「人生には大沢ハードボイルドが必要な時期がある」― 湊かなえ
帯に書かれたこの一文に、確かにそうかもしれないとなぜだか強く揺さぶられて手に取ったのは、大沢在昌「標的走路 失踪人調査人・佐久間公①」です。
読み終わった今、「確かにハードボイルド成分が必要だったのかも」などと思ったり思わなかったり思ったり(^^;
まあそのぐらい圧倒的にエキサイティングな読書タイムだったってことだ。
ストーリーを紹介するのも野暮なような気もするが、行方不明の若者を追った主人公が、複雑に絡み合う事件に巻き込まれつつ、本人も影なき者に狙われつつ――「標的」は自分自身でもある――という話だ。
アクション、痛み、恐怖。酒、タバコ、夜の街、そして恋・・・・およそハードボイルドに必要な要素がてんこ盛り。こりゃ堪えられん!
加えて、時代背景、当時の風俗描写がたまらない。
スタイリッシュなファッションももちろん、女子大生はテニスサークルだし、おしゃれなパン屋さんは「ポンパドール」だし、クルマはBMW 633CSiだし、関越は前橋までだし(笑)。
余談だが、ハードボイルドな人種は皆甘い物が好きだ。知らんけど。本作にもいろいろ登場するよ。
しかも事件は世界を揺るがすような大事件になってくんですよ。興奮しないほうがどうかしてるぜっ!
・・
・・・
ふと「探偵はバーにいる」のススキノ探偵シリーズのディープな空気を思い出したりもしましたね。あ、もちろん映画版ではなくて原作のほうですよ(^^;
今回読んだのは新装版。④まで出てるみたいだから続きも読んでみるかなぁ。
またハードボイルドが必要になった時期に。
.png)

.png)