2022年8月13日土曜日

悪人が満ちた街で。

若竹七海「さつじん鬼がもう一人」を読了。
東京のはずれののどかな街、辛夷ヶ丘(こぶしがおか)。その平和な街で起こったひったくり事件の捜査に、生活安全課の砂井が相棒とともに捜査に向かうのだが・・・という話から始まる連作サスペンス・ミステリー。


びっくりするんですよ。いきなり1本目のラストで。
鮮やかな謎解きみたいなことではないんだけど、その描写というかなんというか。
ストーリーそのものにひっくり返りますけど、それ以上に登場人物のすべてが悪人だという衝撃が明らかになるその瞬間の、背筋が凍るような感触に、まあひっくり返る。 

その「感触」こそか若竹作品の特徴だと言えば確かにそうだと思うんだけどね、それにしてもこの連作はインパクトが強かった。あーおそろしい。

何言ってるかわからんよね(^^;

読む人は選ぶかもしれないけど、これは快作傑作。


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