最後のシーズンと決め、挑んだ最後のオリンピック。フィギュアスケート女子シングル、坂本花織の最後のフリースケーティングは、本当に万感の思いを込めた愛の賛歌だった。もちろん当事者ではないから心の奥底まではわからないけれど、少なくともいちファンとしては「万感」以外の言葉が見つからない。
3Fがリピートになってしまったこともコンビネーションジャンプが抜けることも、すべて飲み込んだ上で表現を優先したかのような美しい構成だった。
頂点まであと2点だったからなぁ。たらればを思わないではないのだけれど、プログラムコンポーネンツ74.84という高スコアがひとつの勲章だ。
シンプルに金メダルを目指すなら、もっと自分に矢印を向けててもよかった。彼女の立ち位置ならそれをとがめる理由もない。
でもかおたん(彼女の愛称は「かおちゃん」なのだけどわが家ではなぜか「かおたん」になっている)はそれを選ばなかった。
団体戦での素晴らしい演技はもとより、チームを鼓舞しつつ、すべての競技の応援に駆け付け、時に涙し、後輩を労い、あげく表彰台では周囲の面倒を見て。
関西の陽気なおばちゃん然とした立ち振る舞いは、TEAM JAPANにとってまぎれもなく太陽だった。“やかましい太陽”だけどね(笑)。
銀メダルおめでとう!
万感と言えば、ともに6大会目の冬季五輪となるスノーボードの竹内智香とノルディック複合の渡部暁斗も「ラストダンス」となった。
渡部の最後のレース、団体スプリントは、山本がまさかの「もらい転倒」でメダル争いから脱落する結果となって、本人の言う「季節外れの桜」は咲かなかったのかもしれないけれど、最後の一滴まで絞り出したように見えたレースだったと思う。最後の一葉、かな。
坂本だけでなく、ふたりにもたくさんたくさん楽しませてもらった。
本当にお疲れ様でした。





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