「傘のさし方がわからない」に続き、岸田奈美「もうあかんわ日記」を読了。
およそ1ヶ月の間に次々に巻き起こる(降りかかってくる?)岸田家のあれやこれやの、本当に「もうあかん」な出来事を綴ったエッセイ。
独特のユーモア満点の文章なので、他人の不幸はなんとやら、にやにやニタニタ笑いながら読んだわけですが。
その「他人の不幸」を笑うことが果たしていいことなのか、そういうコトは当然あるんでしょうが――もちろん、公開できないような本当に本当にあかん話もあったこととは思いますが――本人が作中で語っているように、書いて誰かが笑ってくれることで悲劇が喜劇に、つまり「笑い話」になるということは本当にあると思うのです。
近くで見れば悲劇も、遠くから見れば喜劇、と言い換えてもいいのかな。
自分でもこうしてどうでもいい文章を書いてはいるけど(文章の品質は段違いですが)、それによって、自分にとって「あかんかったこと」が、何と言うか、昇華されたような感じになることや、それを読んで笑ってくれることで救われるような気になったりしたことがありました。
だからこの本も、「このあかん話はおもろいな」と思いながら読みました。うん。
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