がなかったので一瞬ためらいましたが、ここは初志貫徹。予想よりも短い外待ち8番目に接続です。この直後に道すがらで追い抜いてきた若者が大量にやってきて後ろに15人ほど接続しましたから、ラッキーというか、歩くの早くてよかったというか(^^;

店外設置の冷風機の風を浴びつつ、回覧されてきたメニューを見る。写真どーんでイチオシと思われるのは「特製ラーメン」(900円也)。せっかくですし、これにしましょう。

20分ほど待ったかな。店内カウンターに通される。テーブル席には相席をさせていないようなので、店内はゆったり。「町中華」の雰囲気もあるし、少し古びた感じもいいじゃないですか。ビール飲んでる人も多い。

「いらっしゃいませー」「おおきにー」と、フロアスタッフさんの挨拶も気持ちいい。見てると、そのフロアの人のエプロンが「レジスター」になってるんだと気づく。そんなのもちょっと懐かしくていいな。

麺茹での人、チャーシューを刻む人、持ち帰りラーメンを準備する人・・・厨房の中の人を眺めつつ待ってると、ようやく特製ラーメンが。

麺が見えないほど乗せられた小ぶりの薄切りのチャーシュー(確か8枚!これぞ京都!)、その上にたっぷりの九条ネギ(ネギ多めってオーダーもできるみたいだ)。
これよ、これこれ!!いただきまーす!

濃い茶色というイメージに反して、さっぱりで少し甘めのスープ。ぐいぐい飲める。
そのスープに絡みつく細麺。やや柔らかめでちゅるんとのど越しまで楽しい。
その麺にまとわりつく九条ネギ。香りと食感とさわやかさを運ぶ。
薄いくせに噛み応えとしっかりした味わい、そして薄いからこそ麺と一緒に口に運べるチャーシュー。

言葉にするとたったそれだけのことだけど、最高のバランスではないかと思うのですよ。
高級じゃないけど、日常のスタンダード。マスターピース。

スープの一滴、ネギのひとつまでいただきました。ごちそうさまでした。
お腹いっぱーい。
あ。ちなみに「特製」って要は大盛ってことです。つまり大盛チャーシューですね(^^;
京都のらーめんの場合、チャーシュー追加は必須でしょ(←マイデフォルト)。

軽々しく「また来ます」とは言えませんが、また来たい、です。

JR京都駅、中央口を出たとこの塩小路通を右(東)へ。2つめの「河原町塩小路」の信号を右折すぐ。新福菜館本店の隣。徒歩5分弱。

【Japan2019】WAL v FIJ[D]

大会が進むにつれて強豪国がその実力をいかんなく発揮しだしているので、ある程度一方的になってしまうんじゃないだろうかと思いながら見始めたんだけど・・・。

フィジーのみなさん、ごめんなさい!フィジー大善戦!!

Rugby World Cup 2019 Japan Pool D
○WAL 29-17 FIJ

立ち上がりの連続トライを皮切りに、ムードは明確にフィジーのものだった。
プール初戦で見られた「縦へ縦へ」の推進力は強烈だった。

まるで「スーパーボール」(縁日ですくうやつね)。

スーパーボールが跳ねながらだんだん加速していくような、そんな感じだ。リズムも独特で、ウェールズも1対1だとなかなかタックルしきれない。

前半に逆転されてしまうけれど、後半頭にはペナルティトライで再逆転。

「これはもしや」

最後は地力に勝るウェールズが、という形でしたが、最終得点差以上に接戦だったと思います。いやはや楽しませてもらいました。ありがとうフィジー。



身体の丸さとか、笑顔とか、僕の中では“キュート”という言葉がしっくりきてるんだけど、伝わらないよね(^^;

そしてこの試合のPlayer of the Matchはフィジーからの選出。文句あろうはずもなく!


ラドラドラ選手、レブロン・ジェームスの顔に、ジェームス・ハーデンのヒゲをつけて、丸くデフォルメしたような感じだと試合中ずーっと思ってました。バスケクラスタの方に伝われ(^^;

全日程を終えたフィジーは現在プール3位。なんとかこのまま終わって次回大会の出場権を確保してもらいたいけど、同プールのウルグアイにも頑張ってほしかったりして複雑・・・だんだん残り試合が少なくなるなぁ(寂)。

2019年10月9日水曜日

【Japan2019】どこよりも早いかもしれない皮算用[A]

