2023年12月31日日曜日

冬支度、万端。

2023年春のスキーシーズンの終わりに、道具やウェア類を改めて確認すると、長年――長すぎる、が正しい――ミッドレイヤーとして使ってきたジャケット(D社製)がさすがにくたびれてることに気づく。
裏地は擦り切れ始めてるし、表にはところどころこびりついた汚れやシミも目立つ。

いいかげん、買うか。

新シーズンに向けてネットショップをぐるぐると探していると、すごく気に入っちゃったものを見つけた。サイズも残ってるみたいだ。よし、と思ったものの、28600円か・・・ちょっと高いな。

日々「ポイ活」をし、頑張って貯めた5000円分のポイントをそのショップで使えるポイントに交換し、いざ購入ボタンをポチっとした。ウェア買うの久しぶり。楽しみ~~。

『ご注文いただきました商品は実店舗で入れ違いに完売いたしました。
当店の在庫管理の甘さによりご迷惑をおかけいたしまして大変申し訳ございません。
今後は二度とこのようなミスの無いよう、細心の注意をはらう所存でございます。』

あれーーー?在庫なしかー。
実店舗で売れましたってのはちょっと信用ならないけど(←)、そういうこともあるわな。残念だけど、2番目に気に入ってたやつにしよう。こっちだって結構カッコいいもん。ポチ。

『ご注文いただきました商品は実店舗で入れ違いに完売いたしました。
当店の在庫管理の甘さによりご迷惑をおかけいたしまして大変申し訳ございません。
今後は二度とこのようなミスの無いよう、細心の注意をはらう所存でございます。』

あ、そういうことね。
客を呼ぶためにワザと在庫ありの表示にしてたんだね。はいはい(怒)。
悪評を口コミに書いたりはしませんけどね。3日で2回定型文を送られたこっちの気持ちにもなってみろってんだ。

そうこうしてるうちに新シーズンは始まってしまった。5000ポイントの行方も気になるけど、それ以上にミッドレイヤーどうしましょ。


そうしてようやくたどり着いたのが、この写真のウェア。
薄く中綿が入り、ストレッチ性もあって、防水・防風。帽子も入りそうな大きい内ポケット、あごの部分は当て布でファスナーが肌に当たらないようになってる。
僕がミッドレイヤーに求めるすべての要素を満たしてる。
色はグレーとカーキで悩んで(黒と赤とネイビーはサイズがなかった)、結局カーキを選んだ。

そしてお値段は、2900円!!想定の1/10(笑)
ありがとうワークマン+!

あとは雪だよりを待つだけです。


2023年12月30日土曜日

翳りゆくひと。[003]


[003]

2023年の正月三が日も終わって、わたしには仕事の日々が戻ってきてた。だが未だあっちゃんちからの連絡は、ない。もちろん、再三掛けている電話がつながることもない。

「行くしかないのか」

新年早々の金曜日に休暇を取って、朝一番の飛行機を予約した。
サラリーマンとしては難しい選択ではあったけど、最悪の事態ではないにせよ、何やら事務手続きがいろいろあることを想定すると、平日というのが重要だと判断したのだ。

まだ夜も明けない空港を、わたしを乗せた飛行機は離陸していく。
夜明けの空なんて美しいものを見る機会だというのに、そういうものを味わっている余裕がない。頭の中は、何が必要か、何をすべきか、何から手をつけるか、実際に行ってみないとわかるはずのないことを、答えのないままひたすらシミュレーションし続けていた。
胃袋の底のほうが重い。気圧の変化のせいだけならいいのだけれど。

ピンポーン。

マサさんあっちゃんの住むマンションのインターホンを押す。自宅を出発してから4時間以上が経過している。
ふと、このオートロックが開かなかったときはどうすればいいのか、言いようのない不安が襲ってくる。鍵なんてもちろん持ってない。管理会社はどこかなんて知らない。通勤通学の時間帯でもないから人が出てくることも少ないかもしれない。

『はい。あら』

少し間があってから聞こえてきたあっちゃんの声に、本気で安堵した。

「おはよう」
「どうしたの」
「電話止まってるからさ、連絡つかないから」
「あら、そうなの?」

やはり電話不通だという認識はない。いや、それ以上に気になることがある。

「だから電報したでしょ。受け取ったよね」
「ああそうね」

この受け答えで確信した。あっちゃんも記憶があやふやになってきてる。ボケが始まってるんだ。
結局、届いているはずの電報は見つからなかった。おそらくは自分たちに関係ないものとして捨てられたのだろう。

そうこうしているうちに、マサさんが起きてきた。老人のくせに朝が遅い。まあ寝られるのはいいことなのだろうが。
わたしの顔を見て、きょとんとした表情を浮かべている。

「なんか電話が止まってるみたいで来てくれたの」
「そうですか」

この「そうですか」という敬語が、いかにも他人行儀。マサさんはわたしのことを息子だと理解してないんだな。だからといって別にさびしいとかそういう感情は湧いてこなかったけど、会話が成立しないと少々面倒なことになるかなという心配はある。

電話のことなどどうでもいいかのように、ふたりがのんびりと朝食を食べている間、わたしはまずは電話関係の請求書を探すことにした。

マサさんはもともと整理整頓するのが好きなほうなのだが、整理した上で溜め込むタイプ。あっちゃんは典型的な捨てられない女。なので家の中はもともとモノで溢れているのだが、それにしてもこの片付いていない、雑然とした状態はどうだ。

居間の隅にかなりの量の古新聞が積み上げられているし、ごみ箱も満杯。そしてこのリビングテーブルの上の郵便物や書類の山は――。

いや、今なすべきは電話のことだ。わたしは記憶をたどった。
郵便物が届くと、確かマサさんがハサミで封を切って、中身を見てからこのテーブルの上に置いてた。それがマサさんの日々の行動のひとつ。
ということはこの上の書類が新しめの郵便物の可能性が高い。まずはここだ。

002<[翳りゆくひと]>004


2023年12月28日木曜日

大掃除、年越しそば、歌合戦。

みなさん、大掃除は終わりましたか?私はおおよそ(笑)終わりました!

そしたら後はコタツに入って大みそかを待つばかりですね。
ちなみにわが家は「コタツがない家」ですけど。

年越しそばをすすりながら、今年も大みそかは紅白歌合戦ですよね!異論は認めん。
というわけで毎年恒例のプレビューを書こうと思います。

出場歌手発表の前段階から言われてたことですが、やはり「旧J」の皆さんの不在がひとつ大きいかな、と思います。
正直言えばアーティストの方々は関係ないやんって気持ちもあるんですけど、選考側の気持ちもわかる。やはりタイミングが悪かったかなと思います。まさに渦中だったんで。
でも実力があるグループもあるので(←何やら遠回しな言い方)、いろいろと「スタート」すればまた戻ってきてくれると思いますよ。彼らが芸能界の一大勢力であるのは間違いないので。
ただ、その穴をK-POPで埋めたように見えるのは残念。


さて、発表された曲順を眺めつつ・・・・まずはトップバッターの新しい学校のリーダーズですね!
紅白だからといって特に何も変わらずいつもどおり、というスタンスを期待したいと思います。オープニングからしっかり踊りたいところですが、僕、首のアイソレーションできないんだよね。無念。

いきなり3番目に登場するのが鈴木“マーチンさん”雅之。クワマンがトランペットで参加するのに3000点。

JUJUNiziUが続くところで「ジュ」が連続して渋滞。(←言いたかっただけ)

