2024年11月29日金曜日

翳りゆくひと。[068]


[068]

5月23日木曜日。仕事中のわたしのスマホにあっちゃんから着信があった。空いてた会議室に移動して通話ボタンをタップする。

『今ね、マンションの管理会社の人から電話があったんだけど、マンションを売るなんて話、私、聞いてないんだけど』
「ちゃんと話て決めたでしょ。新しく住むところの資金も必要だし」
『何も知らないわ』
「説明はしたし、理解をしてくれたと思って進めてるよ」
『覚えてない』

困った。いずれにしても管理会社にきちんと説明が必要だ。

「相手の人の連絡先は聞いた?ちゃんと折り返して・・・いや、こっちから電話するから連絡先教えて」

不服そうなあっちゃんではあるが、また電話すると言っていったん通話を終えた。

「もしもし、先ほどお電話いただいた4階のほうでお世話になってます・・・」
『ああ、どうも。わざわざすいません。ご家族の方で?』
「はい、長男です」
『不動産業者からの売買関係の書類作成の依頼があったものですから、こちらとしては住人の方のほうに確認を取ることになってまして』
「売却の方向で話をしているのは間違いありません。シルバーサポート社を通じて不動産業者の方を探していただいている、という段階です。実は、母は認知症傾向にありまして、そうした話が進んでいることを忘れてしまっていたようでして」

住人としてマンション売却の前段階で管理会社に仁義を切っておく必要があるのか、というわたしの質問に、SS社からは「それは特に必要ないです。業者間の話になりますので」という回答を得ていたので、おそらくその一環だろう。もちろんこの会話はあっちゃんもいる席で行った会話だったのだが。

『そうですか。シルバーサポート社経由ということはおっしゃってました。売却の意向が確認できましたので、クリアになりました。対応進めさせていただきます』
「長きにわたり父と母がお世話になりました。引き続きよろしくお願いいたします」

一瞬、「もうほっといてもいいか」とも思ったが、さすがに不義理すぎるか。あっちゃんのスマホを呼び出す。

「もしもし、管理会社の人にはちゃんと説明をしておいたから。さっきも言ったけど、イワキさんにお願いして、マンションを売る話を進めてもらってるんだからね。全部こっちで対応するから心配ないよ」
『全部任せるわ』

なんかついさっきと反応が違うけど、何か思い出したりしたのかな。

『引っ越し、しかたないわね』
「しかたないも何も、もう決まってるんだよ。来週の火曜日に引っ越しだよ」

日付の感覚とか怪しいからなぁ、来週とか火曜日とかきちんと把握できてくれているとは思えないけど、決定事項なんだということさえ理解してくれれば十分。

そして翌日、新居となるホームの個室の備品について最終確認をした後、わたしはもう一度あっちゃんに電話を掛けた。

「今日、イワキさんが引っ越し荷物をまとめるダンボール箱を届けてくれるから、受け取っといて。受け取るだけでいいから」
『イワキさんね』
「そう。それでね、引っ越しの準備に明日の朝、みぃさんと一緒にそっち行くから。10時半ぐらいには着くからね」

みぃさんというのはわたしの妻である。

『遠いところ悪いわね』

今日はわりと普通に会話したな。この感じが続けばいいのだけれど。わたしはそんなふうに思っていた。

さあ、あとの準備は現地に行ってから。
いよいよ老人ホーム入居3泊4日へのラストカウントダウンだ。

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2024年11月28日木曜日

描画イッパーツ。

お出かけ着(お仕事服)として使ってた無地の白の長袖Tシャツがかなりくたびれてきたので、ほぼ同じものを買いました。

新旧を比べてみると、少し広がった襟はもとより、やはり「白」がずいぶん違いますね。
いい歳したオトナとしては買い替えて正解だったと思います。

とはいえ、古いほうも捨ててしまうほどダメになってるわけではないので、部屋着(パジャマとも言う)へ降格ということになりました。

ここでひとつ問題が。
新旧を同時に洗濯することもあるだろうし、パッと見ただけではこれがお出かけ用か家の中用かの区別がつかない。

ならば印をつけよう。

油性マジック(マッキーの太いやつね)で、古いほうに目印を描きます。当然のことながら一発勝負。まさにファイト一発(違)。緊張のせいか手が震えます(嘘)。


背中側の襟の下。いきなり描いたにしてはまあまあの出来じゃないでしょうか!!

drawing by 144factory、です(笑)。


2024年11月27日水曜日

この世界の危うさを読む。

ほむほむのおすすめ第3弾、村田沙耶香「さツじん出産」を読了。
例によってタイトルは一部伏字扱い。なんだか恐ろしく速いスピードで読み終えてしまった気がする。なんでだろう。


物騒なタイトルだが、生と死、あるいは生と性といった人間(あるいは生物)の根源的な部分にまつわる短編集。

内容については書かないけど、冒頭の表題作を読んで、「この作家さんは何ということを思いつくのか」と驚く。驚くというか恐ろしいというか。

とにかくこちらの価値観とか倫理とか社会性とか、自分が普通だと思ってることが全部丸ごとひっくり返されてしまう。
なのに物語の世界ではそれが当然の文化で社会で常識なのだ。その違和感とか怖さたるや。
逆に今自分の生きる世界の「危うさ」みたいなものも感じてしまう。

