2024年2月29日木曜日

なでしこ、パリへ。

五輪切符獲得おめでとう!!
簡単な試合ではなかったけど、勝ち切ったことは紛れもない事実。胸を張って本大会に臨みましょう!!
そうか、自力出場はロンドン2012以来か・・・苦しかったねぇ・・・。

Women's Olympic Football Tournament Paris 2024
○JPN 2-1 PRK
aggregate score: JPN 2-1 PRK

ファーストレグのとき、ビルドアップになんとなくノッキングしているように見えた左サイド、太さんはやっぱり手を入れてきましたね。

それだけでなく、配置そのものをいじってきました。

先発が発表になった段階では熊谷は中盤に置かれてたし、それだけでなくキックオフの直前の立ち位置もいわゆるアンカーの位置に立ってた。北朝鮮、おそらくは4バック+アンカーだと思ったに違いない。いざ笛が鳴ったら熊谷はポジションを下げて、どう見ても3バック――太さん、策士や。

左右に大きく開いた3バックは、北朝鮮のプレッシングを空転させて、結果両WBを高い位置に押し出すことに成功。そうなると攻撃に持ち味のある左SB登録(実際はWB)の北川の良さが出てくる。

それで押し込めたかと言われると・・・せいぜい五分五分ってとこかな。

フィジカル(特にアジリティの高さに驚いたな)に長ける北朝鮮も素晴らしかったし、前線のスピードのある7番には“浦和由来の3バック”も手を焼いてた感じだった。
特にセットプレーは一瞬でポジションを取られてしまってる感じで苦しかった。

それでも攻撃がうまく機能し始めてリズムが良くなったことも要因としてあるんだろう、集中力が切れることはなかったし、ちょっと仕込んでおいたっぽいセットプレーで先制できたことで、ねらいどおりの展開になったんじゃないかと思う。

そして山下のビッグセーブである。

ちょうどバックスタンド側の副審の位置が見やすい席だったんだけど、あの瞬間、副審、ものすごく集中してゴールライン見てたのよ。ちょっと腰を落としながら。
山下も素晴らしかったけど、副審もグッジョブだったと思います。
北朝鮮の選手が抗議してイエロー喰らってるタイミングで、山下がその副審に近づいてって両手でサムアップしてたんだよね。いいシーンでした。


後半、北朝鮮がゴリゴリ来るのはわかってたし、苦しい時間が続いたんだけど、本当に前半から継続してよく集中できてたと思うな。

でも、特に前線の選手は守備に追われてフィジカルつらそうだった。プレスに出ても後ろがついてこなくて空回りだったし、ボールが収まらないのはキツいよね。
その意味では上野→清家という交代は妥当だったと思うけど、太さん、ほかの交代はギリギリまでやらなかったんだよね。
バランスを崩さないことを優先したんだとは思うんだけど、田中と藤野は代えてもいいのでは、と思ったのよ。

ところが残した藤野が決勝点を叩き込むんだからサッカー難しい(笑)。いや、後ろに清家いたじゃん!とか思う浦和サポ。
あの時間帯にあそこに顔を出して、テクニックを見せられる清水ってば。恐ろしい子(←ほめてるよ)。


こうして改めて試合を振り返ると、チームの立ち上げから、いろいろなシステムを試し、いろいろな選手を使い、そうして作り上げてきた「現在のなでしこジャパン」の総合力の勝利だったかな、と思います。

改めておめでとうございます。そしてさらに美しく輝きを増したなでしこの大輪を、花の都パリに咲かせましょう!


 
今回ご縁をいただいて、ついに新国立競技場に足を踏み入れることができました。

パラリンピックサッカー天皇杯決勝とチケットがありながらアイツ(←)のせいで行けなかった/行かなかったからね、ひとしおです。

バックスタンド1層9列目とかいう猛烈な良席だったんで、ちょっと印象がぼけてる感じもあるんですけど、案外見やすいなという感覚と、やっぱりピッチ遠いなという感覚が同居してる感じでした。

そしてウワサの座席。1層といえども足元はやっぱり狭いなと思います。誰かが通るときには足を横にずらすだけでは通りきれず、結局立たないとならない程度にはスペースがありません。
あとはシートそのもの。足元を広くしたいからきちんと深く腰掛けようとするんですが、お尻のところの左右に謎の出っ張りがあって、なんだか「深く座るな」と言われているようで。

トイレは快適でした。そこは新スタジアムっすわ。

でもなんやかんやでやっぱり国立は国立なのです。意味不明ですいません。


翳りゆくひと。[013]


[013]

マサさんちに着いたわたしは、朝食を食べてるマサさんとあっちゃんを横目に、さっそくマサさんのカバンの中とリビングテーブルの上のチェックを始めた。

今日の最大の目標は保険証の再発行。そのためには本人確認書類が必要で、そのためには身体障害者手帳を見つけるのが近道だと思ったからだ。

念のため前もって今日やるべきことの段取りをチェックリストの形でまとめておいた。それに従って動いていこう。

「大きくなったねぇ」

あ、今日はマサさん調子がいいのかな。

最初にテーブルの上から見つかったのは介護認定の通知書。これはあとでながいきセンターのセイコさんに会うときに見せればいいか。
それから携帯電話料金の請求書。封も切られていない。届いたらすぐに支払ってとお願いしてたけど、やっぱりというか残念ながらというか、払ってはくれてなかったか。これは後で払いに行こう・・・。

あ、お願いごとを書いたメモの入ったファイルケースがないじゃないか。

「こないだ来たときに書類を入れといた白いケース、知らないかな。メモが入ってて見えるようになってたはずなんだけど」
「さあどうかしら」

あっちゃんの言葉は、どこにあるか場所があるかがわからない、のではなく、そこにあったことすら記憶にない、という反応なのだろう。
セイコさんの見立てではまだ認知症ではないとのことだが、短期記憶がここまであいまいになってしまうのか。

いずれにしても、カバンの中にあった身障者手帳、テーブルの上にあったファイルがなくなっているのは確か。となると考えられるのは、きちんと整理をしたいタイプのマサさんが、片付けてしまった、そしてそのことを忘れた、と考えるのがよさそうだ。
マサさんが片付けるとすれば、自分の部屋か。捨ててなければいいのだけれど。

家の奥に本来は納戸だったはずのマサさんの部屋がある。部屋といっても物置みたいなもので、洋服はもちろん、アルバムとか本とか趣味のものやらあれやこれや放り込んである棚がある。あっちゃんに言わせれば、ちゃんと整理されて収納されているそうなのだが。

あっちゃんがマサさんに問いかける。

「白い書類ケースって知ってます?」

マサさんは自分の部屋に入っていって、しばらくしてから出てきた。

「ありました?」
「いや、えー何だっけ」

これにはもう苦笑いしか出てこない。あっちゃんに言われたから自分の部屋に行った。行ったけど別のことが気になったのか、何しに来たのか忘れてしまったのか、だから居間に戻ってきた。ただ、それだけ。

代わりにわたしがマサさんの部屋へ。この部屋にじっくり入ったのは初めてかもしれない。
洋服が雑然と積み上げられてるのがとても気になるし、整理されているとはわたしには到底思えないのだけど、マサさんにとってはどこに何があるか全部わかってるから動かさないで、ということだったのだろうか。あっちゃんもこの部屋にはほとんど足を踏み入れてないっぽいし。

とにかく探し物だ。
気になるのは、扉を開いたらそこが机になるタイプのライティングデスク。デスクとしての機能は果たせてなさそうだけど、実際そこには紙類が積み上がってたから。
上から順番に見ていくと、よく目立つピンク色の紙が出てきた。「後期高齢者医療被保険者証」の文字。有効期限は令和5年7月――これ?

