[045]
2月8日、マサさんの介護認定と保険証が送られてきた。封書を開くとそこに書かれていたのは「要介護3」の文字。これまでの要介護1から2段階、一気に進んだことになる。
この先はもう4と5しかないのだから、相当な程度ということなのだろう。
これで間違いなくマサさんの自宅への復帰は無理。老健での生活で何らかポジティブな方向に進むことも考えにくい。
「いよいよ次の段階か」、わたしが目の当たりにしたのはそういう現実だ。
翌週の15日にはさくら老健から、「面会規制の解除」の連絡が入った。まずはあっちゃんに伝えないと。
「最近はどう?」
『最近は疲れちゃってごろごろしてばっかり。今日もマサさんのところ行かなかったし』
「そうか、無理して行く必要はないからね。あと、今日から面会ができるようになったから」
どうも話がかみ合ってない気もするが、なんとなく元気がなさそうだということはわかる。
「近々そっち行くからね」
そういえば「ちゃんとやってるから来なくていいわよ」とは言われなくなった。気弱になっているということなのだろうか。
あっちゃんの様子を見に行くだけじゃなくて、マサさんの介護保険証を届けないとならないし、何よりあっちゃんの今後について、マサさんのことも含めてながいきセンターのセイコさんに相談しないと。
わたしは各所とのスケジュール調整を始めた。
と言っても、仕事のこともあってあまり時間が取れそうではない。
頭の中がかなりヒートアップしてる状態で、「来週、日帰りで行ってくるよ」とわたしは妻に告げた。
「次は長い期間行けば?」
「簡単に言うなよ」
思わず声が大きくなった。横にいた息子にたしなめられた。
それはそうしたほうがいいとは思うけれど、そう気楽な感じで言われても困る。長い休暇なんて簡単じゃないんだ。
それだけじゃない。わたしにとっては、わたし自身の人生のほうが優先なのだ。
こうしたものの考え方は多くの方々からは非難をされるのかもしれないが。
0 件のコメント:
コメントを投稿