太陽の塔って言わずと知れたEXPO70のシンボルで、現在も万博公園すなわち大阪に聳え立ってる。
でもこの話は京都に住まう学生の話だ。そんなに遠くはないけどな。
不思議と言うか疑問と言うか。だけど読み進めていけば、その理由がわかる。いや、わかってないかもしれないけど。知らんけど。
ほむほむのおすすめ第1弾(実際にはおすすめされてないのかもだけど、「穂村弘の読書日記」に登場する一冊です)、森見登美彦「太陽の塔」を読了。
冒頭から主人公のストーカー体質が正直気持ち悪くて、まさかこれは小説ではなくてエッセイだったりしないよなと恐怖感を感じてたんだけど(笑)、「ああ、これは紛れもなくファンタジーだ」と。
だから、太陽の塔なんだよね。
恐ろしいほどでかくて、何を見てるかわかんない形相で、吸い込まれそうで踏みつぶされそうで、でも圧倒的にカッコよくて。爆発で。そして「宇宙遺産」。
あれこそが若者が妄想する世界――ファンタジーの世界のものなのだと。
詳しくは読んでくれ(投げやり)。
僕だけだったのかもしれないけど、たぶん大学生ってふわふわした5センチぐらい宙に浮いた生活と何の役にも立たないどころか浪費する時間の中の生きてるはずで、ただただそのことを書いた小説だった。ま、要するにだ、びっくりするほど内容はないよう、なの。
でもそれが案外、いや、とっても心地よかったりするわけだ。ノスタルジーだけどな。
『ちょっと寂しいときにだけ、かまってくれれば十分だ』
『我々の日常の大半は、妄想によって成り立っていた』
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