2018年3月22日木曜日

東京駅物語。~読み鉄シリーズ1~

酔っ払った状態で古本屋に飛び込み、叩き売り文庫ワゴンの中から背表紙だけを見比べて3冊買った。
翌朝カバンの中からその本を取り出して驚いた。すべてが鉄道に関わるものだった(笑)。写真ご参照。

どうやら列車に乗って旅に出たいんだと思った。どこというあてがあるわけじゃないけど、季節が良くなったら行ってみたいな、なんて思ったり。

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まずは、朱野帰子「駅物語」
お仕事小説と呼んでいいんだろうか。東京駅を舞台に、新人女性駅員さんの奮闘記。

主人公が「なぜここで働いているのか」という大きく流れる主題はありつつも、そのディテールは細かく――たとえば、遅延、事故、誘導、案内、改札、営業といった多岐にわたる駅業務が事細かく描かれている――、そして人間模様とでも言うのだろうか、ターミナル駅に行き交う“人”の物語だったりもする。

通勤する人、旅に出る人、都会に来た人。
鉄道オタク。クレーマー。
待ち合わせ場所としての駅。

典型的キャリア上司、事なかれな上長、コワモテな指導係、得体の知れない同期、不思議ちゃんな同僚・・・。周囲の人々はなにやらわかりやすいテレビドラマなラインナップですけど、それもまた人の物語の一部。

主人公の言う「奇跡」は、はたしてこの駅で起こるのか――。まあ小説なんで「起こる」んですけど(^^;

おもしろかったですよ。何せ僕の中には多少鉄分多めに流れてることもあるので。
2時間ドラマで描ける感じの駅物語ですけど、嫌いじゃないです。はい。

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それはそうと、日々電車に乗ってて、駅の構内とかで、なんかこう嫌な気分になることって多いですけど、駅員さんのせいじゃないもんね。
そういうあたりまえのことを再認識さらせれます。難しいかもしれないけど、日々心穏やかに電車を利用したいものです。

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