ほむほむのおすすめ第3弾、村田沙耶香「さツじん出産」を読了。
例によってタイトルは一部伏字扱い。なんだか恐ろしく速いスピードで読み終えてしまった気がする。なんでだろう。
物騒なタイトルだが、生と死、あるいは生と性といった人間(あるいは生物)の根源的な部分にまつわる短編集。
内容については書かないけど、冒頭の表題作を読んで、「この作家さんは何ということを思いつくのか」と驚く。驚くというか恐ろしいというか。
とにかくこちらの価値観とか倫理とか社会性とか、自分が普通だと思ってることが全部丸ごとひっくり返されてしまう。
なのに物語の世界ではそれが当然の文化で社会で常識なのだ。その違和感とか怖さたるや。
逆に今自分の生きる世界の「危うさ」みたいなものも感じてしまう。
気持ち悪い。
なのに、逃げられない。
僕にとっては十分強烈なホラー作品だった。何てもんを読んだんだろう。
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