わたしはさっそく写真に撮って、セイコさんにメールした。

「今回再発行しようとしてたのはこれでしょうか?」

すぐにセイコさんから折り返しの電話が来た。間違いないそうだ。
本人確認書類を探してたら、最終的な目的物を見つけてしまったということだ。役所に行くとそれだけで時間がかなり取られそうだったし、正直助かった、わたしはそう思った。なんか今日は幸先いいな、とも。

さらにその保険証の積まれていた山から、わたしが前回用意した白いファイルケースも見つかった。残念ながら表に入れておいた、やってほしいことを列挙したメモはそこにはなかったのだが。

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2024年2月28日水曜日

沿線ぶらりさんぽ ~東急東横線編~

ふと思い立ちまして、沿線ぶらりさんぽをしてきました。
何を見て歩こうとかそういうことよりも、少し自分の時間を作りたかったほうが近いかな?

今回は「東急東横線」に沿って。というわけでまずは渋谷駅[TY01]からスタートです。
いつものようにできるだけ地図は見ない方針で、なんとなく線路の雰囲気がわかるぐらいには近くを歩く、そんなイメージです。

東横線沿線は、特に渋谷から綱島ぐらいまでのエリアにはわりと土地勘があって、歩いたことのある道も案外多かったりもするので、できるだけ見知らぬ道を、という選択はしていたように思います。
おかげで繁華街の裏通りとか、高架下のオシャレなお店とか、閑静な住宅街とか、買い物客で賑わう駅前とか、これまであまり気づかなかったその街その街の空気を楽しめたかな、なんて思ってます。
好きなんですよね、人の「生活感」を感じるのって。

日吉駅構内から慶應義塾キャンパスのほうを。

・・
・・・

鶴見川を渡って大倉山駅に近づいてくると急に「のどか」になったのは気のせいかなぁ。もちろん都会じゃないとはまったく言わないけれど、なんかすこし「郊外」な空気があるような気がして。

そして菊名駅を過ぎて。

最近の東横線は、いろいろな路線からの乗り入れがあって、電車も色とりどり。東横線だから銀に赤いライン、というわけじゃない。
だから横の線路を緑のラインの電車が通り過ぎても何も思わなかったのね。しばらくの間。

たぶんそれから10分後ぐらい。次の電車がやってきて気がつきました。
「これ、横浜線じゃん!」と。

そう、あまりにぼんやり歩いてたのと、地図を見てなかったのと、東横線がカラフルだという思い込み(考えてみたらこの菊名-横浜間に乗り入れてるのはみなとみらい線ぐらい)によって、自分が違う線路沿いを歩いてることにまったく気づいてませんでした。

まあそれもさんぽの醍醐味ね(笑)。

おかげですごい景色見ちゃった。まるでジオラマ。綱島街道から見下ろす横浜線。左はK7馬場IC。

遠回りしてようやく戻った妙蓮寺駅。このあたりから、道がだんだんわずかながら下り勾配になってるような気がします。海に向かって、ってことだよね、きっと。

白楽駅前の六角橋商店街――縁はないはずですが、なんとなくこの商店街には来たことがあるような、あるいは来たかったような、そんな思いがあります。なんでしょう。誰か教えて。
このあたりで家系らーめんを食べようと思ったんですけど、最初の目的地は定休日。もう1軒は「10人待ちぐらいだったら並ぼう」と思ってたんだけど30人超の行列。諦めました。

(余談)地図を見ればまあ理解はできるんですが、白楽の次の駅が「東」白楽というのは、数十年間感じ続けてる違和感です。「西」とは言わないが、せめて「南」だろうと。あるいは「下白楽」とか。

東白楽駅の先で、東横線は地下に潜ります。
でも、この線路の上が「東横フラワー緑道」という名前で遊歩道として整備されているので、この上を一直線に進みます。「うん、なんか横浜の感じだぞ」と思いながら(意味不明)。
そして「高島山トンネル」を潜り抜けると、そこはもう横浜駅前の(ちょっと下世話な)繁華街です。

横浜駅[TY21]に到着して東急東横線、完歩です。
すでに廃線になってる高島町、桜木町と行ってみようかとも思ったんですが、駅周辺と駅構内のあまりの人の多さに「当てられて」しまって、今日はここまでとしました。

なんかすごく楽しかったわ。良かった良かった。


一応、全駅前には立ち寄りましたよ。証拠写真
が、中目黒駅の写真がなぜか撮れてなかったので、わが青春の大衆酒場「大樽」の写真で代用。それから新横浜線の「新綱島駅」はオマケで掲載。


2024年2月27日火曜日

なでしこ、パリへのラストステップ。

セカンドレグ、1点でも多く取ったほうがパリ五輪切符獲得。
うん、わかりやすいじゃないか。

Women's Olympic Football Tournament Paris 2024
PRK 0-0 JPN△

11月の2次予選(2次予選の話は→コチラのメンバーから、ACLで猶本(号泣)と遠藤、足首骨折で宮澤と主力級を欠くことになってしまったわけですが、地味に遠藤不在が効いてたような気がしています。

予想どおり相手がゴリゴリとくる(たぶんそれしかない)中で、ビルドアップの出口としての遠藤がいるといないとでは・・・という印象が強い。古賀が悪かったとはまったく思ってないのだけれど。
アンカー熊谷がビルドアップの部分で「上手い」タイプではないので余計に。

結果として長谷川・長野の長長コンビにかかる負担が大きくなると、どうしてもゴール前の迫力が欠けてしまうので。


でもまあ選手層はあるし、太さんのことだからこのファーストレグの結果を踏まえてきっちりと対応してくれるでしょう。

要するにホーム・国立でぶっ倒せばいいだけのこと。現地でしっかり後押ししてきます。やったるで。
「代表戦参戦っていつ以来だろう。

・・
・・・

予言。(清家)貴子様のゴール(通称:ご公務)で勝つよ。アシストは中嶋。


2024年2月26日月曜日

ゴールを見上げていきましょう。

2点差、残り1.8秒(だったよね?)。時間を考えればインバウンドを受けた選手のキャッチ&シュートしかない。受けたのは、井手――。

18節でも同じような場面があって、あのときは近藤がその役割を担った。後から考えたのは、絶対的なエース、いわゆる“Go-To Guy”と呼ばれるような選手がいないアスフレで、この役割を担うのはキャプテンなんだと思ったし、そうあるべきだろうなと思った。
だから近藤をケガで欠くこの試合は、副キャプテンである井手に。

この試合の井手は素晴らしかった。

近藤とザックというウイング2枚がいないロスターで、スリーガードっぽい布陣も余儀なくされる中、生粋のPGらしいゲームコントロールと積極性を見せてくれて、「休んでる間に魔改造された?」という冗談が口を突くほど(←超ほめてるのよ)。
強くなって戻ってくる選手を見るのは本当に嬉しいことであります。

結果的に1.8秒のプレーは相手ファウルにつながり、井手はFTを2本沈めてOTに持ち込んで、そして勝ち切った。

2023-2024 B3 League #20 Game2
○東京Z 96(OT1)93 湘南


勝因はいろいろあるとは思うけど、個人的には、この試合通じての井手のプレーだったんじゃないかと思っています。
ナイスゲーム!!