スコットランドがボーナスポイントを得てロシアに勝ちそうです(ロシア守れーの思い虚しく)。これで上位3チームはそれぞれ1試合を残して、

  1. JPN 14
  2. IRE 11
  3. SCO 10
となっています。12日(土曜日)のアイルランド対サモアは福岡なので問題なく開催されると想定し、アイルランドがボーナスポイントを含めて+5、つまり16ポイントまで伸ばす前提において、翌13日(日曜日)の日本対スコットランドで勝ち抜けるには・・(アイルランドが+4でもあまり結果は変わらないので割愛)。
勝ちと引き分けはすべて1位通過になります。引き分けの場合勝ち点16でアイルランドと並びますが、当該チームの対戦成績で順位が決まりますので日本が上位。台風で「中止」になった場合も、引き分け扱いになります。ということはですね、アイルランド(福岡)のゲームが中止になると、その時点でアイルランドは日本よりも下位が確定するので、日本勝ち抜けです!(←下衆)

問題は・・・スコットランドに日本が負けちゃうケース。
勝ち点差は現状4なので、これが詰まると当該チームの対戦成績でスコットランドが上位になります。
たとえばスコットランドが+4で勝利しても、日本がボーナス+1であれば3ポイントしか縮まらないので2位で勝ち抜け、ということです。

ううむ。

(2019.10.10追記)
JPNvIREのラストプレー、負けているアイルランドが自らタッチに蹴りだして試合を終わらせて、「ボーナスポイント1」を確保したこと。ここにきてその「1ポイント」が大きく効いていることがよくわかる。あれで決勝トーナメントを事実上確定させたのだから。
あの瞬間にそこまで計算できていたとするならば、世界は広すぎてもうクラクラしてしまう。


SCO win +5JPN +21 JPN 16
2 IRE 16
3 SCO 15
JPN +11 IRE 16
2 SCO 15
3 JPN 15×
JPN +01 IRE 16
2 SCO 15
3 JPN 14×
SCO win +4JPN +21 JPN 16
2 IRE 16
3 SCO 14
JPN +11 IRE 16
2 JPN 15
3 SCO 14
JPN +01 IRE 16
2 SCO 14
3 JPN 14×

【Japan2019】RSA v CAN[B]

プールAをわれらがブレイブブロッサムズが1位通過すると仮定して、準々決勝の相手はプールBの2位。今のところその可能性が高そうな南アフリカを偵察です。

Rugby World Cup 2019 Japan Pool B
○RSA 66-7 CAN

まずはカナダ素晴らしい!と言っておきたい。前半のうちに退場者を出しておきながら、後半はトライ1つを含めて19-7という大善戦。好チームでした。

さて南アフリカです。

4年前の奇跡はいったん忘れましょう。大会直前テストマッチでガッツリやられたことをまずは思い出して。

強いです。かなりメンバー落としてたにもかかわらず。各有力国同様、試合をこなしていく中で、かなり精度も上がってきたように思います(そういえば4年前は緒戦なんですよね)。
特にSHのレーナック速すぎ問題(@_@)

ただ一方でつけ入る隙も十二分にありそうで、ハンドリングエラーを含めた細かいミスもそれなりに目立つし、瞬間的な意思疎通のズレみたいなものも何度か感じるシーンがあった。

特徴的だなと思ったのはバックスに展開するときの「角度」。ラインがかなり深い。パサーは後方の空中に置いてくるようなふわっとしたパスを投げ、それをかなりスピードに乗った状態でバックスが受け取りつつ突っ込んでくる、そんな形。フランカーのもうひとつ外のところを突かれないように十分気をつけたい。
逆に、センターあたりでインターセプトできれば完全に入れ替われる・・・という未来も見えるんだけど(強気)。

いずれにしても、ディフェンス、オフェンスとも「どれだけ我慢できるか」がカギでしょうか・・・と超あたりまえなことを書いてみた(^^;

【Japan2019】AUS v URU[D]~ビール片手にビールを見る~

先に試合の話を書こう。

Rugby World Cup 2019 Japan Pool D
○AUS 45-10 URU

互いに3試合目。日本の環境にも慣れてきたのか、いわゆるつまらないミスみたいなものは少ない「キレイ」なゲームだったと思う(オーストラリアのファウルは少し気になったけど)。
となると、もともとの実力差というのが如実に出てしまうのも致し方ないところか。

特にFWの差は顕著ね。ウルグアイは遠目にも「小さいな」って思うほどだし、シンビンがオーストラリアに出て、1人多いスクラムでようやく五分五分って感じだったもの。
てか、1人少ないオーストラリアのほうが押したシーンあったぞ。

そんなわけで後半アタマにオーストラリアが4つめのトライを取ってしまって、ゲームの行方自体は決まってしまった。
それでも最後まで手を抜かないオーストラリア、一矢を報いたいウルグアイという図式はゲーム終盤まで緩むことなく続いていき、それが僕たち観客にも伝播して最高潮の空気が出来上がった。しかもウルグアイの反則がものすごく少ないというのがまたいいじゃないか!