気持ち悪い。

なのに、逃げられない。

僕にとっては十分強烈なホラー作品だった。何てもんを読んだんだろう。

2024年11月26日火曜日

伝説にならなかった45分間。

8月24日、ハーフタイムに雷雨のため中止になった川崎戦。
あの日のブログには「いいゲームだった」と書いてた。

その「いいゲーム」を後半から再開する。可能なかぎりあの日と同じメンバーで
ウチの場合監督代ってるんだけど(汗)。

そんな特殊な状況だけになんだか伝説の一戦になるんじゃないか、そんな予感がして、45分間のために埼玉スタジアムまで行ってきた。のだけど。
ブログ書くのに時間がかかってることで察してくれ(涙)。


特に伝説になるようなことはまっっったくなかった。

△浦和 1-1 川崎

『1点リードだけれども、0-0の気持ちでゲームに入ろう』という感じだった浦和。
『1点ビハインド、45分しかないんだからアグレッシブに』という感じだった川崎。

それがスコアに現れた(この日だけなら0-1で川崎勝利)かなという印象。

決定機がなかったわけではないし、実際頭抱えるぐらいギリギリだったシーンもあったんだけど、全体としてはそれこそ「アグレッシブさ」に欠けたゲームだったかと。

正直に言えば、45分しかないんだから「もっとやってくれよ」ということだ。

・・・ま、こんな試合を現地で見たというのもまた浦和を応援している者としてのひとつの思い出だわね。つらい(半笑)。


2024年11月25日月曜日

勝負強さ。

ずーっとこのチームを見てきて思う。
選手もスタッフももちろん入れ替わってきてはいるものの、こうも継続的に勝負強かったことってあっただろうか、と。

アウェイゲームで、競り合いの展開で、終盤にリードを許す場面もあっても、まるで慌てた様子もなく、特に「奇跡的な」雰囲気もなく、ちゃんと勝っちゃう。
やっぱりまだどこかで信じられないというか・・・・すまん(^^;

岡山 76-81 東京Z○
Game1は見てないんだ。

とはいえ、まだまだ上には上がいるので「俺たちは強い」などと思い込まないほうがいいよね。ひとつずつひとつずつ。それが身の丈に合ってるような気がする。

・・・というかですね、勝つのは楽しいねぇ!!(正直者)


開幕当初のように28→4のシンプルPnRで得点を重ねる、みたいなわけにはさすがにいかなくなってきたけど、誰かのポストで「よろしく」状態になっても、必ずほかの選手がカットなりに走って相手を動かしたりスペースやパスコースを作ったりしているのが個人的に超好感度高い。
意思統一、チームプレイ。あたりまえのことなのかもしれないけれど、そうした積み重ねが今のチーム状態につながっているのだと確信をしているのです。


2024年11月22日金曜日

痒。

どもこんにちは、アトピーです。
お肌かさかさボツボツと黒ずんでます。お肌よわよわです。
もう長い付き合いで、皮膚科に通院はしてますけど、治るって感じでもなくてね。「調子はどうですか?」「一進一退ですね」「じゃあいつもの薬を出しておきますね」ってやり取りしてるだけです。

症状が強めに出てるのが下肢ですね。寝てる間とかに無意識に搔きむしって流血しちゃってるなんてこともしばしば。


そんな私ですが、前回通院した後ぐらいからかなぁ、なんかあちこち痒くって。
アトピー症状の出てなかった、今まで痒くなったことがないような、たとえば手のひらとか指とか踵とか肩甲骨のとことか、とにかくあっちこっち。

そのうち、小さな発疹がポツっとできたりして、そうするとそこ掻いちゃったりして、傷ついたりして。二の腕の裏とか脇腹とか。
爪で十字に跡つけたりして(笑)。
手首に出たときは「かゆっ」ってなってどんどん大きくなるのを目で見られた。けど我慢してたら10分ぐらいで消えてなくなってた。なんなん。

そのうち手のひらサイズぐらいの「大量発疹」がお腹とか太腿裏とかお尻とかに登場して。
痒いの痒くないのって痒い。

ただ薬塗ったら収まるのでそんなに気にしてないの。ありがとうね、ステロイド。

とはいえ、やっぱりどこかで掻いてんだよな。あちこち赤くなったり傷になったりで恥ずかしくって人には見せられませんよ状態に。ぐすん。

次の通院のときにでも相談してみようかとは思ってるんだけど、自分なりに想像すると、アトピー+寒暖差+乾燥。それに加えて「秋の何かのアレルギー」が出たんじゃなかろうか、と。

やーねー。

と書きつつ、掻きつつ。


2024年11月21日木曜日

【ら~めん】維新@目黒

かねてからの宿題店、「麺や維新」にようやく行くことができました。
店の前に「祝11周年」の花が出てましたので、かれこれ10年ぐらいは「行きたい店リスト」に入ってたことになりますね(^^;


トップメニューの醤油を食べようと思って券売機の前に。でも積年の思いが溢れて(?)、豪華トッピング版の「特醤油らぁ麺」(1350円也)をポチっとしちゃいました。

「お好きな席へどうぞー」

ということで厨房のよく見えるカウンター席に。
奥行の広いカウンター、洒落た内装、広々厨房。なんだかオープンキッチンのダイニングバーみたいっすね。店員さんの制服も黒だし。

「お待たせしました特醤油です」

おお。強めの醤油色のスープにチャーシューとワンタンと味玉が浮かぶ。中央には緑のネギ。スープの量も多いしその色で麺の姿は見えません。
写真はインスタ(2枚目)にアップしてます→コチラ

まずはそのスープから。
あっ、甘い。鶏の出汁と醤油の味が絶妙にマッチして甘さを感じるスープ。これ好きー!
しっかりとした味わいなれど、軽やかな印象もある。
ぐいぐい飲んじゃうわ。

いかんいかん、麺食べるの忘れてた。では改めていただきまーす。

細めのストレート麺はのど越し滑らか。でも噛んだら噛んだで旨い。スープとよく合いますー・・・と、またスープをぐいぐいと飲む(笑)。

特筆したいのがワンタン。お肉しっかりみっちり。
豚と鶏のチャーシューも柔らかさと噛み応えが同居してて。「特」にしといてよかった!