前半の見どころは何といってもmilet×MWAMのコラボのところ。被り物の狼にしか見えない(とか言っちゃだめだぞ)究極の生命体と、なんとも味のあるボーカルを聴かせてくれるmilet。正直最初は水と油かと思ってたら、これが何ともいいのよ。超超期待しちゃってます。

と思ったら前半ラストが大泉洋ですよ。
歌を歌ってるのは知ってるし、上手なのも知ってる。だけどいいのかNHK!?という気がしてなりません(失礼)。いや、楽しみにはしてるのよホントに。
自分でブラボー言いそうな気がしてますが(笑)。司会の有吉さんと絡んでるイメージもないしなぁ、どうなることやら。やっぱり心配だわ(笑)。


後半は怒涛っすよ、怒涛。だからトイレはニュースの時間にすませとこうね。

Mrs. GREEN APPLE10-FEETに挟まれる形で坂本冬美が「夜桜お七」を歌うってのがまずラインナップとして衝撃的ですが(←?)、その10-FEET(笑)のパフォーマンスがマジで楽しみです。それにしてもついにテンフィが紅白に出るなんて・・・(感涙)。
ちなみに私がテンフィのことを「10-FEET(笑)」と書くようになったキッカケのライブは→コチラ

・・・あ、またQueen出るんだ。ドント・ストップ・ミー・ナウ!

・・・あ、またけん玉やるんだ。世界記録に向けてがんばってくださーい(棒読み)

安心安定最高のSuperflyは聞き逃し厳禁。

そしてキャンディーズファンのひとりとしてランちゃん(伊藤蘭)のステージはもう泣く準備すらできてるぞ。娘さん(朝ドラヒロイン)との共演もきっと。スーちゃん、見てくれるかなぁ。

ポケビブラビ薬師丸さんに「ルビーの指環」と続くスペシャル企画は超楽しみ(だって私はもともとテレビっ子ですもの)。寺尾聰は「SHADOW CITY」のほうが好きだったり。

終盤さらに盛り上がりまっせ。
AdoエレカシあいみょんYOASOBIも楽しみなんですけど、個人的にはさだまさし「秋桜」を推しておきます。これぞ紅白ならではの一曲でしょ!!

「秋桜」→山口百恵、と連想すると、もう一曲「いい日旅立ち」を聴きたくなりません?
特に2023年はビッグアーティストの訃報が多かった気もしますし、そういう曲をNHKならではのアーカイブから流してくれる、そんなコーナーも期待してるのですが、どうでしょう。酒入ってると泣いちゃうからなぁ俺。

今年も歌って踊って騒ぎましょう!!
ということでですね、【業務連絡】です。
例によって紅白感想垂れ流し大会をFacebook上で執り行います。お友達のみなさん、お酒片手に、コタツに入りつつお集まりください!


2023年12月27日水曜日

モンスターはどこまで行くのか。

井上尚弥、2階級での4団体王座統一!!

書いてしまえばこの1行。でもそれがどれだけすごいことか。
でも、さらりとやり切ってしまった。まさにモンスター。


前座試合をいっしょに見てた息子1号が「緊張するから明日見ようかな」と言うぐらいには大一番だった。
そして予想どおり2団体統一王者のタパレスは強敵だった。

サウスポースタイル、前後に大きく広げたスタンス、低く後ろ気味の重心と半身の構えは、タパレスの頭と体を常に井上から遠ざけ、一方自らは右の多彩なフックを井上に届かせる。
このフックが超やっかいで、野球で言うところの縦スライダーみたいな感じで「横フック」「縦フック」みたいな、出所と軌道がすごくわかりにくいものだったんじゃないかと想像している。浮いてくるようなパンチもあったし。井上の顎が上がるなんてほとんど見たことなかったもの。

さらには井上のラッシュを食らい、ダウンまで奪われても立ち上がって戦うことができる打たれ強さもあり、そもそもガードも高く固かった。
肩まわりの大きな筋肉もガードに寄与してたと思う。

おそらくだけど、直撃はできるだけ避け、ガードを高く維持して、井上に得意のボディフックを打たせて、そこに右フックを合わせる、という戦略だったんじゃないかと思う。

そしてその戦略は完璧なまでに遂行されてきた。はずだった。

なのに、決着は唐突だった。
いよいよ試合終盤、ガードをL字にして攻勢に出ようと目論むタパレスに対し、井上は教科書どおりのワンツーを打つ。ガードに阻まれる。もう一度ワンツー。これもガードされ・・・・なぜかタパレスが前のめりに崩れ落ちた。

「は?」

スローで見てもよくわかんない。2回目のワンツーは少しだけ狙いどころが変わって、すこしだけガードの隙間にねじ込まれて、少しだけテンプルをかすったようには見える。
だけどこれまでの試合展開からすると、「は?」以外の言葉がない。

ほんのわずかな隙間を打ち抜ける技術とスピード、ガードされてもダメージを蓄積させられる力、そして結局負ける要素がまるで見えなかった守備力。

モンスターは、やっぱりモンスターだった。
そしてどこまで行ってしまうのか。すでに僕たちの夢の場所は通り過ぎてしまっているのに――。




あ、前座の日本バンタム級タイトルマッチ(モンスタートーナメント)の堤vs穴口は猛烈にエキサイティングな一戦でした。
が、その後に井上を見ると、わかりやすくレベル差を感じるのよね。比べてごめん(^^;


2023年12月26日火曜日

むかしむかしあるところに、やっぱり。

青柳碧人「むかしむかしあるところに、やっぱりしたいがありました。」を読了。
例によって一部漢字をひらがなに置換しています。すいません。

今回ももちろん日本むかしばなしをモチーフにしたミステリー集で、取り上げられたのはかぐや姫(竹取物語)、おむすびころりん、わらしべ長者、猿蟹合戦、ぶんぶく茶釜の5つ。


前作同様に、多様なミステリーの要素がてんこ盛りで、それぞれすんごく唸らされるものがありまくる。
たとえば「おむすびころりん」。タイムリープでさらに密室事件??どっちが探偵でどっちが犯人?・・・3回読み直したわい――結局謎は解けず(笑)。
たとえば「わらしべ」。視点を変えれば物語・事件はまったく違う顔を見せる――きゃーー!

それだけでなく思ったのは単純に「文章すげぇ」ってこと。とにかく読み物としてすごくおもしろくて、「このむかしばなしの“正”はこの本なのでは」と思うほど。
衝撃のラスト――ミステリーとしては「大どんでん返し」ね――はぞくっとさせられちゃうのよ。童話ってそういう怖さの側面もあるじゃない。

5編それぞれ本当に楽しい(ちょっと言い方が難しい。楽しいばかりではないので)話なのだけど、ちゃんと連続性のようなものが見えるのがまたおもしろい。
前の話について『こういう話があってね』と次の話で語られるようなリンクがあって、時間の経過というか、まさに伝承されていくむかしばなしってこういう感じかな、みたいな感覚も味わえる。

そしてラストの「猿蟹」と「ぶんぶく」は、それぞれ独立したミステリーでありながら、ひとつの大きなドラマになってる。
ネタバレ的に書いちゃうとそれをつなげてるのが「かちかち」だったりするのがまた!!

犯人もわかってるように見える。
動機も知らされてる。
だけど不可能犯罪になのか。これはヒント?

うわー!ぜんぶちがったーーーー!!(大笑・泣笑)

前作は『腹立つほどにおもしろかった』だったけど、今作も『ゾクゾクするほどおもしろかった』でした。

――夜よ、狸たちのために。


2023年12月25日月曜日

メリーアスフレっす。

メリークリスマスっ!!

相手の外が入りまくりすぎて常に追う展開だったにもかかわらず、しっかりと粘り、得点を積み重ね、追いつき、追い越し、そしてしっかりとゲームをクローズさせる。
これを快勝と呼ばずしてどうすんの!

