2026年2月18日水曜日

【ミラコル2026】レジェンドたちの冬。

ノルディック複合個人LH、後半クロスカントリー。
4周回目を終えて渡部暁斗がスタジアムに戻ってきた。
順位こそ19番目だが、大歓声が起こった(ように聞こえた)

味わうようにゆっくりとスケーティングしながら暁斗はスタンドに向かって手を振っていた。

欧州の観客は知っていたのだと思う。
彼が長年コンバインドの世界で活躍してきたことを。そしてその日本のレジェンドが今シーズンで引退することを。

テレビに映ったそのシーンはほんの数秒だったけど、競技人生の長ささえ感じてしまう、胸に深く刻まれた瞬間だった。

いや、まだ終わりじゃない。団体スプリントが残っている。レジェンドのオリンピックでの最後の活躍を目に焼き付けようと思う。2月19日日本時間18:00からSJP。

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このノルディック複合がオリンピック競技から外れるかもしれないという話が出ているという。
瞬発力と持久力、勇気と忍耐という相反する能力を求められるキング・オブ・スキー決定戦やぞ。それこそ競技そのものがレジェンドなんだぞ。愛はないんか。ぷんすか。


TEAM JAPANに冬季最多の19個目のメダルがもたらされた。いやっほぅ!
スピードスケート女子団体パシュートの銅メダル。
QFでトップに出ることが金メダルへの道筋だったと思う。その意味では少し残念だけどSF敗退からよく立て直したと思う。

くしくも髙木美帆が得た10個目のメダルだった。
ひと口に10個って言うけどさ、冷静に考えるととんでもないにも程がある(笑)。

そうなんだよなー。めぐり合わせっていうのか、やはりレジェンドのところにこういう役回りが回ってくる(天候が問題なければおそらく別の競技で19個目が取れてたはず)。

勢いはしっかりついている。あとはレジェンドの最終ターゲットで頂点を目指すのみ。
女子1500は2月21日日本時間0:30(20日24:30)から。

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解説の菜那さん、実況席からウイニングラン中のチームに「あやのーあやのー!!」って手を振るとか、フリーダムすぎて楽しすぎる。


2026年2月17日火曜日

【ミラコル2026】これがオリンピック。

五輪に棲むは神か魔物か――。

フィギュアスケートペア
ショートプログラムが終わったとき、魔物が出たと思った。三浦璃来・木原龍一組の最大のストロングであるリフトで飛び出した大きなミス。あんなミス、僕は見たことがない。
マリニンの例を出すまでもなくフィギュアスケートにミスは付き物とはいえ、まさかの結果だった。

フリーでの逆転はもちろん期待もしていたけれど、たかが7点、されど7点差。群雄割拠のペアで苦しいことには間違いはない――そして。

オリンピックは時に神が舞い降りる瞬間を見せてもくれる。

ノーミスというだけでない。世界最高得点というだけでもない。
りくりゅうペアが見せてくれた演技は、あのソチの浅田真央と並び称されるであろう伝説のフリーになった。

実力以上の結果とは言わない。だけどその実力の限界を見せてくれるのもオリンピックの奇跡だ。

本当に感動したよ。これぞオリンピック。

オマケ。
  • 木原をペア競技に導いた張本人のなるなる(=高橋成美さん)が実況席で「神!」って叫びながら号泣してたの、妙にほっこりした。
  • インタビューでも言ってたけど、三浦さんが「泣きじゃくる龍一くんのおねえちゃん」だったねぇ。かなり年下なんだが(^^;
  • 毎度あのふたり見るたび「付き合っちゃえばいいのに」と思う。表彰台でプロポーズとかしたら日本中が祝福するのになんて思うけど、実際に木原が「付き合ってください」って言ったら三浦さんが「ごめんなさい」とか言いそうで(笑)。

その数時間前、山では天候という気まぐれな魔物が現れていた。

アルペンスキー男子回転
1本目は視界不良の降雪。出場90人のうち半分以上がゴールできないという悪条件(イタリアのセッターが意地悪だったという説もあるが)。
なのに2本目は晴れてるんすよ。好条件のレースバーンになっていいスタート順の選手(相原のことだが)に大きなメリットは出なかった。でも相原ナイスランだったよ!!

