先日読んだ「残像に口紅を」。使える文字が制限されていくという小説の中にあって、言い回しが独特になる部分に加えて、「何?この熟語?」という言葉が頻出した。
全部ではないが、気になったものは調べた。
手元に国語辞典を置きながらということならさらに良かったのかもしれないけど、スマホの検索窓にそれを入力しただけです。
「知らない言葉が多すぎるな」という思いとともに、調べた結果が知識として定着すれば素晴らしいことだが、それはどうも怪しいと言わざるを得ない。
この「残像に口紅を」(私が読んだのは文庫版)の巻末には、「消えた文字に関する考察」な論文が収録されている。
これが実に面白かった。
著者が設定した「縛り」。あるいは「言い訳」。
消えてゆく文字の順序と、日本語との関係性。などなど。
緻密な調査に基づく論文には、小説本編と別のワクワクがあった。
知的好奇心という名のエンターテインメントだったと思った。
そのとき思い出したのが90年代に読んだ「全国アホ・バカ分布考」という本のことだった。
↑リンクはアフィなんでクリックしてね。ちなみに今も改版のたびに内容がアップデートされているとか(@_@)
とあるテレビ番組(「探偵ナイトスクープ」っす)で『西のアホと東のバカ。その境界線はどこにあるか』というネタがスタート地点になっている――そこまではありそうな話だ。が、番組放送後もディレクターは調査を続け、最終的に言葉、方言の分布についての論文になったものだ。
この一冊も知的好奇心が刺激されるエンタメだった。ゲラゲラ笑うようなエンタメではなくて、興味深いことを知識として知る喜びとでも言うのかな。
こういうの、大好物だ(笑)。
ただ繰り返し書いておくが、知った知識は定着はしていないのだよ。残念ねぇ(自嘲)。
* * *
記憶違いをしているかもしれないけど、アホとバカの境界線ってのはなくて(たとえば中部地方では「たわけ」である)、調査していくと文化の中心地であった京都を中心に同心円状に言葉が広まっている、という結論になっていたかと思う。人の往来によって、京都で発生した言葉が次第に全国に広がっていくイメージだ。
ということは、バカのほうが古い言葉で(もはや死語?)、アホが最先端の流行り言葉ってことになるの。
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