というわけで、似鳥鶏「午後からはワニ日和」「ダチョウは軽車両に該当します」のシリーズ2冊を読了。著者名からして鳥だし(^^;
舞台は動物園、主人公は草食動物を担当する飼育員。
その動物園からいきなりワニが盗まれたり、マラソン大会のコースをダチョウが疾走したり(^^;
キリンは人の顔を舐め、ミニブタは駆け回り、犬は腰を振る(笑)・・・文体も飄々としていることもあって、まったくもってコメディだ。
でも、そこにある「事件」は思いのほかシリアスでハード。人間の社会問題にだって絡んでくる。
そして物語は意外な結末を迎え、読者にはちょっと物悲しい余韻が残る。
だって、「事件」は「人間」だからこそ起こしてしまうことであり、そして動物たちは言葉を発することはないけれど、その人間の姿を、醜い姿をずっと見ていたのだから。
動物と人間との絆、なんてことも考えると、ちょっとね。
ミステリーとしてはもちろんのこと、飼育員や獣医といった「お仕事小説」としても楽しめたな。
7月に続編が出るらしい。今度は「アルパカ」だそうだ。楽しみ楽しみ。
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