2024年5月21日火曜日

自分のカラダのために。

最近自分のために買ったもので、これはなかなか、と思ったものをご紹介します。
宣伝ではなく、あくまで私自身が使ってよかったというものを勝手に紹介するだけですからね。あと、効果は人それぞれですからね。そこんとこヨロシク。
なんて注釈を付けなきゃなんないのめんどくさいのぉ。

[肩こり対策]

若いころはぜんぜんそんなことなかったのに、いつのころからか肩こりをするようになってて、マッサージに行くと「指が入りません」と言われるぐらいにはゴリゴリです。
調子のいい日は気にはならなかったりするのですが、逆にちょっと調子悪いと肩まわりがビリビリとしたり、首すじにまで痛みが出たり。特に左肩のほうが重くて、UFOに乗った宇宙人にビー玉埋め込まれた?みたいな感じなんすよ(?)。

自分でそのビー玉をぐりぐりしたり、あるいは首すじからアンメルツやらバンテリン液塗ってみたり、ストレッチしてみたり、竹刀を振ってみたり、いろいろ対処はしてるんですが。
そんなとき、知人の知人(←ほぼ見ず知らずの人)から「ロイヒつぼ膏」を教えてもらいました。効くよ、と。

実際左のビー玉の上に貼ってみると、これがいい。
特徴的とされる「温感」はあまり感じないのですが(固まりすぎてるせいかしら?)、じんわりとほぐれてくる感触があるのです。

数日間左肩に貼ってみたところ、むしろ貼ってない右肩のほうが押すと痛い?みたいな状態にまで。
こりゃしばらく手放せないな。156枚(!)も入っててなんだかお得だしね。


[ひざ痛対策]

この1月に突然の左ひざ痛に見舞われたのをきっかけとして、あくまで予防的にひざのサポーターを用意することにしました。
特に長い距離を歩いたりすると、ひざの皿の周辺(じん帯とか)が疲労してくる(弱ってくる)ような感じがあって、それを補助したいなと思ったわけです。

で今回買ったのが「ZAMST JKバンド」です。

息子1号が成長期だったころに部活で使ってたこともあって、商品そのものにはなじみがあったのも大きかったですかね。

すごく単純な構造で、皿の下に巻き付けるだけなんですけど、装着して歩いてみると、これが見事に本当に皿が安定します(してるような気がします)。そうするとひざ周辺に痛みが出にくい。実際長い距離を歩いてもひざの疲労はほとんど感じませんでした。

巻きつけているところが締め付けられていると思うようなこともなく、こりゃいいぞ、と。

スキーするときとかも使えるかもなぁ。右ひざ用にもういっこ買っとくかなぁ。


以上。


2024年5月20日月曜日

早めに仕留めたかった。

前からプレスに来る相手に対して、しっかりとビルドアップして裏返して3連勝中。
この試合では引いた相手に対して相手選手の間・間に次々に入り込みながら、縦パスそしてワンタッチを多用しながら揺さぶり、決定機を作る――いいじゃんいいじゃん!!

と思ってたんですが、結果は。

磐田 1-1 浦和△

チャンスを作り、決定機を作り、でも足りなかったのは「決定力」。

具体的には立ち上がりの10分で仕留めたかった。
徐々に相手が慣れてきちゃった感じもあったからね。


ということで「悔しい」し、勝ち点2が「もったいない」ゲームではあったものの、そんなに悲観するような内容ではなかったかな、と思ってたりします。

強いて言うなら、ラストに仕留められるだけの「個」の力が、特にサブメンバーに不足してるように思えることかな。それが残念。

なにせケガ人多いもんなぁ(涙)。


2024年5月19日日曜日

翳りゆくひと。[032]


[032]

その建物は想像以上に大きいビルだった。下層は病院、上のほうには老健と通所施設、そして最上層が老人ホームという、オールインワンとでも呼ぶべき施設だった。
こんなところに入れるのか。安心感というよりも驚きのほうが上回っている。

エントランスで、介護タクシーの運転手さんからスタッフの方にマサさんの乗った車椅子が引き継がれる。あっちゃんとわたしにはビジターのパスが渡された。

エレベーターで「さくら老健」のある9階フロアへ移動する。
入所者が勝手にエレベーターを呼べないように、カードリーダーにパスをかざさないとエレベーターはやってこない。なるほど大きいビルならではの配慮だ。

あっちゃんは車椅子にくっついて、マサさんの居室に向かう。
わたしは、病院だとナースステーションと呼ばれるようなエリアで、やり取りをしていたオオヌキさんを待った。

「はじめまして、よろしくお願いします」
「こちらこそ、お世話になります」

いただいたオオヌキさんの名刺には、地域連携室と書かれている。よしおか病院のヤマモト看護師の所属と同じ部署名だ。地域医療と介護のネットワーク、この重要なシステムにわたしたちは今、とても助けられている。

「ケアマネージャーと、それから医師と看護師をご紹介しますね」

それぞれから諸々説明を受ける。

「もし体調が悪化した場合、まずはここの医師が対応いたしますが、下のさくら病院では対応できないこともあるのでその場合は他の病院に搬送することになります」
「はい、そこはおまかせしたいと思います」
「ケアプランの策定にあたり、ご家族として何かご希望はありますか」
「本人が穏やかに過ごせればそれで十分だと思っています」

リハビリと言っても再び歩けるようになるとは考えにくい。マサさんの年齢を考えれば、日々淡々と過ごせる程度になればそれ以上は望まない。わたしはそう告げた。

「わかりました。明日、血液含めた検査を行って、その結果を踏まえてケアプランを作ります。おそらく2週間程度でできると思いますが、郵送するようにしますね」

気になっていることがあった。

「老健というと、リハビリ期間の3ヶ月を経過すると退所しなければならないという話をときどき耳にするのですが」
「こちらでは3ヶ月を過ぎたからといって、すぐに出てくださいというようなことはありません。リハビリの量は変わりますが」

