2020年2月19日水曜日

かぞくいろ。きれいないろ。~RAILWAYS~

今回今さらながらに見てみた映画は「RAILWAYSシリーズ」の第3弾、「かぞくいろ -RAILWAYS わたしたちの出発-」です。
第1弾(一畑電車/中井貴一)→コチラ 第2弾(富山地方鉄道/三浦友和)→コチラ

今回の舞台は肥薩おれんじ鉄道。九州新幹線開業に伴い第三セクターに移管された元鹿児島本線の八代-川内を走る。

夫の急死をきっかけに、その妻と息子のふたりが、夫の実家に逃げるように身を寄せる。その実家の父はおれんじ鉄道の運転士。で、いろいろあって(笑)、妻も運転士を目指す――というのが大枠のストーリー。
この「妻」というのが有村架純演じる主人公なんだけども、単純に「母子」と書けないところがストーリーの軸になる部分で、まあ簡単に言うと彼女は周囲のひとと血縁がないわけです。

何か突拍子もない事件が起こるわけでもなく、ある程度「想像の範囲」の展開ではあるんだけど、人物描写がとてもていねいなので、じんわり染みてくるタイプの映画かなと思います。
特に主人公の夫と出会う前の過去についてはほぼ触れられていないにもかかわらず、言葉の端々に感じることができるというのはもしかしたら有村架純の凄みなのかな、なんて思ったり。
なんと言ってもあの「声」そして「瞳」!!『しゅっぱつ、しんこー。』たまりません!

かぞく“いろ”というタイトルは実に象徴的でした。
きれいないろ。南九州の海のいろ。山のいろ。町のいろ。前作がどちらも日本海側だっからねぇ。より印象的でした。
きれいないろ。対比的に描かれる東京の街を走るカラフルな電車、電車、電車。
きれいないろ。主題歌は斉藤和義の「カラー」。

じんわり。ぽかぽか。いい2時間でした。

架純ちゃん、もしかしてガチで気動車運転してたりしてないか!?

*  *  *

もう一本、地方鉄道がモチーフになった「えちてつ物語 ~わたし、故郷に帰ってきました。~」も。
こちらは福井県のえちぜん鉄道。また日本海側――とはいうものの走るのは山のほうですけど(^^;

こっちはどうも刺さらなかったなぁ。演技がどうとか脚本がどうとかはまったく思わないわけではないんだけど、何より映像の安っぽさ――最近のテレビドラマでもなかなか見ないレベル――がどうにもこうにも。

タイトルが「えちてつ物語」ということでえちぜん鉄道そのもののプロモーションであるというのなら、かなりいい出来栄えであると思います。
実際に起こった事故の話があちこちに出てくるのが、その雰囲気を強くする。「われわれは安全を最優先」というアピールね。

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