今回今さらながらに見てみた映画は「テーラー 人生の仕立て屋」です。
テーラーでスーツ作ってみたい。そう思ってた時期が僕にもありました。
おそらくもうそういう機会はなさそうですが・・・。
文字どおり、そのテーラーのお話。
オープニング。静かに静かに流れる音楽と、シンクロするように刻まれるミシンのリズム――これでもう引き込まれました。
冒頭ほとんどセリフのない主人公から感じる、職人そしてテーラーとしてのこだわり(特にスーツの着こなし!)、そしてプライド。そんなものが画面から滲んでくるようでした。
そんなテーラーは、けれどもある意味時代の流れに取り残された商売でもある。
だから主人公の二代目ニコスはその商売を続けるために、さまざまな施策を打つことになる。
堅物のくせにやってることはものすごくドラマティックだ。
だけど映画はそれをドラマティックとして派手に盛り上げることを良しとせず、静かなまま進んでいく。
演出のやりようはあるのかもしれない。
でも、この映画は静かなままでいい。静かなままだからこそ、テーラーの姿を追い続けることができた。
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