夏樹静子「そして誰かいなくなった」を読了。
もちろんクリスティの名作『そして誰もいなくなった』をオマージュしたタイトルである。
内容とはぜんぜん関係ないんだけど、冒頭、主人公であるお嬢様の登場シーン。
自宅から逗葉新道を抜けて葉山マリーナへ。荷物はサムソナイトに、手土産はレモンパイ・・・・ああっあの時代!!などと叫びたくなる(笑)。葉山やヨットに縁はないけれど、時代空気は知ってるもん。ちなみに1988年作品。
(ちょっとネタバレっぽくなるけれどごめんないね)舞台は豪華クルーザーの中というクローズドサークル。乗客と乗組員の「過去」が何者かによって「暴露」され、ひとり、またひとりと「誰か」が消されていく。同時に船内にあった「置物」もひとつずつ。
――本当に『誰もいなくなった』をなぞるような設定と展開だ。
もうこの時点で相当引き込まれつつながら読んでいる。犯人探しを考えるより、素直にドキドキしようと思ったりしながら。
・・
・・・
ページをめくる手が止まらない。残りページ数が少なくなってくる。物語はクライマックスへとひた走る。と、ふと。
「あれ?これじゃ本当に『誰も』と同じ結末になっちゃわない?」
ところが。
「!!」
お見事。やられました。
こういうどんでん返しで着地するためにも、アガサ・クリスティが必要だったのかもしれないな。
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