○東京Z 99-94 豊田合成

スコーピオンズの外が入りまくってぜんぜん止まってくれる気配もなく(#3はマジでヤバかった)、どうすりゃええねん状態だったけど、それならこちらも得点取りますよ、というアグレッシブな姿勢を貫きとおせたのは素晴らしかったね。
実際99得点も取ってて、「この得点力、ホントにウチ?」って思ったもん。すいません、ファンとしてはもっと信じないといけないんだろうけど(^^;

ただゲームのキーポイントは、井手の投入だったと思うの。相手PG#33のスピードに翻弄されてた部分を、厳しい守備でスローダウンさせることができたというのが、流れを引き寄せるために本当に大きな貢献だった。
オフェンスのペースが落ちることでスコーピオンズのリズムが少しずつ狂うことになったんだと思ってる。
クラッチタイムの人生初(?)ブロックショットを含めて、まさに「ヒーロー賞」にふさわしい活躍だった。グッジョブ。


メリークリスマス!

Game2も99得点で快勝(見てないんですけど)。「ホントにウチ?」(笑)


2023年12月24日日曜日

浦和レッズさん、よいお年を。

疲労困憊、満身創痍。
過密な日程に加えて世界一のチームとの激闘は、チーム全体の足を重くしてた。

でも、選手たちは最後まで走ったし、戦ってたし、勝利を目指してた。そのことを誇りに思うし、それはおそらく結果を越えてぼくたちを揺さぶってくれた。

Urawa Reds (JPN) 2-4 Al Ahly FC (EGY)

今回のクラブワールドカップでは世界を揺らすことはできなかったかもしれないけれど。

長い長い2023シーズン、すべてのチームの関係者にお疲れ様と言いたい。短い期間かもしれないけど、心と体をしっかりと休めてください。
そしてこの試合をもってチームを離れることになる監督、選手に心からの感謝を。


2025のクラブワールドカップに向けて、また強くなりましょう。
そして次のシーズンがいい年になりますように。


2023年12月22日金曜日

翳りゆくひと。[002]


[002]

2023年元日。来客もあり慌ただしかった一日も、ようやく落ち着いた夜。

「あっちゃんちに電話した?」
「あ、まだだった」

固定電話の受話器を上げ、暗記している番号をプッシュする。

『おかけになった番号は、お客様のご都合によりおつなぎできません』

番号間違えたかな。
もう一度プッシュする。聞こえてきたのはやはり同じメッセージだった。

これだから酔っ払いは。酒を飲んでたわたしは、番号を間違えないように、スマホの電話帳からあっちゃんのスマホを呼び出す。

『おかけになった番号は、お客様のご都合によりおつなぎできません』

マサさんのスマホに掛けても同じだ。
「あれ?なんだかつながらないよ」。明日掛け直せばいいか、と正直この日はあまり深くは考えなかった。

そして翌日、改めて掛けてみるも状況は何も変わっていない。ようやく事態の深刻さに気づく。

聞こえてきたメッセージを調べてみると、おそらく原因は料金滞納による停止措置。そういえば夏に滞納で電気が止まったって話もあったなと思い出す。
ただ固定電話と携帯電話の両方というのも何か変な気がする。妻は暮れにあっちゃんと電話で話したと言うし。

いずれにしても本人たちに連絡をして、料金を払ってもらわないと。ただ電話がつながらないということはそのための「連絡の手段」がないということに他ならない。
老人のふたり暮らしだから、何日も電話がかかってこないことも普通だろうし、自分たちが電話をかけようとしても、気づかないケースもありそうだ。さてどうする。

わたしと妻の出した苦肉の策は、電報。

電報には、届けたことを発信者に通知してくれるサービスがある。これをオプションで追加すれば、少なくともこちらのメッセージが届いたことだけは確認ができる。

“電話が通じなくなっているみたいです。とにかく連絡をください”

翌日、電報の配達完了の通知も届いた。つまり最悪の事態ではないということは確認ができたということだ。
とりあえず向こうからの連絡を待とう。ほかにできることはこの段階ではないから。

その夜、夏に電気代の滞納の話を教えてくれたあっちゃんの末妹のりつさん、それからマサさんの末弟のヤスおじさんからわたしに電話が入る。ふたりとも正月の挨拶のつもりで電話をしたら通じないから、入院でもしたんじゃないかという心配してるとのことだった。

「たぶん電話代の滞納みたいなんですけど、今連絡を取ってますのでご心配なく」

どう思われたかわからんけども、わたしからはそれ以上言いようがない。言えることもない。

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2023年12月21日木曜日

孤狼の血。

今回今さらながらに見てみた映画は「孤狼の血」「孤狼の血 LEVEL2」の2本立てです。

簡単に言うと“ザ・東映893映画”
でもただの893モノじゃなくて、警察小説とも言われる原作がベースになってるというとこがポイントですね。これをしっかりと押さえつつ鑑賞していきます。


「こりゃしんどい」。1作目を見終わった直後の偽らざる感想です。本当は連続で2本見るつもりだったんですけど、身体がもちません(^^;
もちろんR15+指定です。ピカレスクと言うのでしょうか。とにかくいやでも見ながら肩に力が入っちゃう。

戦後の混乱期ではなく、昭和が終わろうとする時代の「仁義なき戦い」その意味では特にナレーションが最高!!

そして抗争の中心に立つ役所広司も最高ならば、徐々に変わっていく松坂桃李もまた最高(≒サイコ)。ラストシーンの目とかヤバかったぞ。

・・
・・・

「これもしんどい」。2作目を見終わった直後の偽らざる感想です(笑)。

平成になり893の世界も移り変わっていく時代の「仁義なき戦い 広島死闘編」

3年間の変化(成長?)を強烈に演じる松坂桃李と、そこに現れる最凶最悪のラスボス鈴木亮平。
少年ジャンプかっての(^^;

いやはや良い意味でも悪い意味でもヤバかった。
西野七瀬がいいアクセントになってたなぁ。村上虹郎からは不幸の香りしか感じない。そしてかたせ梨乃が!!

映像表現が表現なんで、万人にはオススメは決してできないですけど、おもしろいと言うよりも、すごかったと言いたい作品でした。

・・・LEVEL3もあるんかな。ありそうだな。

もしあったら松坂桃李のライフワークになっちゃうかもね。少なくとも役所広司の年代になるまで演じられそうだし・・・LEVEL10ぐらいまで(笑)。


2023年12月20日水曜日

またこの場で戦うために。

深夜の試合を見て、明け方にこの文章を書いてるので少々センチメンタルが過ぎるような気もするけれど、眠れないほどに興奮するこの場に、ホンモノの「世界」を感じることのできるこの場に挑めたのは本当に幸せなことだと思う。

実力差は感じたし、内容を考えても結果は妥当だとは思う。思うけど、下馬評は別にして、本気で勝ちたかったし、チームは勝とうとしてたから、ただひたすらに悔しいのも正直なところ。
この舞台でやり返すためにも、さらに世界に近づき追い越すためにも、まずはこれを「継続」していくしかない。くそう(涙)。

Urawa Reds (JPN) 0-3 Manchester City FC (ENG)

ボールを持たれるのは想定内。だけどしっかり前からプレスをかけ、運ばれたら4-4-2のブロックを敷き、シュートコースにしっかり入り、そして最後は西川――マチェイさんだけでなく、大槻組長、リカさんとともに積み上げてきた浦和の守備組織と守備意識は十分に通用していた。