近隣に住んでいるわけではないわたしにとって、3ヶ月というのはあまりに短い時間で、この説明には安堵した。次のステップはおいおい考えていけばいい。

「では居室のほうにご案内します」

部屋は前もって聞いていたとおりに2人部屋だった。入口側のベッドにマサさんが移されて寝ている。横ではスタッフの方が動いている。

「この紙袋がリストに沿って用意してきた洋服とかです。ひととおりは準備できていると思います」
「はい、ありがとうございます。後ほどすべて確認します」

突然、あっちゃんがわたしに聞いてきた。

「荷物、持ってきてくれたの?」
「昨日準備したじゃない。一緒に名前も書いたでしょ」
「あら、そう?」

「こちらは?」というスタッフの方の問いに、「病院で余ったというオムツです」と説明をした。だが、さくら老健では使うものが決まっているそうで、このオムツは使えないらしい。

「そうなんですね。使わないのであれば処分していただいていいでしょうか」
「わかりました、そうします」

そうしたやりとりをしている間、マサさんは何かもごもごと言っているようにも見えるが、少なくともコミュニケーションが取れる状態ではない。逆に周囲に人がいることで疲れちゃうんじゃないかとも思った。
周囲を見渡せば、すごく多くのスタッフの方が動いている。見舞いよりも、今は任せたほうがいいんじゃないか。わたしはあっちゃんに声をかけた。

「今日は移動もあったし、マサさん疲れたと思うからそろそろ帰ろう」

何か不足するようなものがあればわたしの携帯に、と言い残して、わたしはあっちゃんを伴ってエレベーターに乗り込んだ。

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2024年5月18日土曜日

翳りゆくひと。[031]


[031]

「そろそろ行こうか」

よしおか病院に向かう予定の時刻が来て、わたしはあっちゃんに声をかけた。
あれやこれやとなかなか出発できないあっちゃんを苦笑いしながら待ってるわけだけれど、ふと、子どものころ、かなりせっかちなマサさんが、少しのんびりなあっちゃんをいつもこうして待ってたなと思い出したりしてた。

朝だというのに真夏の日差しは厳しい。日傘を差したあっちゃんはゆっくり歩いていく。
いや、イメージしていたよりも相当に足が遅い。足取りそのものはしっかりしているが、84歳の現実を見させられているようだった。スポーツウーマンだったのに。

わたしがイメージする病院までの時間の倍ほどもかけて、ようやく到着したあっちゃんを待合の椅子に座らせて、指示されていたとおり、まずは窓口で清算をお願いした。
支払額は予定どおりだったが、逆に以前の診察費用の戻りが少しあった。要は医療保険証が確認できなかったことで一時的に10割負担だったものがあったということなのだ。
これは、この2月に「保険証がない」という段階で覚えた「もしかしたら毎度10割負担してたのか」という疑問に対する答えなのだろう。カネに対する無頓着かつ無執着には驚かされる。それが認知症ということなのだろうけれど。

病院の扉の外に、ワンボックスの介護タクシーが入ってきた。
ドライバーさんに「よろしくお願いします」と挨拶を終えると、ちょうど車椅子を押されてマサさんが現れた。

20日前の状態を考えれば車椅子というだけでずいぶんと状態はいいように思う。でも実際はどうだろう。
胴回りには大きなコルセットが巻かれ、ただ椅子に固定されているだけのようにも見える。

「リクライニングのできる椅子でお願いします」

車椅子を押してきた看護師さんがドライバーさんに声をかける。
わたしには余った紙おむつを含めた荷物が手渡された。

後部ハッチから下ろされたスロープに、マサさんは車椅子ごと乗せられていく。看護師さんとドライバーさんがリクライニングの角度を調整し、そして固定された。

「お世話になりました」

あっちゃんはマサさんと横並びになる後部座席に、わたしは助手席に乗り込み、介護タクシーは出発した。

「さくら老健でいいんですよね」
「はい、お願いします」
「良かったですね、あそこに入れて。このあたりだともっと遠くの老健になることも多いから」
「そうなんですね。わたしはこっちに住んでないので詳しくなくて」

確かに、住所で調べたとき「ずいぶん繁華街の近くにあるんだな」と思った記憶がある。行きやすい場所にあるというのは面会に行く側にとってもメリットは大きい。

「介護タクシーは初めてですか?」
「そうです」
「車椅子を乗せるとプラス3000円、ストレッチャーは5000円というのが通常の価格です。ぼったくり業者もいるので注意してくださいね」

知らないことが多すぎる。

「ところで障害者手帳はお持ちですか?」
「持ってるはずなんですけど、なくしちゃったみたいで」
「わかりました、では1割引しますね」

紛失中なんだから割り引かなくてもいいよ、と言おうかとも思ったが、ここは素直に甘えることにした。

繁華街を抜けた介護タクシーは、大通りに面したまるで高級ホテルのような大きなビルのアプローチに乗り入れていく。エントランスに大書きされた「さくら」の文字が見える。
扉の前に立っていた警備員がまるでドアマンのようにタクシーに近づいてくる。

「ここ?」

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2024年5月17日金曜日

糾える縄の如し。

出勤さんぽのとき、珍しく信号にひとつも引っ掛からなくて、いつもよりも早めにオフィスビルまでは到着したのに、エレベーターが混んでて各駅停車。
結局いつもどおりの時間になっちゃった。

人生、なんだかバランス取れてるよなぁ、などと思う。急に人生語っちゃいますが(^^;


禍福は糾える縄の如し、とはよく言ったもので。

でも、逆に言えば、もし今が「禍」だとするなら、きっと「福」もやってくるはず。

『そのうちなんとかなるだろう』って、かの植木等センセもおっしゃってますし。がんばろっと。


2024年5月16日木曜日

にやにやが止まらない。

何から書きましょう。
チーム全体のことも、選手個々のことも、ひとつひとつのシーンも、いろいろ素晴らしくて楽しすぎて(笑)。にやにや。

○浦和 3-0 京都

3連勝、すべて複数得点(計9点)。(攻守において)攻撃的な姿勢を取り続けたい今季のスタイル、それが形になりつつあるということだろう。
3-0になってからも追加点を狙い続け、プレスをかけ続けた、続けることができたところがひとつの成果。にやにや。