そして残り3分、ついに生まれたウルグアイのトライ。

判官びいきな日本のファンだけでなく、開場中を黄色く埋めたオージーからも惜しみない拍手が送られた(と思う)。いい場面に居合わせた。うん。

オーストラリアはやっとエンジンかかってきたね。最初の試合んときはどうなることかと思ったけど、ベスト8から先に照準を合わせてたってことなんだろう。



では、Jリーグでも行ったことのない、初めての 昭和電工ドーム大分(昭和電ド) 大分スポーツ公園総合競技場(ビッグアイ)への旅の記録。

始発に乗って羽田空港、ちょーお久しぶりなソラシドエアに乗って大分へ。4時起きだったからねぇ、明石海峡大橋を見た以外の記憶がほとんどないまま着陸。ぐーぐー。

到着ロビーに出るともうたくさんのボランティアの皆様が。朝からご苦労様です・・・なんて会話を楽しみたかったがあんまり時間がない。大分駅直行高速バスに乗る。高速バスってあまり乗らないんだけど、イマドキはWi-Fi完備なんだね。充電用のコンセント(後付け)もあって快適な1時間でした。

最近お色直しされた大分駅のコインロッカーに荷物を預け、さあシャトルでスタジアムだ!・・・・なんと運行開始まで30分以上あった。空港出るのもスムーズだったし、バスもほぼノンストップだったから、順調すぎて早く着きすぎた(笑)。
なのでまずはシャトル乗り場の手前のファンゾーンに行ってみる。さすがに朝から大分名物からあげ食う気にはなれず(笑)、とりあえずビールかな(←をい)。
おなじみハイネケン生がなんと700円!スタジアム内より300円安!

シャトルバスはおびただしい(と書きたくなるほどの)台数。ほぼストレスなく駅前を発車していく。スポーツ公園への道はバスが電車のように連なってて、おおよそ20分弱でバス停着。思ってたより全然近い。

・・・近くなかった。そこからの歩きがそこそこ遠い(^^;

僕は苦にはなりませんけど、お子さん連れとか大変そうだなぁ。
でようやくスタジアム着いて、写真撮ったりしてたらもう開場時間ですもんね。

ビール片手に(←また買ったんかい)自分の席を探す。[ff471]と書かれてるので、16進数的に「結構後ろなんだろうな」という先入観。ところが、行ってみると[A]列の前にさらに座席があって、それが後ろから[aa][bb]・・・とどんどんピッチに近くなっていく。座席は[hh]列まであったので、つまり[ff]は前から3番目!([hh]列は販売してなかったみたいなので、実質2列目でした)
どんだけ日頃の行いがいいの、俺!!←暴言虚言でした。失礼しました。

手の届きそうなすぐそこで選手がアップしてますよ。テンション爆上がりですよ!

よーしビールおかわりだ。
と勢いつけて、オージーの皆さんと絡みに行って写真撮ってもらったり――世界中にスポーツ会場に現れる、あの「緑のボクシンググローブつけたカンガルーの風船(ワラビー?)」持ってる人たちとも(この写真はFacebook上に公開しましたのでブログには載せません。僕、酔ってるもん)――してウキウキとキックオフを待つ。
たぶん僕の英語力ではオージーの皆様とのコミュニケーションは1/10程度しか通じてないと思われるが、「Enjoy!!」と「Thank you!!!」でだいたいOK(笑)。勢い大事よね(大笑)。

そして選手入場、国家斉唱でのスタンドを黄色く染めたオージーのみなさんの野太い声!
鳥肌もの、ではなくて、本当に鳥肌!!

・・・
テレビには映らなかったでしょうか。全裸+ハッピ姿の乱入者がありました。ヤツは僕の脇からピッチに飛び込んだんですよね。ちょうどウルグアイが魂のトライを取るべく最後の力を振り絞ってる真っ最中のことでした。
上半身裸だったのは知ってました。最初は「酔っ払いかな」と。でもハッピ着たんで「ああ着替えただけか」と思ったら、いきなり「下」脱いで飛び込んだ!すぐそこでディフェンスラインで待機してたフルバックのカートリー・ビール選手も両手を挙げて固まった!
その後誰にも捕まることなくサイドスタンドに逃げ込みましたが、後に大分県警に逮捕されたそうです。おまわりさんGood Job!!!!

