だいぶ心が平静を取り戻してきました(笑)。選手も帰国したようですし、明日から始まる準々決勝の前に、その舞台に進むことができなかった「にしのんジャパン」について自分なりに振り返っておこうかと思います(敗退当日のブログは中身何もなかったからね)。長いよ。
望外の活躍だった。決勝トーナメント進出というすばらしいリザルトを残し、ラウンド16での戦いは世界から賞賛をされた。まさに“グッドルーザー”だった。
4年前からこのグッドルーザーになりたいと思ってた(そのとき書いたブログは→コチラ)。
その意味では大成功。すばらしい成果。それ自体は本当にうれしく思ってる。嘘じゃないっす。もちろん8強ならばさらにすばらしかったとは思いますが(^^;
ただ、勘違いしちゃいけない。弱いチームだと思われているからこそ、そう呼ばれているということを。
"Belgium are the first team in 48 years to come back from 0-2 in a World Cup knockout match"
— 144factory (@144factory) 2018年7月3日
なんと(x_x)
そういうことだ。すばらしい戦いをして2点を先制しておきながら、試合結果は「ちょっとありえないんすけど」な負け方をしたということ。
[すばらしい戦い]と[ありえない敗戦]が同居してる。
[すばらしい戦い]をすることで16強には値するチームであったと思うが、[ありえない敗戦]が示すのは8強には値しなかったという厳然たる事実。
ポーランド戦での時間稼ぎの是非も、ラウンド16での[すばらしい戦い]を見れば、「やはり勝ち残るべきであった」という結論にしかならなくなって、議論に意味がなくなってしまう。だってすべてが「たられば」だから。勝ち残るとはそういうものだ。
が、批判覚悟のボール回しをやるだけの新しいステップを踏み出すことはできたけど、ベルギー戦ではリードしている時点で時間を潰す余力も技量も足りなかった。
試合運びそのものは大きな進化はしてなかった。
アンラッキーな1失点目で浮き足だってしまったのに対し、ベルギーはラストプレイの相手CKから見事な意思統一で最高の美しさで決勝ゴールを決めてしまった。
ベルギーがなりふりかまわずフィジカルにモノを言わせるサッカーに切り替えたのも、敵ながら「巧者」だと思います。
この差が、まだ埋まっていない。この壁は、まだ高い。
日本にはカシマといういやらしいぐらい見事なお手本もあるし、時間つぶしだけなら中東だっていいサンプルなのに。
・・
・・・
そこまで考えてふと思ったのは、ベルギー戦のラストプレイのCKを叩き込んで「3対2での勝利を目指す」ではなくて、そもそも「2対0あるいは2対1の勝利を目指す」べき展開ではなかったか、ということ。
にしのんにほかの手立てはなかったのか?・・・・なかったんだろうなぁ。
交代カード投入は80分すぎでいかにも遅かったし、延長狙いなのか取りにいくのかが明確でないカードでもあったかも。
さまざま試合展開(特にベルギー戦は想像できるような試合展開じゃない)に対し、この展開ならコレ!と決められるほどの準備期間がなかったから。
にしのんがやってきたことは、ギャンブルだったと思う。
スクラップ&ビルドの時間がないならば、ザックジャパンの残り香とハリルジャパンの積み上げを利用するしかない、そういう選手選考のギャンブル。これは当たった。
数少ない試合の中で、いくつかのシステムを試し(4-2-3-1なんてザック以来だからな)、いくつかの選手の組み合わせ(ユニット)を試し、「ファーストチョイス」の11人を選んだのもギャンブルであったと思う。
が、他のユニットの使い方までは時間がなくて諦めたんじゃないかなぁ。
選手個々に特徴があるにもかかわらず、交代カードそのものは固定的だったから。本田△を批判しているわけではないので誤解なきよう。
コロンビアやセネガル相手に攻撃的に行くと決めたこともギャンブルだろうし、もちろんポーランド戦のターンオーバーや例のアレもギャンブル。
ことごとく賭けに勝ち、それが16強という結果につながった。
もちろんこちらからは見えない戦略やモチベーターとして成果はすばらしいのだと思うけど、表面的に見えたのは「連戦連勝のギャンブラー」の姿だったかと。
いやそれがダメと言ってるわけではなくて、それしかできなかったよなぁと思ってるだけで。
大事なのはこの結果をどう受け止めてどう分析して、そしてどう将来・未来につなげていくかということ。
ベスト8を目指すなら、ベスト8のチームを見なけりゃならない。世界を学ぶことが第一歩でしょ。なのにこの時点で「にしのん続投」とか「クリンスマン」とか、学ぶことも、「にしのんジャパン」の検証もしないで勢いで決めようとしているだけにしか思えないし、ただの思考停止ですよ。
ましてやJFAのギャンブルからスタートして、にしのんのギャンブルで結果を出したチームですぜ。そんなことで良いわけないじゃん。
何を目指して代表監督を選ぶのか、それに対してどう引き受けるのか、重要なことだと思いますよ。でないとそれこそまた「コミュニケーション不足」ですぜ。
どーせハリルさんのチームの総括はしないでしょうけどね。けっ。僕は今でも稀代の戦略家であるハリルさんのチームが本大会でどう挑んだのか、見てみたかったよ。
ちなみに、ベスト8に一番近づいたのは2010年大会のほう。PK戦まで行ったんだからね。
2002年と2010年は2勝してるけど、今大会は1勝ですからね。
「いやー感動したねー。盛り上がったねー」というフンイキだけで丸く収めるのだけはやめてほしいのです。
てか、決勝までは次の監督の噂話じゃなくて残った8チームの話をしようぜ>マスコミさん。
僕も楽しむから。
・・・あーなんかしっちゃかめっちゃかな文章だな。それもこれもJFAが悪い(ということにしてくれ)。
関連ブログ記事へのリンク。自分用にまとめ。
そうか、元気のゴールってワールドカップの決勝トーナメントでの日本代表の初ゴールだ
— 144factory (@144factory) 2018年7月3日
原口誇らしい。日本一の選手になると欧州に旅立って4年。日本一の選手かどうかはわからないけど、日本一のハードワーカー。最後は昔のように泣き虫元気。
そして長谷部、お疲れ様。槙野、航、またがんばろうなー。
(追記)Unofficialなダイジェスト
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