見ようかなー、と思ってからすでに1年以上が経過(^^;
今回の今さらながらに見てみた映画は「八日目の蝉」。
当然だろうが、こういう作品は賛否両論が大きく分かれるんだろうな。僕自身も評価に少し困ってるから。・・・何を書いてもネタバレになりそう。
物語のベースはあくまで犯罪なのだが(それはちゃんと理解しておかないと)、とにもかくにも女性、そして母性の話だ。
わずかに登場する男性はすべてダメなヤツで、女性を母にするためだけにいるような存在・・。とほほ。
だもんだから、僕にとっては「わかったようなわかんなかったような」、だ。でも何かが残った。
それは原作の力、演出の力によるところも大きいだろう。「子供」の自分探しのロードムービー的な作りと、一方「母」には冒頭以外では心の中を一切語らせず、すべて演技で見せようとしたのは強い印象として残った。
そしてそれを演じきった永作博美。時間の経過と愛情表現と、逃亡者である不安と。表情というか、顔そのものが変わっていくようで。すごいもん見たような気がする。
周囲の女優陣も見事だ。最後の最後まで感情を押し殺したような井上真央、自らの思いが届かない瞬間に暴発する森口瑤子。ちょっとした姿勢やしぐさで社会とのミスマッチを表現した小池栄子、そして純粋に「母」への愛を表現した薫役の少女。
深夜でひとり見てたらちょっと怖いし、正直長いとは思うし、好みの映画ではないけれど、決して楽しい映画ではないのだけれど――。
ありえないはずの八日目に、蝉は何を見る。
ただ、「長い」と言いつつもちょっとラストが尻切れ感が。それまでに心象を十二分に描き切った、という見方もあるだろうが。
もうひとつの感想。小豆島、行ってみたいな~。
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