堂場瞬一「オリンピックをコ口す日」を読了。物騒なタイトル付けてからに。
オリンピックに対抗するかのように、同時期に開催されるといううわさが流れる「THE GAME」。その正体を追うスポーツ紙の記者。取材の先に見え隠れする「彼」の正体とは。そして何より「THE GAME」の真実とは。
というような感じの話。帯とかに「真相を追う」みたいな書き方がされてたけど、実際のところは物語冒頭で完全にネタバレしてるので、黒幕が誰かなんて問うまでもない。
むしろ「THE GAME」という大会の存在意義が声高に語られ続ける話だ。
堂場さんのスポーツ小説はこれまでもたくさん読んできてて、毎度「堂場さんたらロマンチスト」とスポーツに対する立ち位置みたいなものを好ましく思ってきたんだけど、今作はダメだった。
ロマンチストに過ぎるというか、作者の主義主張をただ叫び続けているだけで、ちっとも共感できるところがない。
気持ちはわかるが、その結果生み出されたであろう「THE GAME」の絵空事っぷりが。
以前の名作の登場人物を再登場させてまで書いたのがこれかいや。
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