2013年11月22日金曜日

ジュラルミンの口。

本(小説ばっかだけど)を読んでいると、ストーリーとは何の関係もないけれど、ちょっと気になるフレーズが出てきたりすることがある。小噺みたいなもんか。
で、忘れちゃもったいないってことで、ポメラにメモ書きしたりそのページをスマホで撮ったりして残してる。ちょっと散乱してきたので、最近のものをちょっとまとめておこうかと。

*  *  *

ちょっとだけ嫉妬心が胸に巣食う。他人の財布を羨むことほど情けないものはないけれど、財布の中身はいつも現実とワンセットになっている。何者かになりたい、何かをしたい。夢は数々あれど、その実現を阻むのはいつでもカネという現実だ。


「でも、紳士の条件の中には<時には紳士でなくなること>って項目が含まれてるの、知ってます?」
「なんだって?」
「なんでもありません」


見えもしない空気読んで、挙げ句の果てに・・・


友達といっても少しずつ虚勢を張っている。
あの人より少しだけ幸せだと自分を慰めているのだ。


「・・・やっぱり内密の話にしておいてくれる」
「いいよ。ボクはこう見えてジュラルミンの口と言われてるから」
「ふうん。そんなに固いんだ」
「ううん。すごく軽いんだ」

0 件のコメント: