フランスに勝ったからといって、「ニッポンつええ」などとは微塵も思えず、2列目に元セレッソが並んだな、とか、あの中だとハーフナーが大きく見えないな、とか、憲剛と寿人のコンビが見てみたいな、とか、そんな薄っぺらな感想(^^;
その憲剛の細さがフランス相手だと際立つね(失礼)・・・なんて思ってたら、急に思い出したように読みたくなった1冊、木村元彦著「争うは本意ならねど ~ドーピング冤罪を晴らした我那覇和樹と彼を支えた人々の美らゴール」。
前々から買ってはあったんだけど(半年ぐらい前かな?)、なかなかページを開く踏ん切りがついてなくて。J1のない週末、半日かけて一気に読みました。
日本代表でもあった川崎(当時)の我那覇が、ドーピング騒動に巻き込まれ、そして「無罪」を勝ち取るまでのドキュメント。
当時、ひとりのサッカーファンとして彼の無罪を信じ、「ちんすこう募金」にもちょびっと協力して、CASで勝訴したことは知っていた。が、それはあくまでも表面的なものだったのだと痛切に思った。
これはドーピング疑惑とか、騒動とか、そういった類の話ではなく、“意図的に”作られた「冤罪事件」であったということ。
当事者さえも置いていきながら展開する「罪ありき」。
そんな恐怖さえ感じることを書きながら、非常に冷静に文章を組み立てていく著者の筆致に、「サッカーファミリー」を名乗ってほしくない人物たちへの憤りと、真の「サッカーファミリー」である人々の素晴らしき努力に対する敬意が、ないまぜになって浮かんでくる。
「プレイヤーズファースト」。
感情が溢れてくるような、心揺さぶられるドキュメンタリーだった。読んでおいてよかった。ちゃんと知ることができてよかった。
発売からずいぶん時間が経っての読書感だけど、サッカーを愛する皆様に読んでいただきたい1冊です。
そしてそれは「彼」の力にもなるのだから。
* * *
ドネア、予想した以上に強かったな・・・。西岡が弱かったわけでは決してない、と思うのだけど。
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