前後半の立ち上がりに実際にピンチを招いたように、相手が強烈なプレスをかけてくると見てるこちらはちょっと怖い。それは奪われる怖さだけじゃなくてフィジカル的に危険という意味も含めて。ちゃんとした基準で笛吹いてくれ>審判
でも、連動も何もなくひたすら直線的に突っ込んでくるだけなら、今のチームなら正しい立ち位置を取り続けることでキレイにそのプレスを剥がすことができるし、一気に裏返すことすら可能。にやにや。


とにかく安居である。シーズン当初はベンチにも入れなかったのに。
前節で傷んだチームの核、グスタフソンのベンチ外に伴ってアンカーでの先発。タイプは違うけど「安居なりのアンカー像」を強烈に見せてくれたし、やっぱシュート上手いな。

石原大畑
ビルドアップの出口としての立ち位置、縦関係になるIHとWGとの連動性。自らもインナーラップするランニング、攻撃時のリスク管理。大好きです(笑)。

大畑がSBに入ることでより攻撃的な位置でプレーできることになった渡邊。中央であの運動量が担保できることは大きいし、彼もまたシュートは抜群(知ってた)
横に立つ敦樹も、周囲との関係性が整理できたのか、吹っ切れたプレーぶり。特にWGとの絡みの中でポケットを狙う動きはチームにダイナミズムをもらたしている。

サンタナさん
守備に走る。ポストで収める。散らす。走る。スペースを突く。シュート打つ。守備に戻る。プレス掛ける。笑うとかわいい。
PK止められても、バイシクル防がれても、腐ることなくプレーし得点を奪う。笑うとかわいい。
なんすか、完璧なCFじゃないですか。少し休ませてあげたい気もするね。

スプリントしても使ってもらえないけど、その無駄をいとわない前田
異質すぎるけれど連携が出てきた中島(金払ってでも見たいプレー)。
ふたりのゴールももうすぐ見られそうね。

というわけで、快勝完勝3連勝。
でも上も負けてないからな。続けていきましょう。にやにや。


2024年5月15日水曜日

終戦直後のゴジラ。

今回今さらながらに見てみた映画は「ゴジラ-1.0」です。


祝!アカデミー賞「視覚効果賞受賞」!!
ということで、当然のことながら映像そのものにも注目してましたが、実に山崎監督らしいなぁ、なんて思いました。

言いきっちゃうのは違うとは思うんですが、「誰も見たことのない世界を見せる」のがハリウッドの特殊効果だとすれば、「誰もが知ってる世界が変わっていく様を見せる」のが山崎スタイル、そんなことを思いました。その部分は「ALWAYS」のシリーズしかり、「STAND BY ME」しかり。

そしてストーリーそのものにも「余計なことをしない」。
ちゃんと“ゴジラのフォーマット”の中で描き切ってくれました。特にこの部分は好感度高いです。
具体的に言うと・・・言わないほうがいいかなぁ。結局ゴジラの前に人智には限界があるってことです(謎)。

加えて、やっぱ音楽ですね。「伊福部ゴジラ」の力は偉大なりけり、です。

てなわけで、視覚効果以上に、そして予想以上に、おもしろい映画でした!!
これがサイコーとは言わないが。

・・
・・・

  • ルリ子さん 浜辺美波はやっぱり映画女優だねぇ。そしてアレはG細胞?(ネタバレ)
  • 神木くん、息を飲むような、あんな表情もできるのか。感嘆しきり。
  • 正面から見たゴジラのほっぺのとこ、超かわいい。ハリウッド版にはそれが足りない。


2024年5月14日火曜日

同姓同名。

下村敦史「同姓同名」を読了。

もともと気になってた一冊ではあったものの、『ビブリオバトル3冠!』というニュースを見てしまったらそらまあすぐに読みたくなっちゃいますよね。
ビブリオバトルとは、という話はコチラに書いてます。ご参考まで。


とはいえ、物語の内容自体はぜんぜん事前情報を入れてなかった。
登場人物がすべて『大山正紀』という人物で、それにまつわるあれやこれや、ということで設定だけで想像してたのはもう少しコメディな内容だったんだけど・・・。

実際には冷たく、そして恐ろしい物語だった。ホラーということではないのだが。

読み始めて最初に思ったのは「SNSやべぇ」。
文字だけで伝わらないという大前提含め、こんなことが起こるのか、という「知ってたけど目をつぶってた部分」を強烈に突きつけられたというか。

こうしてネット上に感想を書くのにも、どこかに恐れが、ある。

大山正紀という複数の人物に加えて、さまざまなモノを駆使した叙述トリックの極みではある。すんごいミステリーなのは間違いない。
当然ながら「これは誰だっけ」で混乱するんだけど、それが解けていく様もお見事。
混乱しすぎないようにてとても丁寧に書かれているということも書き添えたい。

ただ、本当に言いたかったのは、おそらく、SNSを中心にした、正義感に名を借りた誹謗中傷へのアンチテーゼではなかっただろうか。

被害者が加害者にいとも簡単に変容してしまう――。

「今」というそうした社会に生きるわれわれにとって、まさしく「そら恐ろしい」物語だった。

『コロナの蔓延で自粛を余儀なくされてから、理性や道徳(モラル)で押さえていた人々の攻撃性があふれ出した気がする(中略)誰かが自分たちの苦難を訴えただけで袋叩きに遭う。笑顔の写真一枚が炎上する。』


2024年5月13日月曜日

翳りゆくひと。[030]


[030]

あとは買い物。
実際問題、マサさんが着るような服とか、どこで買っていいかわからないな。デパートの紳士服売り場も覗いてはみたけれど、どうもピンとこない。
そうか、諸々一店舗で揃えられる「ノンブランドという名のブランド」の店に行けばいいのかと思い当たる。買い物かご3つぶんの洋服やタオルなどを買った。「こんなに必要なの?」と思いながら。
そこそこの額になったので、費用は後でマサさんの口座から補填させてもらった。

