2019年1月16日水曜日

スリー・ビルボード。

今回今さらながらに見てみた映画は「スリー・ビルボード」です。

娘を殺害された母親。遅々として進まない捜査に業を煮やし、3枚の広告看板=Three Billboardsに、警察署長を挑発するような意見広告を出す。
これによって警察との対立の溝は深まり、さらには周囲の人々との軋轢も生んでいく。そしてやがて・・・というお話。もうその設定からして重たいですぅ。

背景に流れているのは「差別」なんだと思う。

登場人物の多くの白人は、黒人あるいはメキシコ人、有色人種を差別している。それが当然かのように。
だが彼ら白人たちも、社会から取り残され疎まれる存在であるという自覚というか、そういう意識も奥底に持っている。だからこそ、誰もが苛立っている。だから誰かのために、誰かを思いやる、という感覚が欠落している。

そういう感覚が見ているこちらの居心地の悪さを招いているし、深読みすれば“評価される映画”ということなんでしょうけど。

・・・ということは頭ではわかるけれど、肌感覚としてはやっぱり僕にはわかんないっす。

母親の警察に対する挑発は、意外な形で終わるわけですが(そこは強烈でした)、そこから先の展開がイマイチ理解ができないというか。昨日の敵は今日の友みたいな、それでいて勝手に先へ進んでっちゃうんだもんなー。ねぇ。

母親役を演じたフランシス・マクドーマンドはすごかったです。マジ怖かった。アカデミー納得。うん。

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