スキージャンプ男子スーパーチーム
最終ラウンドの残り数人というところでレースキャンセルで第2ラウンドまでの結果で順位確定。確かに天候の急変はとんでもなくて、視界不良はもちろん、激しい降雪でアプローチがまるで滑らなくなって、おまけに追い風が突然向かい風に。ここまで唐突に急激に条件が変わるなんてめったにないことだろうし、レースダイレクターもゲートの上げ下げだけで対応は無理って判断したんだろうな。
とにかく今のジャンプ競技は「可能なかぎり公平に」が旗印だから、その判断はしかたないと思う。
思うけど銀メダルがチラチラ見えてただけに悔しいのもホンネ。

悪天候で中止か否か――28年前、強行して4位から金メダルをいただいた経緯もあるので、受け入れるしかありませんな。因果応報?

これもまたオリンピック


2026年2月16日月曜日

【ミラコル2026】競技のエンタメ性。

ショート動画やらタイパ(あんまり好きな言葉ではないなぁ)やら、時代は何かと慌ただしい。

そんな時代にスポーツコンテンツもいろいろと変革が求められてきたんだと思う。
競技時間の短さ、パッと見で結果がわかりやすい、とかね。

そういう流れの中で生まれてきたのがデュアルモーグルなんじゃないかと思っている。
スピーディにガンガン進んでいくトーナメント方式はもちろんのこと、“採点競技に対戦型を取り込む”というほかにあまり見られないスタイルも、実に「今風」じゃないかと思う。

「こんなおもしろいモン、どうして今までオリンピックに採用してなかったのよ」って思った向きも多かったのでは?


いや、ホントおもしろかったよ。競技としておもしろかったのはもちろん、メダル争いも期待されてたし、何より堀島の「ひとりコント」がサイコーだったのよ。
ひとりコントってのはちょっと失礼かな。でもわが家では一家でげらげら笑わせてもらったのは実際のところなのでね。

  • 1/8ファイナルは「相手がDNF」でゴールすれば勝ちだってのになんか突然乱れての「スイッチでゴール」(笑)
  • ビッグファイナルでは攻めまくって(これはカッコよかった)最終的にセカンドエアをスルーして「スピード評価が5-0の圧勝」(大笑)

そういう「おもしろポイント」だけでなくて、隣のヤツには絶対負けるもんかみたいなアスリートの本能むき出しの限界突破なアタックは、シンプルに最高だと思うのです。
ラスボスに挑むわれらがヒーローな少年ジャンプ的図式も含め。
島川選手のQF、先にゴールされたけどもターン評価で勝利、なんてのもモーグルっぽくて良き。

大いに楽しませてもらいました。
エンタメとして優秀。おまけにシルバーメダルまで付いてきたんだもん、これで楽しくないなんてありえないでしょ!?

・・・堀島行真選手、銀メダルおめでとうございました!!


勝ち切れんのよ。

粘り切れないなぁと思う。
Game1もGame2も流れを引き寄せて「ウチの展開」にできる可能性はあったと思う。
でも勝ち切れないなぁ、という感じ。

東京U 83-75 東京Z●

東京U 81-65 東京Z●

いや、むしろ勝ち切れないことに慣れてきてるように感じるのは僕だけだろうか。

ひとたびリードを許すと徐々に失点も増えて、そしてエナジーも落ちてしまうような・・・・シロートの勘違いならいいんだけども。


それよりも何よりも下田平翔選手のアクシデントである。

何事もありませんように。
それこそエナジーのコアになる選手ではあるけども、決して無理はしないように。

それをただ祈るばかり。つ鶴鶴鶴
公式から何らか発表があると安心できるんだけどね。



2026年2月15日日曜日

【ミラコル2026】半分終わってちょっとブレイク。

競技とは全然関係ない話なんだけど、スキージャンプ男子ラージヒルの表彰式を見てて、ふと思ったこと。

『Silver Medalist, NIKAIDOoooo Ren!!!』
『Olympic Champion and Gold Medalist, Domeeeen PREVC!!!!!! 』

場内アナウンス、レン・ニカイドーじゃなくて、ニカイドー・レンって言ってた。
国際映像のスコアの字幕も、NIKAIDO Ren、Domen PREVCの表記だった。

たぶんだけど、母国で呼ばれている姓・名/名・姓の順にしてるんじゃないだろうか。
韓国選手や中国選手の表記も姓名順だった。

安い感想だけど、これでいいな、これがいいなと思う。


今大会の中継で迫力のある映像を見せてくれるのがドローン。
これまでもドローン映像はあったけど、今大会は特に速度面がとんでもない。

時速120キロのスキーのダウンヒルを後方から追う。
100キロを超えるそりコースの狭い溝の中を低く飛ぶ。
ジャンプ選手と一緒にアプローチを下りてきてそのまま選手ともにK点まで飛んでいく。