そうしてマンションの最寄駅まで戻ったら突然のゲリラ豪雨。
ファストフード店で雨宿りしつつ雨雲レーダーをチェックするも、しばらくやみそうもなく、しかたないので駅までダッシュで戻って売店でビニール傘を買った。

もう1軒寄ったのは、毎度おなじみの携帯電話ショップ。
これまでたびたび確認してきたが、結局本体の所在もわからず、電源も入っていないマサさんのスマホを解約してしまうためだ。老健に入所するんだから要らないし。

「紛失してしまっているので解約をお願いします」
「代表番号も変更になりますがよろしいですか」
「はい、それでお願いします」

1月にはタブレット含めて3回線と固定電話が契約されていたマサさん名義の契約は、これであっちゃんが使っている1回線と固定電話だけに縮小された。
必要ないものは解約していく。これもある意味マサさんとあっちゃんが次のステップに進むための必要な手続きだ。

携帯ショップを出ると、雨がすっかり上がっている。買ったばかりの傘、邪魔でしかないけど、まあそんなもんか。

あっちゃんちに戻って、買ってきたものとリストを見比べながら、それぞれに油性マジックで名前を書き込んでいく。

「こんなにたくさんいるのかしら」
「まあ毎日洗濯できるわけじゃないだろうから」

ふと気づく。リストの中に、下着のシャツはあるけどパンツがない。おむつなんだな、と改めて思う。

「よし、これで明日の準備は大丈夫」

これでひと休み、というわけにはいかず、マサさんの部屋に入って「家探し」だ。
一番の目的はマンションの権利書。近い将来、マンションを出て別の暮らしを始めるのだとすると、当然不要になるマンションは売ってしまいたい。これもマサさんとあっちゃんの「老後の蓄え」だと思うから。

さんざん引っかきまわして見つかったのは、マンション購入時の諸々の書類が綴じられたファイル。ただそこには明確な「権利書」が入っていないのが気にかかる。いや、不動産を所有したことのないわたしにとって、権利書という存在そのものが謎のものなのだけれど。これもまた宿題か。

「晩御飯、外で食べようよ」

あっちゃんと出かけたのはマンションの隣で営業しているお好み焼き屋。

「明日誕生日だよね。1日早いけど、おめでとう」

明日、あっちゃんは84歳になる。
当日はこんな時間も取れないし、プレゼントも何も用意してないけど、ウーロン茶と生ビールで乾杯した。

メニューを見て「いつもはこれとこれを食べてる」とあっちゃんが選んだお好み焼きと焼きそばを食べながら、今日もまた昔話をした。表情が少し穏やかになった気がする。
わたしはその表情を写真に撮って、わたしの家族とのグループチャットに投げた。

「明日は9時に病院だから、15分前ぐらいに出発しよう。8時すぎには来るから。また明日ね」

7月に来たときもそうだったのだが、電話台の下の扉の裏側にあるはずの、マンションの予備の鍵が行方不明になっていた。どうしてこう家の中から物がなくなるんだ。
マサさんがデイサービスに行くときに使っていたというトートバッグの持ち手にぶら下がってる鍵を借りて、わたしはいつものビジネスホテルに向かう。

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2024年5月12日日曜日

アウェイ勝利、そして連勝。

後半途中で3点リードなら素直にそのまま終わりなさいな。まったくドキドキさせるんだから。

新潟 2-4 浦和○

まずはアウェイで勝ったこと、連勝できたこと、それを喜びたい。
レディースがアジアを獲った翌日に負けるわけにはいかんわな。

チーム全体としては、ちゃんと継続性も見られたような気がするし、後退したようなポイントはなかったのがとてもうれしい。
特に2点目。ボール保持、GKまで使って相手を裏返して、「疑似カウンター」の形で、しかもアンカーのグスタフソンっすよ。お見事お見事。


交代で入った大畑がU-23の好調(成長?)を維持してるのはポジティブ。その流れでIHに移った渡邊がスクランブルとは思えない器用さを見せたのも大きい。
ブックさんもPKゲットという大仕事できたし、2失点は目をつぶっ・・・・れるわけないか。
サイドからのクロス対策は早急に!


大久保の怪我が軽症でありますように。
毎試合誰よりも走ってたグスタフソンがこれからも元気に稼働できますように。


2024年5月11日土曜日

ASIAにURAWAが響いて。

『ASIAにURAWAを響かせろ』

このスローガンの下戦ってきたAWCCIT(←長い)。ようやくたどり着いた頂点。

AFC Women's Club Championship 2023 - Invitational Tournament FINAL
URAWA RED DIAMONS LADIES (JPN) 2-1 Hyundai Steel Red Angels (KOR) 

ASIAN CHAMPIONS!!!
おめでとう!!


現代製鉄の個々の選手は強かった。WEリーグでは感じることのできない球際の強さで、最初の失点はまさにその強さが出たものだった。しかもあの距離のシュートをあの強さであのコースに持ってくるなんて、日本国内ではなかなか見られない。さっこさんも驚いたんじゃないかな。

逆に浦和の立ち上がりは硬かったな。ちょっとしたトラップとかなんともぎこちなかった。長島だけでなく、石川も遠藤も清家も島田も。ただ失点してから吹っ切れた部分と、それからセントラルの栗島と柴田が慌ててなかったのが大きかったかな。

それにしても柴田である。ポジションを少しずらしてボールを引き出す動き、ボールの置き所が正確で必ず前を向ける技術、スペースを埋め、サポートに動き・・・凄味すら感じるプレーだった。さすがわれらのキャプテン。

1点でも前に出ればボール保持に長ける浦和のゲームになる。
簡単ではなかったけれど、しっかりとゲームを作ってくれた。見事という以外にない。

そしてもうひとつ、両チームに差があったとすれば「アジアタイトルへのこだわり」ではなかったかと。執着と言ってもいい。これが浦和のDNA。
清家『本当にこのアジアのタイトルというものが、自分は浦和で育ってきてますし、本当によくわかってるので、 こういう舞台が用意されて、そこでプレーできるということは必ず勝たなければいけないと思っていました』
塩越『小さい頃から浦和で育ってきて、浦和にいる限りはアジアを獲らなきゃいけないというのは浦和レッズの一員として感じていた』(感涙)

トップチームもまたここに戻ってきたいね。


はなの「森脇芸」も完璧だった。


さあ国内リーグの残りもしっかり勝って連覇して、また表彰式でのパフォーマンスを見せてもらいましょう!!


