2026年2月20日金曜日

【ミラコル2026】万感。

最後のシーズンと決め、挑んだ最後のオリンピック。フィギュアスケート女子シングル坂本花織の最後のフリースケーティングは、本当に万感の思いを込めた愛の賛歌だった。もちろん当事者ではないから心の奥底まではわからないけれど、少なくともいちファンとしては「万感」以外の言葉が見つからない。

3Fがリピートになってしまったこともコンビネーションジャンプが抜けることも、すべて飲み込んだ上で表現を優先したかのような美しい構成だった。
頂点まであと2点だったからなぁ。たらればを思わないではないのだけれど、プログラムコンポーネンツ74.84という高スコアがひとつの勲章だ。

シンプルに金メダルを目指すなら、もっと自分に矢印を向けててもよかった。彼女の立ち位置ならそれをとがめる理由もない。
でもかおたん(彼女の愛称は「かおちゃん」なのだけどわが家ではなぜか「かおたん」になっている)はそれを選ばなかった。
団体戦での素晴らしい演技はもとより、チームを鼓舞しつつ、すべての競技の応援に駆け付け、時に涙し、後輩を労い、あげく表彰台では周囲の面倒を見て。

関西の陽気なおばちゃん然とした立ち振る舞いは、TEAM JAPANにとってまぎれもなく太陽だった。“やかましい太陽”だけどね(笑)。

銀メダルおめでとう!


万感と言えば、ともに6大会目の冬季五輪となるスノーボードの竹内智香とノルディック複合の渡部暁斗も「ラストダンス」となった。

渡部の最後のレース、団体スプリントは、山本がまさかの「もらい転倒」でメダル争いから脱落する結果となって、本人の言う「季節外れの桜」は咲かなかったのかもしれないけれど、最後の一滴まで絞り出したように見えたレースだったと思う。最後の一葉、かな。

坂本だけでなく、ふたりにもたくさんたくさん楽しませてもらった。
本当にお疲れ様でした。


翳りゆくひと。[137]


[137]

8月最初の週末、まずは遺産分割協議書の作成に取り掛かった。

相続人はあっちゃんとわたしのふたりだけ。なので基本的には半分半分にすればいいことになるが、細かく正確に1/2にする必要はないだろう。
遺産のおおよそ6割強を占めるマサさんのメインの銀行口座を丸ごとあっちゃんの分として、残りの細かいものをすべてわたしが継ぐ、という形にしてみた。
あっちゃんが今後必要になるのは老人ホームでの生活費、つまり現金だけだろうし、マサさんのメイン口座はもともとふたりの生活費が引き落とされていた口座だから理にもかなっている。

逆にマサさんの実家周辺の細かい土地やほぼ残高のない証券口座などは二段階相続になるほうがよほど手間なのですべてわたしが直接相続しておいたほうがいい。

ここまで決めてふと思う。マンションの売却がマサさんの生前に終わっていてよかった、と。

協議書の最後には、ひな型に則って『上記以外の被相続人にかかる遺産が新たに発見された場合』はわたしが相続するという文言も添えた。
以前通帳のない銀行口座が見つかったこともあった。そういうときの対策になるだろう。

ひととおり書き終えたところで念のためSS社ウチコシ社長にメールで送付し、チェックを依頼した。

次にやることは、と。

老人ホームの「施設サービス計画書」の内容を確認し、グッドライフへ返送。
あわせて、入居費用の口座振替依頼書に再記入、あっちゃんの口座の正しい印鑑を押印してこちらも郵送した。あっちゃんが日々読んでいる新聞代の口座振替依頼書も同封した。

あっちゃんの医療保険、過払い金返還請求の届け出を提出せよという郵便が届いていたので、記入をした。
おそらくではあるが、マサさんの死亡に伴って医療保険が安くなり、結果として過払いが発生している、ということなのだと理解をした。
よく考えたら、過払いが発生しているのだから、勝手に返金してくれればいいのに、わざわざ請求書を作成させるというのは、デジタル化いまだ道半ば、ということだろう。

それから香典返しも手配した。いろいろ考えるのも難しいので、カタログギフトをネットショップ――といってもある程度の箔が欲しかったのでデパートのオンラインショップを利用した。同じシリーズで価格も選べるのはありがたい。
差出人はあっちゃんとわたしの連名にした。

少しずつ少しずつ、できることからひとつずつ。

その週の半ばは、年金事務所とのアポイントがあった。

事前に何度か提出書類については確認をしていたのだが、やはりよくわからない、記入できない部分が出てきてしまった。それについてはある種開き直ってわからないことはわからないまま、ヘタに適当に記入するのではなく空欄のまま持ち込もうと決めた。

