2022年8月10日水曜日

クレイグ・ボンド、完。

今回今さらながらに見てみた映画は「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」です。
映画冒頭に流れるビリー・アイリッシュの主題歌の字幕では『死ぬには早すぎる』と訳されてましたけど、DeepLにかけたら『死に損ない』と。しっくりくるようなこないような。ううむ。


前作「スペクター」は、“クレイグ版ボンドの集大成というか、総まとめというか”で、壮大な物語がひとつの決着を迎え、そしてボンドは銃を置いた。

僕自身はあの時点で終わっててもぜんぜんOKだとは思ってたんだけど、今作を見て、まったく蛇足だとは思えなかったし、むしろダニエル版のラストとしてこの作品が必要だったと思った。
細かくは描かれなかった前作ボンドガールの過去、あるいは「カジノ・ロワイヤル」の思い出、そうした伏線回収的な要素もあり、そして何よりシリーズで描き続けてきた「人間ボンド」と「スパイ007」の間に横たわる矛盾を徹底的に描写したから。

どこかの評論で『アクション・メロドラマ』という表現を見た記憶があるけれど、まさしくそんな感じだった。

ダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンドは、歴代ボンドの中でおそらく最も「かっこよくない」。でもおそらく最も人間的で、それこそが魅力だったんだと思う。
だからこそ、いかにも007っぽいクライマックスの“場”での、予想だにしなかったエンディングを含めて、ものすごく喪失感を感じている。

「そうか、完結したのか」と。してしまったのか、と。
ネタバレ:女に目がないジェームズ・ボンドが、最愛の人に触れることさえできない、そんな結末とは。

そして画面に映し出されたのは・・・・“JAMES BOND WILL RETURN.”

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期待どおりアナ・デ・アルマスはステキでした。俺、イチコロ(笑)。

あーなんで劇場に行かなかったんだよ俺。コロナ禍のバカ。


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