・・・

試合終了後はゲート1のところがボトルネックになってしまい大渋滞が発生したものの、ここでの開催は2試合目なので、警察(DJポリス出動)、警備、ボランティアの協力でかなりがんばってさばいてたかな。なのでイライラするほどでもなかった。
それでもバス乗車までは1時間近くはかかったし、乗車時間も倍以上はかかった(夕方だったししかも少し遠回りした)。
やはり3.3万の人間をバスに乗せて移動させるってのは大変な作業だ。

大分ではプール戦があと1試合、それから準々決勝が2試合(もしかしたらジャパンの試合もあるぞ)もある。
観戦の皆さんにおかれましては、時間に余裕を持って行かれることを、特に試合後のほうにゆとりを持つことをおすすめします。

ということでワタクシは大分駅まで戻り、ファンゾーンに戻る時間も微妙になくて、予約してあった特急に乗車(これもまた大混雑。指定取っててよかった/隣席は同世代の「対抗戦グループ」でプレーしてた元ラガーマンでした)、某所に移動したのでありました。もちろん旅のお供は缶チューハイ♪

2019年10月8日火曜日

響。

響といってもウイスキーの話じゃないっす(^^;

今回今さらながらに見てみた映画は「響 -HIBIKI-」です。原作マンガも気になってたんですが、読む機会がやってくる前に映画を見ちゃいました(^^;

なんとか坂46の人――欅坂でした――が主演で、いわゆる青春映画かしらと思いきや、さにあらず(もちろんそういう側面も多々あるんだが)。

まあとにかく「痛快」。それに尽きる。

女子高生かつ天才小説家が、オトナの世界の「空気」や「事情」や「お約束」や「忖度」みたいなものを、正論、のような気がするけどよーく考えたら違うかもしれない自分自身の論理で真っ向から蹴り飛ばしていく。実際に飛び蹴りしちゃう。まあ気持ちいい(^^;

ただ、だからといってただ自己中ということでもなくて、筋さえ通っていれば納得する部分も持ち合わせてたりもするので、彼女に関わった人は多かれ少なかれ、その魅力に巻き込まれていく。
と同時に、それはそこまで振り切ることのできない自分対する憐憫だったりもするのだけれど。

小説界という舞台を使ってはいるが、それはあまり関係なくて、オトナの世界へのアンチテーゼ、そんなふうに思った。
楽しい一本だった。
吉田栄作が作家に見えないのはまあいいとして(笑)、脇を固める役者がそこそこ大物。新人女優をサポートする、という感じだったんだろうけど、そんな気遣いご不要とばかりに平手友梨奈の纏う雰囲気は抜群。

*  *  *

もう1本、こちらは真正の青春映画、「走れ!T校バスケット部」

原作小説を本屋で何度か買いそうになったけど買わなかったのが映画になってたので見てみた、と。
高校バスケをモチーフに、スポーツ、仲間、敵対、信頼、成長。まるで少年ジャンプであった。以上。

もっとひどいのを想像してたけど、まあプレイはそこそこ「バスケットボール」でした。あんなんでウインターカップとか大笑いだがな。

2019年10月7日月曜日

王国浦和。

現場参戦ならず、おまけにリアルタイムDAZNさんもならず。速報も前半途中までしか終えなかったという、個人的には残念極まりない大一番。
タイトルに向けた大一番ならいいのに、悲しいことに残留争いの6ポイントマッチです。

2019 Meiji Yasuda J1 League #28
○浦和 2-1 清水

前半途中まで速報を追ってたってことは、先制されるまでということで(涙)。
Twitterのタイムラインによればロングスロー崩れのバイタルからのドン、らしい。マジで今季は「横」からの対応に難アリだな・・・とか言ってる余裕はない。
でも、ミッドウィークのACLの試合を考えれば、あまり負ける理由はないなと思ったのも事実。

そして数時間後。

どきどきしながらサイトを見る。逆転勝利!
おまけに「#橋岡好きやで」なるハッシュタグまで出来てて。

これで清水よりも順位は上回った。
小さく、小さく、右の拳を握りしめた。

・・
・・・

ちゃんと見てみると、失点した、まさしくそのシーンだけ。メンバーもようやく固まってきたということもあるのかもしれないけど、
「やばいなこれ」というシーンはほとんどなかったと思う。
それでもサッカーは競技特性として「事故」が頻発しやすい。ハンドしてたって反則にならないことだってある(←イヤミ)。

改めて、勝ち点を積み重ねることの難しさを思い知らされたような気もした。

だから、今回は良かったけども、どんなときでも一瞬たりとも隙を見せないように、僕たちも戦わなきゃだめだなって。
現地に行けなかった僕が言うのもアレですけど(^^:
愛するクラブの試合は「観戦」するより「参戦」したほうが何倍も楽しい。個人の感想ですが。

