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そんなことを思いつつ読んだのが堂場瞬一の「BOSS」。メジャーリーグを舞台に、チームを取り仕切るゼネラルマネージャーの戦いを描く。
堂場瞬一の野球に対する姿勢は「ロマンチスト」なんだろうと思う。
メジャーリーグ=フィールド・オブ・ドリームス=ベースボール。
そのスタンスは、アンチ・マネーボールと言っていいかもしれない、とさえ思わせる。
主人公であろう日本人GMの、野球に対する姿勢を真っ向から否定していくのだから。
日本人=スモールベースボール=野球。
実際にはスモールベースボールそのものには敬意はあるようだけどね。
ちなみに僕はスモールベースボール大好き。イチローもそうだけど、「スーパーカートリオ」なんてワクワクしたもの。
優劣つけられるようなものじゃないんだけどな。何せ日本人であるタカサンに対する仕打ちがひどい(笑)。
誤解なきように――堂場さんは日本人が嫌いなわけじゃないと思う。いやむしろ野茂以降のメイドインジャパンに対する愛情は計り知れない、と思わされる場面多々。市川と藤本という登場人物のことだけどね(ネタバレ)。
知らなかったんだけど、NYメッツのチームカラーは「ジャイアンツのオレンジ」と「ドジャースの青」だったんだね~。それを知り得ただけでもこの小説の価値は十二分あり、かも(^^;
この本を、人心掌握術についてのビジネス書的小説としてとらえる向きも多そうだ。でももっと純粋に楽しんじゃったほうがいいと思うんだけどなぁ。そのぐらい、「もうひとりのGM」に踊らされたよ。
・・・と、思う僕もロマンチストかな?
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