2018年10月30日火曜日

不幸を呼び寄せる女探偵。

シリーズの新作がテレビで紹介されてて、なかなかおもしろそうだったんでそれならば1作目からいってみますかということで手に取ったのが若竹七海「依頼人は死んだ」です。

若竹作品というと、合計4冊読んだ「葉崎市コージーミステリーシリーズ」以来ですが、今回も表紙イラストはほんわかしているし、女性探偵のシリーズということならば、そんな感じかしらと勝手にイメージしてたんですが・・・・・ぜんぜん違うじゃん!中身にはほんわかの「ほの字」もまったくないじゃん。

『あんた、いったい死にかけの友人を何人抱えてるんだい』

作中、旧知の刑事が探偵・葉村晶に向かっていうセリフだ。
彼女に仕事を依頼する人物も、あるいは友人と呼べる人物も、ついでに本人も、まあ揃いも揃って不幸せ。
しかも葉村は“手加減ができない”から、突きつけられる結末はまるで当然のように重く苦しい。
ちなみに葉村は席を立つときに捨て台詞を残すので、必ずといっていいほど調査対象を怒らせる。それもけっして痛快ではない。

ざらつく。

読んでいると物語の世界に吸い込まれてしまうだけに、余計にそう思う。
正直、酒を飲みながら読むような話じゃない。なかなか衝撃的すぎる。

大きな流れはあるものの、9つの短編として描かれるそれぞれの事件のエンディングでいちいちそう感じるのだから、このシリーズは不幸すぎてちょっとつらいかも。もう2作目以降は読むのやめようかしら・・・。

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でもやっぱり物語世界に吸い込まれるんだよね。
6本目の表題作「依頼人は~」あたりから、猛烈におもしろく感じてきた。不幸なだけじゃない、人間ドラマというか・・・つまり、サスペンス。
たとえがヘタクソだけども、テレ朝のミステリーじゃなくてWOWOWのミステリー、みたいなサスペンス感。

これは2作目もいっちゃいますね(手のひらくるん)写真には2冊目、写ってます(^^;

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