2025年2月28日金曜日

翳りゆくひと。[082]


[082]

もうひとり、挨拶をしておきたい人がいる。マサさんとあっちゃんのことを誰よりも気にかけてくれていた、ながいきセンターのセイコさん。
昼食を終えたわたしはアポの電話を入れた。

「お時間があれば今からご挨拶にうかがいたいのですが」
『大丈夫です。今日はセンターにおりますので』

ここに来るのはもう何度目だろう。
家の電話が通じないと騒ぎになったあのときから、今日でようやくひと区切りになる。

「おかげさまで今日、ようやく母を老人ホームに入居させることができました。明日は父がさくら老健から移ることになっています」
「何度もこちらまで足を運ばれて大変でしたよね。でも早々に入居できて本当によかったです」
「今回妻も片付けと準備のために来たんですが、やはり生活の乱れというか、目の当たりにして驚いたようです。特にキッチンはかなりひどかったので。プチトマトとか」
「プチトマト!そうでしたね」

キッチンの惨状をわたしに連絡してくれて、「急いだほうがいい」とアドバイスしてくれたのがセイコさんだった。

「今日は素直に入居してくれましたが、日々『行きたくない』『もう少しここにいたい』などと言ってましたので、今後もそのあたりが心配ではあります」
「確かにホームに入居される方でそのようにおっしゃる方は多いです。でも施設の方もプロですからうまく対応してくれるはずですし、ご本人も次第に慣れていくでしょうから、あまりご心配されなくても大丈夫だと思います」
「そう期待したいと思います。いずれにしても、今日までいろいろとご支援いただきありがとうございました」

「立っている者は親でも使え」とは言うが、その親が使えなくなってしまったとき、あらゆる人を頼り、そして使った。その筆頭がこのながいきセンターでありセイコさんだった。「仕事ですから」と言うのだろうが、実際のところ本当に助かった。

わたしたちはお礼の言葉を残しつつセンターを後にし、みぃさんとわたしはいったんマンションに戻った。

何を探すわけでもないのだが、もう一度家の中を見て回る。
そしてわたしの自宅に送る荷物はちゃんと一ヶ所にまとめ直した。

「やっぱり冷蔵庫を開ける勇気は出ないね」とみぃさんが言う。

室内の片付け、処分その他諸々の原状復帰はすべてSS社に任せてあるとはいうものの、せめてこのぐらいはと、多少なりともまとめてあった燃えるゴミをゴミ捨て場まで運ぶことにした。
この時間、正式には「ゴミを出していい時間帯」にはまだなってはいなかったのだが、マンション内の挨拶まわりも済ませているし、今日だけということで許してもらおう。

「お疲れ様。さてと、帰ろうか」

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2025年2月27日木曜日

綺麗だけでなくてもいい。

PKっぽいのを2つ流されたのは納得は行かないものの、特に前半の戦いを見るかぎりにおいては「妥当な敗戦」だったと思う。つらい。
ってか主審、すごく自分の判定に自信持ってたなぁ。VARとの交信の内容まではわからんが、なんとなく「サジェストを拒否した」ぐらいの印象。踵踏まれて靴が脱げるぐらいならファウルだと思うがな(ぷんすか)。

湘南 2-1 浦和●

結果にはつながらなかったけど、ある種「夢のようだった」開幕節と何が違うんだろう。

ひとつは相手の問題(あったりまえのことを書いてる気がするけど)。
クリーンだった神戸に対しては綺麗にプレーができていたけど、ガツガツ来る相手に対してはちょっと弱気の虫も出てくるという感じかな。

そして一番の違いは「渡邊凌磨」の存在そのものではないかと。京都戦前半で削られて負傷交代(号泣)。

今季ボランチ松本を補強したにもかかわらず、その松本をトップ下に配してまでセントラルに凌磨を置いていた、その意味だよね。

CBから組み立てるというよりも凌磨に預けてそこからスタートしたいとか、スクランブルなセカンドボールを収めて時間を作ってくれるとか、2列目の動き出しに連動できるとか(パスもポジション取りも)。
凌磨の運動量、視野、スキルを最大限に生かす、おそらくキャンプから取り組んできた今季の「根幹」なのかもしれないと想像している。
グスタはグスタの良さがあるのよ。ただコンディションが上がってない気がする。

それがなくなっちゃったんだもん。場合によっては「作り直し」を余儀なくされてしまうかもしれない。なのにミッドウィークに試合があったのは不運でもあったかと。


ただ一方で、後半の後半、相手を押し込んで主導権を握る時間はエキサイティングだったし(ああいうときの原口は頼りになる)、それができるんなら最初からやる、という方策もあるのではとも思う。
押し込んで狭い局面でも打開できる前線のタレントは揃ってるはずなので。