最後の一滴までスープを飲み干してごちそうさまでした。もっと早くに来ておけば!

JR/東急目黒駅の東口から目黒通り(下り線)を白金方向へ250mほどの右側。


2024年11月20日水曜日

サンドランド。

今回今さらながらに見てみた映画は「SAND LANDです。


鳥山明原作ということぐらいの知識しか持ち合わせてなかったんですけど、いやー、これはいい作品だったわ!!

Dr.スランプを連載当初に読んでた程度の私なので鳥山作品を語るなんてのはできないけれど、魅力的なキャラクターに加えて、少しばかりイメージのないシリアスで重厚な人間ドラマをたっぷりと盛り込んでて、もうぐいぐい引き込まれちゃいましたよ。

「最強の悪魔の王子」が主人公ではあるのでしょうが、彼が物語の中心というわけではなくてストーリーテラーというか、彼に『人間ってのは悪魔より悪いな』と言ってもらうための存在なのかな、などとも。

そして物語の中心は「人間」。
人間の欲望と執着。
一方で立ち止まって振り返り、そして改めることのできる理性。
何より真摯に日々生き続けること。

そんなことをビリビリと伝えてくる作品でした。

それを下支えするアニメーションの高質なこと!
鳥山的デザインを忠実に再現するのはもちろんのこと、派手にすればいいって話でもなく、シンプルで滑らかで・・・「説得力」ってのかな。そんな感じでした。

・・
・・・

僕の中では「鳥山作品には魅力的な女性キャラが登場する」というイメージがあるのですが、今作も登場します。が、写真の中で微笑んでいるだけ。そのあたりも含めて「ちょっと違うな」と思わせてくれました。


2024年11月19日火曜日

かくも水深き。

ほむほむのおすすめ第2弾は、竹本健治「かくも水深き不在」です。


精神科医・天野の周囲で起こる事件とその謎をめぐる短編集、という言い方で合ってるかな?

ホラーあればサスペンスあればミステリー色の濃い話もあるのだけれど、読者である私自身がどこか迷子になってしまったような感触がある。

換言すると“答えが見つからない”のだ。

特に「花の軛(くびき)」という作品は、何度ラストを読み返しても理解ができない。困った困った。

肌感覚としてとても緊迫感というか緊張感というか、心がぞわぞわするような作品を読んでいると思ってはいるんだけど、アタマのほうが何か制止をしているような・・・・んーー。

読んでるときは物語の世界に入り込んで読んでるくせに、読み終わったら「はて?」となってしまう。

なんか困っちゃったよ。

・・
・・・

そんな思いを抱えて最後の「舞台劇を成立させるのは人でなく照明である」を読むと――。

あーそういうことなのか。ぽんっと膝を打つ。

でもね、とは思いつつも、やっぱよーわからんのよ。
だってそれぞれの話は別々に発表されたんでしょ?
「舞台劇~」は単行本のときに加えられた話でしょ。

困っちゃったなぁ。

で、「かくも水深き不在」ってどういう意味?


2024年11月18日月曜日

守備の勝利。

試合後にケントHCは語った。「守備の勝利だった」と。

ついでに(?)ルイスのことも名指しでほめてたけど、ルイスの機動力と献身性は今のアスフレにとって重要な「武器」だと思うし、彼がスターターになってる理由だと思う。この試合ではそれが特に守備への貢献につながっていた。この試合では超重要な場面での得点もあったしね。残り1分のとこのスリーが入ってれば満点だったけど(汗)。

ルイスに限らず、全員がよく集中した守備を見せてくれた。
組織が崩されても最後まで寄せるとか、スクリーン掛けられてもちゃんと追うとか、リバウンド取れなくてももう一度守備に走るとか、「その1歩」が相手に苦労をさせ続けてた大きなポイントだったと思う。
守備で戦えるチームは、個人的には大好物です(笑)。

「出張蒲田の壁」の貢献度も素晴らしかったですね。早々にチームファウルが5つを数えた4Qは、なんとFT%は60%ですから。4割阻止はヤバイでしょ!

○東京Z 64-59 八王子

一方攻撃はのほうは少しノッキングを起こしたような感じだったかな。相手の守備もあるだろうし、わちゃわちゃした中でファウルがもらえずTOしちゃう場面も目立った。

得点が伸びず、ビハインドの点差が少しずつ広がってたゲーム中盤、ケントHCは攻撃を活性化することのできる「井手を使う」ことを我慢してた(と想像してる)
守備で消耗させるのではなく、温存した上で攻撃面での爆発力に期待する――。

まさにそのとおりの展開になった。

期待に応えた井手もすごいけど、ケントHC、名将なのでは?!