ここまで40試合を消化。レギュラーシーズン残りは12。8位までは4ゲーム差。
次節鹿児島、そして横浜。この2節でなんとしても勝ち星を積み重ねたい。そしたら見えてくるものがあるはず。

それにしても。

あれだけ「来たくなかったリーグ」なんだけども、実際には身の丈に合ってるのかなと思うこともある。
だって、勝ったり負けたりしながら、それでも「上を目指すぜ」と戦える楽しさたるや。

そうか。そうだったか。

バスケットボールはゴールを見上げてシュートを打つ競技。
下向いてドリブルだけしてても点は入らない。そういうことだったのか。

*  *  *

一応代表戦も見てます。

FIBA Asia Cup 2025 Qualifiers -Window1-
○JPN 77-56 GUN
○JPN 76-73 CHN

「中国に歴史的勝利」という報道の見出しを見て、「ああそうなのか」と感慨深い。
だって、絶対に勝てると思ってたし、リードされても心配すらしなかったもん(^^;

この2試合で印象的だったのは、井上や吉井や川真田といった相手ビッグマンとマッチアップする選手たちかな。日々のBリーグで、日々の練習で、大きな外国籍とやり合いながら、それこそ上を見ながら成長してきたんだろうな、と。

おじさん、そういうのに弱い(笑)。


真の開幕はこれから。

2024シーズン、黒星開幕。
まあスタート悪いのは「いつものこと」なんで(涙)、結果だけを見て悲観するようなことはまったくないんですが。

広島 2-0 浦和●

ライブ観戦できずに追っかけDAZN、しかもスマホをながら見、という感じだったので、細かいところの言及はできません。

なので、今はひと言。「ホームで真の開幕を」


ヘグモさん、期待してます。


翳りゆくひと。[012]


[012]

2月に入ってすぐ、ながいきセンターのセイコさんからメールが届いた。

『今日お宅にうかがう約束をしていたのですが、お母様がそのことを忘れていました』
『一緒に区役所に行って、お父様の保険証の再発行の手続きをする予定でしたが、できませんでした』

認知症のテストをした際に、あっちゃんが日付を間違えていたことを思い出した。素人考えだけども、認知機能の中でも特に時間や日付の把握が一番衰えてきているのではないだろうか。

『保険証だけでなく、身体障害者手帳、ペースメーカー手帳も紛失されています』
『巾着袋に入れて、お父様が管理されていたとのことですが』

え?身体障害者手帳はあったよ。携帯電話ショップに行くときに本人確認書類として借りて、元に戻しておいたから。でも、今はないのか――本人の中では何かの理由があって、どこかに移動させてしまったんだろうな。そうか、あのポーチにいろいろ入れてたのか。ほかには何も入ってなかったけど。

『ながいきセンターでこれらすべての再発行を支援するのは時間的に厳しいです』

こちらから見ればセイコさんは唯一の窓口になるわけだけど、セイコさんの担当はマサさんあっちゃんだけじゃない。おそらくはかなりの数の担当を抱えているはずだ。だから単純に「セイコさんに任せておきさえすれば」なんてことはあり得ない。ちょっと考えればわかることが、わたしにはわかってなかったのかもしれない。

メールをもらった後、セイコさんとは電話で話をした。
そしてわたしは仕事関係を調整して、翌週の15日に休暇を取って日帰りで再びマサさんちに向かうことにした。
15日にしたのは、ちょうど年金の受給日にもあたるので、銀行関係の確認にも都合がいいと思ったからだ。

ひと月前と同じ朝一番の便。でも季節は進んでいて、空は少し明るくなってる。至極あたりまえの季節の移ろいを、時間の経過を、こんな形で感じることになるなんて。

オレンジ色に輝く窓の外を見ながら、わたしは、今日1日だけという限られた時間の短さを思っていた。

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2024年2月22日木曜日

わずかですけど高くなり。

生活習慣な通院、16回目。
前回の通院の話→コチラ

ドクター「検査の結果は、わずかですけど高くなってますね」

高いと聞いて、ポジティブなのかと思ったらネガティブ方向でした。それなら「悪くなってる」って言ってよ。ぬか喜びしちゃったわ(笑)。

ドクター「とは言え、そう悪いわけではないんですけど」

そうだろそうだろ?(あんまり怒られてないぞ、今回は)

ドクター「でももう少しがんばりましょうね。自覚あります?」
ぼく「・・・はい。ちょっと酒の機会は多かったし(←毎日じゃん)、酒量も多かったかと思います」
ドクター「なるほどっ」(←ちょっと強めに)


ということで結局怒られましたが、こんなもんかな、という気もしてるんですよね。
大悪化してなきゃいいじゃん、ぐらいの感じ。だって健康診断ではこの数値なら問診の医者は「おーけーおーけー」みたいな感じですもん。

ま、少しがんばります。ええ。
次回は4週間後。


翳りゆくひと。[011]


[011]

スクランブル状態の1泊2日を終え、わたしは日常生活に戻った。
が、マサさんあっちゃんの「生活」に対する漠然とした不安が、頭の中に靄のようにかかっていて晴れない。
離れて暮らしている以上様子がわからないのは当然だし、その上でいろいろ世話を焼くことしかできないのだから、それは子供として当然の務めなのだから、と自分に言い聞かせる。

まずはできることを。
お世話になったながいきセンターのセイコさんに訪問のお礼メールを出した。

「ご訪問時、現況を見ていかがでしたでしょうか」

セイコさんからの返信メールの内容は、穏やかな文面とは裏腹に、厳しい内容だった。覚悟していたこととはいえ。

『お父様には中程度の認知症があります。簡易テスト(MMSE)で17点でした』
『介護認定を申請すれば「要介護」と出ると思います。サービスの利用を勧めます』

恥ずかしながら、セイコさんに説明を受けるまで要支援、要介護といった分類やそれによって受けられるサービスの違いなど、ほとんど知識として持ち合わせていなかった。
その意味でも包括支援センターに相談したのは正解だった。

『お母様は27点で低くはなく、何らかの認知機能の低下はあるとは思いますが、認知症とは言えないと思います』
『生活は自立されていると思いますが、私の感覚から考えるに「うつ」傾向にはあるのではないかと』