結果的にその判断は正しかったと思う。
マンツーマンで対応していただいた係の方は、こちらの疑問にひとつひとつていねいに対応していただけたし、さらに言えばこちらの事情も十分に理解してもらえたので、ある意味「はい」と言っているだけですべての手続きが完了してしまった、そんな印象だった。

持ち込んだ住民票除票、戸籍謄本といった原本は、その場でコピーを取って返却してもらった。ではコピーでもいいのかというとそうではなく、あくまでも原本を確認した、その控えとしてコピーを取った、ということらしい。意味はわかるが、少しばかりもやもやした気持ちも残る。

書類の提出を終え、最終的にあっちゃんがもらえる遺族年金と未払い分のおおよその金額も計算してもらえた。
そうか、この金額ならあっちゃん本人がもともともらっている金額と合算すれば、潤沢ではないにせよ今後老人ホームでひとり暮らしていけるはずだ。

そのことがわかったというのは、とても大きい。

ちなみにこの遺族年金、あっちゃんが自分自身の年金を受け取っている口座ではなく、老人ホームの利用費用が引き落とされている新たなメイン口座を受取口座に設定した。あっちゃんの生活はマサさんに払ってもらう、そんなイメージだ。

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2026年2月19日木曜日

【ミラコル2026】届かなかった場所。

スノーボードスロープスタイル、男女合わせて金銀銅!!


いやーすごいねー(語彙喪失)。
この結果、やはり精度、完成度、流れ、スタイル(オリジナリティ)が本当に重要な競技なんだな、と改めて認識しました。おめでとうございました!!
村瀬さんの3本目、ジャンプセクションはとんでもない出来でしたが(f-T-12-Iは10点満点!、b-10-Muも9.10)、スコアを見るとジブセクションでの取りこぼし(セクション1が4.7)がメダルの色を変えてしまったことが明確にわかりますね。深田さん、まちがいなくゴールドに値するすばらしいランでした。


大喜びする一方で、僕の心の中にはちょっとした棘が刺さってました。

ビッグエアのときの僕(↓)

スロープスタイルのときの僕(↓)

岩渕麗楽選手。あとほんの少しというところまでたどり着きながら、ついに今回もオリンピックのメダルに届きませんでした。

8年前の4位から始まった五輪の物語は、4年前のスノボの未来を提示してくれたあのトリプルアンダーフリップにつながり、そして今大会・・・・。
彼女にこそメダリストになってほしかった、そういう思いが強く残っています。
そのあたりの話は4年前のブログにも書いてます→「【Beijing2022】未来を空に描いて。

お疲れ様でした。勝手に夢を見させてもらいました。ありがとうございます。今はそれしか言葉がありません。

・・・というわけで今回も貼ります。タイトル「彼女とスノボなう」です(↓)。


フモフモ編集長も岩渕さんのこと書いてました。首がもげるほど頷いたわ→リンク


2026年2月18日水曜日

【ミラコル2026】レジェンドたちの冬。

ノルディック複合個人LH、後半クロスカントリー。
4周回目を終えて渡部暁斗がスタジアムに戻ってきた。
順位こそ19番目だが、大歓声が起こった(ように聞こえた)

味わうようにゆっくりとスケーティングしながら暁斗はスタンドに向かって手を振っていた。

欧州の観客は知っていたのだと思う。
彼が長年コンバインドの世界で活躍してきたことを。そしてその日本のレジェンドが今シーズンで引退することを。

テレビに映ったそのシーンはほんの数秒だったけど、競技人生の長ささえ感じてしまう、胸に深く刻まれた瞬間だった。

いや、まだ終わりじゃない。団体スプリントが残っている。レジェンドのオリンピックでの最後の活躍を目に焼き付けようと思う。2月19日日本時間18:00からSJP。

・・
・・・

このノルディック複合がオリンピック競技から外れるかもしれないという話が出ているという。
瞬発力と持久力、勇気と忍耐という相反する能力を求められるキング・オブ・スキー決定戦やぞ。それこそ競技そのものがレジェンドなんだぞ。愛はないんか。ぷんすか。


TEAM JAPANに冬季最多の19個目のメダルがもたらされた。いやっほぅ!
スピードスケート女子団体パシュートの銅メダル。
QFでトップに出ることが金メダルへの道筋だったと思う。その意味では少し残念だけどSF敗退からよく立て直したと思う。