私の中の「ヒーロー賞」

今回の世田谷開催、チケット買うの出遅れて1F立見席だったんだけど、コートは近いし立って応援するほうが性に合ってるしで、個人的には「一番いい場所」だったりする。
Zgirlsも至近距離で拝めるし。ありがたやありがたや。

ところで、未だホーム負けなしですか。
ひとつたりとも負けたくはないけれど、なんかフラグになっちゃいそうで口に出して言いたくない、そんな気持ちもあったりして(^^;

*  *  *

(余談追記)
この日は東急電鉄プレゼンツ。HTに「のるるん体操」があったんだけど、Zgirlsが踊ると子供向け体操ですらおそろしくカッコよく素敵になるという発見。
あと、AYUMIさんが歌詞口ずさんでたのよかった(はぁと)。


2024年11月16日土曜日

翳りゆくひと。[067]


[067]

老人ホームへの入居日が確定した。

あっちゃんが5月28日10時半。
マサさんが5月29日10時。

28日は火曜日なので、月曜・火曜と休暇を取れば、あっちゃんの引っ越しまで土日含めて3日間準備ができる。3日目は平日だから役所とか何らか手続きが必要ならその日に対応しよう。

マサさんのほうは、さくら老健に任せてしまっていいという話をいただいていた。家族のほうとして特に準備が必要だとも思えなかったので、それは甘えさせてもらうことにした。

あっちゃんの準備とマンションの片づけのために、今回わたしの妻が同行してくれる。
妻の予定を確認した上でで、往路の航空券と現地の宿泊3日分の予約を行った。
復路については、何があるかもわからないし、最悪翌日になるということも可能性としてはありうる。費用はかさむが当日予約することにした。

入居日までおよそ10日。
最後の週末は「準備のための準備」に忙殺されることになる。

あっちゃんの荷物。
入居にあたり必要なもののリストはグッドライフからもらっていたが、他に必要なものはないか、考えながら改めてリストを作っていく。洋服などもあるから、準備は女性同士のほうがいいだろう。現地での準備は妻に任せることにしよう。
あっちゃんの保険証類や飲んでる薬も必要だ。

契約のための準備。
マサさんあっちゃんの印鑑と住民票のほかに、保証人になるわたしの印鑑と印鑑証明が必要になる。自分の実印を見るのはなんだか久しぶりだ。

あっちゃんから預かるもの。
保険証類に加えて、マイナンバーカード、通帳やキャッシュカード、クレジットカードといった「金」関係。もちろんマンションの鍵も。
生命保険とか、そういう「大事な書類」は、ひとつひとつ確認しておく時間はないだろう。内容にかかわらず、すべてまとめていったんわたしの自宅に送ってしまうことにしよう。

ほかにもマンションの売却関連の準備とか、関連して電話やインターネットの解約のための書類の準備、郵便物の転送の届出書類の準備とか、リストアップするだけでわたしの頭はオーバーヒートしそうだった。
ただ、このリストがちゃんとしてないと、事態がスムーズに運ばないかもしれない。そちらのほうがリスキーだと考えていた。

そんな状態のわたしに、あっちゃんから電話がかかってきた。

『どこかに行くって言ったのかしら』

言ったよ。決めたよね。面談だってしたじゃない。

『もう少しここにいようと思うんだけど』

怒っているつもりはないけれど、ここは強く言わなければならない。
それはもうできないから。できないんだよ。

『いろいろ考えちゃうと眠れなくて』

わたしだって眠れない日々が続いている。
それこそ布団に入ると頭の中で段取りのシミュレーションが始まってしまってどうにもならないのだ。

もちろん、できることなら、丁寧にすべてを片付けたい。
でもそのために、自分の暮らしを蔑ろには、疎かには、できない。あたりまえだ。

矛盾するようだけど、どれもわたしの本音なのだ。入居まであと1週間。がんばれ。

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2024年11月15日金曜日

翳りゆくひと。[066]


[066]

半休扱いで仕事を抜けたわたしは、N銀行に出向いた。
ATMからさくら老健の4月分の利用料を振り込み、そのあと発券機で番号札を引いて窓口の順番を待った。

マサさんとあっちゃんの老人ホームへの入居の初期費用は、ATMで手続きできる額ではない。
窓口で手続きするにあたり、本来は名義人本人がそれをしなければならないことはもちろん承知している。
だが、こんな状況である。「なんとかなりませんか」という相談をしたかったのだ。

この大口振込の問題は以前から気にはなっていて、実際にどうしたらいいだろうかと諸々経験のありそうなSS社にも相談をしていた。

「老健でお父様の外出許可を取って、車椅子を銀行まで押して行って振込をしてもらう、ということはできると思います。当方で対応させていただけますので」

ウチコシ社長はそのように言ってくれていたものの、入居前には支払いを済ませなければならないので時間な猶予があまりないし、マサさんを連れ出すこと自体があまりに煩雑であり大変だとも思っていた。わたしが手続きできてしまえばそれに越したことはない。

「これ、父の口座なのですが、本人が今回老人ホームに入居することになりまして、その費用の振り込みをこの口座からできないかと思い、今日はうかがいました。本人は今施設におりまして、認知症もあって本人が対応することがなかなか難しいので」

わたしは通帳、それからグッドライフからもらっていた金額と振込先――グッドライフの口座もこのN銀行のものだった――が書かれた書類の画像データを提示した。

「なるほどお話はわかりました。少々確認いたします」

窓口の方はいったん裏へ。頭ごなしにNOと言われなかったことで少し希望があるようにも感じたのだが。

「お待たせいたしました。本日、ご本人様確認ができるものは」
「はい」

マサさんと、そしてわたし自身のマイナンバーカードを出した。

「お届け印はお持ちですか」
「はい、持ってます。それから念のため、委任状もあります」

委任状と言っても、わたしがマサさんの名義で作ったもので、『この口座に関する一切の手続きを委任する』といった文言を書いておいた。押印もしてある。

「もう一度確認してまいります。お待ちください」

ダメで元々。そう思っていると。

「振込の対応させていただきます。こちらの振込依頼書にご記入ください」
「えっありがとうございます。助かります」
「それから委任状はこの原本をこちらでいただいてもいいですか」
「どうぞどうぞ」