2024年5月10日金曜日

翳りゆくひと。[029]


[029]

2番目の便だと朝の余裕はずいぶん違う。だけど頭の中はバタバタと慌ただしい。今日1日でなすべきことの段取りをひたすら考え続けるフライトだった。

あっちゃんの住むマンションに到着して、最初に目に飛び込んできたのはリビングテーブルの上に置かれた黄色い封筒。それも2通。
間違いない。新しい保険証(後期高齢者医療被保険者証)だ。

「今月から使う新しい保険証が届いたよ。今使ってる保険証ある?」
「わたしのはこれ」
「医療保険と介護保険、介護保険負担割合証は3枚でセットだから、一緒に持っててね。古いのはもらっとくよ」

あっちゃんの分は、ちゃんとあっちゃん自身が管理できてるから、渡しておいて問題ないだろう。しまったことも確認した。
マサさんの分はわたしが確保しておくことにしよう。まずは明日の入院費の支払いのときに絶対必要だから。

それから一応ご報告も。

「マサさんの名義で貯めてあったSN証券の口座だけど、使えるように普通口座に移してもらったから」

すごく雑な報告だけど、許してほしい。細かい説明をすると長くなるし。

「明日、マサさん、よしおか病院を退院して、リハビリのためにさくら老健に移るんだけど」
「まだ入院して2、3日よね」
「いや、もう半月になるよ。準備のための服とか、メールで送ったけど見てくれた?」
「よしおか病院、リハビリ科あるわよ。そこで見れくれればいいのに」
「マサさんの治療自体は終わったんだよ。病院は次の患者さんを入れなきゃならないから、移らないとならないんだ」
「そうなの?」

この会話、昨日もしたな。
そして残念ながら、メールは確認してくれてなかった。

改めてさくら老健から送られてきた「入所時に持参するものリスト」を確認する。洋服の類の必要枚数がかなり多い。これは揃えられないな。シャツとかズボンとか、普段着はなんとかなるみたいだけど。

「バスタオルとかパジャマとか、足りない分は買ってくるよ。ついでに銀行の記帳もしてくるから。そうだ、M銀行とN銀行のキャッシュカードはある?」

マンション近くにATMがなくて半年以上記帳できてないM銀行の口座。買い物に繁華街に出るなら、残高に余裕があるこの口座から現金を引き出して入院費用に充てようと考えたのだ。

M銀行のATMで現金を引き出す。暗証番号を打ち込んだところで『この暗証番号は類推されやすい番号です。変更を』といったメッセージが画面に表示された。まあそうだろうな。申し訳ない、今回は変更しない。変えたらあっちゃんが使えなくなるから。心の中で機械に語り掛けた。
下ろしたのは事前にヤマモト看護師に聞いていた入院費の金額プラスアルファ。何があるかわからないし、予備の現金は持っておいたほうがいいだろう。

M銀行を出ると、通りをはさんだ向かい側にN銀行の店舗があるのを見つけた。N銀行の口座にある定期預金も普通預金に移しておきたい。

「父の口座なのですが、本人が来れないので。一応委任状は持ってます」
「確認しますので、通帳、ちょっと拝見します」

入口近くに立ってた説明係の方が通帳をパラパラとめくる。

「これなら金額が大きくないので、ATMで対応できます。こちらのボタンです」

え、定期を解約するためのこんなボタンあったんだ。知らなかった。画面をピっピっと操作して、しばらくジージーと記帳する音が聞こえて、そして定期の解約が終わった。いいのかこんなイージーで。

「ありがとうございます。助かりました」

やりたかったことが順調にひとつずつ片付いていく。

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2024年5月9日木曜日

裁縫できないんです。

「裁縫はできないけど、工作ならできるっ!」バンっ!!

えーっと、急に何を言い始めたかと言いますと。

・・
・・・

暑い夏に備え、某ショッピングモールに入ってる某ショップで新しいパンツを買いました(↓パ↑ンツのほうね。↑パン↓ツも買いましたけど)

涼し気でストレッチする生地も、色味も、シルエットも、大変気に入ったのですが、いかんせん丈がちょいと長い。おそらくメーカー側は「切らなくてもいいサイズ」で作られているのだとは思いますが、私にはちょっと(涙)。

で、試着室で聞いてみたんですよ、「裾上げできますか?」って。

そしたら「ここではできないですけど、モールの中の別のお店でやってくれます」とか。割引券もくれるっていうんで、一応上げたいサイズだけ測ってもらってそのまま購入しました。

その後案内された「お直しのお店」に行ってみたら、「ん?裾上げ、せんはっぴゃくえん??」。
いやいや、そんな高級なパンツじゃないんだから。ここで直したらとんでもなく割高になっちゃう気がするよ。

といういきさつがありまして、100円ショップで購入できる「裾上げテープ」を使って自分でやろうという決断をしたわけです。
ミシンとか手縫いとかできないけれど、テープ貼るぐらいなら自分でできるもん!