が一方で奪ったボールを押し戻す、ビルドアップの部分には相当苦労させられて――はっきり言うと「どうにもならなくて」――前半30分以降はPA内に張り付けらる時間が長くなった。

そうした流れの中で発生してしまったマリウスのオウンゴールは「しかたない」ことだけど、内容からすると失点は時間の問題だったようにも思えるし、アディショナルタイムだったことを考えると非常にもったいなかった気もするし・・・。

ただ大切なのは後半、どう立て直していくのか、そこに尽きると思ってた。


が、浦和の押し戻そうという意図よりも、シティの「余裕」のほうが1枚(いや数枚か)上手で、ボール回しはさらにスムーズになり、浦和の前への意識によって生まれてきたスペースを突く鋭さも増してしまった。

シティが上手いのはわかってたけど、特にすごかったのは1対1、コースを切る守備だったな。走るコース、パスコース、すべてに先回りされてた感じ。カバーリングもね。

ただゲームの趨勢が決まってしまった後、シティ側のプレーが少しばかり雑になってきて、そうすると「崩す」までにはいかないにせよ、攻撃の「雰囲気」が出てきたことも確か。
選手はきっとそれを肌で感じたんじゃないかと思う。

こうした経験や体験、できたことできなかったこと、ひとつひとつを、また積み上げてここに戻ってこよう。

3位決定戦も何かしっかり得てこよう!!


2023年12月19日火曜日

雑談をふたつばかり。

日々のさんぽエリアに、建築施工会社の事務所がオープンしてた。ふと看板に目をやると『リホームならお任せ』的な文言が踊る。

・・・ん?・・・リホーム??

見慣れない単語である(笑)。
とはいえ、自分のボキャブラリーが不足している可能性も否定できないので、念のためグーグル先生に尋ねてみた。そしたら先生、

“もしかして: リフォーム”

そらそうよね(安堵)。

いや待てよ。
「Re:HOME」ということなら納得できる。新しい住まいと暮らし、そんなイメージで。

・・・そうじゃないような気がしますけどね(^^;


マクドナルド、大好きです。

ビッグマック、好き。最近はサムライマックも。
ちょっとしなっとしたポテトも好き。
ナゲットのソースはマスタード。
アップルパイも好き。シェイクもいい。

そして秋になれば必ず月見バーガーを。

そんな私ですが、冬の定番、あのグラコロ
正直言いますと、食べたこと、ないっす。

たらったったったー。

ちなみにわが家の近所のマクドナルド、グラコロの季節の休日はドライブスルーの大渋滞と違法駐車のコンボで近隣道路がエラいことになるので、お巡りさんが出動してます。
月見の季節はそんなことないのになぁー(^^;


2023年12月18日月曜日

アンノウンとは言うけれど。

孤高。あるいは、「一途」か。

King Gnuの新譜、「THE GREATEST UNKNOWN」を聴いた最初の印象だ。


先に聴いたVAUNDYのアルバムが水平方向に大きく広がるようだとすれば、この「THE GREATEST UNKNOWN」は垂直方向に高く高く、とにかく自分たちを突き詰めていく、そんなように感じた。相変わらず感想ヘタクソ。

確かに音楽そのものは複雑で、とてもじゃないけど言葉にすることなんかできなくて、つまり未知なるもの、アンノウンなものであるような気はする。
でも、アンノウンだからといってただ単に複雑怪奇な難解なものということではなくて、ちゃんとストレートに「カッコイイ」が響いてくる。

これぞKing Gnu――です。

前作「CEREMONY」のときにも書いてるんだけど、アルバムというひとつのパッケージとしての完成度についても、おそらくは突き詰めまくってるはずなので「ちゃんと頭から通して」聴くべき1枚、ということは衆目の一致するところだと思っている。少なくとも息子2号とは意見が合った(^^;

↓さあアフィだ!クリックしてくれたまえ!↓

とにかくキワキワシュラシュラだぜ!!(謎)


2023年12月17日日曜日

ジェッダに響くWe are Diamonds。

キックオフ直前になってまさかFIFA+がつながらなくなるとは予想だにしてなかった。
前半は(おそらく違法の)怪しげなサイトで見て、後半はなんとかブラウザ版が見られたのでひととおりは見ることができた。

Club Leon (MEX) 0-1 Urawa Reds (JPN)

翌日、Android TVのアプリで改めてフルマッチを見たけど、結果わかってるのにドキドキしたね~。それは2017年の初戦敗退という結果もあったけど、何よりチームのバイオリズムがあまりいい状態ではないと思ってたから。

ただそれでも、今シーズン数多くの試合を戦いながら積み上げてきた、2023年の浦和レッズを、マチェイさんのチームを、表現してくれたと思う。

芝の状態に苦労しながらも、整然とした守備陣形と、最後の最後には体を張ってシュートを打たせない「堅い守備」。
決して厚いとは言えない選手層の中、先発ではない選手の高い意識と集中力――シャルクのプロとしてのメンタリティには頭が下がる。中島も守備によく走ってたね。

交代と言えば、右SB。関根の怪我、んで明本が足つって(明本が足つるって相当強度高かったんだろうな)、どうすんのかなと思ったらまさかまさかの酒井キャプテン投入。

「普通に走ってんじゃん」

全治3ヶ月って発表から1ヶ月。なんらかの魔改造でしょうか・・・。


それにしてもジェッダのスタジアムに響く、浦和のチャントですよ。
歌詞まではっきりと聞き取れる声量と一体感。世界よこれがURAWAだ!!

勝利の凱歌「We are Diamonds」、感動したなぁ。
サポート、本当にありがとうございます。準決勝もよろしくお願いします。

さあ世界よ!そしてマンチェスター・シティよ!浦和におののきやがれ!!


2023年12月15日金曜日

小野伸二のこと。

僕らと彼の出会いは1998年。
「高校選手権には出たことがないけど、世代ナンバーワンの選手が浦和に来る」という話を聞いていた。どこでその話を聞いたんだろう?たぶんネット黎明期だから「掲示板」経由かな。

期待にたがわず、背番号28を付けたまだ幼さを残した彼は、瞬く間に浦和の中心選手となり、とかく試合結果でギスギスしがちな僕たちを心の底からワクワクさせてくれた。とにかくスペシャルだった。

その彼、小野伸二が2024年現役を引退した。

現役ラストマッチの相手はくしくも古巣浦和レッズ。先発、そして20数分プレーを見せてくれた。
相手チームの監督・コーチの逆恨み的スピーチを我慢して、引退セレモニーまでDAZNでちゃんと見たよ。

この試合の中継を見てて改めて思ったのは、浦和在籍時代って案外短かかったんだなという事実。
「箱推し」である僕にとって、移籍していった選手よりも今いる選手のほうがはるかに大切なのだけど、伸二のことはやっぱりずーっと追いかけてたな。国内の他チームに移籍した後も。

2001年のフェイエノールト移籍のとき僕たちは『世界で輝け』と送り出した。まだ世界を知らない浦和レッズに、世界への可能性を見せてくれたのが伸二だったんだと今は思う。

そして期待どおりに欧州タイトルをも見せてくれた。
浦和の選手が世界で活躍できるなら、浦和レッズが世界を目指してもいい――それから7年後、浦和レッズはクラブワールドカップに出場することになる。準々決勝では欧州から戻った背番号8の小野伸二がピッチに立った。

・・・そして今夜、浦和レッズのクラブワールドカップ2023での戦いが始まる。

と、こうして書いてるだけで、たとえキャリアの中の短い期間でも浦和に与えてくれた、残してくれたものは大きかったんだと改めて思う。
伸二、ありがとうね。そしてお疲れ様でした。

