2011年10月13日木曜日

焔 The Flame。

ちょうどこの季節だな、ペナントレース終盤のわずか10日間の物語。

優勝争いの只中、主人公は首位打者のタイトルを狙う。それは翌シーズンのFAでのメジャー移籍のための布石。
この主人公がまた魅力的じゃないのよ(笑)。エゴイスティックでナルシストで、ちょっと読者をイラつかせる。
ところがこのわずかな時間の中で、彼の心が揺れ始める。主人公の人間が透け始めたとたんに、主人公としてだけでなく、野球選手としても魅力的に見えてくる。
そこに代理人という存在が絡み、ちょっとサスペンスな味わいも。

そしてラストは著者お得意の、読者が汗をかいてしまうような描写。
エンターテインメント、でした。

こんなプロ野球が見たい。今年のクライマックスは、日本シリーズはどうだろう。

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