*  *  *

Honda FCとの試合のあと、選手バスを止めて大槻さんとサポーターが話した、みたいな報道があった。詳細はわからんが。
ところがこの清水とのゲームでは、試合前にスタジアムに入ってくるパスに向けて大きな声援が送られて、それに応えるように、先日とは逆に、バスはいったん停車して、その声援を全身で味わったかのような時間があった。「This is URAWA」であり、残留云々とはいっさい関係のない、清水だけには負けちゃならない「王国浦和」のプライドなのだろうな。

監督としての能力は別にして、そういうことがわかっている大槻さんが「今の浦和」の指揮官でよかった。

2019年10月4日金曜日

【Japan2019】IRE v RUS[A]

プール戦でジャパンに敗れたチーム同士の一戦。
「上から目線で見てみよう」なんてわけないじゃないですか(^^;

Rugby World Cup 2019 Japan Pool A
○IRE 35-0 RUS

アイルランド、やっぱり強かったじゃん。フィジカルが強いはずのロシアFW陣をまさしく「一蹴」。シンビンが2つ出たのも、要は圧力に屈したということだと思う。

ただ一方で、単調にも思えた。FWによる縦への前進にこだわりすぎているというか――もしかしたら“ジャパンに通じなかったこと”を再確認してたのかもしれない。
彼らの目標はあくまでも決勝トーナメントだからね。

・・・あっ。やっぱり上から目線になってたか(笑)。

本のソムリエ。

「本のソムリエ」という言葉に引っかかって里見蘭「古書カフェすみれ屋と本のソムリエ」を購入。いわゆるタイトル買いですかね。
実際にそういう肩書をもって活動されている方もいらっしゃるようですね。

書名どおりカフェが舞台。主人公(語り部)は店主。
何かを抱えてやってくる客に対し、カフェに併設されている古書店の店長が、その人に合った本を紹介すると事態は思わぬ方向に・・・みたいな話。この客に合ったものを提供する、というのがソムリエという意味として使われています。

カフェでの話なので、いわゆるカフェ飯がたくさん登場します。こだわりのランチがレシピごと細かく書かれてたりもするんですが、あんまりそういうのに興味のない私は、その部分は斜め読みです。ごめんなさい(^^;

1冊の中に中編が5つ収録されてて、それぞれお話はぐんぐん読めます。

が、オチ。えーそういうのなの??みたいな。たとえば・・・。

あまりに本の内容を「紹介しなさすぎ」て、なぜそういうラストになったのかがイマイチ伝わってこなかったり。
逆にあまり本の内容を「紹介しすぎ」て、その本を読んでみたくなるような余地が残ってなかったり。
紹介した本の内容と、物語の展開がどうにもリンクしているように感じなかったり。

個人的にはどうにもしっくりこないまま読み終えてしまいました。

2019年10月3日木曜日

浦和のポテンシャル。

(注)平日です ↓


今はリーグに専念すべきみたいな論調も十分わかるんだけど、目の前にアジアのタイトルがあるなら、全力でもぎ取りに行く。それが浦和なのであります(^^;

立ち上がりから「あっ守備がいい」と思う。3トップ気味の広州に対して、ほぼマンマークで何もさせていない。

中でも鈴木大輔先生!
対人・高さについて完勝しているのはもとより、とにかく準備がいいから、背後のケアも完璧。MOM級の大活躍。
岩波、槙野も対面をシャットアウト。

守備が良ければいい形で攻撃につながってくる。
3バックが跳ね返したボールをエヴェルトンと青木が回収、少ないタッチで広州の中盤を切り崩していく。そこに槙野がうまく絡んで、関根が縦横無尽に走る。パススピードが速い。サイドチェンジもどんどん出る。もしや広州の中盤、機能してないのか?
なんだよ、こんなの久々に見たよ。できるじゃん。すごいよ!!

