シリーズの3作目にあたる「ウォーターゲーム」が気になって、ならばシリーズの最初から、ということで読み始めた吉田修一「太陽は動かない」。
AN通信という謎の組織――ものすごく簡単に言うと「産業スパイグループ」なんだけど、その暗躍っぷりとか「情報>命」なところとか、コードネームな感じとか、ライバルの佇まいとか、すべてに裏表が見え隠れするとことか、全部ひっくるめた知的かつハードさがたまらない(笑)。
世界のエネルギー問題、各国の思惑とエネルギー政策というのが本作の根幹で、それがタイトルの“太陽”ってことだ(若干適当コメント)。
香港、シンガポール、中国、サンフランシスコ、そして日本。アジアを中心に世界をまたにかけた情報戦争が始まる。ジャーン。みたいな。
これ以上は書いたら反則になっちゃうんで(^^;
疾走感凄まじいっす。まさにノンストップ。
読み始めたら止まらないし、止められない。
正直、映画を先に観なくてよかったと思ったよ(^^;
ギリギリ、ひりひり、バクバク。
事件はひとつの解決を見る。が、もちろんそれですべて終わりということはない。
諜報とは、あるいは現代社会とはそういう世界なんだろう。まだ太陽は沈まない――それが読後の余韻。
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読んでる途中で次作の「森は知っている」も買いました。それが僕がどのぐらい楽しんだかの証明。
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