[071]
実質的にキッチンが使えないので、ランチはコンビニ弁当。食べながらわたしは持参したチェックリストとにらめっこだ。
電気、ガス、水道は室内が完全撤去になってからの解約だが、このタイミングで解約できるものはやってしまおう。といっても今日は土曜日だから、電話窓口が平日のみというところは後日ということになるが。
新聞。どこの販売店かまではわからないので、紙面に書かれている番号にかけ、担当の販売店を紹介してもらった。
「27日夕刊までで止めてください」
『お引越し先のほうでは』
「申し訳ないです、購読の予定はありません」
テレビ。銀行からの引き落としの履歴からケーブルテレビとの契約があることはわかっていた。ただ契約関係の書類がないので詳細はわからない。スマホでケーブルテレビの業者のサイトを見てみると、ここから解約の手続きができそうだった。
まずは私のメールアドレスとマサさんの情報を使ってアカウント作成。これでネット上で契約関係が確認できるようになった。やはりテレビの契約があるようなので、これを月末付けで解約した。手続き完了のメールには『セットトップボックスを返却してくれ』という内容が書かれていた。テレビはまだ見るだろうから、あっちゃんの引っ越し当日に配線を外すことにしよう。
「電話の解約の手続きもしてきちゃうよ」
家の片づけをみぃさんに任せて、わたしは駅前の携帯電話ショップに向かった。
固定電話、あっちゃんのスマホ、インターネット。これがマサさん名義の携帯電話会社との契約になっているのは以前から確認済みだ。
今回はまず固定電話とインターネットを解約、それからあっちゃんが使っているスマホをわたしの名義に変更するつもりだ。以前はわたしの契約回線数の問題で名義変更はできなかったのだが、わたしの息子が本人名義の契約に変更したため、あと1回線はわたしの名義に変更が可能だ。
駅前のショップが道路の向かい側に移転していて少し慌てたが、思いのほか空いていたのですぐに手続きをお願いした。必要な書類は事前に準備してある。自分でもずいぶん手慣れてきてるなと思う。
多少時間はかかったが目的どおりに対応してもらい、固定電話は28日までの利用ということにしてもらった。あっちゃんのスマホは名義が変わったことでネットワーク暗証番号が変更になるが、それはわたしが覚えてればいいだろう。
手続きの最後にインターネットの解約窓口の担当者と電話で話をした。
『インターネットの口のところからつながっている光回線の機材があるのですが、それはレンタルですので返却していただく必要があります』
「はい、わかります」
『返却キットをご用意しますがどちらにお送りすればいいでしょうか』
「わたしの自宅のほうに。それからどうやら御社指定のプロバイダにも入っているようなのですが、そちらも別途手続きしたほうがいいですか」
『このプロバイダは当社とのセットですので、本日の解約の手続きを持って一緒に解約されますのでご安心ください』
携帯電話ショップを出たわたしは、100円ショップに寄ってガムテープや梱包用のヒモなどを調達、そのあと念のため、あっちゃんの年金が入金されているY銀行のキャッシュカードを使って、教えてもらった暗証番号が正しいか、確認してみた。
『暗証番号が違います』
どういうことだろう。さっき聞いたばかりなのに。
まあ今回は時間があるから慌てなくていい。また後で聞いてみよう。
070<[翳りゆくひと]>072
0 件のコメント:
コメントを投稿