すごいよねー。夏のオリンピックだと実はあんまり「速すぎるっ」ってものは少ないんだけど、冬の競技のヤバさが際立つ。


時間の使い方は大切に。

「結果論」でしかないんですけど、逃げ切りたいという姿勢を見せるのが早かったかなと。
「結果論」でしかないけど、スペースはそこここにあったように思うので、2点目を取りにいく手もあったんじゃないかなと。

F東京 1(5PK3)1 浦和▲

だから何が悪いとか誰がどうとかそういうのはまるで思ってない。それこそ結果論でしかないからね。

その上で、ひとつ思うことがあるとすれば、広い意味で時間の使い方は大切にってことかな。
シーズンはいつもの半分しかないのだから。


アディショナルで追いつかれてしかもPK負けってのはこたえる。でもそれ以上に2引き分けで勝ち点4取れるってのがモヤる。


2026年2月14日土曜日

【ミラコル2026】喜びの涙。

睡魔と戦った甲斐があったというものです!


スノーボード男子ハーフパイプ
“スノボ大国ニッポンここにあり”を示した結果、本当にサイコーでした。
あわや上位独占かと思いましたがさすがにそううまいことはいかないか(^^;
山田のルーティンはマジでかっこよかった。

それにしてもすごいゲームだったな。あれだけ訓練されているアナウンサーと解説が「え?今の何?」みたいなランの連続だったから。
メダル云々関係なく、シンプルにコンペティションとして最高だった。
あんなに1620が出るとは。この4年間の人類史上最高ルーティンがとんでもないことになった。

って言えるのもメダルが取れたからかも(笑)。

過去2大会、「候補」として出場するも表彰台に手が届いていなかった戸塚優斗が金メダルに届いたってのは本当に喜ばしい。本人はもちろん、実況席が涙に包まれたのもわかるし、思わずもらい泣きしてしまいそうになった。ちょっと泣いてたかもな、おれ。

涙といえば、フィギュアスケート男子佐藤駿だね。彼の涙はあまりにもメダルが唐突だったからだとは思うんだ。でも積み上げたもの、願ってきたもの、それがかなったからだとも思うので、だから納得。
それよりも鍵山の「おまえさっきまでかんじょうしんでたろ」みたいなところからのくるりとテンションが変わったのは笑ったというかなんというか(笑)。

王者と呼ばれる人が勝つことの難しさ。
願いが叶った瞬間。

やっぱり涙は喜びの涙のほうがいい。


2026年2月13日金曜日

【ミラコル2026】スピリットとスタイル。

堀島行真という選手には、なぜだか強い思い入れを持って応援してしまう僕です。

さまざまなメディアで触れた彼のストイックさみたいなものに惹かれてるのかもしれない――オリンピックに出てくるような選手でストイックじゃない人なんていないと思うけども。

そんなわけで彼には金メダルを取ってほしかった。

でも、フリースタイルスキー男子モーグルでの結果は3位。

さすがに長く見ている競技でもあるので、エア一発で優勝だ!とは言わないよ。
得点に占める割合が小さいのはもちろんのこと、1回転多く回ったところでベースのポイントはそう多くはならないし、重要なのは出来栄えとスタイルだから――だからこそフリースタイルスキーなわけで。
着地が完璧には合わなかったこと、飛び出す方向が少しだけフォールラインと違っていたこと。ジャッジには納得している。

たとえばハーフパイプで回転数増えると単純に「ヤベぇ」ってなる=得点になる。
フィギュアスケートではベースポイントがものすごく増える。
だがモーグルはそもそもエアの価値をそこまで見ていないのだ。

それでもあの大舞台でメイクしたコーク1440。


そのスピリットに痺れました。あれこそが彼のスタイルなのだと。

銅メダルおめでとう。そしてデュアルでも魅せてくれ!!
男子デュアルモーグルは日本時間2月15日18:30から。


スノーボード女子ハーフパイプ
優勝したチェ・ガオンのスピリットにも震えた。1st Runの転倒はメディカルスタッフが出てくるほどのものだったのに。DNSどころか3本目でベストを叩き出すなんて!

