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9月になり、さくら老健から8月分の利用料の請求書が届いた。
ほぼ説明を受けていたとおりの金額だけど、思わず12倍してしまい、やはり先立つものは必要だと実感する。
ランチタイムにマサさん名義の通帳を持ってN銀行の支店まで出向き、ATMで振込の操作を行う。
『この通帳からの送金はできません。窓口までお越しください』
先月も送金の手続きがなぜかできなかったことを思い出す。でも出てるメッセージは違う気がする。まさか名義人以外が操作してることがとがめられるとか?
「父の代理で、本人の老健の利用料の支払い手続きをしようとしたんですが。この請求書です」
「ああ、さくら病院のところの」
さすが地方銀行、地元の企業には詳しい。
「実は、2年以上も振込などが行われていない70歳以上の方の口座から送金しようとする場合は、いったん確認をさせていただくことになっているんです」
「あ、それはつまり特殊詐欺防止の」
「おっしゃるとおりです。今回は請求書も含めて本人確認をさせていただきましたので、以降はATMで操作していただくことができます」
非常に納得感のある出来事だった。が、わたし自身は午後の就業時刻に自席に戻れなかった。
同じ日、帰宅すると再発行されたペースメーカー手帳も届いていた。差出人は病院ではなく、機器メーカーからの直送だった。
念のため手帳の内容をスキャンしてデータとして残し、現物はさくら老健に向けて発送した。「次回検査は12月1日と聞いています」とのメモ書きを添えて。
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