サッカー界隈のネット世界には「BS劇場」なる言葉があります。
天皇杯などではジャイアントキリング、ビッグアップセットなどと呼ばれる番狂わせが多々あり、そして数ある試合の中から、なぜだかNHK-BSがその試合を選んで中継している――あたかも試合結果を知っていたかのように――それが「BS劇場」。負けたほうのチームからすると“世間に晒される”といったイメージでしょうか。当然お茶の間は盛り上がります。
そして今季の天皇杯4回戦、NHKさんが選んだカードは[FC町田ゼルビアvs浦和レッズ]。
カテゴリーからすると2つも違うので、この試合で何かが起こればそれはもう!
浦和はもともといわゆる格下に「激弱」で、ずいぶんと恥ずかしい結果をいくつもいくつも残してきました。そんな浦和に、現在絶好調のJ3町田が当たるのですから、そりゃNHKも食いつきますわね。
去年もJ2群馬に負けて8月に天皇杯終了だったっけ・・。
レギュラー3バックのうち、DF那須とDF森脇は怪我という情報が伝えられ、DF槙野は日本代表――そして誰もいなくなった(涙)。GK西川はもちろん、攻撃の要であるMF柏木も日本代表、ここのところ1トップを担っているFWズラタンもスロベニア代表で不在。
・・・ポジティブな要素はどこにもございません。ネット界隈は「浦和www」で盛り上がる準備万端です。
そして「BS劇場」の幕が上がります。ピーッ!
・・
・・・
結局メンバー9人をターンオーバー。DFは右から加賀・永田・橋本。
加賀が公式戦でプレーするのは相当久しぶりのはずだし、橋本に至っては左ワイド以外で使われたことはない・・・心配しかない(^^;
立ち上がり町田はびっくりするほど陣形をコンパクトにして、前から圧力を加えてきた。
それ自体は想定内だけど、縦パスに対しての浦和の守備が非常に軽く感じる――いわゆる球際ってやつだ。もう少し「ドン」と行かないと・・・。
ちょっとおっかない時間帯が10分ほど続いたんだが、徐々に相手裏のスペースを突けるようになる。その鍵になったのが平川の存在。
ボールが取れた瞬間に絶妙のタイミングで裏を突く。そこに阿部(この人は休ませてもらえないw)や永田あたりから斜めに長いパスが飛ぶ。相手DFを背走させれば後はもうそこここにパスコースが見つかる。
ヒラさん、さすがです。相馬さん、関根のことばっかり考えて平川のこと忘れてたでしょ(^^;
一番心配してた橋本、むしろスタートポジションが1つ下がったほうが攻撃面での特性は出てた気がする。関根との絡みもよかった。おまけに得点、さらにアシスト。ほんっと失礼いたしました。
ここまでくれば、もう世間の皆様の期待する「BS劇場」は起こらない。ほっ。
あえて言えば「浦和劇場」。
第95回天皇杯全日本サッカー選手権 4回戦(ラウンド16)
町田 1-7 浦和○
内容的には不満はないではないけど、久しぶりの「完勝」ってやつです。
そしてどのゴールもすばらしかったっすな。平川からグラウンダーのアーリークロス、李がニアで潰れながらヒールで残して裏から高木が入ってきて蹴り込む、って5点目が好き。
うれしかったのは石原が戻ってきたこと。岩舘もか。おかえり~
そして啓太がベンチに入ったこと。啓太といっしょに決勝まで行きたいな。
忘れずに書いとかないと。町田の1点はすんごいゴラッソだった。そしてファイティングポーズを取り続けるいいチームだった。
0 件のコメント:
コメントを投稿