舞台は放課後の高校、旧体育館。文字どおり舞台の上で発見される放送部部長。
目撃情報から犯行はわずか数分間に行われたものであり、しかも体育館自体が事実上の密室。遺留物もわずか。はたして犯人は誰だ。そして密室はどうやって作られたのか――。
タイトルはもちろん「ホニャララ」ではないんだけど、なんかNGワードっぽいでしょ。こんなことでぐーぐる先生に怒られても。正しい書名は写真見てね。
要するに、「ここまでにヒントは全部出したから、謎解きして犯人を当ててね」という著者からのメッセージのページがあって、僕自身何ひとつヒントを見つけられてなかったので、冒頭から読み直した、というわけ。
さすがに2回読めば「ああこれか!」と気づくことは1つ(だけ)あった。ただそれがどう事件解決の糸口になるのかは説明できるレベルにはついに到達できずじまい・・・。
解決編を読むと、その気づき自体は正解だったものの、まさに犯人同様ぐうの音も出ない感じでした。やられたー。
だってさ、学校ってさ、基本的に登場人物多いじゃん、という遠吠えをしておきますね(^^;
登場する主要な部活だけでも、卓球部、バドミントン部、放送部、演劇部、新聞部、生徒会、そして帰宅部。それぞれ複数いるんですよ!
おもしろかったです。探偵役が変人キャラなので煙に巻かれますが、全体のロジックはお見事と言うしかないです。実に「本格」でした。
* * *
創元推理文庫が続きます。しかも同じように高校を舞台とした似鳥鶏「まもなく電車が出現します」に突入。似鳥作品は過去に数冊読んでて、相変わらずのフックのあるタイトルに引かれて購入しました(^^;
タイトル例:「午後からはワニ日和」「ダチョウは軽車両に該当します」「迷いアルパカ拾いました」
・・・これ、シリーズものだったのか。「~シリーズ」とか「3」とか「~編」(「ツッパリ High School Rock'n Roll(登校編)」みたいなことだ。いや違う)とか書いといてくれよ・・・あ、帯の裏側。読んでなかった。すまん。まあ短編だし一話完結っぽいんでよしとするか。
こちらは事件の規模としては「日常の謎」に近い。
“開かずの部室” に突如鉄道ジオラマが出現したり、調理実習のシチューからジャガイモが消えたり(^^;
どんどん読み進められます。通勤電車のお供としてはべりーぐっどです。
軽いタッチなのに、それでも事件解決の後に少し“せつなさ”が残るのがこの著者のスタイルなのかもしれません。そしてその読後感こそが魅力なんでしょう。
4編めの「今日から彼氏」なんて冒頭からせつなさ全開!
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それにしても、高校ってところはいろんな事件が起こりますねぇ(笑)。
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