くしくも髙木美帆が得た10個目のメダルだった。
ひと口に10個って言うけどさ、冷静に考えるととんでもないにも程がある(笑)。

そうなんだよなー。めぐり合わせっていうのか、やはりレジェンドのところにこういう役回りが回ってくる(天候が問題なければおそらく別の競技で19個目が取れてたはず)。

勢いはしっかりついている。あとはレジェンドの最終ターゲットで頂点を目指すのみ。
女子1500は2月21日日本時間0:30(20日24:30)から。

・・
・・・

解説の菜那さん、実況席からウイニングラン中のチームに「あやのーあやのー!!」って手を振るとか、フリーダムすぎて楽しすぎる。


2026年2月17日火曜日

【ミラコル2026】これがオリンピック。

五輪に棲むは神か魔物か――。

フィギュアスケートペア
ショートプログラムが終わったとき、魔物が出たと思った。三浦璃来・木原龍一組の最大のストロングであるリフトで飛び出した大きなミス。あんなミス、僕は見たことがない。
マリニンの例を出すまでもなくフィギュアスケートにミスは付き物とはいえ、まさかの結果だった。

フリーでの逆転はもちろん期待もしていたけれど、たかが7点、されど7点差。群雄割拠のペアで苦しいことには間違いはない――そして。

オリンピックは時に神が舞い降りる瞬間を見せてもくれる。

ノーミスというだけでない。世界最高得点というだけでもない。
りくりゅうペアが見せてくれた演技は、あのソチの浅田真央と並び称されるであろう伝説のフリーになった。

実力以上の結果とは言わない。だけどその実力の限界を見せてくれるのもオリンピックの奇跡だ。

本当に感動したよ。これぞオリンピック。

オマケ。
  • 木原をペア競技に導いた張本人のなるなる(=高橋成美さん)が実況席で「神!」って叫びながら号泣してたの、妙にほっこりした。
  • インタビューでも言ってたけど、三浦さんが「泣きじゃくる龍一くんのおねえちゃん」だったねぇ。かなり年下なんだが(^^;
  • 毎度あのふたり見るたび「付き合っちゃえばいいのに」と思う。表彰台でプロポーズとかしたら日本中が祝福するのになんて思うけど、実際に木原が「付き合ってください」って言ったら三浦さんが「ごめんなさい」とか言いそうで(笑)。

その数時間前、山では天候という気まぐれな魔物が現れていた。

アルペンスキー男子回転
1本目は視界不良の降雪。出場90人のうち半分以上がゴールできないという悪条件(イタリアのセッターが意地悪だったという説もあるが)。
なのに2本目は晴れてるんすよ。好条件のレースバーンになっていいスタート順の選手(相原のことだが)に大きなメリットは出なかった。でも相原ナイスランだったよ!!

スキージャンプ男子スーパーチーム
最終ラウンドの残り数人というところでレースキャンセルで第2ラウンドまでの結果で順位確定。確かに天候の急変はとんでもなくて、視界不良はもちろん、激しい降雪でアプローチがまるで滑らなくなって、おまけに追い風が突然向かい風に。ここまで唐突に急激に条件が変わるなんてめったにないことだろうし、レースダイレクターもゲートの上げ下げだけで対応は無理って判断したんだろうな。
とにかく今のジャンプ競技は「可能なかぎり公平に」が旗印だから、その判断はしかたないと思う。
思うけど銀メダルがチラチラ見えてただけに悔しいのもホンネ。

悪天候で中止か否か――28年前、強行して4位から金メダルをいただいた経緯もあるので、受け入れるしかありませんな。因果応報?

これもまたオリンピック


2026年2月16日月曜日

【ミラコル2026】競技のエンタメ性。

ショート動画やらタイパ(あんまり好きな言葉ではないなぁ)やら、時代は何かと慌ただしい。

そんな時代にスポーツコンテンツもいろいろと変革が求められてきたんだと思う。
競技時間の短さ、パッと見で結果がわかりやすい、とかね。

そういう流れの中で生まれてきたのがデュアルモーグルなんじゃないかと思っている。
スピーディにガンガン進んでいくトーナメント方式はもちろんのこと、“採点競技に対戦型を取り込む”というほかにあまり見られないスタイルも、実に「今風」じゃないかと思う。

「こんなおもしろいモン、どうして今までオリンピックに採用してなかったのよ」って思った向きも多かったのでは?


いや、ホントおもしろかったよ。競技としておもしろかったのはもちろん、メダル争いも期待されてたし、何より堀島の「ひとりコント」がサイコーだったのよ。
ひとりコントってのはちょっと失礼かな。でもわが家では一家でげらげら笑わせてもらったのは実際のところなのでね。

  • 1/8ファイナルは「相手がDNF」でゴールすれば勝ちだってのになんか突然乱れての「スイッチでゴール」(笑)
  • ビッグファイナルでは攻めまくって(これはカッコよかった)最終的にセカンドエアをスルーして「スピード評価が5-0の圧勝」(大笑)

そういう「おもしろポイント」だけでなくて、隣のヤツには絶対負けるもんかみたいなアスリートの本能むき出しの限界突破なアタックは、シンプルに最高だと思うのです。
ラスボスに挑むわれらがヒーローな少年ジャンプ的図式も含め。
島川選手のQF、先にゴールされたけどもターン評価で勝利、なんてのもモーグルっぽくて良き。

大いに楽しませてもらいました。
エンタメとして優秀。おまけにシルバーメダルまで付いてきたんだもん、これで楽しくないなんてありえないでしょ!?