「綺麗」だけにこだわることはない。こだわってガタガタになるのが一番見たくない。


2025年2月26日水曜日

新劇、終劇。

今回今さらながらに見てみた映画は「シン・エヴァンゲリオン」です。
正確には「シン・エヴァンゲリオン劇場版(ここにコロンと終止記号が入る) EVANGELION:3.0+1.0 THRICE UPON A TIME」ですかね。細かい修正版、ということのようです。

新劇場版4部作の最終章という位置づけなんですが、実は1作目の:序を見たときに『私は「序」で終わろうと思います』ってこのブログに書いてるんですね。
その時点では「シン」は未公開で、それが評判を呼んだということもあって、改めて重い腰を上げて(重い腰をテレビの前に置いて)「:破」「:Q」も含めて3本一気見に挑んだのでありました。


人類は補完されませんでした。たぶん。たぶん。以上。

「結局、なんだかよくわかんないまま全部見たよ」と言う私に、「うん、そういうもんだよ」と息子1号が言ってくれました。
本作を劇場まで2回も見に行った彼が言うのですが、その感想には間違いはないんでしょう。

なんだろう、最後まで見たよという「達成感」が一番強い。

・・
・・・

それにしても神木隆之介っ!!またお前か!!(←驚きつつ褒めてる)


2025年2月24日月曜日

ネガティブ不要のドローゲーム。

第1節が勝てそうで勝てなかっただとすれば、今節は負けそうだったけど引き分けた、か。


ちょっとDFラインが低くなっちゃったかな。
原因はいろいろありそうだけど。相手の「やり方」や審判のコントロール含めて。
結果ストロングである2列目と距離が空いてしまったかな。リンク役を担う渡邊の負傷交代も大きかったと思う(グスタが良くなかったみたいなことではなく、役割が違うと思うし)。

押し込められて失点してしまったのは反省材料としても、まずは1得点ができたのは良かったと心から思う。「片目が開いた」ってことだから。
この1試合の内容でネガティブになる必要はどこにもない。


それはそれとして。

球際は足元を狙う。
仮に交わされたらファウルで止める。
見事なチーム戦術ですね(怒)。

審判のコントロールも納得感がまるでないし、Actual Playing Timeよりも選手を守るほうを優先していただきたいっ(怒)。
流すこととカード出さないことはイコールじゃないし。


2025年2月23日日曜日

この敗戦をきっかけに。

あー、負けた負けた。負けましたよっ。

●東京Z 66-83 横浜EX

Game1ほどの絶望的なリザルトではないにせよ、その内容は変わらず完敗でした。
失点が減ったのはこちらのディフェンスが良くなったというよりも、単に横浜EX側のシュート確率が落ちただけのこと(特にボイドIIIね)。

2日間ここまで完膚なきまでにやられると、自チーム云々じゃなくて、相手を褒めるしかないね。うんそうしよう。そのほうが精神衛生上いいわ。

得点力に目が行きがちだけど、守備、すごかったなー。

『フェイクんときのボールが無防備だ』

何度も何度も言われた気がする(笑)。フェイントでバランス崩さなかったりボールにだけすっと手を出せるスキルとか、そうした個人能力がまあ高い。

それに加えて組織。
井手をソウがマークしてたりして、ウチのガード陣を機能不全に陥らせるだけでなく、その後のローテーションを前提にした初期配置・・・レベルたけぇよ。


ただね、その強烈なディフェンス相手に70点近く取れたのはある程度評価していいと思うし、もう少し言えばプレーオフはこういう相手とやらなきゃならないってことを体感したのはまたひとつ歩みを進めるいいきっかけになったのでは。

・・・なったよね。なっててほしい。


2025年2月22日土曜日

アスフレつらい。

つらいねぇ。つらい。

●東京Z 61-112 横浜EX

首位相手とはいえもう少し勝負になるんじゃないかと期待してたよ。
選手が戦ってなかったとか、そんなことはぜんぜん思わない。でも結果が結果だから。


この難敵相手にメンバーが揃わなかったのは厳しかったかな。
しかもさらにケガ人も出てしまったし。

ただ、さまざまな状況が作り出したPGをコートに置かない「ノーガード戦法」は意外に面白かったな。いつも機能するとは思えないけどね。

さてGame2である。どうするアスフレ。


2025年2月21日金曜日

翳りゆくひと。[081]


[081]

「お父さんにも会いたい」

みぃさんはたびたびそう言っていた。さくら老健にマサさんがいるのは今日までだから、それができるのは今このタイミングしかない。

グッドライフでの契約手続きなどで時間がかかったことで、ちょうど面会のできる時間帯になってる。わたしたちはグッドライフの前でタクシーを拾った。

受付を済ませてマサさんがいるフロアに上がると、いつもいるあたりに姿が見えない。居室のほうも覗いてみたが空。スタッフの方に尋ねようときょろきょろしていると、車いすを押されてマサさんが現れた。どうやらただトイレに行っていただけのようだ。