2001年のレプリカユニには8番を入れてたんです。

というだけで話は終わらない。

1999年7月。シドニー五輪の予選で大けがを負うことになった伸二は某所の病院に入院していた。そこにお見舞いに行くことになったのが、誰あろう僕の妻氏。
当時伸二が契約してたスパイクのサプライヤー(浦和のチームサプライヤーではなかった)でバイトをしてた妻氏、別部署にも関わらず伸二のファンであるということで、サッカー担当者から同行をお誘いいただいたのだった。

その病室で撮影した1枚のポラロイド写真がわが家にはある。もちろんネットに公開などしないよ。

手術後だというのに、まるでボールを蹴ってるときと同じような笑顔。
脇に書かれた「焦らず頑張ります」というコメントと直筆サイン。家宝であります。

その後も妻氏はちょこちょこサッカー担当にくっついて、国立の代表戦に行ったり、あるいは大原(浦和の練習場ね)に行ったりしてたの。で、大原で伸二とツーショット写真を撮ったりしてね(うらやましい)。

そして2000年秋、妻氏は息子1号の出産にあたりバイトを辞めることになるわけだけど、その送別の席で渡されたのが、パネルに加工された伸二とのツーショット、そこに『元気な赤ちゃんを産んでください』の手書きメッセージ、そして直筆サイン。家宝であります。

余談だが、そのパネルを出産の入院時に病室に持ち込んだところ、写真を見た看護師さんに「すてきなだんなさまですね」と言われてたのはナイショだ。だって、おれ、微妙に落ち込むからな(^^;

そんなわけでわが家とも少しだけ縁のある、小野伸二さん。改めて現役生活お疲れ様でした。


2023年12月13日水曜日

レプリカとは言うけれど。

『VAUNDYと書いてバラエティと読む。』

そういうダジャレにすらなってない感想が、VAUNDYの新譜「replica」を聴いた最初の正直な気持ちだ。


VAUNDYをこうしてまとめてしっかり聴いたのは初めて。聴き込んだ、と言えるほどまだ聴き込んではいないんだけど、とにかくその多彩多才さに驚くばかりなのです。

変幻自在なボーカルが際立つけれども、楽曲そのものの幅の広さ(うーん、いい言葉が見つからん)もめちゃくちゃだ(褒めてるのよ)

彼の音楽は広義ではロックと呼ばれるものなのだろうけれど、ありとあらゆるタイプのロックを内包し、それだけでなく現在・過去・未来のポピュラーミュージックの要素まですべて取り込んだ楽曲群という気がしている。
だから僕のような「オールド」音楽ファンにもとってもスムーズに耳に馴染む。

さらにはあたかもラップのような韻を強調するような歌詞(歌い回しも含めて)が、心地良さを増幅しているような――。

2枚組なのに通して聴いてもぜんぜん飽きない。むしろオムニバスかのように次々に新鮮味を感じちゃうの。

このアルバムを買おうと思ったきっかけは、アニメ「SPY×FAMILY」のエンディングテーマ「トドメの一撃」で、テレビから流れてきた瞬間に「うわっ」って思ったのよ。その時点ではVAUNDYの楽曲とは知らずに。
古めかしいわけではないけどどこか懐かしいような印象さえ与える音作り(シティポップ感あるよね)と、抜けるようなボーカルの気持ちよさに、まさに「一撃」を食らったような衝撃があったから(あと長澤まさみのPVもね 笑)。

その衝撃は間違いなかった、そう思う。

もしかしたらこの耳馴染みの良さをもってレプリカと呼ぶことにしたとか邪推はしてみるけれど、レプリカどころか、本物中のホンモノ。

↓アフィです。ぜひともクリックを(笑)↓

ところで、何度見ても顔が覚えられないVAUNDYさん(^^;
がんばって脳内で像を結ぶと、むかしむかしのアフロ時代の笑福亭鶴瓶師匠の顔になってしまうのは私だけでしょうか。


2023年12月11日月曜日

コイズミさんのKKCPに行ってきた、の本編。

「KYOKO KOIZUMI CLUB PARTY 90's」@ZeppDivercityに行ってきたよ』というブログをアップしたときは、まだツアー中だったの中身の話は書いてなかったんですが、先日追加公演も含めてツアー終了したので、当日の中身について書きたいと思います。大切な思い出ですから。

*  *  *

“バンドメイト”の面々が静かに入場してきてそしてイントロが始まる。これは「水のルージュ」!!
舞台袖から高いヒールを履いたキョンちゃんが入ってきた。
暗がりなのにしっかり見える。近い!!センターに置かれたソファに腰かけ、スカートの裾をちょっと手直しする、そのしぐさまで確認できる。近い!
でもステージとフロアの高低差なのか、なんとなく遠くも感じる距離感。これ以上近づくことはできないオーラなのか(たぶん違う)

まずもって全国1億2500万のキョンキョンファンの皆様にお伝えしたいことは、マシュマロボブ、めちゃカワ!ということであります!!
髪の長さはしょっちゅう変わる人ですけど、この髪型はいいっ。オトナの可愛さってやつでしょうね。好きっ(はぁと)。

衣装はミニスカートの上に、デニムを加工したようなパレオみたいなのを巻き付けてて・・・オッサンには説明は無理なので、下のほうの写真見てくれ。
このジーンズの前チャックが開いてるようにしか見えなくてね(笑)。客席からも「チャック!」って声がかかってたんだけど、「安心してください、開けてますよ」(本人談)。はい。

セットリストはネット上のどっかにあるだろうから各自検索してくれたまえ。さすがに全部は覚えてないっす。

「BEAUTIFUL GIRLS」「For My Life」「オトコのコ オンナのコ」というシングル曲から、「バンプ天国」とか「東京ディスコナイト」といったアルバム収録のカバー曲とか、大好きな90'sの、ちょっとメジャーから半歩ずれたところに立ってた“ミュージシャン・コイズミさん”全開!

たまらん!

「キスを止めないで」の強めのビートはダンスフロアに似合う似合うぅ!!
だんだ、だ、だんだん。

それにしてもコイズミさん、声出てますなぁ。とても57歳とは・・・。
「58歳じゃなくて57歳ですっ(ぷんぷん)」みたいなくだりを、MCでやってました(^^;

前回の40周年ライブのときも思ったんですが、どんどん歌が上手くなってると思うんですよね。同時代に聖子ちゃんとか明菜ちゃんとかいたからか「歌うま」にはカテゴライズされてなかったキョンちゃんですけど、今なら堂々と言えます。コイズミさんは「歌うま」です!!

観客には当然オッサンが多いわけですが(そしてけっこう直立不動も多い涙)、やはり元気に楽しみまくってるのは女性のみなさん。小泉今日子という存在が、彼女たちにとってのアイコンだったりロールモデルというか、ストレートに憧れだったりするのかなぁなどと漠然と思ったりしました。
セットリストにもそういう感じが滲み出てたり・・・(たぶん考えすぎ)。

「LOVE SHELTER」・・・聴けるとは予想だにしてなかったよ・・・(感涙)。

そして本編ラストは予想どおりの「Fade Out」!!

