episode I からのつづき
Day1 16:00-19:00
アウェイ側スタンドは南。当然待機列も南側、すなわち直射日光バリバリなのです。しかもアウェイの洗礼、売店もない(泣)。
普通のポロシャツよりもレプリカのほうが風通しがいいかな。着替えてみる・・・特に何も変わりません(涙)。汗が身体にまとわりつくようです。あっという間にタオマフがじっとり(笑)。
開門までの30分、どうしようかと思ってたら、雲に太陽が隠れた(喜)。これならなんてことない。
「ん?雲?」
見上げると、黒く厚い雲がゆっくりと動いてきている。いきなり雨になるの?
うん、なるの(涙)。
開門時刻を迎えた頃、ポツリポツリと雨。それも超大粒。「アラレの雨バージョン」みたいなのが降り始めました。ポツリポツリならぬボツリボツリ、ですね。
まあカッパを取り出すほどでもないし、そもそもこの湿度じゃカッパ着たら蒸されてしまう。豊田スタジアムには開閉式の屋根があるんだ、今日は閉まってるし、中に入れば問題なしっ。
あ、閉まってるのか・・・。ピッチ上はとんでもない湿度だろうなぁ・・・。
中に入って確保した場所はコーナーフラッグからまっすぐ下がったあたり。なぜか。このスタジアム、壁のないところがあって(写真正面の光ってるところね)、対角線に風が抜けるんですよ♪
たぶんピッチ上には関係ないと思うけど(^^;
「だいたいさー、こんなに暑いのにペットボトル持ち込み不可ってやさしくないよなー」
わずか2つしかない売店にできた長蛇の列に並んでやっと買えたコーラをちびちびやりながらくだを巻いてみる(笑)。このときばかりはクルマで来たことを後悔。ビールが飲みたい(^^;
「おにぎり食べて」
友人からひとつもらう。ランチが結構しっかりしてたからあまり腹は減ってないんだけど、ここで食べとかないと、おそらく次は23時近く。まあ食うか。
「う、アウェイの洗礼」
冷えてて固い。つまり、その・・・マズイ(笑)。すいません>豊田スタジアム売店関係者
なんだか上手に飲み込めないよぉ。
突然、雷鳴が轟いた。本降りだ――
夕立だったようで、数分で雨は上がった。でもおかげで一気に外気温が下がったみたい。
後頭部のほうから今までとは比べものにならないくらいに涼しい風が入ってくる。身体は一気に冷やされていく。ちょっとぞくぞくするぐらいに。でも湿度は上がったみたいで汗がまとわりついているのは変わらないな。
GKの加藤と山岸がアップに出てきた。そろそろ立ち上がって、こちらもスタンバイかな。
そうか、クウェート帰りの原口は早速合流したのか。名古屋戦、相性いいからな。なにせ去年もここでゴールを決めてくれて、浦和が勝ったんだから。期待しちゃうぞ~。
ちなみに、その試合はワタクシは現場では見ておりません。このスタジアムでは2戦2敗ですorz
「あれーげんきあれー♪げーっとごーるげんきぃぃぃぃ♪」
あれ、まだおにぎりが胸につかえてるみたいで、大きな声が出しにくい。胸焼けっていうのか、これ?
Day1 19:00-23:00
胸のつかえが解消しないまま、キックオフ。
浦和の攻撃もつかえているようだけども、名古屋もまあなんというか。相手4番がアンカーに入ったようなんだけど、これは劇薬。どこかで副作用が出る。それは僕らが一番知ってる。
今度は胃が張ってきた。跳ねながら声を出すのはちょっとカンベンしてもらおう。あれ、お腹痛いぞ・・・今までとは違う汗、冷や汗が出てきた。声出すのもしんどいな・・。
試合も滞ってるみたいだし、ちょっと中座して・・・(自粛)・・・(♪さわやかな音楽でお楽しみください♪)・・・
席に戻っても案の定、特に試合は動いていない。ただ、浦和の選手から、気持ちだけは伝わってくる。その分、浦和のペースじゃないのかな。
淡々とスコアレスでハーフタイムを迎えようとしたそのとき、ケネディのポストプレイから失点してしまう。あうぅぅぅ・・。
ハーフタイム、胃の痛みは続いている。腹に目をやると、胃のあたりの張りが目で見てもわかるほど。こりゃもう一度、彼の地(笑)へ行く必要が・・・(再び自粛)・・・・・
後半キックオフ。サポーターは「Pride of URAWA」で。僕はもう立っているのもしんどい状態。これは後半45分間、選手とは共に戦えない。
選手が自ら「バツ印」を出すかのように意を決して席を離れ、スタッフに声をかける。
「体調悪いので、救護室に行きたいんですが」
救護室はバックスタンド。隔離されたアウェイ席からは扉を開けてもらう必要がある。スタッフの人が「この人を救護室に連れて行きますので開けてください」とその扉担当に言うと、「確認してきます」・・・開けてくんないの?
お前ら同じスタッフだろうが。ここにこんな青白い顔のおっさんがいるんだよ?意味わかんない。普段ならちょっとイライラするところだが、すでにそんな元気もなく。
救護室に入り、とりあえず横にさせてもらった。胸のつかえが少しラクになる。
熱は平熱、血圧も正常。「その症状だと風邪(=cold)のひき始めですね。しばらく横になっててくださいね」と毛布をかけてくれた。
扉の外からは応援が聞こえてくる。さすが浦和、ものすごいボリューム。こんな感じで応援を「聞く」なんて初体験。身体が少しラクになったせいか、試合のほうが気になってきた。
長いこと浦和の試合は見てきている。細かいところはわからなくても、サポーターの声で試合展開はなんとなく想像できる。
前半最悪のタイミングで失点したにもかかわらず、後半はなかなかいい攻めを見せてるんじゃないかな。ボールポゼッションも上回っているような気がする。
サポーターの声は徐々に一体感を増し、声量はさらに上がっていく。こういうときは、きっと何かが起こる。それが12×12の小さな奇跡。
そして、大音量の「We are REDS!!!」が、狭い救護室の壁に反響した。
・・・試合は終わった。ドクターが「マゾーラのゴールで追いつきましたよ」と教えてくれた。
「これから熱が出てくると思うんですよ。身体が受け付けないかもしれませんが、水分補給をして今夜は休んでください」
そうか、試合終了=救護室から帰れってことなんだ。このベッドなかなか居心地よかったのに(^^;
シャトルバスに乗り込み、一気に友人宅まで。勘八駐車場を使ったことで、今までで最短で帰宅できたそうだ。もちろん自分で運転して。
シャワーで汗を流し、着替え、本来ならここから宴会なのだが、先に休ませてもらうことにした。
「また豊田で勝てなかったなー。しかも見たのは失点シーンだけだし・・・」
そんなこともちょっと思いながら、お腹をさすりつつ目を閉じた。
[episode III]に続く。きっと。
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