2021年8月31日火曜日

大切なことのトリアージ。

そう遠くない親戚に不幸があった。
連絡が入って、即座に「葬儀には出る」と反応してしまったんだが、冷静になって改めてちゃんと考えて、大変申し訳ないのだけれど参列を取りやめることにした。

緊急事態宣言が発出されている東京から人が来るというのは、先方も気にするだろう。大っぴらに止めてくれとは言わないだろうが、嫌がる人もいるに違いない。

一方で、先方は先方でまん延防止等重点措置区域だったりする。
会場がどの程度の感染症対策が施されているのか予想することはできないし、言葉は非常に悪いが「もともと人口の少ない田舎はふだん密になることがまれだから意識は低いかもしれない」という、根拠のない漠然とした不安もある。地元の名士と呼ばれるような人だから、参列者数も相当多いんじゃないだろうか。
ましてや、状況を見た上で場合によっては中座する、なんてこともできない。

家族からも「行かなくてすむなら行くな」と遠回しに、やんわりと言われた。
確かにそのとおりだと思った。まだ家族のワクチン接種も完了してないのだ。

そうして、やはり今回は失礼させてくれ、と連絡をした。
故人に手を合わせることよりも、自分の大切な今を生きる家族のために。


とても物腰の柔らかな人だったと思う。小さい僕にいつも優しく接してくれてた。それは間違いない。
それでもどこか、背筋が伸びるような雰囲気をまとった人だった。親戚の中でも身長が高かったし、会うときはなんだか緊張しちゃう、そんな感じだったなー。

何か特別な思い出が「これだ」とあるわけではないけれど、そういう雰囲気のことはしっかりと覚えておかないと――すみおおじさん、安らかに。


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