近藤史恵「ホテル・ピーベリー」の新装版を読了。
日本での暮らしに疲れ、逃げるようにハワイ島の田舎町に建つホテル・ピーベリーにやってきた男。
日本人夫妻が経営するこのホテルには最大3ヶ月の長期滞在ができて、でもホテルのルールでリピートはできない。
なんて感じはもう間違いなく「自分探し」の話だと思うし、実際そうなんだけどさ、これはミステリーなわけです。
オーナー夫妻を含めて7人の日本人がそこに集い、それこそ唐突に、脈絡ないとは言わないけれど、唐突に事件が起こってしまう。
「みんなが嘘つき」
小さな嘘も大きな嘘も、許してあげたい嘘も、許されざる嘘も。
ハワイの空気が醸す非日常の空気が、ミステリー、つまり「謎」を靄に包んでしまうような気がするなぁ。
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ミステリーとしても面白かったけども、読み終わって、でもやっぱり「自分探し」の青春小説だったのかな、なんて。
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