「お父さん、こんにちは。お久しぶりです」

みぃさんが声を掛けるが、マサさんはきょとんとした表情だ。

「わかりますか、みぃです。あなたの、息子の、お嫁さんですよ」
「みぃ?知らんな」

マサさん、そこははっきりきっぱりと答えた。わたしたちもスタッフさんも苦笑いである。
一応わたしも話しかけてみた。

「こんにちは、息子はわかる?」
「知らんな」

マサさんは共用スペースのいつもの席に車いすを寄せてもらい、ちょうど提供されたおやつに手を伸ばした。食欲が相変わらずなのは何よりだ。

横に座ったみぃさんがマサさんに話しかける。知らない人だろうが話しかけられれば何らかの反応は示してくれる。言葉は発しつつもそれが会話になっているとは正直思えないが、これも大事な時間なのだろう。

マサさんの相手はみぃさんに任せて、わたしは老健入居にあたりお世話になった地域連携室のオオヌキさんに挨拶させてもらうことにした。

「長々とお世話になりました。おかげさまでようやく明日老人ホームに移れます」
「こちらこそありがとうございました。ホーム、決まってよかったです」
「それで、明日はこちらに伺えないので、引っ越しはすべてグッドライフさんとSS社のイワキさんにお任せをしてしまっています。最後までお手数ですがよろしくお願いします」
「お話は聞いています。対応いたしますのでご心配なく」

ふと見ると、マサさんが他の入居者とやり取りをしている。コミュニケーションになっているのかどうかも怪しいけれど、明日からの次の場所でもこうして同じように、年齢も性別も、持っている症状も違う人たちとのコミュニティの中で暮らしていけたらいいな、そんなことを思う。

そうこうしているうちに面会時間の終わりが迫ってきた。

「マサさん、こっち見て」

少し笑ってくれたようなマサさんとみぃさんとのツーショット写真を撮影して、「またね」とわたしたちはさくら老健を辞去した。

あっちゃんの入居、マサさんとの面会。2つのイベントを終え、一気に疲れが出たような、すっきりしたような不思議な感触を覚えていた。

「そういえばお腹減ったね」

ランチタイムはすっかり過ぎてしまっていた。
何か食べようと歩いていると、見覚えのある顔が向かいから歩いてきた。SS社のウチコシ社長だ。
そういえばSS社の所在地はさくら老健の近所だった。

「一昨日はありがとうございました」
「おかげさまで母は先ほど入居できました。明日は父の引っ越しで、今さくら老健で面会をしてきました」
「それはよかったです」
「引き続きイワキさんにはお手数をおかけすると思いますが、よろしくお願いします」
「かしこまりました」

オオヌキさん、そしてウチコシさん。お世話になった方々にお礼と報告ができたのはよかった。改めて多くの人の力を借りたのだと実感していた。

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2025年2月20日木曜日

メディスンたち。

ワタクシ、それなりの年齢にはなってます。

以前からときどき書いてることではあるのですが、別に年齢を重ねることがイヤだとはまったく思ってないんです。いやホントに。
一方で、それなり若いつもりでもいます(趣味:若作り、なので)。

ところが。

乳酸菌、皮膚に効いてる気がしている

今朝、摂取した錠剤たち。
改めて並べてみて、「ウソだろ」って思いました。

こんなにたくさん飲まなきゃならないのか。
え~っと・・・生活習慣病対策、それの補助薬。蕁麻疹を抑制するもの。足底筋膜炎の痛み止めと対応する胃薬。あとは乳酸菌のサプリ。

飲み薬だけじゃない。
手足を中心にアトピー対策のステロイド薬も塗りまくり、さらに足裏には足底筋膜炎の炎症を抑える湿布、肩には肩こり対策の貼り薬も。
入れ歯も忘れずに(笑)。

・・・なんだ、すっかりぼろぼろになってたんじゃん。せつないねぇ。


2025年2月19日水曜日

盤上の向日葵。

柚月裕子「盤上の向日葵」を読了。

縦軸に流れるのはひとりの棋士の「人生」。紆余曲折を経て、タイトル戦に挑む男。
一方で遺体とともに発見された「駒」はいったい――。


いや、すごいわ。とにかくグイグイ読ませる。それも斜め読みしちゃう感じてもなくて、しっかりひとつひとつが頭に残りつつもページをめくる手が止まらない。
こんなペースで読んだのって久しぶりだわ。とにかく「柚月さんさすが」としか言いようがないのでした。