こんなものでよければ、などとは当然言わないが、委任状にそれなりの効果があったということなのかな。
これが地方銀行の良さというか、メガバンクではこうはいかなかった気がする。地元の企業と地元の人のために、融通と言ったら語弊があるかもしれないが、骨を折ってくれたということだと思うことにした。そしてその行為のひとつの証憑として委任状を利用してくれたのだと。

ありがたい。

銀行を出て、グッドライフのミズマキさんに送金が終わった旨を一報した。まもなく入居日も確定するそうだ。

電話を切って、そして改めて通帳を見る。

間違いなく老人ホームへのイニシャル費用が振り込まれている。
だが一方で、昨年夏に証券口座を解約して得た「残高」が、当然のことながらかなり減ってしまった事実もそこにあった。

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2024年11月13日水曜日

琵琶湖より愛をこめて。

今回今さらながらに見てみた映画は「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」です。
改めて言うこともないですが、翔んで埼玉の続編です。


正直前作のインパクトがすごかったので、「別に続編作らんでもよくないか」みたいな気持ちはありましたが、日本埼玉化計画がある以上当然のこと、という気もしないでもないです。
やってることは基本的に何も変わらず悪役側も味方側も分け隔てなくその地域について愛を持ってディスる、それだけです。それが十分楽しいです。
前作が「げらげら」なら、今作は「けらけら」ぐらいですけど。スケールは大きいかもしれないけど繰り返しなんでね。

楽しかったですよ。頭っからラストまで。それ以上この映画に何を求めろと?(笑)
個人的にはやっぱり浦和vs大宮のトコが一番好きだったりしてね(^^;

そうそう、杏さんのオスカルっぷりは最高でした。ハマり役ですね。
そして今作も二階堂ふみさんの無駄遣い(大笑)。

・・・エンディングのはなわの歌が意外に良かったわ~。ださいたま、ならぬ、咲いた埼玉。


2024年11月12日火曜日

フィギュアスケートの日。

会場でフィギュアスケートの競技会を見たことがありませんでした。アイスショーも未経験。
そういえば長野五輪のときのチケット、スケート競技は申し込まなかったな。スキーばっか。

でも競技そのものは大好きで、テレビで中継があれば欠かさず見るし、6種類のジャンプも普通に見分けられるしエッジエラーに気づく程度には「観戦オタク」でもあったりします。

一度は生で見たかったんです。特に昨今日本人選手が強いというのもありますし。

でようやく今回それがかないました。2024グランプリシリーズNHK杯(2日目のフリー演技の日)に行ってきました~!!


代々木第一の2階席ですが、角度的にもすごく見やすい席でした。よかったよかった。
時系列でちゃんといろいろ書くと大長編になりそうなので、かいつまんで箇条書き(^^;

  • アイスダンスの競技開始が12:00。ペア、男子、女子と続いて終了が21:45。長い。長すぎる、と思ったものの始まってしまえばあっという間。むしろ全競技を一気に見られたことが良かった。が、やはり帰ろうとしたときには背中と尻がバキバキに固まってた(笑)。
  • 思ったほど寒くない。ダウンとかブランケットとか用意してたのに(笑)。ただいつもそうとは思えないんだよな、周囲の様子を見るに。
  • 客席のおばちゃんたちの「圧」が強すぎ(@_@)。でも案外若い男性も「ふぅ~」とかアイドルに向ける声とはちょっと違う絶叫してた。たぶん友達にはなれない。
  • トイレは会場の中よりも外に出たとこのトイレのほうが早いと思われる(特に女子)。半券で再入場可能なので。
  • メシは事実上売ってないので、買って持ち込んだほうが良かったね。原宿駅のコンビニまで買いに行くハメに。
  • 会場内で高橋大輔に遭遇。横のグラサンのオンナは・・・あ、村元哉中か。てかもうアイスダンス終わってますけどいいんすか?(笑)

  • 個人的にアイスダンスの「ツイズル」が好き、ということを認識(笑)。
  • アイスダンスのトップ選手の演技の直後にペアの下位の選手の演技を見ると、同調性の差に驚く。
  • りくりゅうは会場の盛り上がりほどには出来は良くなかったかな。ただ細かいところなので来シーズンまでには調整してくれるだろうし、何より「魅せる」部分についてはトップオブトップであったのでは、と。
  • 生でジェイソン・ブラウンが見られて感激。上手い。表現も含めてとにかく上手い。エッジが氷に当たる音が聞こえてこない。すごい。
  • 今回の出場、なんかアメリカとイタリアに偏ってる気がしたのだけど、世界の勢力図が今現在はそうなってる、ってことかな。マリトッツォ(嘘です。マッテオ・リッツォね)はまだまだ良くなりそうね。
  • 三浦佳生。6分間練習でジャンプを失敗して、それを不安要素として本番も引きずってしまったかのよう。本来は圧倒的な滑走速度が持ち味(テレビで見てても「速えぇ」って思うほど)なのに、慎重になったのかスピードが乗らなかった。残念。
  • 鍵山優真。冒頭4Fを見たこともないぐらい「きれいに転倒」したのには驚いたけど、内容は圧倒的。相手は世界のみ。
  • その鍵山、競技前とキスアンドクライの表情が違いすぎる。あれはおばちゃんたちイチコロだわ(←)。
  • 君が代聞けてよかった。
  • 女子は言うことなし。青木、千葉のノーミスの演技はもちろんお見事(青木さんの3Lz3Loのコンボはインパクト抜群)。何より世界一の坂本花織ですよ。あの2Aの飛距離の凄さ。ひとつひとつの技術の正確性。単純なスケート技術。圧倒的な迫力。会場を巻き込む吸引力。何もかも素晴らしかった。これを生で見られたこと、末代まで自慢したい!!
  • 君が代聞けてよかった。しかも日の丸3つ。

