2018年9月19日水曜日

美しい星を散歩して侵略する者。

今回今さらながらに見てみた映画は「美しい星」です。三島由紀夫原作ってことで少し話題にはなってましたかね。

4人家族。父が火星人、息子が水星人、娘が金星人であると自己認識している。母は地球人。

そういう設定だともっとポップな映画かと想像してたんだけどどうもそうではなかった。

エキセントリックではあるし、主演のリリー・フランキーの怪演はあるものの・・・ファンタジーとただのヤバイ人の群像劇が入り混じったような話で、おまけに“小難しい”やつだった。

地球温暖化をめぐり、火星人と水星人は意見が違う。金星人は何も思ってない。では地球人は?
「地球は美しいのか」「人間が思う美しい地球に人間はいない」と迫ってくる意識高い太陽系の宇宙人。

・・・苦手

それにしてもラストがよくわかんなかったなぁ。つじつまの合わないこともいっぱい気になるしなぁ。僕の理解力不足かねぇ?

*  *  *

もう1本宇宙人の出てくる作品、「散歩する侵略者」も見てみました。
さんぽニストを自称する身としては「散歩」という単語が入っているだけですぐに見たくなりましたが、結局劇場には足を運ばなかったというズボラっぷりでして。

地球侵略のために調査員を送り込んできた宇宙人。人間に憑依し、その人間の周辺を調査していく。それが散歩。
その調査とは人間の頭の中にある「概念」を奪い集め、知ること。奪われた側の人間は、その概念を失ってしまうことでまるで別の人格になってしまう。

“散歩とは自分の見知らぬものを感じ取ること”

さんぽニストとしてはそんなことを思いながら歩いている。この映画に出てくる宇宙人も同じだ。
そんなことを思うとなんだか背筋が冷たくなるような気分だ。

古いSFや特撮(初期のウルトラシリーズとか)なんかにはそういう人間の標本を集めるような話もあったよね。
ジワジワとやってくる恐怖感。映画としては淡々と描いているもんだから余計に怖い。怖いけれども少し可笑しい

物語は侵略へのカウントダウンへ。はたして人間の運命は。

この作品にも環境問題とかそういった視点の話は出てくるんだけど、別に押し付けがましいわけでもなかった。うん。
むしろ人間と宇宙人の交流であったり、宇宙人個々の性格の違いであったり、その心情が動いていくところであったり、映画としての見どころはしっかりとある。
そこからクライマックスへ向けて上がっていくテンション、侵略を前に最後に訪れる人間の選択、そして結末――。

なるほどそういうラストかと唸りました(ヒント:製作が日テレだったりするんだよな。地球を救うのは日テレだから)。SFって呼んでいいのかどうかも含めて、なかなかおもしろかったぞー!
ラストにキョンキョンが友情?出演してくれたのもポイント高し(笑)。

あ、そうだ。例によって長澤まさみはエロかったです(^^;
ほかのキャストも贅沢なメンバーですが、それぞれ適材適所としか言いようがない。

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