なるほど。
できてたはずのことが、できなくなっている自分に対して強く落ち込んでいる、そんなイメージなのかな。あっちゃんの性格として、それはありそうだ。

『今週12日に訪問して、介護保険の利用について説明をするお約束をしました』

半歩前進――わたしはそう思った。
誰かに頼るということは、老いた者への助けになるだけでなく、それを案じる者への助けにもなるのだ。
だが一方で、「もっと早くこの半歩が踏み出せてさえいれば」と思わずにはいられなかった。

12日の介護保険の説明を経て、マサさんとあっちゃんの介護保険の申請は予定どおり行われた。そして1月24日に介護認定の訪問調査が行われることになった。
調査の席にはセイコさんも同席してくれ、その様子がメールで送られてきた。

『おふたりからはお困りごとの訴えはなく、お母様はどちらかというと「よそゆき」を取り繕っておられるようで、周囲の世話になりたくないお気持ちもあるのかなと感じました』
『調査員もそのへんはプロなので現状を詳しく記録していかれましたし、私からも実情をお伝えしました』

取り繕うあっちゃん・・・想像できすぎてしまう。弱音を吐いてくれればどれだけいいか。でもそれも含めて「あっちゃんの生活」なのだろうし、こちらから何かを強いるようなことはできないなと思ったりもした。難しいな。

そしてまた新たな問題が。

『お父様の「後期高齢者受給証」が紛失しています』
『お母様には区役所で再発行してもらうようお伝えし了解されていましたが、今日時点で再発行の手続きはされていませんでした』
『今週の受診時に必要な保険証です』

保険証がないだって?

マサさんは心臓のこともあるから、あっちゃんが付き添って定期的に通院している。薬だってもらってる。
なのに保険証がないってどういうことだろう。今どき病院が「保険証は今度でいいですよ」とかやさしく言ってくれるとは思えないし、まさか毎回10割負担してたのか?

わたしはさっそくあっちゃんのスマホに電話をかけた。

「ながいきセンターのセイコさんに言われていると思うけど、保険証の再発行、区役所に行ってね。病院で必要だから」
『そうね、わかったわ』

わかったわ、か。

大きなことは誰かの助けを借りられる。でもこういう細かいところはなかなかそうはいかない。これも離れて暮らすことのデメリットなんだな。わたしはそう感じていた。

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2024年2月17日土曜日

取りこぼしてなんていられない。

1Qで2ケタ持ってかれたときには「うわ、これ取りこぼしたらシーズン終わるぞ」ぐらいの気持ちだったんですよ、正直。

ガードにハードショウしてボールを止めて、そこからのスキップパスを狙ってインターセプト、んで速攻からのスリー。言葉にすれば単純なしながわのやり口にハマってしまった1Qだった。
井手不在を強く感じたよ。だけど僕たちには金城がいる。

品川 67-87 東京Z○


でもちゃんとディフェンスからしっかりやって(金城の仕事!)、流れさえ切ってしまえば、ということだったのかな。
なんでしながわのディフェンス強度が落ちたのかわからんが。40分できないのなら、あの戦術は失敗よね。知らんけど。

2桁ビハインドからの20差勝利――見事な逆転勝利と呼んでいいと思います。Good Win!

すごく失礼な言い方だけどさ、下位チームから「取りこぼし」せずによかった。でも本当にそう言えるのは明日連勝してからのこと。
今季の課題は「連勝」だからね。プレーオフに向けて。


2024年2月16日金曜日

翳りゆくひと。[010]


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携帯ショップで時間ばかり使って期待していたとおりに事が進まなかったこと、普通なら少しばかりがっかりしそうだけれど、わたしの中には少しばかり違う気持ちが生まれていた。
これは仕事だ。仕事ならうまくいかないことだってある、がっかりしてる暇があるならこなすべきことをどんどん進めるべき――。

それが家族の事柄に対して、正しい心の持ちようかどうかはわからないのだけれど。

商店街を探し歩き、ようやく見つけた100円ショップに入った。
書類や通帳を整理するためのファイルケース、メモを貼り付けるための付箋、少なくともリビングテーブルの上は多少なりとも片付けておきたい。

いったんマンションに戻ったわたしは、やはり公共料金の引き落としが発生するFB口座に現金を入れておきたいと考えた。

「引き落としのほうの口座に少し現金を移しておこうと思うんだ。いつも使ってるほうの口座の、キャッシュカードを貸してくれるかな」

あっちゃんからキャッシュカードを受け取り、暗証番号も聞いた。実に覚えやすい番号だった。
それにしても、これからやろうとしていることに対しては必要なこととはいえ、こうもあっさりカードを渡してもらうと、逆に詐欺なんかが心配になってしまう。

昨日夕食を買ったスーパーにF銀行のATMコーナーがあったから、また駅前まで戻る必要はない。FA口座から、おそらくは2ヶ月ぶんぐらいの引き落としに問題がないぐらいの現金を下ろし、それをFB口座に入金した。

「キャッシュカード、ありがとう。すぐにいつものところにしまってね。今すぐに」

あっちゃんが財布に戻すところを目視で確認した。おそらく、非常に大事な声掛けだったんじゃないかと思う。

通帳は使用済みのものはそれとしてまとめてチャック付きのケースに。使用済み、という付箋も貼った。
4つの使っている通帳も、ひとまとめに。

「通帳もいつものところにしまってね。今すぐに」

公共料金の通知とか、とにかく支払いに関連する書類はひとまとめにしてファイルケースに放り込んだ。分類まではちょっと手が回らないな、という感じだ。
そのファイルケースの表面に、A4サイズの書類が入って外からでも見えるポケットが付いている。わたしはそこに入れるメモを書いた。

ひとつ。
『F銀行に、年金の受け取り口座をFB口座に変更してもらうことができないか確認してもらいたい。』
最も単純かつ効果的な解決方法だがどうだろう。

ふたつ。
『年金口座の変更ができなかったときは、毎月15日に○万円をFA口座で下ろして、それをFB口座に入金してほしい。』
15日に設定したのは、年金の受給日が2ヶ月毎の15日だということと、あとは引き落としのタイミング。金額は公共料金とマンション管理費の合計プラスα。前日に見つけたマンションの管理費の請求書は、口座からの引き落としができなかったので来月は2ヶ月分を引き落としますよ、という通知だった。

みっつ。
『毎月10日頃に携帯電話会社から請求書が届くから、届き次第すぐに支払いにいくこと。』

よっつ。
『郵便物が届いたら、捨てないで全部このファイルの中に入れちゃってほしい。』

「このメモを見てくれるかな」「忘れちゃうといけないからここに全部書いておいたから」
「わかったわ」
「この中に入れておいてくれたら、次に来たときに確認するからさ」「ここに置いておくよ」

