『あの子は地獄に戻される予定だったのです』
前作の終盤、主人公・鷹野の過去がほんの少しだけ語られる場面がある。それを受ける形で、鷹野一彦という存在はいかにして生まれたのか、それを描くのが本作というところでいいのかな。
前作で彼のことを「知ってる」からね、逆にこういう生い立ちだったのかと「えええええっ!?」って感じですよ(^^;
「森」はそんなことまで知ってるのかと!!(書いてて意味不明)
『始まったことは終わる。それが恐怖だとしても、終わらない恐怖よりは繰り返される恐怖として認識することで、生き延びようとするのだ』
特殊な能力を持つ諜報員になるべく育成されているということは、当然特殊な環境で特殊な訓練を受けている。だが一方で普通の高校生としての生活もあったりする。
初恋やら何やらもあるわけだ。
その二面性がまず強烈に描かれる。到底理解が及ばないものの、読者としてはその感情に完全に寄り添ってしまうような感触があった。
やがて、当然というのか、その片方を捨て去るときがやってくる。
諜報員としての“最終試験”に挑む鷹野。
『自分が騙している相手からは、必ず自分も騙されている』
その最終試験は思いもよらぬ方向へ――。
そこからはもうジェットコースター。先へ先へと読み進めたくなる。
いろいろ書きたいけど、書きたいけど、やっぱ止めとくね。手に汗握るクライマックスも、なんとも味のあるエンディングも、ぐぐっと来ました!
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