2023年6月15日木曜日

大さんぽ。[そのご]

[そのよん]からのつづき)

リタイヤからおよそ1日半。僕はそのリタイヤの地、第6チェックポイントに立ってた。

「60周年記念事業」が文字どおりの道半ばで終わってしまったこと、悔しいともちょっと違うんだけど、なんともモヤモヤした気分が残ってしまった。
その日にたまたまNHKで再放送してた「トランスジャパンアルプスレース」のドキュメンタリーを見たことも影響はあったかもしれない。

家族に「87キロでリタイヤしたよ」と照れ笑いみたいな顔で説明してる自分もなんだか、ね。

だから仕事を早退して、やってきた。

シャツにパンツというお仕事スタイルだし、足元はスニーカーだけどロングを歩くようなタイプじゃないし、そもそもまだ体のあちこちが痛いし、それこそ足の裏のマメなんて治ってるわけないし。でも、今日は昨日と違って足が動くから。

歩き始めて、いろんなことを考える。あのまま続けてたらどうだったろう。

正直に言えば「やっぱり無理だったかな」と。なまじ道のことをよく知ってるから、あそこまであとどのぐらいある、それがものすごい重圧になるだろうことは想像に難くない。しかもいつもよりも圧倒的にペースが遅いのだ。その時間に耐えるのは・・・。
おまけに家にすぐに帰れる駅もあるし。たぶん泉岳寺とか三田のあたりでポッキリ折れてたと思う。
ましてや銀座で右折して、有明に向かうと現れる連続した大きな橋。あれを越えられたとは到底思えなかったから。


だからリタイアしたことは「しょうがない」で納得した。今日はただ決着をつける、ただそれだけ。

【Goal有明ガーデン 100km】


手元の時計でこの日は2時間52分。小田原から通算すれば、実に55時間10分でのゴールだ。制限時間大オーバーで失格だ(笑)。
ゴールしても特に達成感みたいなものはなかった。ただのつじつま合わせだからね。
ただ「終わったな」という気持ち――それを達成感というのかもしれないけども。

そしてもうひとつ。

「自分と向き合う時間を」なんて思って始めたこのトライだけども、結局誰かに褒めてほしかったんじゃないかなって。
だから応援してくれた皆さん、本当にありがとう。
その気持ちに気づけたことが、一番の思い出になりました。

さて、僕はエクストリームではない、「普通のさんぽニスト」に戻りましょうかね。

おまけ。家への帰り道、ふと歩数計アプリを立ち上げてみたら、見事にぴったり100キロ歩いてて笑う(^^;


後日談。あれから10日、かかとにできてたマメが固まって(角質化?)、それが両足ともベロっとむけた。2センチ×3センチぐらいのサイズで!
そしてその下からは新しい皮膚が・・・すでに硬かった(笑)。

(おしまい)

いち][][さん][よん]<[ ご ]


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