完調じゃないはずの興梠もうまく周囲を使えてるし、橋岡はロングボールに競り勝つだけでなく、深い位置まで持ち運べてるし、長澤はいつものように相手の集中力を削いでて(大笑)。

全員が、いい。

そして生まれたファブリシオのスーパーゴォォォォル!!!!(←「!」をいくつ付けても足りない)

100点満点・・・と以上がハーフタイムまでに脳内で行った作文。

・・
・・・

実はちょっと体調悪くて(毎年この時期ありがち→リンク)。だから北ゴール裏で跳ねて叫んで手拍子ってのは無理だなと思ったんだ。だから南スタンドに座って応援してたの。おかげでビジュアルサポートのコレオが撮影できた。いつもなら中の人だから(笑)。反対側から見ると、とんでもない迫力ね、北ゴール裏。
で、この内容。間違いなくサイコーで、帰りたくないと思うほうが自然だとは思うんだけど、この日の僕には「帰っても、絶対勝ってくれるから大丈夫」って思えた。

で、「再入場はできませーん」という係員の声を背中に受けつつ、埼スタを後にした。
惨敗してて後半残り5分ぐらいで出たことはむかーしあったけども、こういう形は初めて。そもそも体調悪けりゃ参戦しないもん。どんだけACL好きなのよ>俺

南北線に揺られながら、速報を追う。

[ゴール!75分 関根貴大]

ほらね、思ったとおり。策に溺れたカンナバーロ。

2019 AFC Champinons League Semi-Final 1st Leg
Urawa Red Diamonds (JPN) 2-0 Guangzhou Evergrande (CHN)


これが浦和の持つポテンシャルだ。
まあ潜在能力ですからね、すぐに潜っちゃったりもしますけど(涙)。

だってさ、埼スタでの勝利って3ヶ月ぶりよ。
J1残留争いにどっぷりと浸かり、天皇杯ではJFLのチームに惨敗。なのに中国スーパーリーグ1位には圧勝っすよ。こういうツンデレッズなところもポテンシャルですかね(苦笑)。
だから、この勝利で「さあ決勝だぁ」なんて浮かれるつもりは毛頭ない。

でも、これがきっかけになって、リーグ戦もとっとと残留争いから抜け出したい。この週末も6ポイントマッチ。

【Japan2019】NZL v CAN[B]

80分を通して「ニュージーランドの攻撃のハイライト」状態。

Rugby World Cup 2019 Japan Pool B
○NZL 63-0 CAN

スクラムトライ(認定)から始まって、キックパス、バックスへの展開。FWの走力。BKのスキルとスピード。
これが最高峰です、という見本市だった。

・・・カナダ、お疲れ。

マジで強いぞオールブラックス。

・・
・・・

ジャパンのプールAのプール突破を願いつつ2位通過した場合の準々決勝のチケットを持ってることは以前にも書いたんですが(それでも史上初のプール突破だから相当すごいこと)、今さらですけど気がついちゃいました。

えーっと。プールAの2位と対戦するのは“プールBの1位”。これ、どう考えてもオールブラックスでしょ!?

10月19日東京スタジアム。これがゴールデンチケットになることが当選確実、とお伝えしておきたいと思います。ジャパンが2位ならプラチナチケット(笑)。
ありがとうMasterCard(^^;

*  *  *

そうそう。新宿の公式メガストアを覗いてきたんですけどね、もうほぼ買うものないですわ。サイズ的に売り切れ続出。
特にジャパンのものはほぼ品切れ。レプリカジャージはSサイズが1枚。身長175cmぐらいのおじさんが「さすがに無理か」と悩んでました。

で、ざっと見てたらTシャツに「6L」ってサイズが普通に売ってた。さすがラグビーファン(笑)。

2019年10月2日水曜日

【Japan2019】ARG v TGA[C]~聖地巡礼~

大学ラグビーの秩父宮、高校ラグビーの花園。僕の中の「聖地」はそんな感じだ。

小学生のときに見に行ったことがあったような気もするんだが、はっきりとした記憶はない。「初めての花園」ということで楽しもう。西へ向かう新幹線の中で駅弁を食べながら、そんなことを考えている。

環状線鶴橋駅で近鉄奈良線に乗り換え。この日は快速急行も東花園駅に臨時停車する。あっという間だ。
駅前ロータリーではいきなりアルゼンチン軍団の大合唱。こいつら流石です(褒めてる)。

さすが花園は「ラグビーの町」。そこここが楕円だ(←表現が雑)。
街のキャラクター「TRYくん」、水色の横縞ジャージなんですっかりアルゼンチン推しかと思いきや、商店街ではトンガ応援Tシャツなんか売ってたり。日本人がどんどん買ってる。この町はトンガと縁があるのかもなぁ。とか思ったり。

きょろきょろしながら歩くこと数分、花園スタジアム到着~!
東京スタジアムと違って、入場ゲート前にスポンサーブースがある。開門まで1時間あるのでいったん商店街に戻って生ビールを調達。だって飲食ブースは入場ゲートの後なんだもの(^^;
飲みながらこの祝祭の空気を思う存分味わう。あーここにいるだけで楽しい(はぁと)。