「ラストの曲だけスマホOKでーす」の声に、フロアの客は一斉にスマホを取り出すわけで、もちろん僕も取り出しました。でもね、やっぱり撮影じゃなくてステージに集中したかったし、2枚だけシャッターを切ってすぐにポケットに放り込みました。
だって、「Fade Out」だよ?踊らなくてどうすんのさ!!
ぶつかって手ブレとかしてたらごめんなさいね。でもここはライブハウスだからさ、踊るのは許してほしいです(懇願)。

近いのにちゃんと撮れないものは撮れない(涙)

そしてアンコール。
「ホントはこの曲、やらなくてもいいかなと思ってた」「でも小泉今日子90年代最大のヒット曲だって言われて・・・」

僕もこのセットリストならやんなくてもよかったとは思ったけど、やってくれたらやってくれたでやっぱり「あなたに会えてよかった」なんですよね。だって正直ちょっと涙出ちゃうもん。
しかも上田ケンジさんがベースをウクレレに持ち替えたアコースティックバージョン。すばらしかったねぇ。

会場『♪おーもーいでーがー ほーーしになるーーーー』

余韻。余韻。余韻。

・・
・・・

このブログのために何度も当日のステージを反芻した。そしたらついに夢の中でキョンちゃんのライブが!!

ホールツアーみたいだった。会場はなぜか大阪。僕の席はやや右側の前から5番目。ラッキーなことに真ん前の席が空席でステージがよく見える。
コイズミさん、ステージを降りてきて客席をぐるぐると歩く。そして!僕と!なぜだか仲良さそうに!!会話してるじゃないか!!

・・・あまりの衝撃展開に目が覚めたわ(がっかり)。


2023年12月3日日曜日

リーグ戦、お疲れ様でした。

DAZNの中継で今シーズンの試合数に言及するシーンがあった。札幌と比して10試合も多かったと。それでいて、この内容の試合である。
結果して、3位には1ポイント届かなかったけれども、僕は素直に「リーグ戦、お疲れさまでした。」と言ってあげたい。
中2日で次の試合があるのだけれど。

札幌 0-2 浦和○

ある意味、今年らしい試合だったと思う。

得点はPKと、ちょっと理不尽なゴール(中島、浦和でのリーグ初ゴールおめでとう)、そしてそのリードを堅い守備で守り切る――。

そしてその“守り切る”守備。
見事なまでの4-4のライン設定。そこからボールへのチャレンジとカバー。言葉は正確ではないかもしれないけど、「美しい」、そう思いましたよ。

札幌のストロングはもしかしたら右サイドの浅野だけ。最初こそ明本が対応に苦労してたけど、結局最後は明本の運動能力と運動量が圧倒したわけですよ。
それは明本に限らず、すべてのポジションで「凌駕」したということだったんじゃないかな。

いいゲームだったと思います。いやマジで。
さあとっととハノイへ飛び立て浦和(^^;


ところでこの試合は小野伸二のラストマッチということで話題だったわけだけど、同じように今シーズンでの引退を表明しているホセカンテが交代するとき、いつも以上にほかの選手とハグしてるような気がしてて・・・もしかしてカンテもこの試合がラストゲームだったのかな、そんなことも思った。ACLもCWCももう出ない?
だとすれば、ますます「お疲れ様でした」だね。それ以上に「カンテ、ありがとう」。

・・・伸二についてはあふれる思いがいろいろあるので、改めて追記することにします。

お疲れ様でした。


2023年12月1日金曜日

自宅トレーニング[シーズン3]#14

目につくところにダンベルを置いといて少しでもやろうぜという取り組みですが、1ヶ月もすると「そこにダンベルがあるのが通常」になってしまって、「あ、ダンベルあるわ。少し上げとくか」みたいな気持ちにはまったくならなくなってしまいました。

自分のズボラさ加減に呆れます。


【2023年11月度】
加圧トレーニング:1回[自宅トレ通算227回目]
寝起き素振り:20回
月間さんぽ歩数:約39万歩

計測
前月比:   体重+0.2kg 体脂肪率+0.1pts
前年同月比: 体重-0.1kg 体脂肪率+0.2pts
2013年7月比:体重-8.6kg 体脂肪率+3.5pts

前月のトレーニング→コチラ


2023年11月30日木曜日

メグレ警視登場。

今回今さらながらに見てみた映画は「メグレと若い女の死」です。
メグレというと、すっかりコナン君の目暮警部を思い浮かべるようになっちゃってますが、本家はこちらですよ、と自分に言い聞かせたりしつつ。そういえば愛川欽也が演じてなかったっけ??

豪華なドレスをまとった若い女の遺体が発見され、捜査にあたる老刑事メグレ。その捜査にある種の「執着」をもってあたるメグレだったが――。


捜査手法含めて、現代社会では理解しがたい部分も多かったりはするんだけど、彼の執着の理由みたいなものが見えてくると、心情としては理解できたりする部分も生まれてくる。

だけど。

サスペンスミステリーとしては正直特におもしろくは、ない。断言。
むしろ退屈と言ってもいいぐらいだ。

でも、なんだかこの映画には不思議な魅力がある。華やかのはずのパリの、その陰の部分の陰鬱さ、そしてその静けさと美しさ。それらを描く映像美とでもいうのだろうか。

なのでこうして感想を書こうとすると、とっても評価に困るのです。

わずかながら「退屈>美」だったかな。僕にとっては。


2023年11月28日火曜日

別れても好きな人を歩く。

後悔?もちろんしてますとも。自分でも何やってんだ、という自覚はあるんですよ。
思いついたらどうしてもやらなきゃいけない気になっちゃった、ただそれだけなんです。

というわけで「別れても好きな人」の歌詞に沿って、都内をぶらりとさんぽしてきました。
なお、狸穴が出てくる別歌詞もあるようですが、今回はおなじみのロス・インディオス&シルビア版の歌詞でお届けします。ロス・サンポニスト&シルビア、なんつって。

♪別れた人に会った~


渋谷、原宿、表参道、人多いわ・・・。

できるだけ裏路地を歩こうとはしてるんですけどね、結局外苑前の並木道に出ちゃったりして。マジで人多いわ・・・。


ハリーポッターのカフェとかやってんのね。


んで、高輪までやってきていろいろ思うわけです。
「恋人同士が歩く高輪」ってそんなエリアあるかなぁ、という疑問がまずひとつ(^^;

そして何より『歩きたいのよ』ってことは、願望なわけで、別れたふたりはここには来てないってことじゃないのかという気づき。それならワタシはここまで歩いて来なくてもよかったのでは???

実際問題、乃木坂も一ツ木通りも赤坂エリアにあるわけで・・・。


とすると、別れたふたりは東京タワーも見てない可能性が!
たぶん「タクシーで通過したことがあったわね」みたいな感じだろうな。


なので、正直に申し上げますと、この日のさんぽニストは、高輪から赤坂方面に戻ったわけじゃないんですよ。
一ツ木通りは青山通りから赤坂に入るときに通ったし、乃木坂と東京タワーは高輪に向かうときに通ったので、そこで写真撮影しちゃってました。


ポスト(ツイート)は歌詞順に投稿しましたけど、僕はもう高輪で(実際には五反田まで下って)歩くの止めてます(笑)。


まあ麻布台ヒルズも見れたし、都内の紅葉も少しばかり味わえたので、まあヨシということで。ホント、まったく何やってんだか(笑)。



2023年11月27日月曜日

世界でいちばん透きとおった物語。

杉井光「世界でいちばん透きとおった物語」を読了。


ベストセラー、ですよね。
なので、多少、いろいろ耳に入ってきたりはしてたわけですよ。「こういう仕掛けがある」程度の話は。

だから気にするなと言われたってそれゃその仕掛けが気になっちゃうし、途中でヒントが現れたときにも「お、なるほど」みたいなちょっと斜めから読んじゃうような気分だったんですよね。

ただ一方で、少しずつ輪郭がはっきりしてくるような展開や、あるいは文章そのものの読みやすさ――きれいさ、と換言してもいいかな――は、その仕掛けの話を抜きにしてもおもしろかったと言うしかなかったりもするわけで。