わたしはメモが表に見えるようにファイルをリビングテーブルの真ん中に置いた。

さて、と時計を確認した。今日できるのはここまでだ。
この日わたしにはどうしても外せない知人との約束があったのだ。

「そろそろ戻らないとならないんだ」
「何か困ったことがあったら、セイコさんに電話すれば助けてくれるから」

ながいきセンターの名刺を電話機の横に貼り付けた。

今日のあっちゃんはあまり名残惜しそうな顔をしなかった。マサさんは相変わらずにこやかだった。「また来るから」「元気で」とマンションを後にした。

空港に向かう電車の中で、航空会社のサイトにアクセスして復路便の座席を確保した。夕方の便になったが、約束の時間にはギリギリ間に合いそうだ。
チェックインを済ませたところで、そういえば昼メシ食べてなかったよと気づく。レストランフロアに行ってみよう。ビールも一杯、飲もうかな。

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2024年2月15日木曜日

翳りゆくひと。[009]


[009]

1月7日。わたしはホテル近くのファミレスで朝食を食べていた。傍らのPCの画面に表示された、前日にまとめた銀行口座関連のデータを眺めながら、今日は何をすべきか考えていた。

今日という短い時間で何ができるか。やはり一番きちんとしておきたいのは電話のことか。電話が通じないのは危険に直結する。それが今回身に染みてわかったことだから。
一番確実なのは契約を丸ごとわたしの名義に変えてしまって、支払いもわたしが一緒にする、ということだろうな。

携帯電話会社のHPを調べてみると、名義の変更には委任状と、元契約者と新契約者の本人確認書類が必要とのこと。委任状は規定の書式があるので、ダウンロードしたものをマサさんちに向かう前にコンビニでプリントすることにした。記入はわたしがやればいい。

朝食を食べているマサさんが、リビングテーブルの上を整理している私を見ながら、あっちゃんに話しかける。

「大きくなったねえ」
「何言ってるんですか」

どうやら今日はマサさんはわたしのことをちゃんと認識しているようだ。ただそれが「いつのわたし」かはわからない。

「別に大きくなってないよ」

笑ってそう返したが、これでいいのだろうか。
この日、マサさんはこの「大きくなったねえ」を少なくとも10回は繰り返すことになる。「大きくなったかな」と返したり、「そう?」と返したり、いろいろ返答には工夫をしてみたが、それが繰り返されるたびに何かこう、心に重いものが溜まっていくような感触がある。会話をすること自体は楽しいし喜ばしいのに、だ。そしてわたしの作り笑顔は固くなっていった。

それはそうと、携帯電話の名義変更のための本人確認書類を用意しなければ。

「写真付きの本人確認書類って何かあるかな」
「さあ、自分で持ってるからわからないわ。マサさんのカバンの中に何かない?」

普通に考えてボケてるマサさんに大事なものを預けるって考えにくいのだが、あっちゃんはマサさんのこと、信用しているのか何なのか。長い時間をかけて熟成された夫婦の役割分担だったりもするのか。
それはそれとして、他人のカバンを改めるというのはあまり気持ちのいいものではないが、ここはしかたない。ソファの脇に昔から置かれているマサさんのカバン――通勤していたころに使っていたものだろうか――の中を確認してみる。

どう考えてもゴミのようなものもあるけど、この小さなポーチはなんだろう。あ、身体障害者手帳だ。
マサさんは心臓に持病があって、もうずいぶんと前になるけどペースメーカーを埋め込む手術を受けている。そのときに発行されたものだろう。ちゃんと写真も付いてるし、これを借りていくことにしよう。

2日連続の携帯電話ショップである。

さすがに土曜日、予約のないわたしは少しばかり待たされたあと、カウンターに案内された。
前日に支払った請求書の控えを見せつつ、この契約すべてをわたしの名義に変更したい旨を告げた。書類関係はそろっているので、手続きは簡単なはずだった。

ところが話はそううまくは進まなかった。
ずいぶん長い時間端末を操作していた店員さんが顔を上げた。

「お客様がすでに契約されている回線が5つありますね」

わたし、妻、ふたりの息子、義母。同居している家族の持つ携帯電話は、すべてわたしの名義になっている。

「現在はおひとりの個人名義では5回線までしか契約できないルールになっています」
「以前は10回線までだったのですが、犯罪防止ということもあって変更になりました」

理由は納得なのだが、完全に無駄足になってしまった。

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2024年2月14日水曜日

ピースメーカー。

今回今さらながらに見てみた映画は「ピースメーカー」です。
公開当時に鑑賞してたので、四半世紀ぶり(笑)。たぶん劇場で見たような気がするんだけど違うかなぁ。記憶あいまい。

ドリームワークスの1作目、ミミ・レダー監督の長編デビュー作、んでジョージ・クルーニーニコール・キッドマン。豪華海鮮丼みたいな作品です(違)。


ざっくりストーリーを書くと、奪われた核弾頭を追う男女のバディもの、です。女性が専門家、男性が軍人という設定です。ありがちありがち(^^;

東西冷戦後かつ9.11前という時代。当時の東欧の情勢。
そして“ピースメーカー”としてのアメリカの立場。

そうしたことを想起せずにはいられないし、当然無関係ではないのですが、単純にエンターテインメント映画として楽しむのが吉なのかなと思いました。
だって、ニコール・キッドマンですよ!カッコよくてかわいくて!!
なのに恋愛要素が完全排除ってのは制作陣の見識だなぁと思ったり。いいぞー。

そしてこの“スタイル”が後の作品に少なからず影響を与えているのだろうなということも同時に感じました。
その意味でもとてもおもしろかったっす。


2024年2月13日火曜日

奔流の海。

伊岡瞬「奔流の海」
確かにカバー表4には“青春ミステリー”と書かれているし、そのとおりだとも思うんだけど、もう少し複雑で深い読後感がある。
それの正体がどうにも言葉にならない。けど書いてみる。


ミステリーと言ってもいわゆる謎解きではない。
あえて言うなら、主人公自身が「謎そのもの」であり、そして主人公自らが謎であることに気づき、そして真実を知ろうとしていく、みたいな――うーん(悩)

今に悩む女性と、過去を背負う男性と。
ふたりの若者が「偶然」かのように出会った瞬間から、物語は始まる。

時間を前後に動かしながら、なぜそのふたりが出会うことになったのか、そこに至る蓄積が語られる。そこに至る現実味のないまるで夢のような、悲劇とも言える多くの事柄に、いちいち読者であるこちらの心が波打つ。
そのすべてがあえて言えば「謎解き」の時間になる。
『昔から、夢の中で矛盾に気づいたとたん、目が覚めることを体験で知っていた』
『懐かしさと息苦しさと、自分でも説明のつかない、とにかく窓を開け放って海に向かって大声を張り上げたいような気分で』

・・
・・・

物語のきっかけはただの自然災害。決して「誰が」ということではない。でもそれは多くの人々の人生を揺り動かす。

小説だから劇的に書かれるけれど、おそらく市井の人々にとっても災害は同じように人生が変わってしまうものなのだろう、とも想像する。

そして本作は「青春」小説ではあるものの、改めて人間の力の及ばないもの、畏怖とでも言える「運命」について思いを馳せる。
運命とか宿命とか、そういうものは物語の中では往々にして厳しい苦しい場面とセットで語られる。もちろん白馬の王子様なんているわけがない――。

でも、こうしてシンプルに綺麗なエンディングがあるなら、必ずしも運命は苦しいばかりじゃない、そう救われる思いを抱いた、そんな読後だった。


2024年2月12日月曜日

ギリギリでいつも。

2点差、残り6秒を追う。
セットされたオフェンスは、キャプテンに託された。

●東京Z 79-81 徳島

たらればなんて存在しないし、見てた僕はあのセットには納得してるし。
それでも「おっしぃぃぃぃぃぃぃ」でした。

Game1のように3Pがバカバカ入ることもなかったし、リードを許しながら推移していく展開の中で、それでも離されず、追いすがっていく展開が前半からずーーーーっと続いていて、そして最後のワンチャンスまで迫ったこと。

惜しくて惜しくてたまらないけど、チームの成長を見せてくれた試合だったんじゃないかと思う。
上位とも戦える――そのことを実感できた。


とにかく続けるしかない。プレーオフ圏内が待ってるから。

・・・ギリギリだけど。


パリ行き切符。

パリオリンピック出場権獲得おめでとう!!

CAN 82-86 JPN○

厳しいグループとは言われてたけど、本当に厳しかった。

リードが広がらない。追いつかれる。
しかも3Pに頼りきれない中、それでもAkatsuki Japanには「走れる」というもうひとつの武器があった。短期決戦の3戦目、互いにフィジカル的に厳しくなってくる時間帯に、あれだけスピードを上げられる――特に宮崎は「どうなってんのよ」って感じだった――のは驚きでしかなかった。


世界の壁は文字どおり(物理的に)高い。どのチームにも負けてしまう可能性はある。それはこの最終予選でもはっきりした。
でも、逆に言えばどのチームとも戦えるし、勝ち切ることだってできる。そのことも示してくれた。

本大会、東京の銀メダルが単なるホームアドバンテージではなかったんだと証明しようぜ!!
男子が出場できて女子が出場できなかったらどうしようかと思ったよ。よかったよかった。


2024年2月11日日曜日

集中力と一体感と。

アップセット、と呼んでいいのかしら。反則級とは言わないけど戦力的にも、そして順位ももちろん上の相手との接戦をものにしたのだから。

○東京Z 86-80 徳島

サンバさんがファウルトラブル(大きな声では言いませんけど、レフェリーの基準がまるで理解不能でした。ゲーム壊されなくてよかった。でも相手とのマッチアップのためにはキャメロンを下げるわけにはいかない。もちろん井手不在という事情もある。

そんな状態を支えたのはザックであり、近藤であり、ルイスであり、金城であり。
いや、誰が、ということではなく、チーム全体で高い集中力を持ち続けた結果だと思う。
特にリバウンド、がんばってたよな。うん。ここぞのスリーもみんなよく決めてくれた!

チーム全体という意味では、アリーナの雰囲気もそうだったかもしれない。
(タダ券バラマキ、というのはまあアレとしても)2878名の作り出す雰囲気は最高潮だったし、そのうちのひとりとして勝利に少しでも貢献できてたらうれしい。


試合終了のホイッスルが鳴った瞬間の、キャメロンが観客を煽ったの、カッコよかったよね。あれこそが一体感よね。This is OUR HOUSE!!
「試合開始までドリンク半額」もありがたかったです(笑)。

この流れをもって久しぶりの連勝と、そしてプレイオフ圏内へ――。


2024年2月10日土曜日

切実になった「あとひとつ」。

第1戦終わりに、「あとひとつ」とかフラグを立てるようなことを書いてすみませんでした(平身低頭)。

●JPN 75-81 HUN

序盤にすっとリードできたことが裏目に出たかな、とか。
とてつもない高さにゴール下を支配されちゃったよね、とか。
生命線の3Pが9/28じゃ得点が伸びないよね、とか。

敗因は考えればいろいろあるんだけども、ハンガリー側から見れば、それはもう「圧倒的なホーム」以外にないんじゃないだろうか。

“ショプロンの奇跡”

格上かつ前回五輪のシルバーメダリスト。その相手に対して2桁ビハインドからの逆転勝利。
これぞバスケットボール、ですかね(涙)。


一応まとめておきます。最終戦、カナダに勝てば文句なし。負けた場合はハンガリー×スペインの結果待ちで、ハンガリーが負けちゃうとアウト。同時ティップオフじゃないから、後ろで試合をするほうが有利よね・・・。

ということで勝つしかない!!勝つよ、Akatsuki Japan!!

・・・圧倒的なホームを作りに、今日は蒲田まで行ってくる。


2024年2月9日金曜日

パリまであとひとつ。

スペイン、ハンガリー、カナダ。
パリ五輪に向けての最終予選、名前だけでちょっとビビりそうな対戦相手だけど、チーム・選手はそんなことなかったみたい。まずはいい内容で1勝。
実質的には「パリ五輪まであとひとぉつ!」。余計なフラグにならないように(祈)。

ESP 75-86 JPN○

実は寝落ちしちゃいまして(涙)、ハイライトとスタッツしか見てないんですが。

パスはよく回るし、フィジカル生かしてゴリゴリ来るスペインに対して、「喧嘩上等」的な雰囲気がこの日のAkatsuki Japanからは見て取れた。

やられたらやり返す。取られたら取り返す――簡単に離れてくれないスペインに対して、それでも追いつかれることなく勝ち切った、見事な勝利だったと思います。
展開的には2Qに3点差になった直後の林のスリースリー!が効いたね。

もちろん単純なフィジカルでは戦えないわけで、そこはスピードを生かして混乱させてからのスリーポイント。伝家の宝刀は健在だった。
15本の成功もすごいが、アテンプト40を讃えたいと思う。37.5%の成功率ということは、まだ伸びしろありますぜ!!

その中心にいたのはエブリンだったんじゃないかと。
なんだかギラギラしたエナジーが、個人のプレーだけでなくチーム全体に波及していく。
彼女の代表復帰は本当に大きいと思う。


復帰といえば吉田。「ロスターにPG過多なんじゃないの?」と正直若干懐疑的だったの。でも経験とサイズ(幅)は間違いなく武器になってたし、それはアシスト3という数字にも表れてるんじゃないかと。
周りを活かすことのできる選手だけど、周りの実力があればあるほど力を出すタイプなんかなーなどとも思い。

というわけで、第2戦もがんばれAkatsuki Japan!
僕も寝ないようにがんばります!Tip offは今夜26時(@_@)


翳りゆくひと。[008]


[008]

「泊っていくのか」、そう問われてもな。
そもそも住んだことのないこの家に自分の部屋があるわけでもないし、昔は泊れた和室も洋服やら何やらで散らかり放題だし。
それだけでなく、わたしの正直な気持ちには、この場から逃げ出したいような部分もあった。

「仕事しなきゃならないから、インターネットの使えるホテルを取ってあるんだ」

急遽休暇を取得したわたしのその言葉には嘘はない。実はマサさんちにはWi-Fiが飛んでいるのだが、接続してみたところ相当に不安定だった。ざっと見たところ、とにかくルータが古いのもひとつの要因だと思う。さすがにこれでは仕事にはならないなと。

夕食が終わってひと息つくタイミングで、「明日の朝、また来るよ」と言い残してわたしはマンションを後にした。

出発するまで、あっちゃんは何度も「泊っていけばいいのに」と言い続けた。わたしはそのたびに「仕事があるから」と答え続けた。そしてあっちゃんは毎回「あらそうなの」と初めて聞いたようなリアクションを見せた。
ホテルまでの道すがら、そのことを思い出して胸の奥のほうが締め付けられていた。

かろうじて歩いていける距離にあるビジネスホテルにチェックインし、PCを開く。
考えてみれば、もう金曜日の夜。よほどのことがないかぎり、仕事は来週に追いやってもいいはずだ。ざっとメールとメッセージのチェックだけをして、わたしはPCを閉じた。

疲れた。とにかく疲れた。

考えてみれば今日は4時すぎには起きてたし、ずっと気は張ってたし、頭の中はずっと回り続けてた。もちろん歩いた距離もかなりになってる。

シャワーを浴び、コンビニで買ってきた缶チューハイを開けた。だけど酒が進まない。

ならば、もう寝てしまおう。

でも、疲れたのと反比例するように、頭の中ではいろんなことを考え続けていた。オーバーヒートが続いている。なかなか寝付けない夜がやってきた。

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2024年2月8日木曜日

翳りゆくひと。[007]


[007]

「ながいきセンターの人が後で訪ねてくるから。僕が頼んだんだ。老人のふたり暮らしだし、地域の人が来てくれたほうが僕が安心だから」

あっちゃんにはそう説明した。あくまでも、わたしが、という主語にしないと、きっとあっちゃんは嫌がる。「ちゃんと暮らしてるのになんで他人が」というふうにへそを曲げかねない。

それでも少し不服そうなあっちゃんではあるが、そこは気にしてる場合じゃない。
わたしは書類が積み重ねられたリビングテーブルに、持参したPCを広げて銀行口座、そして支払い情報をまとめている。とにかく全体を「見える化」しないと今後の対策も取れないから。

その姿を見ていたマサさんが声をかけてくる。

「お仕事ですか。大変ですね」

いや、大変なのはマサさんのせいだから、とはもちろん言わない。いちいち腹を立てるようなことじゃない。

「そうなんですよ、仕事で」

作り笑顔でそう返したけど、息子になに言ってんの、と軽口でも叩いたほうがいいのだろうか。接し方がわからない。

4つの口座の状況、引き落としの日付と金額、生活に必要となっていると思われる金額と年金額。カネという視点から見たマサさんあっちゃんの暮らしが大まかに見えてきたころ、インターホンが鳴った。

『ながいきセンターから参りました』

リビングに通されたセイコさん、さすがというしかない立ち振る舞い。にこやかに、そしてあっという間に話題の中心になった。そしてマサさんに話しかける。わたしはただ見ているだけだ。

「今日は息子さんに言われてうかがいました」
「息子?ああそうですか」
「ご主人、おかげんはいかがですか」
「まあゴルフと同じですね。ぼちぼちです」
「今日は体調を確認させていただくので、いくつか質問させていただこうと思ってるんです。奥様も一緒にいかがですか」

これがうわさに聞く認知症の検査か。

「まずこの紙にお名前、書いていただけますか」
「私の?」
「はい、ご主人の」

名前はちゃんと書けた。少し手元がたどたどしいけれど、筆跡は間違いなくマサさんのそれだ。あっちゃんは相変わらず字が上手。

「ご主人、今日は何月何日ですか?」
「今日?」

一瞬わたしのほうをマサさんが不安げに見たような気がしたのは気のせいだろうか。

「8月の・・・6日かな」
「奥様は?」
「今日は1月2日」

1/365をヤマ勘で当てるようなマサさんの答えも衝撃的だけど、あっちゃんが日付を把握してないのも衝撃だ。やたらにきっぱりとした口調だったし。今日は1月6日。

「ここがどこだかわかりますか。住所」
「ここ?えーと、滋賀県、かな」

滋賀だって?
マサさん、生まれも育ちも仕事も滋賀県とは何の関わりもない。大阪に転勤してた時代、仕事の範囲に滋賀県が入っていたかどうか、その程度だ。
それなのになぜここは滋賀県と。自宅という概念がもうないのか。あっちゃんを見るとちょっと苦笑いを浮かべているようにも見えた。

「100から7を引いてください」

7を繰り返し引いていく質問にはもともと理系のマサさんは驚くほどすらすらと答えた。勉強好きのあっちゃんもノーミス。さすがというか。それをどう判断するのか、わたしにはわからないのだが。

ひととおり検査を終えたセイコさんは、「薬はちゃんと飲んでますか」「ちゃんと場所を決めてないと忘れますから」とか、そういった指導も行って、すっと帰っていった。
わたしとはこの場では話す必要がない、話すべきではない、ということだと理解をした。

そして意外にもあっちゃんは、家に上がり込んできたセイコさんのことを悪くは思わなかったようだ。何よりだ。

時間はもうすっかり夕方になっている。

「晩御飯、買ってくるから一緒に食べよう」

マンションの近くのスーパー、総菜類があまり充実してなかった。揚げ物というわけにはいかないか。おでんと、それから小さな寿司パックを買った。
マサさんがおでんをすごく喜んでくれた。食欲もあるようだ。それが何より。

「今日は泊っていくのか」

え、マサさん、わたしのこと、わかってるの?

006<[翳りゆくひと]>008


2024年2月7日水曜日

パラダイス・リゲインド。

『夢の続き 見せてやるよ――』

宣伝ポスターのキャッチコピーですが、まさしく夢の続きが見れたように思います。

テレビ放送から20年、その“正統続編”とも言われる仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインドを劇場で見てきましたっ!!
Vシネクスト作品なので、劇場は期間限定公開です。

ちょうど昨年、東映の公式Youtubeでオリジナルのテレビシリーズが配信されてて、それを見た直後だったこともあって、ものすごく楽しみにしてたのです。


ファイズの見どころのひとつは何といっても脚本の良さ。
ぐじぐじイジイジしながらも悩み、苦しみ、想い、願い、すれ違い――ザ・青春なわけですよ(若干偏見も入ってるかもですけどね)

それが20年という時間を経て。

やっぱりちゃんと大人にはなってる部分がありました。
でもまったく変わらない部分もありました。

そう簡単に心の中は成長しませんからね(実感ww)。

だからこその正統続編なのだと思いました。脚本の井上敏樹の本気!さすが!!というぐらいには感動してたりしましたよ。

そして続編にあたり、キャストを見た段階で「つながんなくない?」みたいな部分もちゃんと整理されてしかも理由があって、という形に昇華されているのは、オリジナル作品に対するリスペクトでもあるのでしょうね。

というわけでめちゃめちゃ楽しめました!濃厚濃密な60分でした。

そのほか、言い残した感想列挙。
  • たっくんカッコイイ。
  • 真理ちゃん、やっぱり好きっ。
  • そして・・・草加(笑)。

Open your eyes for the 20th Φ's

*  *  *

東映の公式Youtubeはちょうど今週、「仮面ライダーブレイド」の最終回の配信がされています。
この最終回、知ってはいたけど、やっぱり「とんでもない」と、改めて衝撃を受けております。

