2013年10月3日木曜日

湘南のヴィラで何かが起こった。

物語は終盤に近づいている。残りのページも減ってきた。が、まったく謎がわからない。くやしいことに登場人物の何人かは「何か」に気がついているようだというのに・・・。
冒頭にいきなり登場した人物の数が少し多かったこともあるんだろうか(およそ20人!)、なんかすごく悔しい。

ひとしきり悩んだ後、ためいきをひとつ。1ページ目から読み直すことに決めた。

*  *  *

結局元のページまで2度読みしたものの、何もわからず(^^;

というわけで、読んだのは若竹七海「ヴィラ・マグノリアの殺人」です。
そもそもは同じ著者の新刊を本屋で手に取って、おもしろそうだなと思ったのがきっかけなんですが、どうやらシリーズになってるらしく、ならばその「葉崎市シリーズ」の第一作を、というわけです。

葉崎は鎌倉と藤沢の間の交通の便の悪い海岸沿いの架空の街。著者曰く『江の島あたりが突然隆起してできたものすごく細長い半島』。観光ならば素敵そうだけど、まあ住みにくそうなところですねぇ。

で殺人なんてタイトルが付いてるけれど、表紙のイラストみたいに全体にほんわかムードが漂ってて、話は小さな町(今回は10棟の建売住宅=ヴィラ)でほぼ完結する、「誰が」を謎解くミステリーでした。
こういうのを「コージー・ミステリー」と呼ぶそうです。恥ずかしながら初めて聞きました。わりと好きなタイプです。

何もわからぬまま物語の終盤、犯人が追いつめられていく場面に読み進めていきます。

「ええー、そういうことなの?!」

相当に意表を突かれました。「ヤラレタ感」と「そりゃないわ感」が同時に押し寄せます。僕程度の読み手ではもともと無理だったんですよ。
そして最後の謎解き部分でひとつひとつ伏線を拾っていきます(テレ東の2時間ドラマ並にていねいに)。

「ああ、あれも伏線だったのか」

なるほど――。が、たった1つだけ拾われなかった伏線・・・・皆まで言わせるな。

さらに押し寄せる「ヤラレタ感」と「そりゃないわ感」
登場人物のキャラはおもしろいし(2度読んだしね)、長編で読み応え十分なのに重すぎず。だけどシリーズの評価は次の1冊を読み終わってからにしましょうかね。

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