「裾上げテープ(ストレッチ生地用)」(110円税込み)を買って、いざ。

ハサミ(裁縫用でなくてただの文房具)で適当な長さにテープを切って、パンツを裏返して、測ってもらった寸法で裾を折って、そこにアイロンでそのテープを圧着する。約10~15秒間、何回かに分けて少しずつ圧着していく。ちゃんと当て布もしてね(なぜか手ぬぐいを常備してる私)。ただそれだけ。

なんだ簡単じゃん。
ちょっと難しいかもって思ったのは、折り返した部分が動いちゃう(裾上げの幅が場所によって変わってしまう)リスク。なのでダブルクリップとかで固定すればいいかもです。

ただ、本当に簡単でお得にできたかどうかは、履き続けていく中でわかることでしょうかね。あっさり剥がれたりして(^^;

大好きなブルーグレー

私、自分で着る用にTシャツのデザインするんですが、そこにタグ付けたりとか、シャツのボタンを違うのにしたりするとか、そのぐらいの加工のための裁縫の技術、持ってたら楽しそうだな、などと思ったりしました。
ただし老眼には針と糸はハードル高そう(笑)。


2024年5月8日水曜日

冠婚葬祭親族大集合。

今回今さらながらに見てみた映画は「おじいちゃん、死んじゃったって。」です。


岸井ゆきの演じる主人公の、祖父の葬儀に集まった家族・親族。
個々の事情だったり、健在化してしまう本音だったり、まさに「人それぞれ」としか言いようがないのだけれど、反目しようが何しようが、それでもやっぱり家族は家族なんだよなと思ったり。

コミカルにドタバタに笑わされ、そしてしんみりともさせられて、いい意味で「邦画だなー」と思ったわけです。

まあ演者がやたらに芸達者なおなじみの面々、ということもあるんだろうけれど。
岩松了と光石研の正反対なのにやたらそっくりな兄弟なんてさすがとしか言いようがないし、いとこ役の小野花梨も雰囲気あったなぁ

生と死はつながってる――。そんなことも考えさせられる、いい映画だったと思う。本当に。

でもね、超個人的な理由で、このタイミングで見るべき映画じゃなかったなと。心の奥のほうがしんどかった。


2024年5月7日火曜日

モンスターに感謝して。

どんなに謝罪を口にしようとも、どんなにチャンピオンがリスペクトしようとも、僕はルイス・ネリ(陣営)をアスリートとして認めたくない。
とても強いのかもしれないが、そんなことは関係ない。ルールを守らなければスポーツではないし、ドーピングは犯罪だとすら思っている。
細かい話は以前の騒動の際に書いたものを読んでほしい→コチラ

そういう過去を持つ挑戦者を、期待以上の内容で――エンターテインメントとしても――見事に東京ドームのマットに沈めてくれたモンスター井上尚弥には、いちファンとして感謝しかない。

フィニッシュブローになった6Rの右のダブル。速さと強さが信じらんない(^^;


それにしても、井上尚弥の試合はやたらに緊張する。
もちろんチャンピオンが圧倒的な力と技術を有していて、何があっても負けるなんて微塵も思っていないのだけど、だからこそ、もしも何かあったら、そんなことを想像して体がこわばってしまう。それだけに1Rは・・・(@_@)

でも最後にはそのこわばった体を、歓喜とともにほぐしてくれるんだから、やっぱすげぇや。

・・
・・・

4本のベルトをすべて日本人選手が保持したバンタム級。日本でWBSSみたいなん、やらんかなぁ。JBSS?(笑)
すべての試合が統一戦だし、トーナメント終わったら必ずUndisputed Championが決まるんだし。
めっちゃ見たい。


この前進を戻したくない。

相手が完全ターンオーバーで“Bチーム”だったことを加味しなければならないのだろうけれど(そうするべきだとも思うけど)、あのマリノス相手に完勝したのだから一定の評価はしないとならんだろうな。

○浦和 2-1 横浜FM

特に出色だったのはビルドアップのとこ。
マリノスのプレスをかいくぐるために2CBが立ち位置を変えながら、そしてグスタフソンに当てて、戻して、そして次のパスで相手FWの背中を取る――めちゃくちゃスムーズに裏返すことができてた。その先には広大な自由なエリアが――。
中央だけでなくサイドからも前進できたし、この部分については今季イチの出来だったんじゃないかなぁ。

その中で、やはりグスタフソン。とにかく細かく細かく位置を取り続ける。そうしてボールを引き出して前進していく。
とにかく止まることがない。だから走行距離はいつもチーム一番。「グスタうめぇ」と何度ため息が出たことか。

IHの大久保。中央でターンできるしドリブルで運べるから、相手も無闇に寄せられない。その上左WGの位置まで出て行ったりと、あるいは自由人・中島(どんどんいい意味でのヘンタイっぷりが炸裂するようになってきたね)の使うスペースを作ったり、空いたスペースを埋めたり。「求められるIH像」を高い次元でこなせてたと思う。
左サイドの中島渡邊大久保のローテーションは見ててワクワクします。

右WGの前田はボール要求しても出てこないことも多くて申し訳ない感じでもあるんだけど、それは決して無駄ではないわけで、続けてほしい。
だって、敦樹の2ゴールだって――結果出てよかったよかった(涙)。あれも「求められるIH像」というプレーよね――スペースがなきゃ生まれてないんだから。

でもしっかり崩せてもクロスがちゃんと入らないし、入ってもぜんぜん合わないのはまだまだ課題多しってことなんかな。


と、そんな感じで「前進」をすごく感じた一戦だったわけだけど、今季最大の問題は、この「前進」したぶんが、次の試合で「ふりだしにもどる」になっちゃうことなんだよな。

期待してるんだよ。


2024年5月6日月曜日

さんぽニストの大さんぽ再び。

なんでまた?と考えると、やっぱり「未練」なのかなぁ、と。

およそ1年前の2023年6月に「東京エクストリームウォーク100(TXW100)」という100kmを歩くイベントに申し込み、大会が中止になり、それでもと個人的に100kmウォークに挑み、そして途中棄権した。
そのときのブログには『エクストリームではない、「普通のさんぽニスト」に戻る』と書いてるし、再び100kmに挑むなんて思いもしなかったんだけど、新しいコースが発表になれば気になるし、あるいはこの春の50kmに知人が参加したりするのを耳にしたり、そうすると途中棄権してしまっていることがひどく残念なことに思えてきたりして、なんとなく心の中にくすぶるものは感じてた。
去年のTXW100の話はコチラ→大さんぽ。1 2 3 4 5

