2013年からおよそ3年間、待ちわびておりました。真保裕一「ローカル線で行こう!」、ついに文庫化であります。
タイトルが似通っているだけで、「デパートへ行こう!」とはまったく関係のない作品でした(^^;
赤字が積もりに積もった第三セクターのローカル線。起死回生(?)の一手として送り込まれた新社長は、経営経験がまったくない、新幹線の元カリスマアテンダント。はたして経営は立て直せるのか。そしてローカル線は存続できるのか――。
だって、痛快なんだもの。
自らを「客寄せパンダ」と呼ぶ若き女性社長が、「言葉」と「結果」で頭の固いおっさんどもをやりこめる姿なんて!
そしてその社長に巻き込まれていく個性的なキャラクター(冷ややかな副社長、事なかれの駅長、無愛想な運転手、頑固一徹な技術屋、などなど)たちの姿も。
人は決して強い生き物ではない。
だけど、そこに守るべきものがあり、仲間がいて、信じるものがあれば、車輪は止まることなく目的地に向けて回り続けることができる――そういう感じでしょうかね(^^;
この小説で「元気出ました」みたいなことを言うつもりはないし、ご都合主義と言われればそれまでのことなんだけど、それでもいいじゃないか。
すごく楽しい読書時間だったことは確かだし、何より「もり鉄」に乗ってみたくなることだけは請け負いますよ!
(ワタクシ、血中鉄分濃度高めですのでご了承ください)
・・・というわけで、「遊園地に行こう!」の文庫化、お待ちしております!
0 件のコメント:
コメントを投稿