いやー、ホント楽しかったわ。
唯一残念だったのは“推し”の住吉りをん選手が出てなかったこと、かな。


2024年11月11日月曜日

浦和っぽいのかも。

前半、とにかくディフェンシブサードから「出る」ことすら許してもらえず、ゴール前に次々にクロスが入り、CKを連続で与え、相手のシュート数だけがどんどん増えて・・・という時間が長くて「こりゃヤバイ」「とにかく耐えろ」と思うばかりで、失点は時間の問題かも?という雰囲気だったのは確か。

でも一方で「ちゃんと守れてるな」という気持ちもどこかに持ってた。
ラインの上げ下げはちゃんとできてたし、CKになるシーンでもただ逃げるのではなくて迷いなくエンドラインに出してる見えたから――相手CKは守れるよ、という自信?

攻め疲れってあるだろうし、ただでさえ前がかりなスタイルの広島だからね、「隙」が生まれたのもどこか必然だったのかもしれない。
それを生み出したのが浦和の守備だった、と言ったら言い過ぎかしらね。
松尾はウイング、関根はウイングバック、みたいな立ち位置もよく機能してた。

○浦和 3-0 広島

1点リードで迎えた後半は、コンディションの差もあってすっかり浦和ペース。

生まれた2点目は相手プレスを裏返すビルドアップも、松尾の超高速クロス(シュート?)も、そしてそのボールから目を離さずにしっかり当てにいったリンセンのヘディングも、すべてが「かみ合った」ゴールで、素晴らしいのひと言。

3点目も交代で入った前線の選手が全員絡んでのゴール。言うことなし!元気~!!(感涙)


これで3試合連続無失点。
まずはしっかり守ろうよ、というマチェイさんのスタイル。そして相手の状況を見て攻撃に出ようというマチェイさんの考え方。
勝負強さということよりも、「なんだか浦和っぽいな」ってことをより大きく感じている。


2024年11月9日土曜日

連勝ストップ。

連勝ストップ!
この言葉「勝ってないと言えない」やつなので少し自慢げではありますな(笑)。

横浜EX 75-68 東京Z●

上位のエクセレンスに「好調アスフレが挑む」という図式だったこの一戦、勝負の分かれ目は、やはり1Q残り3分を切ったところでの「6-16」とリードしたところから、気が付けば2Q5分の「27-16」まで走られてしまったとこよね。

この時間帯、とにかくリバウンドが取れなかった印象がある(スコアちゃんと見てるわけじゃないんだけど)。
このところの好調を下支えしていたのがこのリバウンドだったと思ってるので、それが崩れるとリズムが失われていくってことだろうなと思いつつ見てた。


「俺たちのよく知ってるアスフレ」ならそのまま大量得点差で負けてたんじゃないかと思うんだけど、「今季のアスフレ」は一味違う。
3Qに「14-26」としっかりカムバックして、ゲームを壊さずにきちんと戦い切った。

負けたのは残念だけど、すごく希望も見えた上位との一戦だったんじゃないかな。
Game2、きっとチャンスあるよ。

・・・といいつつGame2はバスケットLIVEもできないんで・・・現地のみなさん、よろしくです(平身低頭)。


2024年11月8日金曜日

翳りゆくひと。[065]


[065]

老人ホームへの入居準備と並行して、マンション売却の話も進めなければならない。

最終の見積のために不動産業者が確認のためにマンションに来てくれることになっていたのだが、それに対して間に入ってくれているSS社イワキさんに「例によって母がそのことを失念している可能性が高いので、よろしくご対応をお願いします」とメールを一本入れておいた。
イワキさんのことは施設見学で2日間一緒にいたし、名前を出しても「?」というリアクションがないので、おそらく覚えているだろうし。

そのほか、売却に向けて必要なもののリストも送ってもらった。

実印。
マサさんの実印は手元にある。マサさんの部屋から見つけて回収済みだ。

印鑑証明と住民票。
マサさんのマイナンバーカードはわたしが持っているので、コンビニで発行しておいた。
当然のことながら、マサさんの住民票を出すとそこにはあっちゃんの名前も記載されている。

登記済み権利書。
これが最大の問題だ。もう一度マサさんの部屋を本格的に探さなくてはならない。
ただ、仮に見つからなかった場合も、マサさんとの面会が必要になるものの行政書士が対応可能という話も教えてもらった。少し気が楽になった。

固定資産税納税通知書。
これも前回リビングテーブルの上の郵便物の中から回収して、わたしの手元にある。

銀行口座。
売却代金の振込用。これはマサさん名義のN銀行の口座が都合が良さそうだ。老人ホームの利用料の引落し口座もこれになる予定だから。

準備のできたものはひとまとめにしておこう。
わたしは100円ショップでチャック付きのポーチやら何やら、整理用の諸々を買い込んだ。

そしてホームとあっちゃんの面談日当日である。
わたしのスマホが震えた。相談員のミズマキさんからの着信だ。

『お母様、今日は来訪の件、ちゃんと覚えていらっしゃいました』
「良かったです」
『無事面談も終わりましたので、入居日程を決めていきたいと思います。早ければ20日の週、受け入れの都合もありますので、お父様とお母様の入居日は別になるかと思います』