そして終盤に輪郭が「濃く」なっていくところで、僕はひとつの可能性に気づいた。でもはたしてそれがどういう形に収束するのか、まったく想像がつかなくて――。

『心の中で慎重に荷造りしているのだ』

たぶんだけど、本そのものに仕掛けが施されてなくても、あるいは謎が途中でわかってしまってたとしても、とても透明で美しい物語だったと思う。

それでもなお、ラストの『     』が埋まったときの痺れるような衝撃は、最高の読書体験だったと言っていい。紙の書籍ならでは、の。


2023年11月26日日曜日

戦いすんで日が暮れて。

ミッドウィークのACLには行けないので、僕にとっては年内最後の埼玉スタジアム。


それはつまり、マチェイさんのチームを生で見る最後の機会ということでもあって。


もう少しマチェイさんの作るチームを見てみたかったのが正直な気持ち。特に出場機会が少ない選手に対してしっかりとケアして、そしてチームに必要なピースとして復活させる手腕には舌を巻いた。
ありがとうございます。お疲れさまでした。また。


ルヴァンの借りを埼スタで返す!みたいな気持ちだったんだけどね、返り討ちだったかな。

アクシデンタルに見える最初の失点も、考えてみればそのルヴァンのときと同じような形で、それはつまり「福岡の術中」ということだろうし、冷静に振り返れば運動量は明らかに福岡のほうが上だったし、これはちゃんと敗北を認めないとならないだろうなと今は思ってる。

でも結果は結果としても、シーズンを通して「選手が戦ってた」のはすごく感じてたし、この試合もそうだったから、満足とはちょっと違うんだけど、納得というかそんな感情もある。


ところでこの結果を受けて、浦和レッズさん、2007年以降のホーム最終節、なんと「3勝2分12敗」だそうで。例年最終戦は来てるけど、ずーっと勝ってない気がしてたのはガチでしたか(号泣)。
ちなみに93年から06年は「11勝!1分2敗」だそうで。昔を懐かしむわけじゃないけど。

シーズンはまだ終わりません。3位を目指すリーグ戦も、ACLグループリーグも、クラブワールドカップも、まだまだ続く。

しっかり切り替えて、またがんばろうぜ。


2023年11月25日土曜日

翳りゆくひと。[001]

このブログを、今日2023年11月25日に卒寿を迎えた父に捧ぐ――みたいなことでもないのだけれど。
楽しい話ではないし、面白おかしく書ける自信もまったくなし。それでも自分のアーカイブという意味では書き残しておくべきことなのかな、という気持ちで綴っていきたい。
オヤジとオフクロのことをまるで大河ドラマかのように描く、スーパー不定期連載、やや同時進行ドキュメンタリー。


翳りゆくひと。

主な登場人物。
マサさん。わたしの実父。いわゆる昭和ヒトケタ。
あっちゃん。わたしの実母。マサさんの6歳下の妻。
そして、わたし。マサさんあっちゃん夫婦とは遠く離れて暮らしいてる。

[001]

マサさんが仕事をリタイアしてどのぐらい経ったころだったろう。仕事人間だった彼が、一気にボケるんじゃないかという想像はどこかにあった。唯一の趣味らしい趣味だったゴルフも、運転免許の返納とともに縁遠くなり、何をするでもなくソファの上で日々を過ごす。
次第にその想像が、表面化するようなってきていた。

マサさんは堂々とジャケットを着てリビングに登場する。

「どこ行くの?」
「仕事」
「もう仕事してないでしょ」
「そうだったかな」

毎日のことではないにせよ、半ば恒例行事になったマサさんとあっちゃんの朝の光景だった。

ただマサさんは、よく話に聞くような、たとえば徘徊をしてしまうとか、誰彼構わず怒りをまき散らすようなことは全然なくて、新聞読んだりテレビ見たり居眠りしたり、ときどき予定が書いてあるはずのない手帳をめくってみたり、食事は3食しっかり食べて、風呂入って寝る――静かに穏やかに毎日を過ごしてた。
あっちゃんに頼まれると近所のスーパーまで買い物も行ったりしてた。頼まれてないものも買ってきたりしてたらしいけど、特に何か日々の暮らしに問題があるようでもなくて、あっちゃんがうまく手懐けてる、そんな感じだった。

と、わたしは思い込んでた。

そんなころ、世間を騒がせることになった例のパンデミックである。
そもそも、わたしとマサさんあっちゃん夫婦は、距離の近い親子ではなかった。物理的にも精神的にも。
離れて暮らしてる時間のほうがもう圧倒的に長くなってるし、だいたい今彼らが住む街に、わたしは暮らしたことがない。毎月電話して話すようなこともなかった。孫も大きくなってそれぞれの生活があるから帰省するようなきっかけもない。
年に一度ぐらい、わたしの趣味のスポーツ観戦にかこつけて様子を見に行ったりする、そんな程度の関係性だった。
あっちゃんの口癖も「来なくていいわよ」だったし、それに甘えてた部分もあったと思う。
そしてパンデミックを言い訳にして、ますます縁遠くなってしまってた。
マサさんの弟が亡くなったときも、葬儀には「来ないでほしい」という親類の声を素直に受け取って、顔を見ることもなかった。
それで問題ないと思ってた。あの日までは。

2022年夏。わたしの元に一本の電話がかかってきた。あっちゃんの年の離れた妹、つまりわたしの叔母からだった。

「なんか、電気が止まってロウソクで暮らしてたみたいなのよ」

聞けば料金滞納になってたらしいけど、すぐに支払って問題はなかったらしい。それよりもちゃんと親の面倒を見ていないんじゃないのかという、わたしに対する非難が言葉の端々から伝わってくるのが、わたしにはとにかく苦々しかった。

その夜、念のためあっちゃんに電話を入れた。いきなり電気止まったんだって?と聞くと、あっちゃんのことだから逆に怒りそうだ。世間話をしてから、なんとなくふわっと聞いてみた。

「でも次の日すぐに電気来たからだいじょうぶよ」「なんで止まったかわからないけど、でもだいじょうぶ」

あっちゃんの「だいじょうぶ」はきっとだいじょうぶだ。わたしはそう思ったし、実際何も心配しなかった。

[翳りゆくひと]>002


2023年11月24日金曜日

秋の新作は手抜きですいません。

最近作ったもののご紹介。


144factory新作です。小型のサコッシュを作ってみました。

今度仕事でタブレット使おうと思ってるんですけど、立ち仕事なのでちょっと入れておける「場所」が欲しくて。

デザインは正直やってる時間がなかった(ネタ枯れとも言う)なので、2020年にデザインしたロゴを流用しました。手抜き。


サイズ感はバッチリ。あとは仕事がうまくいくことを祈るのみ。

*  *  *

お名前シール作りました。既成フォント利用なのでデザインすらしてないですわ。


耐水耐候。スキーブーツに貼る予定です。
実は現状、紺のブーツに黒のシール貼ってるんですけどね、まあ見えない見えない(そりゃそうだ)。ただ変に汚れてるようにしか。
なので白。3枚作ったから、あとはどこに貼ろうかね。
1枚200円程度だったから、また何か作ってもいいな。

*  *  *

あ、作ったんじゃないですけど、帽子買いました!

