ちょうどTV番組の改編期。スペシャルドラマを見るような気分で、今さらながらに見てみた映画は「麒麟の翼~劇場版・新参者~」です。
連続ドラマ「新参者」はけっこう好きで、欠かさず見てた。
小さなやさしい嘘、そうしたことが積み重なって事件が起こる。それをひとつひとつ「暴き」ながら、そこにある大切なものを見せてくれる――その緻密なプロットはさすが東野圭吾と驚きもした。
この「麒麟の翼」の原作が刊行されたとき、すぐにでも手にとって読みたいと思ったんだけど、きっと映像化される、そう確信してあえて避けた――それほどまでに、少々ぶっきらぼうで目力の無駄に強い加賀恭一郎は、阿部寛の当たり役だと思ってたんだ。
といいつつ劇場には行かなかったわけですが(^^;
読んでなくてよかった~(笑)。
あれから2年、新参者はすっかり街の住人になっている。その舞台はもちろん日本橋、人形町界隈。狭い範囲の話だからかなぁ、「映画的なスケール感」はない。
だけど、そのぶん「映画的な強さ」みたいなものがある。もちろん2時間スペシャルドラマでも描けた内容なんだろうけれど、ちょっとその枠では描ききれないような「力」のようなもの?
・・・またもや中井貴一、ですかね(^^;
すべての道のスタート地点となる日本橋。そこから飛び立とうとする翼のある麒麟。飛び立てない現実と理由。
そこにたどり着こうとした父から子へのメッセージ。加賀恭一郎自身が受け取ったメッセージとその変化。
「新参者」で鍵を握ったのが三浦友和、そして「麒麟の翼」では三浦貴大。このキャスティングにも意味を感じずにはいられない。
・・・劇中の三浦貴大の「写真」、ちょっと松坂桃李に似てた。これはどうでもいい話だが(笑)。
僕自身の境遇に照らす、とまではいかないけれど、このシリーズらしく、やはり「悪意」は少なくて、重いけどけどさわやか、そんな映画だった。
エンディングテーマ、JUJUの「Sign」は素晴らしかったが、やっぱり達郎の「街物語」で終わってほしかったような気もしないでもなく・・・(^^;
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