そしてもちろん小野光希選手。公式さんが出してきたこの写真、すばらしく素敵。小野さん、4年間の思いのこもった銅メダルおめでとう!


*  *  *

余談。フィギュアスケートでも「アクセルシックスティーン!」「サルコウのフォーティーンフォーティ!」「セカンドジャンプはテンエイティ!」とか言ってみたらどうだろう。急にアーティスティックではなくなるね(^^;


翳りゆくひと。[136]


[136]

『お悔み申し上げます』

その言葉から始まったSS社のウチコシ社長のメールには、『相続される財産の一覧をお送りいただけますか』とあった。

それならもちろんすぐにでも提出できる。
マサさんのすべての資産を確認してデータ化し、日々更新してきたことがここで役立った。

ウチコシ社長からすぐに折り返しの電話が入る。

『確認いたしました。この内容であれば相続税の控除対象だと思いますので、特に税理士などを入れる必要はないと思います』

要するに、大した財産はないよ、という意味だと思う。
まあ生前マサさんも「遺すものはない」と言い切ってたから。

「わかりました。それで何から手を付ければいいでしょうか」
『まずは遺産分割協議書を作成してください。ネット上にひな型などがありますのでそちらをご参照いただいて』

仮にAIを使ったにしても同じ回答があったのかもしれない。でもAIが出した回答はその正確性を検証する必要がある。自分都合ではあるが、信頼のおける人を頼ることで手間が減ったと考えるのが妥当だろう。

『ただ1点、ゴルフ会員権のところに「5株」という記載があります。これがもし正会員5口の会員権を保持しているということであれば、とても大きな資産になりますので、そうなると税理士を頼んだほうがいいことになります。まずはご確認いただいたほうがいいかと思います』
「ゴルフ場に確認してみます。念のためですが、もうこの時点でゴルフ場には父が死亡したことは説明してしまっていいですよね」
『はい、問題ないです』
「ありがとうございます。進めてみます。またご相談させていただくことがあるかもしれません。その折にはよろしくお願いいたします」

まずはゴルフ場か。何度か電話連絡をしていた番号を呼び出す。

「メンバーだった父なのですが、先日死去いたしまして」
『ご連絡ありがとうございます。心よりお悔み申し上げます。たいへん残念ですが、長年ご利用いただき感謝申し上げます』
「それで確認させていただきたい点がありまして、現在再発行の手続きをお願いしている会員権に5株という表記があるのですが、これは会員が5口という意味合いでは」
『いえ、当倶楽部は5株で正会員1口という扱いになっております』

それは助かった。そうではないかと思ってはいたが。

「それで会員証を再発行していただいた後、名義変更などはせず、相続の上売却したいと考えております。その手続きについて教えていただけますか」
『会員権の売買業者にご相談いただければと思います』
「いわゆる何々ゴルフといった名前の業者ですね。会員権が再発行された時点でコンタクトしてみたいと思います」

なんとなく以前聞いていた話とは違うような気もするが、気にすることはないだろう。
懸案だったゴルフ会員権の口数の問題がクリアになったので、これで遺産分割協議書が作成できる。

ネット上には何種類もひな型が確認できたが、その中でも最もシンプルなものを選んで準備を始めた。

暦はすでに8月に入っていた。もう半月も経つのか。早いな。

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2026年2月12日木曜日

【ミラコル2026】ルールがあるから。

オリンピックのたびに書いてるような気がするけれど、ルールってとっても大切。ルールがあるから競技が成立するし、判定もできる。

スキージャンプ男子ノーマルヒル個人
 3 JPN NIKAIDO Ren 266.0
 3 SUI DESCHWANGEN Gregor 266.0

フリースタイルスキー女子モーグル個人
 3 FRA LAFFONT Perrine 78.00
 4 JPN TOMITAKA Hinako 78.00

いずれも「ポイントは同点」。
前者は両選手に銅メダル、だけど後者では冨髙日向子選手は表彰台に立つことはできなかった。

それはもちろんもともと決まっていた「ルール」に則って決められた結果なのでどこもに文句をつけようがない。
だから理不尽とは言わない。言わないけど冨髙さんの気持ちを思うとちょっとだけ残酷だなとも思う。

悔しいけれど、それがスポーツ。まだデュアルもある。がんばれ。


この種目の解説をしてたのが、結局メダルに手が届かなかった上村愛子さんだったというのもまた何とも。
そして同日アルペン競技の解説をしてたのが皆川賢太郎だったのがまた何とも(^^;