・・・堀島行真選手、銀メダルおめでとうございました!!


勝ち切れんのよ。

粘り切れないなぁと思う。
Game1もGame2も流れを引き寄せて「ウチの展開」にできる可能性はあったと思う。
でも勝ち切れないなぁ、という感じ。

東京U 83-75 東京Z●

東京U 81-65 東京Z●

いや、むしろ勝ち切れないことに慣れてきてるように感じるのは僕だけだろうか。

ひとたびリードを許すと徐々に失点も増えて、そしてエナジーも落ちてしまうような・・・・シロートの勘違いならいいんだけども。


それよりも何よりも下田平翔選手のアクシデントである。

何事もありませんように。
それこそエナジーのコアになる選手ではあるけども、決して無理はしないように。

それをただ祈るばかり。つ鶴鶴鶴
公式から何らか発表があると安心できるんだけどね。



2026年2月15日日曜日

【ミラコル2026】半分終わってちょっとブレイク。

競技とは全然関係ない話なんだけど、スキージャンプ男子ラージヒルの表彰式を見てて、ふと思ったこと。

『Silver Medalist, NIKAIDOoooo Ren!!!』
『Olympic Champion and Gold Medalist, Domeeeen PREVC!!!!!! 』

場内アナウンス、レン・ニカイドーじゃなくて、ニカイドー・レンって言ってた。
国際映像のスコアの字幕も、NIKAIDO Ren、Domen PREVCの表記だった。

たぶんだけど、母国で呼ばれている姓・名/名・姓の順にしてるんじゃないだろうか。
韓国選手や中国選手の表記も姓名順だった。

安い感想だけど、これでいいな、これがいいなと思う。


今大会の中継で迫力のある映像を見せてくれるのがドローン。
これまでもドローン映像はあったけど、今大会は特に速度面がとんでもない。

時速120キロのスキーのダウンヒルを後方から追う。
100キロを超えるそりコースの狭い溝の中を低く飛ぶ。
ジャンプ選手と一緒にアプローチを下りてきてそのまま選手ともにK点まで飛んでいく。

すごいよねー。夏のオリンピックだと実はあんまり「速すぎるっ」ってものは少ないんだけど、冬の競技のヤバさが際立つ。


時間の使い方は大切に。

「結果論」でしかないんですけど、逃げ切りたいという姿勢を見せるのが早かったかなと。
「結果論」でしかないけど、スペースはそこここにあったように思うので、2点目を取りにいく手もあったんじゃないかなと。

F東京 1(5PK3)1 浦和▲

だから何が悪いとか誰がどうとかそういうのはまるで思ってない。それこそ結果論でしかないからね。

その上で、ひとつ思うことがあるとすれば、広い意味で時間の使い方は大切にってことかな。
シーズンはいつもの半分しかないのだから。


アディショナルで追いつかれてしかもPK負けってのはこたえる。でもそれ以上に2引き分けで勝ち点4取れるってのがモヤる。


2026年2月14日土曜日

【ミラコル2026】喜びの涙。

睡魔と戦った甲斐があったというものです!


スノーボード男子ハーフパイプ
“スノボ大国ニッポンここにあり”を示した結果、本当にサイコーでした。
あわや上位独占かと思いましたがさすがにそううまいことはいかないか(^^;
山田のルーティンはマジでかっこよかった。

それにしてもすごいゲームだったな。あれだけ訓練されているアナウンサーと解説が「え?今の何?」みたいなランの連続だったから。
メダル云々関係なく、シンプルにコンペティションとして最高だった。
あんなに1620が出るとは。この4年間の人類史上最高ルーティンがとんでもないことになった。

って言えるのもメダルが取れたからかも(笑)。

過去2大会、「候補」として出場するも表彰台に手が届いていなかった戸塚優斗が金メダルに届いたってのは本当に喜ばしい。本人はもちろん、実況席が涙に包まれたのもわかるし、思わずもらい泣きしてしまいそうになった。ちょっと泣いてたかもな、おれ。

涙といえば、フィギュアスケート男子佐藤駿だね。彼の涙はあまりにもメダルが唐突だったからだとは思うんだ。でも積み上げたもの、願ってきたもの、それがかなったからだとも思うので、だから納得。
それよりも鍵山の「おまえさっきまでかんじょうしんでたろ」みたいなところからのくるりとテンションが変わったのは笑ったというかなんというか(笑)。

王者と呼ばれる人が勝つことの難しさ。
願いが叶った瞬間。

やっぱり涙は喜びの涙のほうがいい。