定刻に開場。今回も混乱なく非常にスムーズ。飲食ブースでハイネケン生(せんえん)を買ってスタンドに入ると、案内係のボランティアのおじさんが「このあとビール買うなら2階が空いてるよ」と耳打ちしてくれた。実はビール自体は売り子さんがガンガンやってくるので、買うのには困らなかったんだけど、食べ物は飲食ブースまで買いにいかないとならない。バックスタンド外のエリアは大混雑してたけど、おじさんが言ってたメインスタンド2階はガラガラ。何食べようかな~と悩んで買うぐらいの余裕あり。これから花園で観戦される皆さん、狙い目ですわよ。ちなみに食べ物に関してはあまりに販売量が少ないと評判が悪かったので、この週末から「自分が食べるぐらいの分量」は持ち込み可になっております。

で、僕の席。カテゴリーDの安い席なんですけどね、前から8列め。めっちゃ近い。アップしてる選手と会話が成立しそうな距離(しゃべれないけど)。



いつの間にか太陽が顔を出した(嵐を呼ぶ男としてはなんと珍しい!後方からの日光が首直撃で暑いけど、ビールの旨さが3割増し(笑)。

何杯目かのビールが空になり、いよいよ選手入場。スタンド中から聞こえるアルゼンチン国歌の大合唱、トンガ選手のウォークライ(「シピタウ」っていうらしい)、そしてキックオフ!

Rugby World Cup 2019 Japan Pool C
ARG 28-12 TGA

リンク先の「ビデオ」タブのとこにシピタウの動画あります。


アルゼンチン先制トライ!

ちょっと実力に差があったのかな。あるいはトンガの守備がルーズだったのか。開始早々のラインアウトからたった2つのパスでイージーに取ったトライを皮切りに、あれよあれよと4トライ4コンバージョン。27分間で28-0。
得点は全部僕が座っているほうのサイド。ひたすら楽しい(笑)。

この時点で勝敗は決してしまった感じ。
トンガが反撃を見せたというよりはアルゼンチンがペースダウンした、そんな感じだった。
なので帰宅後の映像確認はハイライトしか見てない。

・・
・・・

試合終了後、ピッチを眺めながら余韻に浸っていると、後方からやってきたアルゼンチンサポーターの女性から声を掛けられた。スペイン語だから何言ってるかはわかんない。
ただ、自分のシャツと僕の来てた桜のエンブレムの入ったTシャツを指さして、どうやら交換しようぜって言ってるみたいだとわかった。

これもワールドカップ。断る理由はないと思った。「もちろんっ」(日本語)

重ね着してたTシャツを脱ぐと、その女性、カバンの中から何枚かの水色と白の縞模様のシャツを出してきた。「その着てるやつとちゃうんかい」と思いつつも、どれかを選べって言われてるような気がしたので(笑)、アルゼンチンのスポンサーであるVISAのロゴが入ったシャツを指さした。「これがいい」(日本語)

そしたらね、そのおねーさん、首をぶんぶん振って、右手に持ってたシャツを僕に押し付けてきた。まあいいか。

で「ふぉとふぉと」っていうもんだから、そのシャツを着て、ツーショットで写真撮ったわけですよ。

んで、ばいばーいって別れて、気がついたですよ。このアルゼンチンのシャツ、縦縞だって。
胸のロゴもロス・プーマスではなくて、AFAですよ。サッカーのシャツですよ。

先週書いてたブログ「横縞の中の縦縞。」がフラグになっちゃったですよ。

これもワールドカップ・・・。



という話を家族グループLINEに流したら、珍しく坊主1号からひと言返信が来た。

『どんまい』


【TOKYO2020】緊急更新!パラチケ結果!

オリンピックのほうは相変わらずの「全落ち」絶賛継続中ではありますが、本日、ついに、ついに、TOKYO2020に観客として参加できることになりました~!!ぱちぱちぱち~



パラリンピックの1次抽選販売の結果、例によってガッツリと「落選」マークが付きまくる中、スクロールしてった一番下に燦然と輝く「当選」の文字!
かろうじてカスケードで引っかかった(笑)。

し・か・も。会場はオリンピックスタジアム、すなわち新国立競技場!
いや~うれしいですぅ~!

種目はもちろん陸上競技。具体的には・・(表彰式を除く)

  • 男子砲丸投 F55 決勝
  • 男子走幅跳 T11 決勝
  • 女子200m T37 決勝
  • 男子100m T37 決勝
  • 男子100m T47 決勝
  • 女子こん棒投 F32 決勝
  • 女子400m T11 予選
  • 男子砲丸投 F37 決勝
  • 男子5000m T54 予選
  • 男子400m T52 決勝
  • 女子400m T47 予選
狙ってたんですよ、男子400m T52。佐藤友祈選手の金メダル、目撃してまいりますっ!!

