「すげえきれいなんだよ、中身が」
今回今さらながらに見てみた映画は「ホットロード」です。
いろいろと感想はあるんだけどうまく言葉にならないなぁ。何から書こう。
大まかに言うと「若さゆえ」「若気の至り」な若者がそこに“いる”だけのストーリー自体に特別なものがないこの作品で、最も重要なのはその人物描写。
少ないセリフながら表情だけでその多感さ、白さ(透明感って言うのか)を演じきった能年ちゃんに感服なのであります。
伝えられた話では “能年ありき” でこの映画の企画が進んだんだとか。それも「あまちゃん」以前に。なんか納得だわー。
だからこそ、ストーリーからはいろんなもの(特におまわりさんのお世話になっちゃうような諸々の事象)を相当削ぎ落としても成立させることができたんじゃないかな。
結果として、すごく白い(透明感って言うのか、アゲイン)映像が出来上がった。
まさに冒頭にあげた春山――原作とはイメージ違うけどそれはそれで納得できる春山像だった――のセリフ、「きれいなんだよ、中身が」が映画全体に漂うことになったと思う。
そしてエンディングに流れる「OH MY LITTLE GIRL」。今まで多くの場面で使われてきたこの楽曲が、最も似合う場所だった。劇場だったら涙出たかも(^^;
やっぱり能年ちゃんは「見たい」女優さんなんだよ・・・。
* * *
カミングアウトっぽい話だけど、少女マンガをかなり読んでた時期がある。特に「別マ」と「りぼん」。古い話なので記憶が曖昧なんだけど、何か好きなマンガがあってどうしても読みたいというわけではなかった。そもそも買って読んでた記憶はないし(吉田まゆみの「アイドルを探せ」は単行本全巻買ったかも)、いったいどこで読んでたんだか・・・。床屋とかかなぁ。
そして当時「別マ」で連載してたのがこの「ホットロード」。「少女マンガの背景は白い」という僕の思い込みを決定的にした作品でもある。好きで読み込んだというよりは「印象に残ってる」マンガだ。
久しぶりに当たりな実写化作品だったと思ったのは、そうした記憶と映像がうまく馴染んだのかなーと。
↓そしてDVDパッケージのデザインもやっぱり白かった。
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