「盤上」ってもちろん将棋の盤上のことだけど、「向日葵」ってのはどういうことなんだろう。
それが物語の終盤に次第に明らかになってくる。

向日葵ってさ、夏の明るい日差しの象徴のような花。
でも物語の中ではゴッホを引き合いに出しつつ、光が強くなるほどに強く濃くなる影の象徴として扱われる。

陰影。

当然のことながら棋譜も作中にたくさん登場する。駒の動かし方ぐらいしかしらない私にとっては意味不明な文字の羅列ではあるのだが、なぜか「見えてる気になる」。盤上の緊張感や緊迫感、棋士の息遣いさえも聞こえてきそうなのだ。
すごい。
音楽を扱った作品から「音が聴こえてくる」のと同じような感じ。

そして衝撃のラスト。
一瞬別のエンディングもあり得るのでは?などと思ったのだが、そうか、向日葵。ゴッホ・・・そう考えるととんでもなく腹落ちした。

とにかく、こちらの気持ちも昂る読書時間だった。

・・
・・・

ところで作中では七冠に挑む天才棋士によって空前の将棋ブームが巻き起こっているという設定になっている。時期的には当然羽生善治がモデルだろう(巻末の解説も羽生さんだった)
が本書が出版されたちょうどそのころに藤井聡太がプロデビューする。そして今、さらに空前となる将棋ブームが巻き起こっている。見る将なんて言葉も生まれるほどに。

そういう運命のようなものも。


2025年2月18日火曜日

翳りゆくひと。[080]


[080]

みぃさんとわたしを乗せた車が駐車場に滑り込む。窓の外には建物に入ろうとするあっちゃんの後ろ姿が見えた。
グッドライフ中央公園、あっちゃんとマサさんがこれから暮らす老人ホームに到着した。
本当は「ようやくここまで」と感慨にでも浸れればよかったのかもしれないが、どうもそんな感じでもなかった。わたしはなぜだか少し緊張していたのだ。自分のことでもないのに。

「まずはお部屋のほうに行きましょうか。8階になりますので」

検温と手指の消毒を終えたわたしたちは、エレベーターに乗り込んだ。
8階の廊下を進んでいくと、途中にマサさんの名前が書かれた扉を見つけた。

「父も同じフロアにしていただけたんですね」
「はい、うまく空きがありましたので。奥様のお部屋はこちらになります」

ベッドと小さなクローゼットが置かれている以外はなんの変哲もない、トイレと洗面付きのワンルーム。手すりが多く設置されてるのが特徴といえば特徴か。
窓の外に何があるわけでもないけれど、高層階の窓からは目線を遮るものがない。

「明るくていいね」

わたしの言葉にあっちゃんは特に何も返してはこなかった。

荷物の搬入と開梱をみぃさんとイワキさんに任せて、わたしは別室で入居契約の手続きを進めることになった。

ひと口に入居の契約といっても、実際には入居契約をはじめ、介護の利用契約、訪問介護の契約、療養管理指導の契約、細かいところだと見守りカメラの同意書、貴重品管理の同意書などなど、想像をはるかに超える数の契約書の説明を受けつつ、それぞれに署名捺印を求められた。
それがふたり分。最後のほうには何にサインをしているのかわからなくなるぐらいの量だったが、ようやく最後の判をついたときには1時間半もの時間が過ぎていた。

あっちゃんの部屋に戻ると、イワキさんはひと足先に自らの仕事に戻った後だった。あっちゃん本人は初めての「ホームでの昼食」を終えていた。

「お昼、もう食べたんだ」
「うんそうなの」

すでにひととおり荷物は片付いていて、洋服の類もちゃんと収納がされていた。
持ち込んだテレビの接続がまだだったので、アンテナ線と本体を接続し、ベッドに腰かけた状態で見やすいと思われる場所に設置をした。

「これでテレビ見られるから」
「リモコン、うちのと同じね」

そりゃそうだ。これで引っ越し完了だ。

よし。ここにあまり長居をしてもしかたがない。何よりあっちゃんがごね始めてしまうのは避けたい。
本人は混乱している状態かもしれないけれど、勢いのまま新生活をスタートしてもらおう。

「じゃあ、そろそろ行くから」
「あらもうなのね」
「うん。わからないことがあったらスタッフの人になんでも聞いて」
「お母さん、行きますね。お元気で」
「送るわ」

エレベーターホールまででいいと言ったけれど、あっちゃんは1階のエントランスまで降りてきた。

「じゃあね」

スタッフのみなさんよろしくお願いします、そう願いながらグッドライフを後にした。
ひとつ肩の荷が軽くなったような気持ちと、小さな小さな罪悪感とともに。

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2025年2月17日月曜日

マチェイ2.0。

「開幕戦で結果が出ない」のは浦和レッズさんの通常モード。
先シーズンはもちろん、2023シーズンのマチェイさん初戦も・・・でした(何せブログのタイトルが「前途多難」だもの)