KAVUをKABUるKAZ

かわいい(笑)。←自分で言うな
「シアトル U.S.A.」のブランドなのに、「メイド・イン・ジャパン」という不思議さん。

ツバが短いのがお気に入りポイントです。


2023年11月22日水曜日

帝都地下迷宮。

中山七里「帝都地下迷宮」を読了。
2冊連続の中山作品です。

東京の地下には、使われなくなった駅が存在している。特に現在の銀座線の開業に伴って不要になった「旧新橋駅」の話は耳にしたことがあった。
そうした廃駅のマニア――廃駅鉄――が主人公。


その主人公が、とある地下駅に「侵入」し、「エクスプローラー」と出会うところから物語が動き出す。

実際に存在している地下空間を舞台に、存在しているはずのない者――ミステリーでもあるので、細かくは書かないですけど、次の展開が気になって気になってページをめくる手が止められませんでした。

・・・でも一番描きたかったのは、社会風刺かなぁ。などとも。

読後思ったのは、やはり僕もそこそこ鉄分が濃いってことね(笑)。
表参道駅を通ったら目を凝らしていろいろ見てみようと思ったり。


2023年11月21日火曜日

悪くない「微」。

生活習慣な通院の14回目。13回目の話は書いてませんでしたね(^^;
前々回の通院の話→コチラ

薬を一段強くして、「微」な効果が出たのが前々回。前回はそこから横ばい。
そして今回は・・・。

「微」、再び。

ドクター「悪くないですよ」
ぼく「でも、良くもない?」
ドクター「いやいや、良いです良いです(汗)」

まあ確かに半年以上?ずーっと凪だった数値が、わずかでも改善の方向に振れてるというのは良いことには違いない。そして標準とされる数値のボーダーラインにオンライン!

でもやっぱり釘は刺されるわけで。

ドクター「でも、まだまだがんばってくださいね」
ぼく「はい」
ドクター「年末年始で数値悪くする人いるんで、気をつけて」
ぼく「・・・はい」

次回は年明けです。よいお年を。
次回7週間後なのにドクター間違えて8週間分の薬の処方を指示(笑)。



2023年11月20日月曜日

デトックスな日曜日。

さてそろそろ寝るかと電気を消して、ふと思う。

(o´(エ)` o).oO(...今日、ついった見なかったな)

アカウント持ってるすべてのSNSどころか、スマホもほとんど触らなかったかも。まさにデジタルデトックスデーだったわけだ。

いや待て。

そういえばテレビのニュースも見てないし、新聞だってスポーツ欄を流し読みしただけだ。
デジタルだけじゃなかったな。意識してたわけじゃないけど、情報そのものをインプットしてなかったわけだ。ブログ書いたりするようなアウトプットももちろんしてない。
そんな言葉はないと思うけど、文字どおり情報とテクノロジーから距離を取った「ITデトックス」。

さんぽして、本屋寄って、買い食いして、昼寝して。

うん、穏やかでいい一日だった。



2023年11月16日木曜日

探偵は、おばあちゃんと車椅子じいさん。

静おばあちゃんにおまかせ」の静さんと、「さよならドビュッシー」に登場し「さよならドビュッシー前奏曲」で主役に格上げとなった玄太郎じいさん。
この2人がコンビを組んで大活躍!?な、中山七里「静おばあちゃんと要介護探偵」を読了。

キャラクターとしては継続だけども、コンビ(コラボ?バディ?・・・「ペア」かな)を組んだ時点でまったくの別作品といってもいいかな。


“安楽椅子探偵は安楽椅子探偵なんだけど、おばあちゃん、ぜんっぜん穏やかじゃない。歯に衣を着せないというか、むしろ好戦的(ちょっと違うか)。

そうだった。中山七里はそういうのが得意な作家だった。まさに「あのとき」のじいさんと同じだ。”

これは「静おばあちゃんにおまかせ」の感想に書いたものだ。この“「あのとき」のじいさん”こそが、要介護探偵こと玄太郎氏その人のこと。
ぜんぜんタイプの違うふたりなのに、なにがしかの共通項を感じてたんだとしたら自分に驚きだ(笑)。

正論かどうか別にして、傲慢。
正論しか吐かない、堅物。

ああやっぱり似てるわ(笑)。
いずれにしてもとにかく僕からしたら苦手なタイプかもなぁ。でもね、なんとも魅力的。

齢を重ねると思ったことがストレートに口から出てくる。目の前にいたらイヤだけど、本の中なら痛快だものね。

『年寄りだからといって老成しているとは限らない。足腰が衰えたからといって精神までが萎えているとは限らない。底意地の悪さだけを増長させた者、ただ狭量さを拗らせた者、先祖よりもカネを敬う者』
『不良が不良できるのは、クラスに真面目な学級委員がおるからや。真面目さんがちゃあんと真面目を通してくれるから、不良は安心して羽目を外せる』

世相を反映した大きな事件がいくつも起こる中、印象に強く残ったのは「菅田荘の怪事件」という一編。

おばあちゃんの名前じゃないけども、静かな事件と言っていい。そして両探偵も、特に目立って協力するわけでもなく、ただ互いの存在を感じるのみ。なんだかそれまでの大事件の数々がまるでプロローグだったかのようで。
だけど主人公が主人公だけに、「老い」とか「衰え」とか、そうした避けて通れないものがベースにあって、なんとも胸に奥のほうがぐぐっとなってしまったよ。

『いったい、いつからこの国は老いること、弱くなることを悪徳と捉えるようになったのか。以前であれば老いることは成熟の証であり、弱くなることは庇護の対象になったはずだ』
『手間を掛けるというのは、一緒に生活をともにして本人の尊厳を護りながら終始気を配るこっちゃ。囚人のように、部屋に放り込んで自由を奪うなぞ人の子のすることかぁっ』
『生きている限りは等しく降りかかってくるはずの老いに、どうして相違が出てくるのか。積んだ徳の違いなのか、経済的な格差なのか、それとも前世とやらの因縁なのか。』

そして何より、「そうだったのかあぁぁぁぁ!!」「気づかなかったあぁぁぁ!!」という読後感ですかね(笑)。思い込み!!日付日付!!

・・
・・・

さて、次は「シリーズ2」か、それとも別の中山作品にいくか。ちょっと考えている。


2023年11月15日水曜日

安全運転とは配慮ある運転のこと。

高速道路を逆走するクルマのニュース映像を見た。ゾッとする。
そして思い出すある日の出来事。

[シーン1]
大通り沿いの歩道を歩いていると、横の駐車場から出てこようとする車が。
タイミング的には僕が通り過ぎてから出庫するのだと思ってたら、ぜんぜん一時停止するそぶりがない。運転手の顔は明らかに前しか見てなくて歩道に対して気を配ってるとは思えない。このまま進めばぶつかる。そう思ってギリギリで「人が」停止。
僕のすぐ脇をすり抜けるときに初めて人の存在に気づいた運転手。だが驚くだけで謝ろうともしない。

[シーン2]
通学路の横断歩道。朝は黄色い旗を持ったおじさんが車を停止させてから児童を渡らせてる。
ところがその黄色い旗が車の通行を止めてるはずのその脇を、ハンドル切りながら避けて横断歩道を進んでいく1台の乗用車。たまたま児童がいなかったからよかったようなものの、どういう神経なんだあれは。
過ぎ行く車に、旗持ちのおじさんが大声を上げる。「×××!(自主規制)」。教育上もよろしくない。

[シーン3]
通行可能な時間帯とはいえ、アーケードのある狭い商店街の中を、クラクション鳴らしながら、パッシングしながら、猛烈な速度で進んでくるトラック。通行人が慌てて左右に散っていく。
さすがに商店街をあの速度で走る車はあまりお目にかかれない。次の角で曲がっていったが何がしたかったんだ。

この3つは、わずか半日の間に目撃した出来事だ。まったくなんなんだよ。


本当はこんなつまんない話はXにでも投下してそれでおしまいにするのがちょうどいいぐらいなんだろうけど、書き始めたらとても140字には収まらない。
まったくなんなんだよ。