そんなときに新調したシューズの具合がよくて、『この靴なら行けそうな気がする』ではないけど、それを最後のきっかけとして、未練の残る100kmに挑むことに決めた。
前言撤回が何やら気恥ずかしいので、さらには「また途中棄権したらどうしよう」という気持ちもあって、誰に言うでもなく、ネットに書き込むでもなく(^^;

ならば5月に予定されている大会にエントリーすればいいんだれど、今現在個人的な事情もあって先々の予定を決めにくい状態。それと大会だと「誰かと競ってしまう」「記録が気になってしまう」みたいなのがイヤだったので、またまた“セルフでエクストリーム”することにした。

昨年と同じルートを歩くのもつまらないので、逆に東京を起点に小田原まで。でも湘南の海岸線は日中じゃないと厳しいので、夜のスタートに。
思い立ったが吉日。翌日から連休になる仕事終わりの夜、神宮外苑の「ゴール地点」に立った。

コースは大会公式どおりに歩きました。逆行だけど。

いつものさんぽと違って周囲をキョロキョロすることもなく(まあ見知ったルートでもあるので)、ただひたすらにゴール方向に足を進める。できるだけ距離と時間も気にしないように。

歩きながら思うのは「何やってんだろ俺」ではあるものの、それこそ自分の未練との決着なんだと言い聞かせつつ。

序盤30km、横浜までは順調。ただこの日は日中仕事してたわけで25時ともなるとさすがに疲労感は出てきたか。

保土ヶ谷から戸塚、明け方に近づくにつれ、気温が下がってきた。汗もかいてるので余計に冷えを感じる。前回の反省も踏まえ、デイパックの中に入れておいたウインドブレーカーを羽織り、「萌え袖」にして手先も冷えないように。
補給に立ち寄ったコンビニでは温かいお茶を購入して内側からも保温に努めた。

すっかり朝になり湘南海岸。ここで半袖に着替え。この場所だと上半身裸になっても違和感がない。汗もしっかり拭いて。
今日は暑くなりそうだ。パンツもロングから短パンに履き替えた(これはちょっと恥ずかしい)
あと、右足の踵にマメのできる予兆。ワセリンを塗り増し、さらにはマメブロックテープも貼った。
ゆっくり20分ほどの休憩。寝転がって足をぶらぶらさせるとすごく気持ちいい。疲労物質が流れるような感じ。


海岸を終えて平塚に入るところで、さすがに疲労が痛みとして表面化してきた。ここでも前回の反省から準備していたロキソニンを摂取。30分ほどして効いてきた感じがある。ペースが戻ってきた。

そして大磯の小さなアップダウンを歩いているときに右足の踵にずるっという感触が。
道端に座り込みシューズを脱いで確認すると、マメがつぶれてた。おそらく海岸を歩くときに砂地で少しずつシューズの中で足が動いてしまったのが直接の原因だろう。
ソックスがびしょびしょになっているほどの大きなマメ。テープを貼り増しして皮がむけないように固定、シューレースも強めに締め直した。
ただ、やはり右足の踵を着くときに痛みが走るので、「フォアフット」な着地になる――これで残り距離を行けるのか?この80数キロ地点はまさに前回のリタイヤの距離(不安)。
不安の中、それでも少しずつ進んでいると、マメの中が落ち着いたみたいな感じで、痛みが小さくなってきた。これなら普通に歩ける!

残り10キロほど。
さすがに距離のことが気になり始めた。が、疲労はかなりピークになり、歩きながら睡魔もやってくるようになった。

それでも相手は自分の「未練」。前へ前へ。

この日の小田原はお祭り。多くの人出の中、見えてきた小田原城の敷地に。本来のスタート地点である銅門の前に立つ。100km、完歩。

達成感。何か背負ってたものを下したようなすっきりとした気分だ。心なしか体も軽い。
駅で飲んだ缶ビールの旨かったことったらない。

なんやかんやいいつつ、記録は取ってました(笑)。


というわけで無事(体はボロボロですが)、100kmウォーカーになりました!
もう未練はありません!!

誰か褒めて!!(笑)


2024年5月5日日曜日

翳りゆくひと。[028]


[028]

7月26日午後、わたしのスマホに待っていた着信がある。

『SN証券のタカハシです』
「今日はお忙しい中ありがとうございました」
『ご本人の意思が確認できましたので、処理を進めます。8月3日に指定されている銀行口座に振り込みをいたします』
「本当ですか!?ありがとうございます!」

思わず言葉が跳ねてしまった。
実際にマサさんの確認がどう取れたのか、それはわからない。もしかすると、本人のところまで出向くことが「アリバイ作り」だったのかもしれない。いずれにしても早い対応をしてくれたタカハシさんとSN証券に感謝である。
これでマサさんが貯めたお金を、マサさん自身とあっちゃんのために使うことができる。

細かいことだが、証券口座そのものは資金ゼロで残存し、そして振込先はもともと指定されていたN銀行の口座になるそうだ。
N銀行の口座は新聞代とか保険代とか細かいものが引き落としになってるものの、日常生活には使ってない口座。これを通帳ごとわたしが預かってしまえば、今後いろいろと都合がよさそうだ。

なんだかんだ言っても、やはりカネさえあれば――わたしはすっかり大仕事を終えたような気分だったが、大切なのはまだまだここからだ。

時間を前後してさくら老健のオオヌキさんから、入所日が8月3日の朝に確定したとの電話連絡が入った。

平日だが前日から現地に行かなければならない。少し早めの夏休みを2日間取ることにしよう。いつものビジネスホテルも押さえなきゃ。

わたしはよしおか病院のヤマモト看護師にも確認の電話を入れた。

『当日は朝9時に受付までおいでください』
『介護タクシーをこちらで手配しておきます』
『入院費用のほかに、オーダーで作った装具、腰のコルセットですね、その代金を病院でいったんお預かりすることになります。その費用は区役所で手続きしていただければ保険で戻ってきますので』

