これも“キャラミス”なんだろうか。地方都市で和食器とコーヒー豆を扱う店を営む70を超えた和装の似合うおばあちゃんが主人公の短編集、吉永南央「萩を揺らす雨 紅雲町珈琲屋こよみ」を読了。
物語の冒頭、なんとなーくだけど「品の良いおばあさま」をイメージしてたんだよね。そしたら、話が進むにつれてだんだん2時間ドラマの家政婦さんみたいに感じられてきて、少々萎えたり(^^;草(そう)さんが向かい合うのはいわゆる「日常の謎」。という触れ込み、なんだよな・・?
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はっ!もうこれ、ミステリーじゃないじゃん!
確かにミステリーっぽい要素はあるんだけど、ほぼほぼ「おばあちゃん人情物語」というか、世話を焼かずにいられないばあちゃんの日常そのものを描いたドラマではないかと。
そういう評価でいいのか、なんかそれもよくわかんなかったので一応続編の「その日まで」にも進んでみている。
続編を読んでるもうひとつの理由。それは「小蔵屋」で働く若い女性が魅力的なの。元気良くて裏表なくて熱血漢で子供に優しくて、それでいて空気が読める。何より彼女は元アルペンスキーの選手!
2冊目の中盤からはむしろサスペンス!おばあちゃんが悪を追い詰める!
・・・じわじわきてる(笑)。
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そうだ。ストーリーとは関係ないんだけど、「作品」と向き合うということはこういうことかと妙に腑に落ちた一文を備忘として残しておこうかと。伝統ってそういうことなんだな。
どれほどの時間、妹尾はこの染物に一人向き合ってきたのか。それに妹尾の技術は、先人が費やしたどれほどの時間に支えられていることだろう。
気の遠くなるような時が降り積もっている反物を手に・・・(以下略)
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