2022年2月15日火曜日

【Beijing2022】ゴールドをあなたに。

長くスポーツを見てると、「この人に金メダルを」と思い入れが強くなる選手がいます。
その実力も十二分にあるのに取れてない、だから取ってほしい、取らせてあげたい、そんな気持ちになる選手が。

そのひとりがノルディック複合の渡部暁斗選手
ほかにもたくさん挙げられますけど、ここではやめておきます。選手によっては「せめてメダルを」となる場合も。

荻原健司の時代以降、日本のノルディック複合を支え、オリンピックは実に5大会め。そしてソチと平昌では銀メダル。細かく説明するのは面倒なので、その素晴らしい実績はWikipediaでも見てくれ→コチラ


ノルディック複合の「グンダーセン方式」って、結局のところ最後はかけっこになるわけです。だから見てるこちらは相当に力が入る。がんばれがんばれがんばれっ、と。

そしてギリギリ、応援の声も及ばす惜しくも2位という大会が2回続いてきました。今度こそ今度こそ、そう思って応援をしてきました。
今大会での個人ノーマルヒルでは先頭争いには絡むことができず(それでもちゃんと入賞してる凄さ!)、このラージヒルには期するものはあったのではないでしょうか。もちろん応援してる僕たちはとんでもなくテンション上がってましたよ。

集団の後ろで力を溜める、そういうやり方もできるんだと思いますが、彼は「先頭を引いて勝負に行く」。その潔さと戦い方が、こちらの胸を打ちます。
今回も先頭グループ(途中までは追走グループ)の、いつも前のほうでレースを展開してきました。


結果としてそこで力を使ってしまったのか――僕の応援が足りなかったかも――フィニッシュラインのわずか手前で目の前にあった金メダルを逃すことになりました。

取ってほしかった。取らせてあげたかった。
たぶん、戦略的には何も間違いはなかったし、パーフェクトなレース展開だった。それでも、ほんの少し運もなかったし、相手のほうがすごかった、という以外にいいようのない、見事な見事な銅メダルだったのです。

おめでとう。くやしい。くやしい。おめでとう。

金メダルは取れなかったけど、あなたは私たちの「キング・オブ・スキー」です。


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