こまごまといろいろやらなきゃならないことがある。わたしの頭の中は、またお仕事モードになっていた。
そうだ、肝心なところ、あっちゃんに連絡しとかなきゃ。

「もしもし。あのね、マサさんの退院が8月3日に決まったよ。その後は老健っていうリハビリの施設に入ることになったから」
『そうなの?リハビリならよしおか病院でもできるでしょ』
「病院だから、次の患者さんを入れなきゃならないから、治療が終わったら移らないと」
「そうなの?」
『だから前の日の2日にそっち行くからね。あと、今度のところは洋服とか用意しないとならないから、メールでリスト送っとく。用意できるものがあればお願いね』

以前は普通にキャリアメール使えてたけど、最近はどうだろう。

「ところで、今の保険証、有効期限が7月までなんだけど、新しい保険証って届いてる?」
『まだ来てないわよ』

それは困った。8月分の入院費用も払わなきゃならないのに。

わたしは区役所の保険年金課に電話をかけた。

『はい、新しい医療保険証は7月14日に一斉投函しています。黄色い封筒です。通常ですと翌日には届いているはずです』
「あの、もし万が一紛失してしまった場合の再発行は・・・」
『被保険者の本人確認書類、任意書式の委任状、それから窓口に来た方の本人確認書、これが揃っていれば即日発行可能です』

それなら最悪前日に再発行できる。よかった。

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2024年5月4日土曜日

代表選考サバイバルが始まる。

大畑!優勝おめでとう!ウラワピンチスグカエレ

あ、U-23日本代表チームも優勝おめでとう(笑)。

○JPN 1-0 UZB

ウズベキスタン強かった。
プレス強度、ボールに対する反応の速さ、運動量・・・今大会、ここまで日本が主導権握れなかった試合はなかったでしょ。主力3人欠けてたのに。

それでもじわじわと押し返して(前半のうちに少なくともウズベキスタンの攻撃の組み立てを阻害するようなスペースを消す守備の態勢を整えられたのはすばらしかった)、そして山田、荒木、平河といった切り札をベンチに残しておいたのも奏功した。

でもまあハイライトは小久保よね。
まさか試合中に泣いちゃうとは(そこじゃない)。
見事なPKストップ、その後の連続したピンチも安定したプレーで乗り切ってくれた。サンキューな、ブライアン。


オリンピック、大会に出場するのはもちろん大変なんだけど、よく言われるようにメンバーに残るのもまた大変。
大岩さん、大畑は残してね。すばらしいプレーだったでしょ?


2024年5月2日木曜日

命の砦。

“消防士はギャンブルしない。誰の命も賭けない。”

五十嵐貴久「命の砦」を読了。
超高層ビル火災を描いた「炎の塔」、豪華客船での事故を描いた「波濤の城」に続く、消防士・神谷夏美シリーズ3作目です。


この小説の場合、火災が起こることだけははっきりしてるので(だって主人公が消防士だもん)、物語の冒頭に「新宿地下街」「クリスマスイブ」「非番」といったキーワードが出てくるだけでもうぞわぞわしてしまう。悲劇へのステップとでも言うのか。

(ネタバレしちゃいますけど)そこにあったのは、悪意という意思だ。
これまでの「違和感の放置」が原因だったケースとは意味が違う。本来なら問題ないはずなのに!テロ許すまじ。

そして情報不足という大問題(@_@)
巨大化してしまったがゆえの大都会の脆弱性とでも言おうか。

高層タワーより客船より、新宿地下街のほうが(自分にとって)リアルだとというのも圧倒的に恐怖を加速させる。
ホラーとは違う、もっともっと現実的な、いわば肌触りのある恐怖
しばらく地下街、怖くて歩けなくなりそう(涙)。

もう序盤からクライマックスですよ!
読者にも緊迫感に負けないメンタル要求されますよ(笑)。

その新宿地下街。事態が悪化いくにつれて、頭の中に描いていた地図が混乱してくる(リアルで歩いてても混乱するよね、あそこ)。この人たちはいったいどこにいるんだ、どこに向かってるんだ・・・でも、それを正確にとらえることに意味があるとは思えなかった。だって、それこそが「パニック」で、だからこその没入感だと思ったから。え?違う?

・・
・・・

そして本当のクライマックス。
物語は複数の場面が並行して描かれていくんだけど、場面転換が頻繁になって各章の区切りが短くなる。登場人物それぞれの、カット割りが忙しい。読者が息をつくヒマを与えてくれない。

今作も、文字で綴られた壮大な映画を見せられたような気分です。


2024年5月1日水曜日

自宅トレーニング[シーズン3]#19

加圧トレは1回しかやってないんですけど、そのときいつもよりはちょいと負荷をかけてやったもんで、翌々日から筋肉痛が3日ほど続きました(笑)。主に大胸筋の脇のとこ。
胸に筋肉ないのよ、ワタシ。

トレーニングではないんですが、諸事情により中腰での作業を2時間弱やりましてね、そしたら翌々日から筋肉痛が4日ほど続きました(失笑)。主に両方のハムストリングス。
中腰作業のことを思い出せず、なんでモモ裏が痛いのかしばらく理解できませんでした。

運動不足というか老化というか。てへ。


筋肉痛そのものはキライじゃない。
なぜなら、たぶんだけど、ぜんぜんトレーニングしてないクセに、筋肉痛あると「オレ、やってるぜ」みたいな気分になる(=自分に対する言い訳)のがいいんだろうなぁ。情けないお話ですが。

【2024年4月度】
加圧トレーニング:1回[自宅トレ通算232回目]
寝起き素振り:18回
月間さんぽ歩数:約43万歩

計測
前月比:   体重-0.9kg 体脂肪率-0.4pts
前年同月比: 体重-1.8kg 体脂肪率-0.1pts
2013年7月比:体重-9.0kg 体脂肪率+3.7pts

前月のトレーニング→コチラ