2016年1月15日金曜日

古い日記。

♪あの頃は ふたり共

今回今さらながらに見てみた映画は「味園ユニバース」です。
[みその]と入力すると[美園]と変換される私のPCは浦和人。

僕はもともと関ジャニ∞の渋谷すばるという“ボーカリスト”が好きで、彼が映画のために歌った「記憶」という曲がこの映画を見る入口になった。

記憶をなくし、過去から切り離された「ポチ男」――ただひとつ、歌うことを除いて。その捨て犬を拾い面倒を見ながら、自分の持っているわずかな「生きるために必要なもの」を守ろうとするカスミ。ふたりの周囲には常に音楽と大阪の空気が、軽快にむやみに明るく、なおかつ重苦しく流れている。

映画の中で鍵として使われるのが和田アキ子の「古い日記」。
日記に書かれているのは、過去そのもの。未来を思う感情をも記されている記憶。そしてそれは、忘れてしまいたいこと、忘れたこと、忘れてはいなけいこと、忘れられないことでもあって。

♪あの頃は ふたり共

この歌詞に象徴されるもの。ふたりが過去から持ち続ける、生きるために必要なもの――。

ダメなもんはやっぱりダメで、クズはやっぱりクズで、そういう意味では救いようのない話ではあるんだけど、でもなぜだかハッピーな映画を見たような気分になっちゃったんだよな。
それはきっと、ラストで使われる曲が「古い日記」ではなく「ココロオドレバ」だったことに象徴される“新しい一歩”によるものなのだと。「しょーもな」。

♪押してもダメなら もっと押して その先へ

それにしても二階堂ふみは“高値安定”ですな。目に吸い込まれそうになるわ。

とまあ大変気に入った「行き場のない音楽青春映画」ではあるのですが、どうしても許せないのがクライマックスちょい手前のところの脚本。破綻してるにもほどがある。相当に残念。☆2つ分ぐらいのマイナス。ぷんぷん。

0 件のコメント: