2019年10月23日水曜日

【Japan2019】NZL v IRE[QF]~僕の一生に一度~(後編)

前編)からのつづき。

【第3部】漆黒、強すぎ問題。

さすがにオールブラックスのほうが強いよな、とは思ってた。思ってたけど、ここに照準を合わせて調整してたはずのアイルランドに対して、まさかここまで強いとは。

Rugby World Cup 2019 Japan Quater-Final 2
○NZL 46-14 IRE


速い。早い。強い。
正確で多彩。高次元の多才。

テクニカルなことはよくわからないけども、その状況状況でやるべきことを真摯に正確にやり続ける。他のどのチームよりも。これこそがオールブラックスの強さの芯なんじゃないかなと思った。

「す、すげぇ(ごくり)」

みたいなシーンばっかりよ。ひとつのタックルじゃ止めることなんてできないし、得点こそ派手に積み上がっていくけれど、プレーの内容は別に派手なことをやってるわけじゃないんだよね。巨大な斧に日本刀の切れ味みたいな凄み。
オールブラックスの攻撃見本市のような前半。



HTで22-0。

後半、アイルランドは僕のいるスタンドのほうに攻めてくる。でも、22mラインがまるでゴールラインかと思うほど、そこから先にまったく進めない。
別にアイルランドがダメだったわけじゃないと思うんだ。
ゴール裏で見てる僕には「確かにあそこにスペースがある」と思えたし、そこにボールを運ぼうとしてるんだけど、運ぶよりも埋めるほうが圧倒的に早くってさ。
横からタックル飛んできてあのアイルランドの屈強な選手が「くの字」になるんだよ。
この守備力もニュージーランドの正確なプレーの上に立脚しているのだと思う。

素晴らしい試合内容に「All Blacks!!!」の声がどんどん大きくなる。が、絞り出すような「Ireland!!!!!」の声も負けてない。
試合のゆくえはもう動かないだろう。それでもアイルランドに一矢を報いてもらいたい、という願いがスタジアムを埋めた緑のサポーターから渦巻くよう。
僕の隣のオールブラックスのユニフォームを着こんだ日本人も含め、みんなでアイルランドを応援だ!せめてワントライを!

願いは届いた。が、取ったトライは秒速で取り返される・・・(ためいき)。

それでもアイルランドが取った2つのトライは、記憶に残るトライだったと思う。グッドルーザーでした。
この結果を受けて引退するキャプテン、ローリー・ベストに対するスタンディングオベーションも忘れられないシーンになった。




【第4部】家に着くまでがRWC。

試合終了後は緑の人たちの半分ぐらいが放心状態だったような。
でも、残りの半分の人たちはまた売店に行ってハイネケンを4杯購入(やや誇張)。

駅までの路上はすでに緑の人たちによる立ち飲みのパブと化し、大きな歌声とともに愛するチームの健闘を讃えている、そんなふうに見えた。いや、ただ飲んでただけかも(^^;

帰りの京王線の中では緑と黒の歌声合戦。黒が歌えば緑が別の曲を被せてみたいな第2試合。でも気がつけばいっしょに大合唱。曲は「カントリー・ロード」。替え歌の「ビクトリーロード」ではない。

♪Take me home, Country roads.

ちょっとせつない歌詞とともに電車は新宿へひた走る――。

・・
・・・

ようやく家に着いたけど、頭の中ではまだ歌声が鳴ってるような感触。あー、これ“その日のうちに出てきた二日酔い”だ。きっと。

しばらくハイネケンは飲まなくていいな。それこそ「このハイネケンは一生分だ」(^^;
おそろしくて大会中に何杯飲んだかなんて数えたくない。

そんなわけで、ラグビーワールドカップの現地観戦4試合、ひたすらに楽しかったです。もうそれだけです。
遊んでくれたアルゼンチンの人も、オーストラリアの人も、スコットランドの人も、アイルランドの人も、みんなありがとうねー。あなたたちが話してたこと、ほとんど僕はわかってませんけど。花園の人も、大分の人も、飛田給の人も、ありがとー!

残りのゲームもテレビで楽しませてもらいますね。

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