そうか、入居できることになったのか。良かった。本当に良かった。
ん、20日の週だって?もう来週じゃないか。

もちろん平日日中は仕事をしているわけで、すっかり余裕のない日々をわたしは送っている。何かこう、時間の急流に飲み込まれているような感じさえある。

いずれにしてもさすがに来週の、しかも前半は難しいんじゃないだろうか。
あっちゃんの入居準備の際には、妻も同行してくれるということになっている。そうしたことも含めて。

「こちらの希望で恐縮ですが、あまり長期の休暇がとれるわけではないこともあり、20日の週であれば可能な限り週の後半、できれば週末のほうがありがたいです」

念のためSS社イワキさんにも同じ内容でメールを入れて、調整を依頼した。

ともあれ入居が決まったことは喜ばしい。が、漫然と喜んでいる時間はない。必要なことを、漏れなく。

まずは早速入居費用のイニシャル分の振込手続きをしなくては。

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2024年11月7日木曜日

【ら~めん】美風@戸越銀座

わりとご近所のお店で、気にはなってたんだけどなんとなく機会がなかった「麺や 美風」に初めて行ってきました。


メニューはいろいろあるようなのですが、店の外壁にでかでかと『コラーゲンたっぷり濃厚鶏そば』って書いてある以上、「鶏白湯そば(普通)」(850円也)しかないっすよね!
「普通」って書いたのは、券売機がちょっとややこしくて、「普通」の表示を探さないと特製とかになっちゃうもんだから。

カウンターから厨房の様子をうかがいます。
調理はご主人ひとり(フロアもひとり)。手元までは見えないのですが、メニューの数も多いので何かと大変そうですがてきぱきてきぱき小気味よく動かれてますね。さて。

「お待たせしましたー」

白く不透明なスープに細麺、これぞ鶏白湯!!
細く刻まれたキクラゲと鶏チャーシュー、緑の刻み葱、そして穂先メンマが見えます。ビジュアルも間違いない!
写真はインスタ(2枚目)に上げてます→リンク

ではまずスープから。レンゲから感じる重量感(笑)。

「お?ちょっとしょっぱいか?」

脳みそが騙されそうになりましたが、これは塩分ではなくて濃厚な鶏の出汁だ。うまいっ。
飲めば飲むほど旨味を感じます。麺よりもスープが先になくなりそうだったわ(笑)。

細麺もスープによくマッチしてるし、具材ひとつひとつも奇をてらったものでなく美味。
あっという間に完飲完食してしまいました。
聞けば「武一」の出身だとか。諸々納得であります。

ランチタイムセットで頼んだ玉子かけごはん(150円也)を食べるの忘れちゃうぐらい一心不乱に(汗)。
玉子かけごはん、刻んだ鶏チャーシューとか乗っててお得感はすごくありましたが(これも「武一」と同じスタイルか)、味の面では特に特徴はなかったかな。ふむ。

ごちそうさまでした。また別の味も食べに来ます!!

最寄りは都営浅草線戸越駅A3出口。二国(国道1号線)の戸越銀座信号から戸越銀座商店街を東(戸越銀座駅方向と逆)に入って左側2軒め。カルディとセカストの入ってるビルの次。


2024年11月5日火曜日

臆病者が眠れない夜。

ただ待つしかできないことはわかっていて。
だけどただ待っていられなくていろいろ想像して。

バッドイメージばかり湧いてきて。
かろうじて出てきたいい想像の先にも悪い結果を予想したりして。

今夜も眠れなかった。

誰だよ俺のこと「楽天的だな」って言ったのは。俺はただの臆病者だ。


2024年11月4日月曜日

翳りゆくひと。[064]


[064]

面談の日程が決まった直後、わたしはあっちゃんとホームとの面談に同席してくることになったセイコさんにメールを入れた。

「面談への同席、ありがとうございます」
「入所の件は納得はしているはずなのですが、突然思い出したように、もう少しひとりでやってみたいなどと言い出したりするのが少々心配です」

これに対し、すぐに返信があった。

『「ここを離れたくない」と泣いておられた方が入所後、別人のように明るい表情で暮らしていたり、ひとり暮らしのときは「生きていてもしょうがない」と言っておられた方が他の入居者と嬉しそうに過ごされていたりもします』
『認知症になると新しい環境に抵抗感が出るのは自然なことです。施設スタッフの方は豊富な経験から上手に対応してくださいます。どうぞご安心ください』
『お母様ももともとお友達付き合いのできる方です。きっとすぐに環境に馴染まれると思います』

セイコさんがそう言うのだから、きっとそうなんだろう。プロの言葉には本当に力づけられる。
今わたしがすべきことは、入所までこぎつけること、その一点だ。

面談日を前に細かい準備も進んでいく。特に何がということでもないのだが、わたしも何やら心中穏やかではなかった。

相談員のミズマキさんからは既往症の質問があったり、また、入居に必要なそれぞれの健康診断も滞りなく完了したとの報告を受けた。

あっちゃんの健康診断はいつものクリニックで対応してもらったそうなのだが、当日「今日は受診の日でしょ」と電話しておいてよかった。
必要なのはそういうひとつひとつの積み重ねなんだな。

5月10日、マサさんとホーム側の面談は問題なく終了した。認知症+車椅子という立派な介護状態でもあるし、面談の席にはオオヌキさんはじめスタッフの方々もいるし、何よりマサさん本人が穏やかに「はいはい」という感じなので、当初から何も心配はしていなかった。

