2021年3月5日金曜日

Ford GT40がLe Mansに挑む。

今回今さらながらに見てみた映画は「フォードvsフェラーリ」です。
1960年代、ル・マン24時間レースで圧倒的な強さを誇ったフェラーリに、米国の巨人・フォードが挑む、という実話+αのお話。
さすがにこのころのモータースポーツについてはよく知らない(^^;


タイトルにあるように物語のベースとなるのは企業間の戦いで、ただ「スポーツ」から想起される正々堂々なことというよりも、もうちょっとビジネス寄りのドロドロした争いが発端になってる。というか、エンツォ(・フェラーリ)に対するヘンリー(・フォード)II世の「ムキ~!(怒)」という私怨にも近いものだったね。

ただそれ以上に大きく描かれるのが、チーム作りを任された元ドライバーのシェルビー(マット・デイモン)と、エンジニア兼ドライバーのマイルズ(クリスチャン・ベール)を中心とした人間模様。
これが実におもしろい。

「勝利」が至上命題とされながらも、「組織」の一員としてのジレンマもあって。
支える家族、理解のある仲間、ゲスな上役、何よりも本人のプライド。シンプルなのに鮮やかに描かれた。

マット・デイモンが(なのに)案外姑息な手段を使うとこは「意外~」と笑ったりもしたけど、ことこの映画に関しては、もう圧倒的にクリスチャン・ベールの存在感!!
「普通には生きられない」自分を認識し、ハンドルを持つと冷徹さ熱量が同時に現れてくる、そんな男の表情を強烈に見せてくれた、と思う。
バットマンのイメージが強かったので、もっと大きい人だと思い込んでたけど、案外背は高くないのね。痩せた感じもドライバーっぽくてグッドでした。

そして迎えた“Le Mans 66”。フォードチームの結果は、そして未来は・・・・二重のビックリでした(ナイショ)。

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そうそう、書き忘れてた。レースシーンの映像は、僕が今まで見たこの手の映画の中ではトップレベルだと言い切っていいかな、と。
まずはピットなんかも含めたレースそのもののリアリティですよね。
車載カメラのような映像も、タコメーターの針とともにシフトチェンジまでをていねいに描くドライビングシーンも、サイコーに素敵でした。

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