その意味ではアウェイゲームで勝ち点1を得たというのはもんのすごーくポジティブ。しかも相手は昨シーズンのリーグチャンピオンだし。

神戸 0-0 浦和△

何より、その神戸を内容では圧倒してたから。

前からガツガツ来る相手は構造的に苦手なタイプだった。
でも今回はうまいこと長短織り交ぜつつ前進を試み、運動量で上回って相手陣でボールを収め、そこを起点に多くの人数が絡んでいく。
さらに押し込んだところからハイプレスをかけて相手の攻撃を機能不全に陥らせる。

「去年やられてすごくイヤだったことをやってる」って感じ。
すごく雑に言ってしまえば攻守にアグレッシブだよね、マチェイ2.0は。

スタイルが変われば当然選手の立ち位置も変わる。オギのスタートが高い位置だったり、つなぐときに関根が内のポジションを取ったり、あるいはCHの2枚がDFラインの落ちることが少なかったり、金子がいかにも右WGらしいポジションを取りつつも守備にも積極的に関わってたり。
中盤では渡邊がその運動量を遺憾なく発揮しているのがやたらに目立つし。

そう、個の力もうまくいかせる形って言うのかな。

そしてその「個」。サヴィオは本当に期待以上に圧倒的だったし、松本が気の利いたポジションを取ることでサンタナも生き生きと楽しそうにプレーしてた。

とにかく「ワクワク」しちゃったよ。本当にそれだけ。


あとは得点ね!そして次こそ勝利を!!
その先のシャーレを目指して。


2025年2月16日日曜日

粘り続ける。

Game1の激闘の影響からか、ティップオフから疲労感というか重さのようなものが選手から感じられた。少なくとも僕には。
だから守備が後手になってしまったというか――守備でリズムを作りたいアスフレとしては、1Qの23失点はいかにも多い。

「これは厳しいかな・・・」

そんな僕の思いをいい意味で裏切るように、チームは粘る。
抜かれても走る、得点されても取り返す。ミスが出ても下を向かない。
ひどくあたりまえのことのようだが、疲れた中でそれを続けることの凄みを、画面の中のチームに感じてた。


そしてその粘りが形になった。残り4Q残り1分30秒。思いを乗せたマリクのスリーが決まってついに逆転。
クラッチタイムに強い今年のチームの真骨頂!・・・だと思ったのだが。

香川 76-72 東京Z●

直後香川#22に入れ返されて、ゲームが再び動くことはなかった。
くっそー誰かと思ったら近藤じゃねーか!

・・
・・・

よく粘ったと思う。十分に相手を追い詰めたと思う。だから2連勝で帰りたかったけど。
ただプレーオフに向けて上位相手にやれることは証明できた。
次節も強豪。だがこれを続けるしかない。


2025年2月15日土曜日

連敗ストップ。

ごめんなさい。僕がプレーオフのホームコートなんてのを妄想してしまったから、それがフラグになったみたいで4連敗。
駅伝でいうところの「シード権争い」にしっかり巻き込まれてしまった我らがアスフレさん。
しかも勝負の2月、今節は上位相手のアウェイゲーム。はたして。

香川 68-71 東京Z○

正直に感想を言えば、上位と中位の差はそれなりにあったような気がする。
特にパススピード。パスの速度を上げるということは、必要な場所にちゃんと選手がいるということでもあって、「さすが上位」と思うこともしばしば。

ただ、今日のアスフレはちゃんと粘った。
細かいミスも出てはいたけれど、守備を頑張って逆転されてもすがりついて。

「誰かがスーパーで勝った」のではなく、まさにコート、ベンチ、そして応援が一丸となった全員の勝利。これこそがアスフレだぜ!!
ウチのチームにはフロップするようなことがなかったことで、バスケの神様が微笑んでくれたのかもな。


さあもうひとつ。勝ってホームに戻ろう。


2025年2月14日金曜日

リボンをかけて。

脳内で国生さゆりが歌いまくる2月14日です。こんにちは。

例年バレンタインは「チョコ欲しいなぁ」でも「もらえないなぁ」と拗ねる日と相場が決まってるんですが、今年はお気遣いいただき、少し早めにいただくことができました。いやっほう。