でもシリーズ全体を見てると、主人公・剣崎の選択は「そうなのだな」と納得もできたりして。だって『切り札は自分だけ』ですもんね。
僕も橘さんと一緒に叫びたかったです。

「剣崎ーーー!」

不朽の名作と言ってもいい出来ではないかと思ってます。でも当時これでよかったのか日曜日の朝に、などと余計な心配も(笑)。


2024年2月6日火曜日

アジアのベスト8止まり。

IRN 1-2 JPN●

ラウンド16のバーレーン戦の後に『チームが固まってきた』と書きました。
その気持ちは今も変わらないのですけども、それは『メンバーが固まってきて』という話だったのだな、と思っています。

リアルタイムでフルタイムを見られなかった私が言えることではないのですが――。


メディアの情報を100パーセント信用するほどピュアではありませんが、それでも守田の『「考えすぎてパンク」「もっといろいろ提示してほしい」』という言葉(記事へのリンクは張りません)にはいろいろ考えさせられます。

合宿期間が長くなって選手同士の相互理解は進んでいく。だから、試合に配された選手たちの即興がいい形で共鳴するようになってきた。
だけどもしバランスが崩れたら?
もし相手がそこを研究してきて手立てがなくなってきたら?

そこはベンチワークの出番だと思いますし、逆に今のコーチングスタッフでそういうことに長けたコーチがいるのか、という疑問もあります。
また、何度も繰り返し書いてますけど、森保監督は「選手を配置されるだけ、あとはよろしく」ではないかという想像が、補強されたことになっただけじゃないのか、と思ってもいます。

さまざまな優秀な監督やコーチが、選手の配置を少し変えるだけで、あるいは1人の選手を交代させるだけで、劇的に試合展開を変えるシーンをいくつも見てきました。

この日本代表もいろいろなシステムも試したはずです。メンバーも充実していました。
でも使えなければ無意味です。JFAのいうJapan's Wayの今、なのです。

でもね、一方で選手とコーチングスタッフとの「信頼関係はある」(=ボトムアップという美しい言葉)という報道(発言)もあるので、何が正しいか、これからどう進むべきか、そんなことは私にはわかりませんよっ。

てか、全部新潮が悪い!(←八つ当たり)


2024年2月5日月曜日

勝負強さって。

「勝負強さだって?んなことわかったら苦労せん。」

って言っちゃったら身もふたもないんだけども。

福井 95-80 東京Z●

ことこの試合に関して言えば、アスフレが特段に悪いとは思わなかったんだよね。
実際2Qには流れをつかんで同点まで行けた時間もあったわけで。

でもそこまで。
すごく「ヤラレタ」という感じでもないのに、なんだかじわじわと離れていく。近づいたように見えた背中が、思いのほか遠い。
福井の側から見ればかなり余裕があったんじゃないだろうか。

この勝負強さって「単純な戦力差」だけではないような気がしていて。


この日、車椅子バスケ天皇杯決勝もテレビで見た。
試合の流れは埼玉だったと思う。やりたいプレーを続け、常にリードを保ってきてた。残り1分少しのタイムアウトで神奈川のベンチはファウルゲームの話まで出してたし。

なのにそのタイムアウト明けでするっと、まさに何事もなかったかのように逆転し、逆にファウルゲームを受ける展開にしてしまった。
ディフェンディングチャンピオン神奈川VANGUARDSの勝負強さに舌を巻いた。
おめでとうございます。

・・・勝負強さってなんだろうね。


2024年2月2日金曜日

自宅トレーニング[シーズン3]#16

月末だしトレーニングの記録書くかな。っとその前に・・と立ち上がって、歩き出したそのとき、ひざが抜けるような変な感触があって。そして。

ピリッ。
ビリビリ。
ズキンズキン。

ひざ、痛いんですが。

オノマトペで表現するのは難しいんだけど、とにかくいろんなタイプの痛みが左ひざに走る。あまり経験のない痛み方だ。
スキーで痛めたわけでもないし、ついさっきまで普通に歩いてたし、原因は不明。
成長痛だったりして(大笑)。医者に行けば「老化」と言われる予感が120パーセント。

もともと左ひざには古傷があるんだけど、明らかに場所が違ってて、前側の皿のちょっと下あたり。動かさなければなんともないけど、歩いたりすると、痛む。のべつ痛いわけではないのだけどね。

で最初に思ったのが「こりゃスクワットできないなぁ」「しょうがないなぁ(にやにや)」ということだったり(^^;


【2024年1月度】
加圧トレーニング:1回[自宅トレ通算229回目]
寝起き素振り:20回
月間さんぽ歩数:約32万歩

計測
前月比:   体重-0.1kg 体脂肪率-0.7pts
前年同月比: 体重-0.4kg 体脂肪率+1.0pts
2013年7月比:体重-7.5kg 体脂肪率+4.0pts

前月のトレーニング→コチラ

*  *  *

その後。ひざ痛いなぁと思いながら少し我慢して歩いてたら、「あれ?痛くない」。
歩いてるだけで治っちゃいました。どうなってねん、ワシのカラダ。


2024年2月1日木曜日

チームが固まってきたよ。

バーレーンとカタールの国旗ってほぼ色違いなんだね!

ここで躓くようなことはないだろうと確信はしていたけど、ここまで圧倒的に勝てるとは想像してなかった。

その要因のひとつはメンバー構成かと。
グループリーグを経て、チーム内の序列というか、この大会で中心になるべきメンバーがだんだん固まってきて、さあ!という状態になってきたのかな、と思います。
IJの序列が下がったとは思いませんが、このタイミングでの新潮砲は多少なりとも影響があったか。いや、走るスペースがないからだ、というふうに思っておきます。

ひとつは前線の「芯」になる上田綺世の存在。チームプレーに徹することができるオールマイティさと、加えてストライカーとしての矜持。僕の中の上田のイメージは「いいんだけど点にならない」だったのが、ここにきて完全に上書きされました。

それから最大の発見、と言ったら失礼だけど、もともと持っていた視野の広さと気の利いたプレーぶりに「自信」という大きな武器がプラスされた、ダイナミック毎熊の存在。
いっつもいいとこにいるのよ、攻守において。運動量含めてそれがどれだけすごいことか!しかも何よあのすんごいシュートは!!
Jリーグで見られるのはこの夏までかな。みんなスタジアムに急げ!!
今さら書くことでもないですが、「ダイナミーック、マイクマー」のCM、懐かしいっすね。

あと、三笘ヤバイな。いやマジで。
あと、浅野ヤバイな。違った意味で(笑)。


唯一気になるのは、これだけ圧倒しておきながらクリーンシートがまたも達成できなかったところ。いいプレーしてるのに、なんか不運が彩艶に付きまとってる感じ。
でも代表のゴールを守るって、そういう人知を超えた何かも必要になってくると思うんで、次戦、なんとかクリーンシートを達成して、いいきっかけにしてほしいなと思ってます。

・・
・・・

橋岡はプレミアか。でも今の毎熊からポジション取るの大仕事よ。