2022年7月19日火曜日

クリーンルームな社会。

※以下、少し前に書いたものですけど、政治的な意図はまったくないものの、なんとなく選挙終わるまでは公開を控えてました。そんなこと考えてたら「美しい日本」というスローガンを掲げた人に対するあんな事件が起こっちゃって。もうお蔵入りかな、とも思ったりもしたんですが、もっとシンプルな自分の感情の話だということを明言して、公開しようと思います。

*  *  *

『健全ぽい人がなんとなく目障りだと思ってるもの』

Twitterで流れてきた言葉にハッとした。「ああ、そうだ」と。

コロナ禍という状況を利用して、彼らはそれらをある意味排除しようとしてきた。
自粛警察、マスク警察という形で始まって、最初のターゲットはパチンコ店だったか。夜の繁華街、いわゆる若者カルチャーであるライブやフェス、イベント・・・そうしたものを次々にねらった。あれはなんとなく目障りだから、この機会に――。

振りかざす「正義の棒」を手にした健全っぽい人たちの、自分たちが目障りなものは美しくないから排除していいという、極端に言えば優性思想みたいなものが見え隠れする。だからこその相互監視さらには利権だって存在している。

なるほどなんとなく腑に落ちたぞ。

彼らは、元に戻るつもりはないんだ。新しい、美しい社会か。くっだらねー。


正義の棒を持ち続けるには「怯えててもらう」のが都合がいい。利権を維持する、と言い換えようか?

海外で変異株が出たという話だけを持ち込んで、あとは数が増えた数が増えてると煽ればいい。恐怖が押さえ込めるものは確実に存在するから。

BA.5が世界での流行と声高に叫ばれるが、そのBA.5がどういう特徴を持ち、どういう毒性であるか、世界の知見を参考にする気配はない。わからないことは怖いからね。
我々よりも以前は制限が厳しかったはずのシンガポールでは『国内外のデータから、その前に流行していたオミクロン株の派生株と比べると軽症だと指摘した。(中略)感染者の99.8%が無症状または軽症だ。同省は当面、感染防止対策を再強化しない(後略)』という。
JETROのウェブサイトより引用(https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/06/b4e5122f64395b87.html

冷静に科学的に論じるとするならば、こういう話はもっと前面に出てくるはずなのに、なぜなんだい?
(2022/07/19公開時追記:政治家含めいろいろな方面から社会活動は制限しないという言葉が出ているのはいいこと。あとはもう一歩踏み出してほしい)


すごく狭い話になるけれど、話題のJリーグ浦和レッズ制裁問題も同じ文脈で語れることにも気づく。
リーグの言う、リスペクトにあふれた健全っぽい観客が集うスタジアム――そう考えると浦和レッズは目障りなクラブだと思う。極端にまったく別のスタイルを持ってるからね。

確かに今回の声出し応援の件は浦和サポーターが悪い。ルールがあるんだから、そこは方法を間違えたと思う。怒られてもしかたない。
でも、チームでの100%コントロールは不可能であろう問題の発生源に対して、2000万だとか勝点はく奪だとか、史上最大の制裁を考えてるなんて「これを利用して目障りなものを」が透けて見える。
クラブ内部の粉飾決算とか刑事事件とかをおとがめなしにしておいて、これ?と。

ただにこやかに拍手を送るだけのスタジアムに、相互監視という名の下に、熱狂と非日常――僕たちがワンダーランドと呼ぶもの――が排除されたら、そこにエンターテインメントは存在できるのだろうか。

やっぱり元に戻る気なんてないんだよ。美しい世界か。くっだらねー。


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