まだまだ車いすラグビーとか水泳とかあれやこれやと絶対見たいやつあるからな。これで終わりと思うなよ(笑)。

(自分用メモ)陸上競技のクラス分け。


2019年10月1日火曜日

【Japan2019】JPN v IRE[A]~ゴールはここじゃない~

東花園駅から近鉄で鶴橋駅。コインロッカーに放り込んでた荷物を取り出し、環状線で天王寺駅へ。そして駅前のパブリックビューイング会場(ファンゾーン)、天王寺公園「てんしば」に入る。

『会場は入場規制させていただいています!中には入れません!!』

繰り返されるアナウンス。拡声器を持つおまわりさんの横のおまわりさんに「そうなんですね・・」と話しかけてみると、にこやかに「残念ですが」。まあその笑顔に免じて(^^;

周辺もそこここで規制線が引かれている。かろうじてモニターの位置はわかったけど、映像がわかるほどではない。スピーカーの音は半分も届いてこない・・・かといって別のPVの情報も持ってないしなぁ。

家族のグループLINEに「入場規制orz」と流し、スマホの速報を追いながら、いい場所ないかと公園内をうろつく。
歩道橋の上から見えないかしら。モニターは見えなかったけど、すばらしく綺麗な夕焼けが見えた。ジャパンの赤だ(無理やり)。

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#阿倍野歩道橋 #sunset #osaka #rwc2019 #fanzone

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速報を見ると3-12。うーん、予想されてた得点経過だな・・。
だけど速報が更新されるよりも早く、グループLINEに「3点返した」「3点取った」のメッセージが入ってきた。ってことは田村が「普通に蹴れてる」ってことか。
ならばもしかして後半粘れればチャンス出てくるかな。9-12。

後半に入ると大阪には夕闇がやってきた。発光するモニターの位置がはっきりわかるようになってきた。おかげで映像も「どっちに動いてるか」ぐらいはなんとなく理解できる。
そして会場のボルテージが一段階上がったためか、スピーカーの音量もアップしたように感じる。実況の声が7割方聞き取れる。よーしもうここで見よう!と190cm100kgはありそうなスコットランド人(ジャパンのジャージに下は例のスカート)の背中越しに、モニターの明かりを注視する。
あれ?なんであのスコットランドの人は日本を応援してたんだ?星取表的には当面のライバル日本が負けたほうが彼らにとってはいいのではないのか?

そして。

Rugby World Cup 2019 Japan Pool A
○JPN 19-12 IRE


パブリックビューイング会場の(外で立ち見してた)大勢の観衆の歓喜が爆発した。ニッポンコールが湧き上がる。知らない人とのハイタッチ。普段なら絶対しないであろうセレッソユニの人とも(笑)。

テレビ前よりも、スポーツは現場よね。現場っていうと「違うだろ」って言われちゃうかも、ですけど。



帰宅してから改めて録画を見る。

奇跡的な勝利かもしれないけど、この試合を見るかぎり「奇跡じゃない」。そんなことを思った。

4年前の南アフリカ戦は、ラストプレーでHCが同点PGを蹴るように指示したぐらい、勝つことがイメージできてなかった。勝利に挑んだのは確かだけども、結果は奇跡だったと思う。

でも、この試合もアップセットはアップセットで間違いのないところだけれど、最初から勝とうとしていて、勝利への道筋を模索して、遂行して、そして勝った。
勝てると思っていた以上、もはや奇跡なんかじゃない。

「どーん」と攻めてくるアイルランドの強烈なFWに、真っ向から対峙し、技術で上回った。守備のほころびもまったく見せない。
それは「こんなはずじゃない」とアイルランドに混乱をもたらし、リードしている余裕を奪い、まるで予定どおりの逆転トライ。

最後はアイルランドが諦めて勝ち点1を確保しに来たというのが、われらがBrave Blossomsの強さの証でもある。

すいません、ここまで強いとは思ってなかった。

でもね。ゴールはここじゃない。まだ終わりじゃない(©「兵、走る」by B'z)。何も達成できていない。
まずは次のサモア戦。そして運命のスコットランド戦へ。

でもまあ、「この程度の勝利」に浮かれるような選手もいないか(^^;

・・
・・・

準々決勝のプールAの2位が出る試合のチケット持ってるんだけど・・・日本が2位通過する可能性が低くなったような気がしないでもない。プラチナチケットへの夢が(笑)。