これがまあ美味い。好みのど真ん中。いや、味よりも愛だな、愛(笑)。

ただ昨今は愛の証としてのチョコレートってのは流行らないらしく、義理チョコから友チョコ、そして自分チョコへと変遷してきてるそうで。

2月に入るとコンビニでチョコ買うの、ちょっと気恥ずかしかったりする僕ですが、「自分チョコだし」と堂々と買えばいいという説もわからんではありません。

が、こちとらやはり古い人間なのです。

たとえ結果につながらなくてもドキドキし続ける一日というほうがナンボか楽しい。
たとえ結果につながらなくても

♪バレンタインデイ・キッス リボンをかけて


2025年2月12日水曜日

のざわいこうぜ'25 ~ゆきまみれ~

前編からのつづき)

天気の話ばかりじゃ何なので、スキーの話も書きますが。

この時期にシーズン初滑りってのはあまり記憶にないぐらい遅いシーズンインとなったわけだけど、初なのでやはり多少なりとも練習はしたいとは思う。

ところが「最長・最強寒波」の真っ只中。ゲレンデの整備は追いつかず、圧雪されているところと膝まで埋まるようなバーンがランダムに登場するし、何より視界が悪くて雪面がまるで見えない。そんな中で練習なんて。ねぇ。

だもんで、勢いだけで楽しく滑っちゃったわけですが・・・。


いつもなら多少の新雪は「うひょー」って楽しめちゃうわけですが、今回の寒波の雪は報道もあったように「重い」。これにやられました。

急斜面で「あっ、これマズイ!」と思ったのは谷側のアウトエッジが引っかかった瞬間。
長年の経験からこれは板が外れてしまうと感じたわけです。何せ私のスキーのビンディングの開放強度は極限まで緩い。だってケガしたくないからさ。
でもこの新雪の中で外れたら、最悪愛機が行方不明の可能性すらある。そこまで一瞬で考えて、両スキーを雪面から離すために、頭から谷側に意識的に転倒したのです。ナイス判断!!

なのですが、頭から突っ込むとねぇ。口の中にしゃりしゃりと雪が入るだけならまだしもちょっと窒息しそうになっちゃって。
もちろん口の周囲の雪を払ってまずは呼吸を確保、みたいなことはやるわけですが、わかっててもちょっとパニック気味にはなりますね。

ようやく起き上がったらまた谷側のスキーが引っかかってそのままもう一度「立ちゴケ」(涙)。
起き上がるために突いたストックは手首まで埋まり・・・。

そんなこんなでたった1本の急斜面(野沢温泉ジャンピングコース、通称・大林)だけでトータル4回もの雪まみれ。情けないやらしんどい。

そもそもの転倒の理由が自分の「欠点」――右ターンに入るときに左半身が引け気味になること――がいつも以上に顕在化したことだというのは自分がいちばんよくわかってる。
この後も同じようなミスでバランス崩すことも多かったし、やっぱり練習、しないとダメだよなぁ。2日目にはだいぶ改善したけどね。

オフシーズンにかなりイメージトレーニングはしたんだけど成果としては現れてません(涙)。

ま、転ぶのもまたいい思い出作りにはなったかと(強がり)。

これもまったく同じミス。
よく転ばなかったなww
@スカイラインコース


2025年2月11日火曜日

翳りゆくひと。[079]


[079]

最後はあっちゃんの財布だ。本人の前で中身を取り出す。

「グッドライフではお金使うことがないから、僕が全部預かるね。小銭はそのまま入れておくけど」
「そうなのね。わかったわ」

抜き取ったお札とカード類の代わりに「現金とカードは預かりました」と書いたメモを1枚入れた。話によく聞く「誰かが私のお金を盗んだ」という被害妄想が発生しないとも限らない。効果があるかどうかはわからないが、一応予防の対策のつもりだった。

「じゃあ、財布はこのバッグの中に入れておくからね」

いつものバッグに入れるところも本人に見せた。

出発予定の10時半の少し前、グッドライフのミズマキさんが到着した。

「おはようございます」
「おはようございます。よろしくお願いします。荷物のほうはイワキさんの車にほうに積んでありますので」
「わかりました。ご家族の皆様は施設に入られる際にはマスクの着用をお願いします」

「奥様、おはようございます。体調はいかがですか」
「ええまあそうね」

なんとも微妙な返事を返すあっちゃんであった。

「じゃあそろそろ出発しようか。バッグだけ持って行けばいいよ」

ここから出発まで時間がかかってしまうのはいつものあっちゃんのパターン。ようやく靴を履いたかと思えば、マンションの向かいと階下の方に挨拶をするという。挨拶は前日済ませているのだが、そういうわたしの言葉は意に介さず、インターホンを押している。