やはり気がかりなのはメンタルの上げ下げが激しいあっちゃんのほう。
5日後か、明後日か、とついついカレンダーを見上げることが増えた。

そして前日。仕事を終えた直後のわたしのスマホが震えた。

『グッドライフのミズマキです。明日面談なのでお母様にお電話したところ、そんな話はまったく知らないとおっしゃってて』
「わかりました。わたしのほうから連絡をして、説明をいたします」

ふぅ。またイチから説明か。何て言おう。
頭を巡らせていると再び着信が。あっちゃん本人だった。

『グッドライフってとこから電話があったんだけど、わたし、どこかに行くって言ったのかしら』
「そうだよ、マサさんと一緒に暮らせるところに移るってことでこの間申し込みもしたじゃない。その施設の人が明日会いに来てくれることになってるんだよ」
『そうなの?ぜんぜん覚えてないわ』
「一緒に見学に行ったところだよ。準備はちゃんと進んでるから。明日はセイコさんも一緒に来てくれるし、グッドライフの人もいい人だから心配いらないよ」
『そうなのね』

意を決して言葉をつなぐ。

「今月中には引っ越すことになるからね。そのつもりでいてね」

もう何かを選択できるような段階ではないのだと納得してほしかった。

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2024年11月3日日曜日

コイズミさんのKKBCに行ってきた。

余韻、ですね。
ライブの興奮を引きずったまま、カラオケでも行って反芻しようかとも一瞬思ったんだけど、自分の歌でその感動を上書きしてしまいたくなくて早々に帰宅して、余韻を噛みしめつつこれを書き始めています。

先日予告してたようにKYOKO KOIZUMI TOUR 2024 BALLAD CLASSICS、通称KKBCに行ってきました!!

※以下、まだツアー始まったばかりなのでできるだけネタバレしないように書くつもりではありますが、これから参戦という方はお気をつけくださいね。


初めての新宿歌舞伎町のMILANO-Za。舞台装置もあるのかな、少し演劇みたいな印象もあるセット(とコイズミさんご本人も言ってたね)

開演のベルが鳴り、登場したコイズミさん、シルバーのドレスに“オペラパンプス”(何らかのネタバレ)。そのお姿に「今年も拝めたー」と(笑)。

というかですね、ワタクシの席は前から8列目!!KKCPのときほどではないにせよ、肉眼で表情まで見られる良席!ありがとうチケぴ!!
いつものように一曲ごとにステージの後ろのほうでのどを潤すキョンちゃんなんですが、その水が乗ってるテーブルに「青いアレ」があることまで視認できました。ということはアレ、やるんですね!!(何らかのネタバレ→大ヒント

前半の中盤の「乙女心三連発」(小泉今日子ご本人談)
はヤバかったっすね。ステージのほうに吸い込まれそうになったというか、意識飛びそうになったというか。特に3曲目がまさかの!!BCシリーズには収録されていないけれど、個人的に十割大好きなあの曲!!(何らかのネタバレ)

そう、セットリスト、期待どおりの部分もあれば意表を突かれるところもあって。
「バラード」と銘打ったライブで、ブギウギな曲が2曲もあるんですもの!(ああ、これはもう完全にネタバレ。答え書いちゃってるわ)
キョンちゃん、MCでも言ってたけど、「みんな知ってるでしょ?私がそういう感じなの」ということで、まさしく。それがまた楽しいのよ!!ねぇ。

休憩をはさんだ後半もなんて言うのかなぁ、もうね、溶けました。記憶曖昧ですもの(笑)。

本編ラストはアルバム「BCIII」の中でも超お気に入りだったあの曲で・・・もう何も書き残せるような言葉がありません。

素敵でした。本当に素敵でした。

宝石のような楽曲(小泉今日子本人曰く)たちを、ますますブラッシュアップされたボーカルでこうして届けてもらえたことが、何よりも素敵なことだったと。

ありがとう、キョンキョン。またね。



2024年11月2日土曜日

京浜東北線は俺たちのホーム。

仕事から帰宅したところでちょうどHT。配信を確認すると10点リード!

そしてそのまま「想定外」のこともなく、リードを広げて完勝!
そのあと前半を振り返りました。勝ったからね~(笑)

○東京Z 73-58 新潟

「勝ってる」という経験が自信になってる、そんな感じなのかな。
シュートが落ちてもミスが出ても慌てる様子が見えない。立ち戻れる自分たちのスタイルがあるから、そんな感じ。
ま、そのスタイルって何?って言われると困るけどさ、毎度書いてる「シンプルにやるべきこと」なんだと思う。
あとはリバウンド!これは効いてる!

もはや「京浜東北線沿線は俺たちのホーム」(^^;
Game2もこの流れで!
ちょっと用事でライブ見られません。現地のみなさん、今日もよろしくお願いします。


鬼が笑っちゃう話だけど、順位表を見ると「五分五分」あたりの成績を残してるチームがごちゃっといる。この「中位」同士の対決で勝利した意味はことのほか大きく、ついでに言うと、B1経験のあるチームからの勝利はことのほか嬉しいよ。特に僕が(笑)。


2024年11月1日金曜日

自宅トレーニング[シーズン3]#25

今月は結果だけ。


【2024年10月度】
加圧トレーニング:1回[自宅トレ通算242回]
寝起き素振り:21回
月間さんぽ歩数:約45万歩

計測
前月比:   体重-0.1kg 体脂肪率+0.2pts
前年同月比: 体重+1.6kg 体脂肪率+1.2pts
2013年7月比:体重-7.2kg 体脂肪率+4.6pts

前月のトレーニング→コチラ