2020年7月25日土曜日

ようこそホテル・アルテミスへ。

今回今さらながらに見てみた映画は「ホテル・アルテミス」です。

近未来、ロサンゼルス。市民の暴動が日常化した町で、ひそかに運営されるヤバい方々専用の会員制闇病院、それがホテル・アルテミス。
WOWOWでの放送ではサブタイトルが付いていなかったけど、DVDとかにはまんま「犯罪者専門闇病院」という副題があり。

アルテミスでは厳格な規則を遵守することが求められ、それによって命が保証される。

が、とある水曜日。
銀行強盗に失敗した男たちがやって来たことをきっかけに“最悪の水曜日”になっていく・・・というクライム・アクションです。

この病院を仕切る初老の女医を演じるのがジョディ・フォスター。
いや、もうびっくりですよ。だって、あのジョディが完全に“おばあちゃん”なんですもの。顔に深く刻まれた皺。しわ。シワ。ちょっと縮んだような姿勢やなんとも老いたような歩き方は演技なんだろうけど、ものすごいインパクトでした。ただそれはネガティブなインパクトではなくて、逆に役者としての凄みみたいなものを感じたということは書いておきたいと思います。
作中でもさんざん「ばあさん」「ババア」と言われまくります(^^;

医療の未来っぽさと対比されるように描かれるアナログなものの数々(人間の感情を含めて)、ドミノ倒しのように一気にいろいろなものが崩れていく瞬間・・・。

確かに、アルテミスの厳格な規則を掲げたんだとすれば、それに反することで何かが起こる、みたいな部分をより強く描いていればもっとスリリングになったんだろうとは思いますし、ちょいと散漫に感じるところもあった。
それでもどんな時代や状況になっても“結局は生への執着”であり、極限状態になればなるほど“理ではなく感情”、といった部分が伝わってきて、すごくおもしろかったな。

特にラストシーンは好み。「やっぱこうでなくっちゃ」みたいに膝を打った。
そしてスタッフロールの最後に。

THE STAFF OF HOTEL ALTEMIS HOPE YOU ENJOYED YOUR STAY
AND THAT YOU'LL RETURN SOON

くーっ!おっしゃれー!!


*  *  *

クライム物をもう1本、「Mr.&Mrs.フォックス」
クライム・コメディという触れ込みだったが・・・あかん。まったくフックがなかった。どこがクライムでコメディなのよ。オシャレさも感じないし。1時間強で離脱。


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