「お世話になりました。これから出発します」
「こちらこそお世話になりました。どうぞお元気で」
「すぐに戻ってこられると思うんですけどね」

前日に話をしているので、ご近所さんはあっちゃんが戻ってこないことは理解しているだろう。その上で上手に相槌を打ってくれている。
逆に言えば、あっちゃんのこの状態でひとり暮らしをするのは無理だろう、老人ホーム入居も当然だろうと思ってくれたに違いない。

「あっちゃんはミズマキさんといっしょにこの車に乗ってね。僕らはイワキさんの車で行くから」

もうこのタイミングでわたしたちとあっちゃんは別れたほうがいい。なんとなくわたしはそう思っていた。
老人ホームまでの道すがら、わたしが同乗していると何を言い出すかわからない。逆にこれから生活する場所のスタッフであるミズマキさんと会話をしながら向かうというほうが、慣れるという面でもいいんじゃないかと思う。

わたしは自分の子供の手を引いて幼稚園に送り出した日のことを思い出したりしていた。

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2025年2月10日月曜日

のざわいこうぜ'25 ~なんかごめん~

この週末、スキーに行ってきたわけですが・・・。
現地に「大雪警報が発令」され、さらに長野「県内で最大の積雪量を記録」した村内に宿泊しておりました。それも2年連続(呆)。

こんにちは。嵐を呼ぶ男です。

幸い通行止めは避けることができましたが、私よりも少しばかり後方走っていた仲間の車は長野道の計画通行止めに巻き込まれてかなりの距離を一般道を走ることになってしまいました。

とにかくまあよー降るわ。

目の前でどんどん積雪が増えていくのがわかるほど。
何せ2日間、両日ともプラス50センチだからねぇ(驚)。


宿の前に停めておいたウチのクロちゃん、半分屋根の下にいたのにひと晩でこのありさま。
いったん全部雪下ろししたのに、翌朝も同じ形になってた(笑)。
ちなみに地面には融雪システムがあります。

雪だけじゃなくて風も強くてね。
土曜は朝からゴンドラは低速運転、昼過ぎには運休(涙)。

ただ、私がランチのためにスキーを外した瞬間になぜか空が明るくなり、青空が顔を出し、快晴になるという謎(それも2日連続)。そしてランチ後は、当然のように元の天候に・・・。

お仲間のみなさんに2日間、ずーっと「なんかごめんなさい」って言い続けてました。

・・・天気の話が長い(苦笑)。そればっかりじゃ何なんで、この話は続きます。たぶん。
(つづきました→後編


2025年2月7日金曜日

翳りゆくひと。[078]


[078]

あっちゃんの老人ホームへの入居当日である。
朝からどうしてもバタバタとしてしまうのだが、当の本人はなんだか前向きだ。この洋服も持っていく、と追加で用意をしたりしていた。

「何時に出発なの」

それだけなら万々歳なのだけれど、そうもいかないのがまた難しい。

「いつ戻ってこれるのかしら」
「お母さん、もう戻ってこないんですよ」
「そうなの?戻ってくるんでしょ?」

いちいち否定するのも心苦しいのだが、嘘をつくわけにもいかない。
身のまわりの準備も含めて対応をみぃさんに任せて、わたしはテレビの配線を外し始めた。

テレビ本体はあっちゃんの新しい部屋に持ち込むことになっている。
また、ケーブルテレビのセットトップボックスは返却をしなければならない。
新し物好きだったマサさんが、次々に購入して配線したのだと思われる周辺機器と複雑に絡んだケーブルを、どうなってんだこれと文句を言いながらひとつひとつ外していく。

ハンディモップでテレビの埃を払ったところでマンションのインターホンが鳴った。月イチで交換してもらっていたそのハンディモップの返却だ。ルートで回っている担当者なので、引っ越し当日のこのタイミングになってしまった。
これは毎月現金で支払いをしていたようなので未払い金はない。長年の付き合いだったようで、あっちゃん自らが「お世話になりました」と担当者に挨拶をした。

このとき、わたしが思ったことがひとつある。
最近こうした定期的に家に訪問する人が老人の様子を家族に報告する見守りサービスが多くの業種で行われるようになっている。郵便局や宅配業者、もちろん警備会社など。わたし自身もそのサービスを利用しようかと思ったこともある。でも、難しいよ。
他人の前ではみんなシャキっとするもの。「お元気そうでした」のひと言で終わってしまうことが容易に想像できる。
やはりそこには包括支援センターなどのプロの目が必要だと実感していた。

出発予定は10時半。
そのおよそ45分前にシルバーサポート社のイワキさんがやってきた。
荷物の運搬はSS社のワンボックス車にお願いすることになっている。
わたしは荷物を詰めたダンボールとテレビを1階まで下ろしていった。引っ越し、とは言うものの4往復ほどで終わってしまった。

身のまわりのものだけとはいえ、本当に少ないと思う。たったこれだけでいいのか。でもそれで十分なのだな。複雑な感情が浮かぶ。

「ちょっとコンビニまで行ってくる」

少しの間を利用して、セットトップボックスをコンビニからケーブルテレビ会社に宅配便で発送した。

マンションに戻ったわたしに、みぃさんが問いかける。

「ここにあった紺のバッグ知らない?」

あっちゃんのふだん使っているバッグがかなりくたびれてたので、「引っ越しのときはこっちを持っていこう」と前日に用意しておいた同じブランドの紺のバッグ。確かにゆうべはソファの横に置いてあったが。

「そういえば今朝は見かけてないな」

ざっと周囲を見たけど見当たらない。
しかたがない。くたびれてるけど使い慣れているバッグのほうがいいよ。

「やっぱりここにはモノを隠す妖精がいるんだよ」

わたしは冗談交じりにつぶやいた。
まもなく出発時刻がやってくる。大事なのは予定どおり「出発すること」だから、それ以外のことには目をつぶろう。

077<[翳りゆくひと]>079


2025年2月5日水曜日

変な家。

今回今さらながらに見てみた映画は「変な家」です。

公開時に大量にCMが投入されてたし、僕のSNSにはマンガの広告も流れてきてたから、もちろん映画の存在は認知してて、ただその情報が断片的だったので――謎の間取りを内包した家の謎から始まるミステリー、ぐらいの感じで思ってました。

ただ、佐藤二朗、川栄李奈というキャストからはそんなに単純ではないかな、という気もしてたのも確かで。


ミステリーっぽく始まるけれど、ただのホラーやん(笑)。
それもがっつりジャパニーズホラーよ。怖い怖い。

なんで内容の話は書きませんけどね、それでも「予測不能の恐怖」ということでもなかったかなぁ。びっくりの構造そのものは単純だったような気もします。

いやもちろん、僕自身は見ながら「びくっ」とかしてたわけですが。

あーこわかった(棒読み)。


2025年2月4日火曜日

自宅トレーニング[シーズン3]#28

「体の話」なので通院とトレーニングのことを一緒に書いちゃいますね。

まずは生活習慣な通院の24回目。前回の話は→コチラ

いつものように血液検査の結果を待ってドクターの問診を受ける。

ドクター「えーっと今回の結果なんですけど・・・・」
(o´(エ)` o).oO(...何よ、その「間(ま)」は)
ドクター「うん、いいですね!」

前回ネガティブ方向に振れていた値がちょびっと改善していました。
正直に書いちゃうとHbA1c:6.1%

ドクター「がんばりました?」
ぼく「年末年始もあったので、まったく心当たりないですねぇ(笑)」

悪くなるときは心当たりありまくるけど、良くなる理由にはまったく心当たりがない(汗)。


でもまあ、お医者さんでもある友人(かかりつけドクターとは別人ね)からは筋肉つけることもある程度重要と言われていますので、回数は正直少ないけどトレーニングするときはそれなりに負荷かけるよ、というような感じで生活してるのであります。

アイソ系はしっかりやったけど、有酸素系(おさんぽ)の量は少なかったかね。そのあたり「体脂肪」にてきめんに効いてる(涙)。

【2025年1月度】
加圧トレーニング:2回[自宅トレ通算246回]
寝起き素振り:19回
月間さんぽ歩数:約32万歩

計測
前々月比:  体重+0.7kg 体脂肪率+1.5pts
前年同月比: 体重+0.5kg 体脂肪率+1.5pts
2013年7月比:体重-7.0kg 体脂肪率+5.5pts

前月のトレーニング→コチラ


2025年2月3日月曜日

まだまだ。

Game1を見られていないので細かいところはわからないけれど、おそらく同じような展開だったんじゃないかなと想像はできる。

そのぐらい新潟のスタイルは明確で、しかも強かった。

新潟 70-57 東京Z●

インサイド陣には高さがあり、ガード陣にはドライブでペイントに触られる。
ベテランのコントロールももちろん健在。
対するアスフレはゾーンDFで中を締めてみたり、あるいはコート上のメンバーをやりくりしながら変化を付けようとしてみたり、いろいろ手を打っては見るものの、ゲームの流れを引き寄せるまでには至らない、そんな40分間だった。


4Q終盤の井手の3P×4本は猛烈に痺れたけれど、いかんせん残り時間は足りてなかったし、新潟を慌てさせるところにまでは至らなかったかな。

てか、新潟、こんな強いのになんでウチより順位下やねん、と。
つまり、今の順位は「参考記録」でしかないってこと。安易に先のことを考えてる余裕なんてまだまだないんだなと実感する。

でも、まだまだ伸びしろあるし。まだまだ成長するし。

暦の上ではもう春。勝負の春だ。